海底都市(前編)

とんでけ

文字の大きさ
上 下
2 / 2

海底都市(後編)

しおりを挟む
口海底都市 後編

図書館で約束の事実を探し出した、冒険者一行。
ドクターコペックとの、約束のあくる日。
真実を胸に、コペック医師と、再び出会う、冒険者一行。
果たして、どうなることやら。



キャスト
人間      カール=ザルツバーグ
エルフ     ソフィア=ゴールドバーク
侯爵      アベラルド=ピコ=バルトロメ







翌日。
夕暮れのサンクタス城。
夕日の照り返しをうけて、黒い城は、血のように、照り輝いている。

ソフィア「約束の時間ね」


コペック医師の言う、真のデータ。
戦後書き換えられる以前の、データ。
それは、アトランディアの、女性家系ゆえの遺伝子孫の死滅からくる。
輪鎖白亜紀の陸地の奪取だった。

兵器を悪用したわけではなく、陸地奪取のため使ったと。

戦後、ハインリヒとの協定で、我々、高度種族、アトランディアは、
兵器を悪用する、種族だと、信じこまされてきました。
それにより、我々は、迫害を受け。

バルトロメ「なるほど、あなたたちは、長い時間、子供を作らない、クリスチャンだったと」

頷く、コペック。

コペック「確かに、フラワーレイスを引いた時点で、各国、流通が良くなり、早く結婚、出産の時代に入りました」

「しかし、我々はは、それが、できなかったのです」

バルトロメ「と言うと?」

頷くコペック。

コペック「実は、まだ、稼働しているのです」

バルトロメ「?!」

カール「まさか!?」

コペック「そうです。海底都市が」

「アカデメイアとは別に、海底都市にも、天空衛星都市時代の、セントラルコンピューター。
通称、ジェミニが、アトランディアの賢人とともに、稼働しているのです」

ソフィア「!!」

バルトロメ「ふぅージーザス」

ソフィア「まさか、秘密基地って?」

コペック「はい、そのまさかです。お連れしましょう。海底都市へ行くための秘密基地に」










サンクタス城の、城壁を回る、一行。
壁の近くに、ポツリと樹木が生えている。
無言で、樹木の横に壁に行く、コペック。
夕日を受けて、黒光りするサンクタス城の壁。
温かい、その壁。
ドクターコペックは、何もないその壁に手を充てる。
何やら、呪文のようなものをつぶやく、コペック。
コペック「メシド、ファイア。ダーク、シャドウ。テラ、ウォーター。ホリック、リクト」
静かに、音をたて、壁が両脇に開く。

地下へ降りる階段が現れる。
延々と、地下へ続く、石の階段の横には、ランタンが灯り。地下へ向かって、一つづつ灯っていく。

バルトロメ「ふぅー」
ソフィア「地下の隠し階段ね」
カール「行って見よう」

蛇の腹のように、長い階段を400mほど降りると、急に風が吹いてくる。

かすかに、磯の香りがする。

400m地下、眼前に、広大な空間が、迫っている。
ソフィア「鍾乳洞!」
空間には、悠久の水をたたえる、巨大な地底湖が広がっている。

口地底湖


地底湖。波の少ない、暗く、澄み切った湖だ。
天井から、鍾乳洞の水滴が、澄み切った水に落ちる。
湖の端にある、岩石の裏に回る、コペック。
岩石についている、トーチのスイッチを入れる、コペック。
レーザーライトが、天井に当たって、湖を照らす。
音を立て出す、空洞内。
湖の水が揺れ始める。
湖の湖面に、泡が浮き出る。
カール「わっ、なんだ?」
鍾乳洞内に、電子的な美しい、女性の声が響き渡る。
「Happy Barth Day!!」
音をあげ、地底湖から、眼前に、巨大な、物体が、湖に、不気味に浮かんでくる。
カール「なんだこれ?!」
眼前に、地底湖から浮上する、巨大潜水艦。
コペック「これが、我が、アトランディアの誇る、高頭脳潜水艦サンクタスです」
バルトロメ「ほぅー」
カール「これが、潜水艦サンクタス」
ソフィア「巨大ね」
潜水艦サンクタス。全長400m。乗員40名以上を載せる、巨大潜水艦だ。
バルトロメ「いつ頃、建造されたものなのですか?」
コペック「はい、大戦前の、そのまた昔、白亜輪鎖時代、海底都市から、陸地を調べる為に建造した潜水艦だと聞きます」
ソフィア「そんなに、古く」
コペック「戦中は、海深く、身を隠していたと聞きます」
コペック「聞いた話ですが」
「原子力潜水艦の、機器は、まだ稼働しています」

