最弱職【掃除士】が実は環境最強でした ~ダンジョンの浄化で世界を救う~

宵町あかり

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第9話 王城潜入調査と内通者の影

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 穢れの教団の存在を国王に報告して、一日が経った。

 王城は表向き平穏を保っているが、水面下では緊張が高まっている。騎士団の巡回が増え、城門の検問も厳しくなった。しかし、どこか不自然な空気が漂っていた。まるで誰もが誰かを疑い、誰もが監視されているような、息苦しい雰囲気。

「翔太さん、ありがとうございます」

 王の謁見の間から出ると、エリーゼが俺に礼を言った。しかし、その表情には安堵よりも不安の色が濃い。

「父上も、あなたの報告を真剣に受け止めてくださいました」

 確かに、国王は俺の話を聞いて、すぐに対策を命じた。でも――

「エリーゼ様、何か違和感を感じませんでしたか?」

 俺の問いに、彼女も眉をひそめ、声を潜める。

「ええ……重臣たちの反応が、妙でした」

 特に、王国宰相のアルフレッド卿。白髪の老紳士は、いつもの穏やかな笑みを浮かべていたが、その目は笑っていなかった。むしろ、何かを値踏みするような、冷たい視線を俺に向けていた。

「満月まであと四日。時間がありません」

 エリーゼが不安そうに言う。その手が、無意識に震えているのに気づいた。

「王城内に内通者がいるなら、早く見つけないと……父上にも危険が」

 俺も同じことを考えていた。でも、どうやって? 王城は広大で、職員や使用人も数百人いる。全員を調べるのは不可能だ。

「今夜、王城内を巡回してみます」

 俺が提案すると、エリーゼは一瞬躊躇した後、決意を込めて頷いた。

「私も一緒に行きます。王族なら、夜でも城内を歩く理由になりますから」

 その瞳には、恐怖を押し殺した勇気が宿っていた。



 その夜、俺とエリーゼは密かに王城内を歩いていた。

 月明かりが石畳を照らし、長い影を作る。昼間の喧騒が嘘のように、城内は静まり返っていた。風が吹くたびに、どこかで扉が軋む音がして、俺たちは身を固くした。

 俺は鑑定スキルを常時発動させ、わずかな瘴気の痕跡も見逃さないようにしていた。レベル5になった鑑定は、隠された情報も読み取れる。しかし、その分、精神力の消耗も激しい。額に汗が滲んでいた。

