13 / 32
13 出陣
しおりを挟む
領内をフリッツとともに馬で見て回った。
異変は見られない。市街地の人々の行き交いは多く、市場にも活気がある。
郊外の農作地帯も平和そのものだ。
作物は豊かに実り、農夫たちにも笑顔が見られる。
このアンスバッハまで敵が侵攻してきたことはない。
それは精強な兵がいるおかげだ。
ザールラントのように数だけ多くてロクに訓練もしていない兵とは違う。
豊かな土地と経済、文化の上にあぐらをかいているだけでは平和は得られない。
いくら交渉をしているとはいえ、ロストックの軍が大がかりな南下をしてくるのは時間の問題だ。
戦に慣れており、好戦的なヤツらが豊かな南方の地を放っておくはずがない。
きっかけがどうであれ、こちらから先制攻撃をするというのには大賛成だ。
馬で駆けながらそんな事を考える。
途中、小川にさしかかり、そこで馬に水を飲ませた。
川を見てわたしは舞踏会の帰りの事を思い出した。
舞踏会場を飛び出して、無我夢中で走って。
大きな河にたどりついたわたしはもう何もかも嫌になって。
あの時、フリッツが見つけてくれなかったらどうなっていたんだろう。
それにあの時、フリッツはまだ詳しい事情を知らなかったはずなのに何も聞いてこなかった。
普通、あんな状態の女性を見たら何があったか聞いてくるだろう。
「フリッツ」
「はい」
「お前、なんであの時何も聞かなかったんだ」
「あの時とは」
「この前の舞踏会の時。わたしが会場を飛び出して、河の前にいた時だ」
「あれこれ聞ける立場ではないので」
なんともさみしい事を言うヤツだ。
この世界で信頼できる数少ないひとりだというのに。
身分の差はあるけど、わたしは特にそれを意識した事はない。
フリッツやヘレナもそう思ってるんじゃないかなと思ったけど、なんだかんだ言ってこの世界には厳しい身分制度がある。
わたしが気づかないだけで、たくさん気苦労かけたりしてるんだろうな。
「僕は国境近くの貧しい農家の出身でした。ロストック軍によって家族が殺され、孤児になった僕を城へ置いてくれたのが閣下なのです」
突然、フリッツが過去について話し始めた。めずらしい事もあるものだ。自分の事に関してはほとんど語ろうとしない男が。
「城へ来てからは、文字や算学、剣の扱いや兵法まで教えてくれたのはトーマス様です。トーマス様は後の領主となられる方にふさわしい立派なお方でした」
ふたつ上のトーマスお兄様。たしかに頭も良くて優しくて、運動神経抜群で。
特に剣の腕前は子供の頃から大人でも勝てる者がいない程の腕前だった。
たしかわたしが十歳の時に事故で亡くなっちゃったんだけど、その時の事はなぜかよく思い出せない。
「閣下やトーマス様の御恩に報いるためにも、僕はあなたに尽くすだけです。特にトーマス様にはあなたのことを託されたので」
「ふぅん。イェーリンゲン家に対する忠義ってわけか」
「はい」
何も聞かなかったのは、どういう事情があろうと主を無事に城まで送り届けるのが仕事。
それが騎士の務めであり、フリッツなりの奉公だからだ。
個人的な感情とかではない。あれ、わたしはなんか別の答えを期待してたのか?
ちょっとがっかりした気分になったが、まあそれでもいい。
わたしには頼りになる仲間がいるという事には変わりがないのだから。
✳ ✳ ✳
出陣の当日。
出発の前にわたしは部屋で休んでいるお父様に挨拶をした。
「行って参ります、お父様。この戦にて北賊が二度と侵攻できぬ程に痛めつけてきます」
お父様は寝ている状態のままで首だけをこちらに傾けてきた。最近は特に体力が落ちている。
考えたくはないが、戦の最中にもしもの事があったらどうしよう。
「……うむ。大陸中にイェーリンゲン家の武を知らしめる良い機会だ。存分に戦ってこい。そして……必ず帰ってくるのだぞ」
「お父様……」
わたしはお父様の手を握り、額に押し当てた。
外ではすでに兵が整列。
あとはわたしが号令を出すだけになっていた。
馬に乗り先頭に向かうわたしに、追いすがってくるひとりの女性。
侍女のヘレナだ。手には赤いストールが握られている。
「イルゼ様、これを。北方の冬はとても冷えると聞きましたので」
ストールを受け取りながらわたしは微笑む。
「ありがとう。でも冬になる前には戻る。これは付けないかもしれないぞ」
「構いません。御守り代わりにでも持ってさえいてくれれば」
先頭では馬に乗ったフリッツが待っていた。
わたしは剣を抜き、兵達に向かって叫ぶ。
「神聖な王家と国土を脅かす北賊をこれより掃討する! 正義は我らにあり、必ず勝利を! 」
おおおお、と兵達も鬨の声をあげた。
アンスバッハ軍三千は国境へ向けて進軍を開始する。
国境付近で予定通りにルイス卿率いる正規軍七千と合流。
「兵の数も訓練も十分に間に合ったようですな」
ピンとはねたヒゲを撫でながらルイス卿が話しかけてきた。
わたしは軽く頭を下げてから答える。
「ええ、それはもちろん。このような機会は滅多にないでしょうから」
「もうじき国境を越えるが、敵が待ち伏せしている可能性は?」
「すでに斥候を出してますが近くに敵は見当たらないようです。しばらく危険はないかと」
「そうか。もしもの時はまずアンスバッハの手際を見せてもらう。この七千の兵は陛下より預かりし大事な兵なのでな。むやみに消耗するわけにはいかん」
「心得てます。先陣は我がアンスバッハ軍が務めますので」
そう言うと、ルイス卿は安心した顔を見せて後ろへ下がっていった。
「大軍を擁しながら情けない指揮官ですね。本気で戦う気があるのでしょうか」
冷ややかな目でフリッツがそれを見ていた。
わたしも苦笑する。
「大きな役目を与えられた手前、戦う気はあるさ。手柄も立てたいだろうしな。だけど経験が少ない。アンスバッハ軍が頼りなんだろう」
「イルゼ様は勝算があるのですか」
「あるさ。今まで負けたことないしな。たとえ十倍の兵力相手でもロストックごときに負けるはずはない」
「敵地です。今までは守る戦いばかりでしたが、今度は攻め込む戦です。油断なく、慎重に慎重を重ねて進軍しましょう」
まだ一度も敵に遭遇してないのにこの心配性め。
勝つとか負けるとかじゃなくて、絶対に勝つんだ。
わたしは自分の胸をドンと叩く。
「戦には勝つ。勝ってわたしの運命も変えてみせる」
「運命?」
「んん? いや、あれだ。最近いい事無かったからな。戦に勝って、運を引き寄せてみせる!」
つい口が滑ってしまった。
わたしが転生者で、ある程度この小説の内容を知ってるなんて説明できないからね。
今は小説のどのあたりなのか。
ロストックとの戦争が激化するところは一致するけど、イルゼやルイス卿が攻め込む描写なんてあったっけ?