潜水艦の乗組員を、一人づつ、紹介していくコペック。
「ムーア、ボーノ、サム、グレゴリー、‥」
全員の紹介が終える、コペック。
ソフィア「私たちも」
「私は、ソフィア=ゴールドバーク」
「青い服を着た、騎士は、アベラルド=ピコ=バルトロメ侯爵」
「それで、真ん中の彼は、カール=ザルツバーグ」
「2人とも、エスオゴ出身」
拍手する乗務員たち。


駆け込んで来る、ランド=アトランディア。


衛兵「表に、ネズミが潜り込んでいたぞー」
コペック「今月に入って、15人目か」

バルトロメ「何かあったのですか?」

コペック「いえ、我がサンクタスは、敗れたと言え、貴族の家系。
まだ、各界に力を持っているのです」

コペック「サンクタスの関係者を名乗った、偽証詐欺ですな」

バルトロメ「なるほど」


しばし、時が流れる。

バルトロメ「それにしても、この潜水艦」
コペック「150年ぶりに動かすので、大変でした」
バルトロメ「そんなに」
コペック「動かすと言っても、自動AIですが」
バルトロメ「自動AI?」
コペック「潜水艦が、話すのですよ。ジーン=サンクタスと言う人格が載ってます」
バルトロメ「ふぅージーザス。こりゃ、驚いた」
コペック「150年。姫が、陸地にやってきた、年です」
ソフィア「なるほど」
バルトロメ「不老不死か‥」

カール「で、姫は?」

マーメイド「待って、コペック。私も行くわ!」
向こうから、軽やかな足取りで走ってくる、マーメイド。

コペック「プリンセス!」

敬礼をする、乗組員。
「お待ちしておりました」


向きを変え、潜水艦サンクタスに敬礼をする乗組員たち。

カール「?!」

すると、鍾乳洞内に、電子的な美しい、女性の声が響き渡る。

潜水艦サンクタス「私の名前は、ジーン=サンクタス。 ご機嫌よう」
        「My  name  is  Jane  Sanktas.      I   fine  You!」

ソフィアを見ているカール。
ソフィア「Fine」

潜水艦サンクタス「集まった皆さん、ご機嫌よう!」
        「They  gather,  Everyone  Hello!」
        「海底都市アトランディア。 武器携帯なし!」
        「The bottom of the sea. Land Atorandhia.   No.  Weapon!」

カール「えっ? 武器携帯なし。どうしようかなぁ」
ソフィア「いいわ、言う通りにしましょう」

潜水艦サンクタス「ボディーサーチ。 OK?」
        「Body  Search.      OK?」

ソフィア「OK!」

冒険者の前に、光の板が立つ。
光の薄い板は、透けており、グリーンで「セリア」の文字が出る。

武器を地面に置く、冒険者たち。
コペックたちが拾いにくる。
コペック「しばらくの間、お預かりします」
礼をする、コペック。

カール「いいぜ、いっちょ、行こうじゃないか!」

潜水艦サンクタス「ありがとう」
        「Thank  You!」

潜水艦サンクタス「1000マイルの旅、お楽しみください」
        「1000  miles  of   travel  Please.  Enjoy yourself.」


コペック「ありがとう、お許しが出たようだ。あなた方は、150年ぶりの乗客だ。どうぞ、ごゆるりと」
「私は、皆様が帰ってくるまで、ここで、待っています」
拍手する、乗組員たち。