「翔太さん、あれ」

 エリーゼが小声で指差す。その声には、緊張が滲んでいた。

 西棟の廊下を、黒い影が横切った。まるで、誰にも見つからないように動いているかのような、慎重な足取り。

 俺たちは足音を殺して後を追う。

 影は階段を下り、地下へ向かっていく。王城の地下には、古い倉庫や牢獄がある。普段は誰も近づかない場所だ。

 地下一階、地下二階……どんどん深くなっていく。空気が冷たくなり、湿気を帯びてくる。そして、最下層の古い倉庫区画で、影は立ち止まった。

 壁の一部に手をかざすと、隠し扉が音もなく開く。

「隠し通路……」

 エリーゼが驚きの声を漏らす。王女である彼女も知らない通路があったのだ。その事実が、彼女に大きなショックを与えているのが分かった。

「私は、この城で生まれ育ったのに……何も知らなかった」

 影が中に消えると、扉が閉まり始める。俺たちは急いで滑り込んだ。



 通路の先には、さらに階段があった。王城の設計図にも載っていない、秘密の地下空間。松明が壁に掛けられ、薄暗い光で道を照らしている。

 声が聞こえてきた。複数の人間が話している。俺たちは息を潜めて近づく。

 階段の先は、広い地下室になっていた。

 円形の空間で、中央には祭壇のようなものが設置されている。そして、その周りに黒いローブを着た人物が十人ほど集まっていた。

「計画は順調か」

 聞き覚えのある声。俺とエリーゼは、物陰から覗き込む。

 祭壇の前に立つ人物が、ゆっくりとフードを下ろした。現れたのは――

「アルフレッド卿!」

 エリーゼが息を呑む。その瞬間、彼女の顔から完全に血の気が引いた。体が小刻みに震え始める。

 王国宰相、国王の最も信頼する側近。父親のように慕っていた老人が、まさか教団の一員だったとは。

 エリーゼの目に涙が浮かんだ。それは悲しみと、裏切られたことへの衝撃の涙だった。

「嘘……嘘よ……」

 彼女が震える声で呟く。

「アルフレッド卿は、私が幼い頃から……いつも優しくて……父上の一番の理解者で……」

 四十年もの間、王家に仕え続けた忠臣。国王の青年時代からの盟友。その全てが、偽りだったというのか。

「満月まであと四日」

 アルフレッドが落ち着いた声で話し始める。その声は、いつも国王に助言する時と同じ、穏やかで理知的な響きだった。だからこそ、その内容の恐ろしさが際立つ。

「王座の間への汚染陣の設置は完了している。あとは、満月の夜に起動させるだけだ」

 別のローブの人物が答える。

「しかし、掃除士が邪魔です。レイヴン侯爵の計画も失敗しました」

「確かに、あの少年は予想以上に厄介だ」

 アルフレッドが顎を撫でる。その仕草も、いつも深く考える時の癖そのままだった。

「だが、所詮は一人の人間。王城全体を汚染すれば、いくら浄化能力があっても手に負えまい」

 そして、不気味な笑みを浮かべた。

「王が穢れに侵され、王女が再び呪われる。騎士団も聖職者も、全て我らの手に落ちる。そうなれば、この腐った王国は終わりだ」

「新たな秩序の始まりですな」

 別の声が賛同する。

「清浄という偽りの仮面を剥ぎ取り、真実の穢れで世界を満たす」

 狂信者たちの集まりだ。彼らは本気で、穢れこそが世界の真実だと信じている。

 俺の隣で、エリーゼが拳を握りしめていた。その手から血が滲むほど、強く。

「どうして……どうしてなの、アルフレッド卿……」

 彼女の声は、かすれていた。信じていた人に裏切られる痛みが、どれほど深いか。俺には想像することしかできない。

「ところで、王女はどうしている?」

 アルフレッドが尋ねる。

「掃除士と行動を共にしているようです」

