キフの薄い本

中山(ほ)

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一冊目 妄想用紙「神の檻」

歪んだ魔力供給

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 キィはしっかりと宝部屋の鍵をかけると同時に、何者をも入ってこれないように厳重に封をした。

「さーて、ご褒美探しは……あとでいっか」

 向かったのは壁にずらりと並べられた黒髪の少年、その抜け殻だ。
 そのうちの一体を抱き上げると、毛足の長いマットのひかれた床へと横たえた。

「えへへ、今僕が使ってるのが予備って知ったらヒィロは驚くだろうな~」

 優しく、何度もその頬を撫でる。

「さぁて、このままヒィロ戻しても死んじゃうだけだし、準備しなくっちゃね」

 近くの引き出しから取り出したのはヒィロのものとはまた違った小瓶だ。とろりとしたポーションが入っている。
 これは、聖剣一族が魔力を効率的に吸収するポーションを開発していた時に出来上がった欠陥品である。
 粘性が高くて飲み込みづらい事に加え、魔力の吸収がとてもゆっくりなのだ。
 即失敗作とみなされレシピごと廃棄される寸前にキィが回収したものである。
 キィは蓋を床へと無造作に投げ捨て、とろりと流れたポーションを片手で受け止めた。
 ゆっくりと抜け殻の下半身へと近づける。
 くち
 ねばつく水音と共にゆっくりと窄まったそこを開いていった。
 くちゅ、くちゅ
 指が一本入るようになると、瓶の口を当てがい中へと注ぎ入れる。
 ぐち、ぬち
 指は、いつの間にか二本へと増えていた。

「ん~、まぁ、こんなもんかな。もう一本注いでおくか」

 抜け殻故に何の反応も見せないそれに、作業のようにポーションを追加する。
 飲み込みきれなかった液体が、こぽりとこぼれて足をつたった。

「よし、ヒィロは……まだ寝てるね。いいや、今のうちに戻しちゃおう。起きたら驚くだろうなぁ」

 大切な小瓶の蓋を外して、今はごく弱い輝きのそれを抜け殻へと押し込んだ。
 同時に上下を始める胸。
 しばらく様子を見るが、起きる気配も、魔力枯渇を起こしている感じもない。

「やった、ずっとってわけにはいかないけど、これならちょっとの間くらいは大丈夫そうだ!」





 ヒィロが目を覚ますまでの手慰みにと、
 ポーションで満たされた後ろの口をいじっていたのだが、キィはその表情の変化に気づいた。

「ちょっと息が上がってるね。ほっぺも赤いし……ひょっとして、ヒィロ、気持ちいい?」

 そして自らの下半身を見下ろした。

「えへ、そういえばヒィロの身体になってから使った事なかったな」





 意識がゆっくりと浮かび上がる。
 頭に霞がかかったような、ふわふわとした感覚。
 はるか昔、まだ身体があった時のような……。
 ぐちゅり

「んぁ?」

 勝手に口から声が漏れた。
 何か変な感覚が……?
 ずずっと引き抜かれ、

「ひぁっ!」

 その刺激に体が震える。
 まぶたを押し開けると、キィが目の前にいた。

「は?え、何?あ、声が……んんっ」

 ぐち、ぐちゃ、と音をさせながら自分を貫いている物を見下ろして、血の気が引いた。

「おま、何、あぁっ!」

 制止の声をかけようとした途端に胎内をこねられた。跳ねる身体。そう、身体だ。

「おはよ、ヒィロ。起きたらもっと気持ちよさそうだね」

「はっ……やめ、何、が?……ぁんっ!」

 わけがわからないままに揺さぶられ、思考がまとまらない。

「ねぇ、知ってる?トールが言ってたんだけどさ」

「んぁっ!……やぁ……あ、ぁ……あつ…」

 ぱちゅ、ぱちゅ、と身体同士がぶつかり合う音が響く。

「魔力枯渇を起こしてる相手に精を注ぐと」

 キィの声だけがやけにはっきりと聞こえた。

「危ないお薬なんかよりずっと気持ちよくさせられるらしいよ?」

 どくり
 胎の奥で放たれた途端、頭のどこかが、ぷつりと切れた。
 ただ、身体も思考もドロドロに溶かされ、最後に。

「じゃぁ、今回のことは全部忘れちゃおうか」

 そんな言葉にも、溶けた頭で必死に頷いた。





「…ロ、ヒィロ?」

『んぁ?』

 目が覚める時はいつも突然だ。視界が一気に広がるこの感覚にももう慣れて久しい。
 目の前にはキィ。自分を掲げて覗き込んでいるらしい。

『お前な!いきなり人を眠らせるとか、そういうことはちゃんと許可を取ってからだとあんだけ……』

「許可取ったら何してもいいの?」

『あ?何言ってんだ?』

「許可は取ったからいいんだよね?」

『まぁ、相手の同意があれば、良いんじゃないか?』

「そっか~、えへへぇ。またしようね」

『は?だから勝手に人を眠らせるなって言ってるだろうが!』

「はーい、うふふふ~」

『なんっか調子狂うな、変なもんでも食ったのか?』

「ん~?うん、美味しかった。ご馳走様!」





 プッツンした後

「ああぁっ!ひぁ!あ、イク、いっ!!?」

「気持ちいいねぇ、ヒィロ?」

「あ、きも、ち……あ、あ、あぁっ!!」

「またイった。はぁ、僕ももう出るよ!」

「んあぁ、ん……ひゃぁ!あ、やぁ!?あぁっ!」

「ほら、きもちいい、きもちいい」

「きもちい……あ、これ、きもち……ん、ぁ」

「ここ好きなの?」

「ん…すき。きもちぃ……ふぁ、あ、ぁん」

「もっとしてもいい?」

「ん、もっとぉ……ちょーらぃ?」

「……またしてもいい?」

「ん……してぇ、きもち、の、して……」

「久しぶりの身体だし、疲れちゃったかな?……ここまでにしようか。約束だよ。またしようね?」





おまけ

『……(絶句)』

「……(呆然)」

『きぃ……おまえ』

「ないないない!今使ってるの本体だし!と言うか、なにこれ!何これ!?(大混乱)」

『とりあえず証拠隠滅だ、こんなもんチリも残さず燃やしてしまえ』

「了解であります!」
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