手を上げて、答える、冒険者一行。

ハッチを開ける乗組員。

乗組員「さあ、行こう!!」

乗り込む冒険者たち。

ムーア、ボーノ、サム、グレゴリー、その他多数の乗組員。

ムーア「ベント弁、オープン!」
ボーノ「フラッドホール、浸水」
サム「サーチライト点灯!」
グレゴリー「スクリューオン」
     「4ノット潜水航行」
サム「レーダー照射」


浸水を始める、潜水艦ジーン=サンクタス。
泡とともに、地底湖に消える。

蒼碧の海を、深く、深く、潜っていく、潜水艦サンクタス。

パイプにしがみついて、うつら、うつら、しているカール。

どのくらい時間が経っただろう、海底に光が見え、潜水艦は、吸い込まれるように、そこに向かう。

海底へつく、潜水艦。

レーダーが点滅する。

セリアの文字が浮かび上がる。

潜水艦サンクタス「ハッチオープン」

海底の円形の床が、2つに割れる。

さらに、進んでいく、潜水艦。

Uの字状の、海底通路を進む、潜水艦。

Uの字の終わりの角を、浮上する、潜水艦。

グレゴリー「4ノット、浮上」

しばらく浮上すると、通路の下の床が閉まる。

さらに浮上する潜水艦。

さらに、通路の下の床が閉まる。

浮上する、潜水艦。

海底都市の内部の、海面に出る。

潜水艦サンクタス「アトランディア都市に、到着」
        「Arrive in the City Aotorandhia」

潜水艦サンクタス「長旅、お疲れ様でした」
        「A  long  journey  Good-bye.」

乗組員「さあ、ついたぞ!!」

潜水艦は、円形のプールに浮いており、見渡すと、人工照明のついた、巨大な、ガラスに囲まれた、人工都市になっている。
都市を見てみると、ビルが何層にもなっており、とても、海底とは思えない。

ハッチを開く、乗組員。

降りる、冒険者たち。

艦橋から、外に降りると、そこには、青白い肌の、白いローブをまとった、身長は、2m以上あろうかと思われる、7人の人物が待っている。

ローブの人物のもとへ、走っていく、マーメイド。

アトランディア「おかえりなさいませ、プリンセス」

アトランディア「話は、テレパスしています。初めまして、冒険者の皆さん。お待ちしておりました」

カール「この方たちが、アトランディアの7騎士?」

アトランディア「はい、世代は、交代はしていますが」

アトランディア「皆さんをご案内したいのは、B棟のコンベンションホール。見せたいものがあるのです」

B棟は、高さ100mくらいの、横に広い建物である。

バルトロメ「すごいな、海底に、この建物。とても、考えられない」
「ふぅー、ジーザス」

アトランディアについて行きながら、カール。

カール「歴史の捏造のデータが、地上にあったけど、また、歴史の真実のデータ?」

アトランディア「いいえ、違うのです。もっと未来のデータ」

カール「?! 未来の?」

B棟に到着する。冒険者一行。

建物は、海中との境界線の、ガラスに、一部、合わさっている。

バルトロメ「ここが、コンベンションホール!」

階段を上がる、一行。

入口の6mはあろうかと言う、扉の前で、空間パネルの前で、何か打ち込む、アトランディア。

空間パネルに「セリア」の文字が浮かぶとともに、自動扉が開く。

アトランディア「さあ、行きましょう」

ホールは静まり帰っている。

反響する、足音。

ホールの中心に向け、円形状の、なだらかな、窪地になっている。

ホールの真ん中まで行くと、円筒型の天井まで届く、円形型、コンピューターサーバと、椅子が並んでいる。

アトランディア「これが、未来予知機。ムービー製造、コンピューターサーバです」
「さあ、椅子におかけください」

椅子に腰掛ける冒険者たち。



アトランディア「この惑星は、水が少ない」

カール「?」



アトランディア「それでは、冒険者の皆さん。準備が整う間の、待ち時間。一緒に、考える、クイズゲームをしましょう」

ソフィア「OK!」
カール「同じく」
バルトロメ「うむ」

アトランディア「それでは、皆さんがいつも飲んでいる水。水は、何かわかりますか?」

カール「えっ? 確か、H2Oじゃ」

カールをキョトンとみる、ソフィア。

ソフィア「勉強してたのね」

カール「ああ、ミサハマの図書館でね。付け焼刃だけどね」

アトランディア「そう、水素が二つに、酸素が一つ」

アトランディア「それでは、クイズを始めましょう」
「クイズ、 タイトル。「この惑星には水が少ない」」
「クイズ形式は、ざっくばらんに、会話をしていく形式にしましょう」