「ふむ、好都合だ。二人まとめて始末できる」

 その時、俺の足が小石を蹴ってしまった。

 カツン、という音が地下室に響く。

「誰だ!」

 教団員たちが一斉に振り返る。

 もう隠れている意味はない。俺は聖剣を抜いて、前に出た。

「王国宰相アルフレッド卿。あなたが内通者だったんですね」

「ほう、掃除士か」

 アルフレッドは驚いた様子もなく、むしろ愉快そうに笑った。

「そして、王女殿下も。まさか、自ら飛び込んでくるとは」

 エリーゼも物陰から出てくる。その顔には、深い悲しみと怒りが混じっていた。

「アルフレッド卿、なぜです? あなたは父上の信頼する宰相だったはず」

 その声は震えていたが、王女としての威厳を保とうとしていた。

「なぜ、父上を裏切るのですか? なぜ、この国を滅ぼそうとするのですか?」

「信頼?」

 老人の顔が歪む。今まで見たことのない、憎悪に満ちた表情だった。

「四十年、私はこの王国に仕えてきた。若き日の理想を胸に、より良い国を作ろうと信じて」

 彼の声に、深い失望が滲む。

「しかし、何も変わらない。貴族は腐敗し、民は苦しみ、王は何もしない。私の進言は聞き入れられず、改革は全て頓挫した」

 アルフレッドの目に、狂気の光が宿る。

「四十年だぞ! 人生の大半を捧げて、何一つ変えられなかった! だから私は悟った。この世界は、根本から間違っているのだと」

 彼の手から、黒い霧が立ち昇る。

「清浄? 秩序? 全て欺瞞だ! 偽りの上に築かれた、砂上の楼閣に過ぎない!」

 俺は、彼の言葉に一片の真実があることを感じた。確かに、この世界は完璧ではない。不条理もある。苦しむ人もいる。

 でも、だからといって――

「それでも、穢れで全てを覆うことが答えなんですか?」

 俺は問いかけた。

「あなたが理想とした国は、穢れに満ちた世界だったんですか?」

 アルフレッドが一瞬、動きを止めた。その目に、かつての理想を追い求めた青年の面影が、ほんの一瞬だけ蘇った。

 しかし、すぐに狂気が戻ってきた。

「穢れこそが真実。全てを穢れで満たした時、新しい世界が生まれる!」



 次の瞬間、教団員たちが一斉に動いた。

 黒い霧が俺たちに向かって押し寄せる。濃密な瘴気が、呼吸を苦しくさせる。

「エリーゼ様、下がって!」

 俺は聖剣を振るい、浄化の光を放つ。

「浄化!」

 金色の光が瘴気を切り裂く。しかし、教団員は十人。次々と新たな瘴気を生み出してくる。

「数が多い……」

 押され始めた時、エリーゼが前に出た。涙の跡が残る顔に、強い決意が宿っていた。

「翔太さん、私も戦います!」

 彼女の手に、淡い光が宿る。王族の祝福――それは攻撃力こそないが、味方を守り、強化する力がある。

「私は、もう逃げません。大切な人を失いたくないから!」

 エリーゼの言葉に、俺の胸が熱くなった。彼女は俺を大切な人と呼んでくれた。

「王家の祝福・守護の光!」

 光の障壁が俺たちを包む。瘴気が弾かれ、呼吸が楽になった。

「ありがとう、エリーゼ様!」

 俺は聖剣に魔力を込める。レベル46の全力を、この一撃に込める。

「聖剣技・浄化の嵐!」

 新しく覚醒した技。聖剣から無数の光の刃が飛び出し、地下室全体を覆う。教団員たちの瘴気が、次々と浄化されていく。

「ぐあっ!」

「この光は……!」

 教団員たちが苦しみの声を上げる。黒いローブが破れ、その下から様々な身分の者たちが現れた。商人、下級貴族、そして城の使用人まで。

 しかし、アルフレッドだけは平然としていた。

「なるほど、レイヴン侯爵が敗れたのも頷ける」