カール「オーケー」

ソフィア心の声「ホントに、大丈夫?」

アトランディア「それでは、前口上。どのくらい水が少ないかと言う所から」
「フォース=エセリア 直径 12700km
 地殻 50km 2
 マントル 2900km 2
 核    3400km 2
 表面に 14億立方キロメートルの水。
 
 エセリアの体積 1兆833億1978万平方キロメートル
 水はエセリアの体積に対し、何分の1か。
 エセリアの体積に対し 約 0.0013%
 一万分の13   10000/13」

カール「なるほど、確かに、少ないな。1万に対して、13くらいか」

頷く、アトランディア。

アトランディア「そうです、海水が97%。
 2%が南極、北極の氷や氷河。
 残りの1% が地下水。
 湖や川の水は、0.01%になります」
「さらに、その半分が飲料用に適した、水。総体積 690万平方キロメートル」

カール「100万に対して、7.5くらいか」
「確かに、少ないや」

ギョッとしてみる、ソフィアとバルトロメ。

アトランディア「計算はできるようで」

得意満面なカール。

拍手するソフィア。
ソフィア心の声「どうりで、ミッション、報奨金の計算は、早いと思ったわ」

アトランディア「それでは、これからが、本格的なクイズとなります」

頷く、カール。

アトランディア「クイズ。惑星の水を増やすにはどうすれば、良いでしょう?」

カール「!!」

カール「え えーと それは‥」

ソフィア「ガンバレ!」

カール「えーと」

頷く、ソフィアとバルトロメ。

カール「えーと」

拳を握り締める、ソフィア。

カール「他の惑星に、水の痕跡があるか、調べに行く」

ソフィア「?!」

バルトロメ「!?」

カール「惑星は、存在するのに、マグマがある」

カール「恒星が冷えて、惑星になる」

頷く、アトランディア。

アトランディア「それで?」

カール「エネルギーが、地中にあると言うことは、うまく、いけば、蒸気で水ができる場合もあるかも」

アトランディア「と、言うことは?」

カール「液体水素と、オキシジェンを、ロケットで他の惑星に持って行って、マントルボーリングから、水を作る!!」

ソフィア「!!」

バルトロメ「!!!」
「も、問題発言~―!」

首を横にふる、アトランディア。

アトランディア「なるほど、惑星開発ですか? それも答えの一つですね」
「カール君、キミは面白い」

カール「でも、輸送するだけでも、お金の無駄かも‥」

頷くアトランディア。

アトランディア「ジェット燃料はもとい、液体水素とオキシジェンが高価ですね」

アトランディア「ちなみに、燃料の値段は、ミサハマの通貨単位、Lエル換算で、
注)「Lは、日本円の\と同じ単位」
 液体水素 値段 k 1000L  t100万L
 液体窒素 値段 k    100L弱
 液体酸素 値段 k  数万L     t1000万L以上」

カール「そんなに、するのか‥」

頷く、アトランディア。

アトランディア「他には? ソフィアさんは?」

ソフィア「そうね、私は」
「えーと、時間は、かかるけど、ガラスの板を置いて、大気を熱して、結露から抽出すれば良いのでは?」

アトランディア
「glas」
「steam?  steam」
「element fire.」

「なるほど、結露からか」
「さすが、エルフらしい」
「金属でもいいですね」

カールに、あっかんべーする、ソフィア。

カール「&%$#~」

アトランディア「以上、水のクイズは、これくらいにしましょう」

笑う、バルトロメ。


アトランディア「さて、準備が整いました」
「冒険者の皆さんに、来ていただき、見ていただきたかったものはコレです」

セーリングと側面はガラス張りで、室内から漏れる明かりで、回遊魚が見える。

コンピューターで、プロジェクターが起動する。
フロアーが動き出し、床下から、ソファーがせり出して来る。
ソファーは階段状に、連なっており、数が数え切れないくらい出る。