 老宰相が杖を掲げる。その先端に、黒い宝玉が輝いている。

「だが、私は違う。四十年間、この時のために力を蓄えてきた!」

 巨大な黒い魔法陣が、彼の足元に展開される。

「汚染召喚・穢れの化身!」

 魔法陣から、何かが這い出してくる。

 それは、瘴気が凝縮されて形を成したような、不定形の怪物だった。無数の触手を持ち、その全身から濃密な瘴気を放出している。

 俺の心臓が、恐怖で凍りついた。これは、今まで見た中で最も邪悪な存在だった。

「これが、私の切り札だ」

 アルフレッドが勝ち誇ったように言う。

「さあ、掃除士よ。この穢れの化身を浄化できるか?」

 怪物が触手を振るう。俺は聖剣で受け止めるが、すさまじい衝撃に吹き飛ばされた。

「翔太さん!」

 エリーゼが駆け寄る。彼女の顔は青ざめていたが、俺を支えようとしてくれた。

「大丈夫です……でも、これは」

 鑑定スキルで調べる。

【穢れの化身】
レベル:55
HP:3000
特性:物理攻撃半減、浄化耐性

 レベル55。しかも浄化耐性まで持っている。これは、今までで最強の敵だ。

 俺の絶望を見て取ったのか、アルフレッドが嘲笑う。

「諦めるか? 所詮、お前も一人の人間。この化身には勝てまい」

 確かに、一人では難しいかもしれない。でも――

「一人じゃありません」

 エリーゼが俺の隣に立つ。その小さな体から、想像もできないほど強い意志を感じた。

「翔太さんには、私がいます。そして――」

 その時、新たな声が響いた。

「面白そうなことをやっているな」

 地下室の入り口に、新たな人物が立っていた。

 赤い髪に、派手な鎧。手には炎を纏った剣を持っている。

「ケンジ!」

 元同級生の剣聖、加藤ケンジ。なぜ彼がここに?

「城で騒ぎがあると聞いてな。手柄を立てるチャンスだと思って来た」

 彼はいつもの傲慢な笑みを浮かべているが、目は真剣だった。

「それに……」

 ケンジが俺を見る。その目に、複雑な感情が浮かんでいた。

「お前一人に、いいところを持っていかれるのは癪だ」

 意地っ張りめ。でも、今は本当に助かる。

 ケンジが俺に近づき、小声で言った。

「……前は、悪かった。お前を見下していたこと」

 俺は驚いた。まさか、ケンジが謝るなんて。

「お前は、俺なんかより、ずっと勇敢だ」

 彼の言葉に、俺の目頭が熱くなった。かつての同級生が、やっと俺を認めてくれた。

「手を貸してくれるか?」

「仕方ないな。俺様の実力を見せてやる」

 ケンジが炎の剣を構える。

 そして、もう一人。

「お待たせしました!」

 重い足音と共に、巨大な影が現れた。

 騎士団長ガレス。王国最強の騎士の一人だ。全身を覆う銀の鎧が、松明の光を反射している。

「ギルドマスターから連絡を受けました。まさか、宰相が裏切り者だったとは」

 ガレスの顔には、深い悲しみがあった。彼もまた、アルフレッドを信頼していたのだろう。

「しかし、もう終わりです。王国騎士団の名にかけて、お前たちを捕らえる!」

 四対一。いや、化身も含めれば四対二。

 アルフレッドの顔が、初めて焦りの色を見せた。

「くっ……まさか、ここまで戦力が集まるとは」



 戦闘が始まった。

 ケンジの炎の剣が、化身の触手を焼き切る。

「炎縛・業火の鎖!」

 炎の鎖が化身を縛り上げる。

 ガレスの戦斧が、重い一撃を化身に叩き込む。

「騎士団秘技・大地縫い!」

 戦斧が地面に突き刺さり、そこから無数の石柱が生えて化身を固定する。

 エリーゼが祝福を紡ぐ。

「王家の祝福・時の停滞!」

 彼女の光が、化身の動きを一瞬だけ完全に止める。

 今だ!

 俺は聖剣を天に掲げる。刀身が太陽のように輝き始める。

 この瞬間、俺は仲間の存在を強く感じた。エリーゼの信頼、ケンジの友情、ガレスの正義。みんなの想いが、俺に力をくれる。

「浄化奥義――」

 俺の中で、何かが覚醒した。掃除士としての本質、この世界を清らかに保つ使命。

「――聖光浄滅!」

 聖剣を振り下ろすと、巨大な光の柱が化身を貫いた。

 浄化耐性があろうと関係ない。これは、俺の全存在を賭けた一撃。掃除士として、この世界の穢れを払う決意の一撃だ。

「ギャアアアアアッ!」

 化身が断末魔の叫びを上げる。その巨体が、端から崩れ始める。瘴気が浄化され、光の粒子となって消えていく。

 そして、完全に消滅した。

「馬鹿な……穢れの化身が……」

 アルフレッドが膝をつく。四十年の執念が、一瞬で崩れ去った衝撃に、老体が耐えられなかったのだろう。

 騎士団長ガレスが、彼に歩み寄る。

「アルフレッド卿、あなたを反逆罪で逮捕する」

「くっ……」

 老宰相は観念したように、両手を上げた。

 しかし、その口元には不気味な笑みが浮かんでいる。

「これで終わりだと思うか? 満月まであと三日。王座の間の汚染陣は、もう設置済みだ」

「なんだと!」

 ガレスが驚く。

「それに、私は教団の一員に過ぎない。真のリーダーは別にいる」

 アルフレッドが嘲笑う。

「お前たちに、止められるかな?」



 翌朝、王城は大騒ぎになった。

 宰相の裏切り、地下での戦闘、そして王座の間で発見された汚染陣。全てが明るみに出て、城中がパニック状態だった。

 しかし、汚染陣は俺が浄化した。王座の間は、今は安全だ。

 国王の前で、俺たちは昨夜の出来事を報告した。

「アルフレッドが……信じられん」

 国王が頭を抱える。その肩が、小刻みに震えていた。

「四十年も、共に国を支えてきた友が……」

 国王の声は、深い悲しみに満ちていた。青年時代から苦楽を共にした親友に裏切られた痛みは、計り知れないだろう。

「父上、今は悲しんでいる時間はありません」

 エリーゼが言う。彼女もまた、アルフレッドの裏切りに深く傷ついていたが、それを押し殺して前を向いていた。

「教団の真のリーダーがまだいます。満月まであと三日。対策を立てなければ」

 国王が顔を上げる。その目には、悲しみを乗り越えた、王としての決意が宿っていた。

「その通りだ。ガレス、騎士団を総動員せよ。城内を徹底的に調査するのだ」

「はっ!」

 ガレスが敬礼する。

「そして、掃除士殿」

 国王が俺を見る。その目には、深い信頼があった。

「あなたには、特別な任務を与えたい。王城浄化官に任命する」

「王城浄化官?」

「王城内の全ての場所を調査し、穢れを浄化する権限を与える。どこへでも立ち入ってよい」

 すごい権限だ。でも、それだけ事態が深刻ということか。そして、それだけ俺を信頼してくれているということでもある。

 国王が俺に近づき、肩に手を置いた。

「頼む。この国を、我が娘を、守ってくれ」

 その手が、微かに震えていた。王としての威厳の裏に、一人の父親としての不安があった。

「必ず、お守りします」

 俺は誓った。

「ケンジ殿も、協力していただけるか?」

 国王がケンジに尋ねる。

「……まあ、仕方ないな」

 ケンジが腕を組む。

「この国が穢れで滅んだら、俺の名声も台無しだ。協力してやる」

 相変わらずの物言いだが、照れ隠しだということは分かっている。彼なりの友情の示し方なのだ。

 満月まであと三日。

 教団の真のリーダーを見つけ出し、最終計画を阻止しなければならない。

━━━━━━━━━━━━━━━
【ステータス】
 佐藤翔太 Lv.48
 職業:掃除士
 称号:聖剣の主、宮廷浄化士、聖泉守護者、王城浄化官
━━━━━━━━━━━━━━━
 HP  :860/860
 MP  :1360/1360
 攻撃力:106(+300)
 防御力:384
 敏捷 :106(+50)
━━━━━━━━━━━━━━━
【スキル】
 浄化 Lv.10
 └効果:呪い浄化まで可能
 鑑定 Lv.5
 └効果:隠された情報も取得可能
 収納 Lv.4
 剣術 Lv.2(NEW)
 └効果:基本剣技習得
 浄化効率:58
 汚染耐性:24
━━━━━━━━━━━━━━━

 レベル48。そして剣術スキルが成長した。実戦経験が、確実に俺を強くしている。

 新たな仲間と共に、王城防衛戦に挑む。

 騎士団長ガレス、そして意外にもケンジまでが味方になった。エリーゼと四人で、この国を守り抜く。

 満月の夜まで、あと三日。

 最後の戦いが、始まろうとしていた。
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