アトランディア「通路から、出ないでください」

カール「うわわ、なんだ?」

セーリング、スクリーン(天井)に映し出される映像と文字。

アトランディア「ソファーは、ベット型になっておりまして、寝転びながら、天井の、スクリーンを見れるようになっています」

ボーイ「ドリンクをどうぞ」

カール「あ ありがとう」


アトランディア「近い未来に、戦争が起こる予兆があるのです」

ソフィア「えっ?」

アトランディア「200年後」

ソフィア「短命な人間で言ったら、子孫2人分か」



口子孫ダブルE


バルトロメ「それで、どういった事から、戦争は起こるのですか?」

アトランディア「仮に未来戦争と名付けています」

「詳細はこれです」

早速、ベット型ソファーに寝転ぶ、冒険者たち。

AIグラスを、顔に装着する、冒険者たち。

カール、ドリンクを飲みながら。
カール「なんだろ、映画館みたいだな。ワクワク」

コンピューターを操作する、アトランディア。

オープニングミュージックとともに、セーリング=スクリーンに、映像が浮かび上がる。
文字は、AIグラスに写る。


2022年~2030年にかけて、自動車産業を中心としたトラブルにより
  世界大戦になる。封建的な歴史を守る、ハインリヒ圏と新興国からなるトラブルが
  発端となる。EAU圏のかねてからの条例で、新興国での車の生産量は決められて
  いた。ヨリサールからなる、フラワーレイス戦略が成功し、市場にお金が出回る。
  車が飛ぶように売れ、さらに市場にお金が出回る。
  巨大市場に発展していった新興国は、人クローン胚から、
  兵器転用、人体を生成。旧アイランドに、研究者をあつめる。
  資本を手に入れた、新興国は、先進国の子供たちを拉致する事件も起ったりした。
  新興国の歴史は、禁書でつくられている。
  教会論争も始まる。
  後、封建国家、ハインリヒ圏の議会の多決により、戦争へと発展していく。





カール「なるほど」


バルトロメ「ただ、文面か読んでみると、自動車産業のお金が大きいみたいなので、あまり売らないようにしたらと」

アトランディア「ふむ」

バルトロメ「人間は介するものの、ファクトリーの自動生産システム。
どうなっているのだろう?」

アトランディア「一人、2台を目指して、稼働しています」

バルトロメ「えっ? そんなに?」

ソフィア「工場だから、台数や、お金などで、いかようにでもなりそうな」

バルトロメ「ユチ、イホーミ、マヨイ、ハインリヒなど、バイク、もといジープが出回っているだけなのに」

ソフィア「お金が原因かもしれないから、市場に通貨の流通を制限したら?」

バルトロメ「2022年~2030年には、現在、出来つつある、進行株式結社などあるのだろうか?」

アトランディア「よろしい、そのために、吟遊詩人を呼んでいます」

すると、アトランディアの後ろから、どこかで、見たことがあるような、吟遊詩人が現れる。

吟遊詩人の詩とともに、映像が流れる。
詩の内容は、こうだ。

各国が、財界を元に、金融経済を国とともに、引いている。
昔の世界は、城をもとに、農園が広がり、兵士を囲っていた。
角、城は、農産物、金、牧畜などの先物取引。
エンジンが発明されてから。
鉄の有効性が広がり。
ファクトリーができる。
映画、ライムライトから。
ファクトリーで働くのは、民間人が多かったと。
民間がお金をもつようになって、土地税が大きくなった。
税金から縛る、国とサラリーマン。
ファクトリーの裏の、アーミーライン。
経済界は、よき、営業マン(サラリーマン)など作ること」

ハープを弾き終える、吟遊詩人。

アトランディア「よって、経済界になっています」

ソフィア「ビンゴ!」

アトランディア「一つの答えですね」

アトランディア「それ以外は?」

ソフィア「人クローン胚の、映倫無視ね」

カール「? クローンって?」

ソフィア「女性を母体とした、コピー人間ね」

「兵士にする場合は、男性を母体とする」

カール「ふーむ。よく判らないや」

「それより、子供の拉致が原因じゃ?」

ソフィア「短答明快ね」

バルトロメ「子供の拉致が原因の場合は、救出作戦に行く」

カール「うーん。それ以外は、わからないや」

アトランディア「他には?」

バルトロメ「昔、ミサハマでも戦争があったので、当時のデータを比較して見るのは?」

アトランディア「良いですね」



ソフィア「2つの歴史を、比較、検証して、事象を抜粋してみよう」


カール「新時代に入って、戦争があったというが、どうしてあったのだろう」

アトランディア「見て見ますか?」

カール「うん」

アトランディア「では」

コンピューターを操作する、アトランディア。

AIグラスを、顔に装着する、冒険者たち。

オープニングミュージックとともに、セーリング=スクリーンに、映像が浮かび上がる。

AIグラスには、文字が写る。


ハインリヒの兵器の輸出。
新大陸の、輸入と、兵器の開発の遅れ。
総生産の少ない国では、違法ゲノム編集。
フォースの量産など。
各国、査察、取り締まりに行くが。
奇形児や、奇形食品。突然変異動物など。
査察の見たものは、(映画エレファントマンは人間だが)のように、突然変異動物など、見世物にして稼ぐ、ショーなど。
サンクタスの貴族階級では、各国をもてなす、為やったことだと言う。
フォースの奪い合いも、頻繁におこるように、なってきた。
ハインリヒのランド=イオで賢人会が開かれる。
ガルツザルドが倫理を下し。以前から、兵器関係で友好関係にある、ゴードーがミサハマの異端科学者連の掃討作戦に向かう。
戦争ののち、ミサハマに学園都市が作られる。
が、肝心の、フォースのデーターベースサーバは見つからなかった。
サンクタス城は、歴史保存の為残される。
新しい都市は、ムービーと、ショッピング、スクーリングの、ポップコーンシティー。

アトランディア「これが、俗に言う、ミサハマ戦争ですね」

カール「なんだか、未来が裕福そうな時代だったから、こっちは、暗くて重いな」

バルトロメ「ミサハマ戦争の歴史を見ると、戦争は、起こるべきして、起こったと思われます」

カール「でも、頻繁に出て来るフォースってなんだろう?」

ソフィア「?」

バルトロメ「未来の技術かな?」

ソフィア「未来戦争と、過去あった、ミサハマ戦争の、要点を抜粋して比較してみよう」



口未来戦争 抜粋

城 貴族 兵士 農園 金 牧畜 カメラ
蒸気エンジン 鉄 船舶 貿易
通信 真空管
石油エンジン 鉄 工場 労働者
国 土地税 税金 民間 販売 営業 サラリーマン
ミリタリーライン 医療 クローン胚
通信 電波 衛生 
自動車 生産台数 貴族
経済界 営業 サラリーマン
パソコン PDA デジタルカメラ

企業 会社 ビル 商店 フォース 埋め込みフォース



口ミサハマ 戦争 抜粋

城 貴族 兵士 農園 金 牧畜 カメラ
蒸気エンジン 鉄 船舶 貿易
通信 真空管
石油エンジン 鉄 工場 労働者
国 土地税 税金 民間 販売 営業 サラリーマン
ミリタリーライン 医療 クローン胚
通信 電波 衛生 


ソフィア「なぜ、戦争が起きたか」

カール「書き出して見ると、クローン胚が、怪しいなあ」

ソフィア「えっ? カール判るの?」

カール「いや、感」

ずっこけるソフィア。


口ミサハマ時代と 未来時代の違い。 抜粋

自動車 生産台数 貴族
経済界 営業 サラリーマン
パソコン PDA デジタルカメラ

企業 会社 ビル 商店 フォース 埋め込みフォース



ソフィア「聞きなれない、製品名がありますね」

アトランディア「高度輸出品です」

バルトロメ「なるほど」

ソフィア「高度輸出品ができると、知識人が生き残る」

頷く、アトランディア。

アトランディア「これって、何かに似ていませんか?」

「女性家系になった、アトランディアに」


ソフィア「ええ」

カール「どちらにも、当てはまる、項目」

ソフィア「ミサハマ戦争の終盤」


国 土地税 税金 民間 販売 営業 サラリーマン
ミリタリーライン 医療
通信 電波 衛生 

バルトロメ「どう考えても、諜報戦ではないですか」

カール「未来はさらに、豊かな時代になる」

ソフィア「これに、高度輸出品がつくと言ったことですね」

アトランディア「そうですね。さすが、冒険者の皆さんだ」

バルトロメ「昔では、考えにくい、ミリタリーラインと、サラリーマンのラインも考えられるかも」

アトランディア「なるほど」




ソフィア「それで、私たちにどうしろと言うんですか?」

アトランディア「どうしろと言うわけではありません」

「ただ、近い将来、再び戦争が起こるかもしれないと言う事実を、踏まえて、歴史を見守って欲しいのです」

カール「単なる、傍観者か」

バルトロメ「傍観者という訳にもいかないな」

ソフィア「そうね、私たちに時代にない、これから世に出回ると言う、高度輸出品でも、調べて見るってのは?」

バルトロメ「なるほど」

カール「何もしないより、マシってことか」

カール「とりあえず車か」

ソフィア「あと、この間、新聞に載っていた、パームトップコンピューターなんか、調べてみたら、面白いかもね」

カール「時代の流れに、逆らわないといけない時も来るかもしれないが、とりあえず乗ると」

バルトロメ「剛に従うか」

ソフィア「お金がかかりそうだね」

カール「ミッション。ミッション」

カール「あ 待てよ」

ソフィア「?!」
バルトロメ「!!」

カール「今から、200年後だね。子孫だいたい二人分か」

ソフィア「?」
バルトロメ「!?」

カール「タイムカプセル。手紙を残しておこう!!」

アトランディア「グレイト」

早速、手紙を用意してもらい、書き始める、カールたち。

手紙
「200年後の子孫たちへ。
今、手紙を書いている僕たちは、お爺さん、お婆さんになっているかもしれません」
「2020年代初頭、自動車の貿易摩擦、もしくは、人クローン胚の悪用から、戦争が再び起こるかもしれません」
「だけど、負けてはいけません。君たちの機転で、見事立ち向かい、戦争を止めてください」
「カール、ソフィア、バルトロメ」

アトランディア「この手紙は、誰に渡したら、良いですか?」

カール「もし、俺に、子孫が生まれていたら、そのまた、子孫に。」

コホンと咳をする、バルトロメ。
バルトロメ「私も」

アトランディア「わかりました」

アトランディア「ありがとう、よき理解者たる、冒険者の諸君」

カール「ハハハ」

ソフィア「フフフ」






ディナーに入る、冒険者たち。

トラウトサーモンのソテーが、テーブルに配られる。

食事をとる、冒険者の一行。


アトランディア「本日は、冒険者の皆さんに、お越しいただき、明快なトークセッション、誠に、ありがとうございました。冒険者のみなさんのおかげで、有意義なデータが取れました」


ボーイ「ドリンクを、もう一杯どうぞ」

カール「ありがとう。ノド乾いていたんだ」

ドリンクを飲むカールたち。

カール「あれ?  なんか、眠くなってきたぞ‥」

バルトロメ「!?」
ソフィア「!!」

武装した、7人のアトランディアの騎士をはじめ、部下たちが、取り囲んでくる。

カール「んっ んん、 ZZZZ‥」





口長いような、短いような、3日。


海岸、波打ち際。

ソフィア「カール!」
バルトロメ「カール!!」

海岸線を、向こうから走ってくる、バルトロメとソフィア。

波打ち際に、寝転んでいる、カール。

カール「んっ むにゃ?」

ソフィア「カール!」
バルトロメ「大丈夫だったか!」

カール「んっ? 俺はここで何をしているのだろう?」

ソフィア「3日間も探したんだから!!」

カール「?」

抱きしめられる、カール。

ソフィア「よかった」

カール「?ほにゃ」







Fin.

キャスト
人間      カール=ザルツバーグ
エルフ     ソフィア=ゴールドバーク
侯爵      アベラルド=ピコ=バルトロメ









しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...