細かい部分は変わってるけど、大きな物語の流れは修整されていくのだろうか。
とりあえずわたしはまだ反逆者ではない。この戦いで勝ちさえすれば、その可能性は限りなく小さくなると思うんだけど。
異変は見られない。市街地の人々の行き交いは多く、市場にも活気がある。
郊外の農作地帯も平和そのものだ。
作物は豊かに実り、農夫たちにも笑顔が見られる。
このアンスバッハまで敵が侵攻してきたことはない。
それは精強な兵がいるおかげだ。
ザールラントのように数だけ多くてロクに訓練もしていない兵とは違う。
豊かな土地と経済、文化の上にあぐらをかいているだけでは平和は得られない。
いくら交渉をしているとはいえ、ロストックの軍が大がかりな南下をしてくるのは時間の問題だ。
戦に慣れており、好戦的なヤツらが豊かな南方の地を放っておくはずがない。
きっかけがどうであれ、こちらから先制攻撃をするというのには大賛成だ。
馬で駆けながらそんな事を考える。
途中、小川にさしかかり、そこで馬に水を飲ませた。
川を見てわたしは舞踏会の帰りの事を思い出した。
舞踏会場を飛び出して、無我夢中で走って。
大きな河にたどりついたわたしはもう何もかも嫌になって。
あの時、フリッツが見つけてくれなかったらどうなっていたんだろう。
それにあの時、フリッツはまだ詳しい事情を知らなかったはずなのに何も聞いてこなかった。
普通、あんな状態の女性を見たら何があったか聞いてくるだろう。
「フリッツ」
「はい」
「お前、なんであの時何も聞かなかったんだ」
「あの時とは」
「この前の舞踏会の時。わたしが会場を飛び出して、河の前にいた時だ」
「あれこれ聞ける立場ではないので」
なんともさみしい事を言うヤツだ。
この世界で信頼できる数少ないひとりだというのに。
身分の差はあるけど、わたしは特にそれを意識した事はない。
フリッツやヘレナもそう思ってるんじゃないかなと思ったけど、なんだかんだ言ってこの世界には厳しい身分制度がある。
わたしが気づかないだけで、たくさん気苦労かけたりしてるんだろうな。
「僕は国境近くの貧しい農家の出身でした。ロストック軍によって家族が殺され、孤児になった僕を城へ置いてくれたのが閣下なのです」
突然、フリッツが過去について話し始めた。めずらしい事もあるものだ。自分の事に関してはほとんど語ろうとしない男が。
「城へ来てからは、文字や算学、剣の扱いや兵法まで教えてくれたのはトーマス様です。トーマス様は後の領主となられる方にふさわしい立派なお方でした」
ふたつ上のトーマスお兄様。たしかに頭も良くて優しくて、運動神経抜群で。
特に剣の腕前は子供の頃から大人でも勝てる者がいない程の腕前だった。
たしかわたしが十歳の時に事故で亡くなっちゃったんだけど、その時の事はなぜかよく思い出せない。
「閣下やトーマス様の御恩に報いるためにも、僕はあなたに尽くすだけです。特にトーマス様にはあなたのことを託されたので」
「ふぅん。イェーリンゲン家に対する忠義ってわけか」
「はい」
何も聞かなかったのは、どういう事情があろうと主を無事に城まで送り届けるのが仕事。
それが騎士の務めであり、フリッツなりの奉公だからだ。
個人的な感情とかではない。あれ、わたしはなんか別の答えを期待してたのか?
ちょっとがっかりした気分になったが、まあそれでもいい。
わたしには頼りになる仲間がいるという事には変わりがないのだから。
✳ ✳ ✳
出陣の当日。
出発の前にわたしは部屋で休んでいるお父様に挨拶をした。
「行って参ります、お父様。この戦にて北賊が二度と侵攻できぬ程に痛めつけてきます」
お父様は寝ている状態のままで首だけをこちらに傾けてきた。最近は特に体力が落ちている。
考えたくはないが、戦の最中にもしもの事があったらどうしよう。
「……うむ。大陸中にイェーリンゲン家の武を知らしめる良い機会だ。存分に戦ってこい。そして……必ず帰ってくるのだぞ」
「お父様……」
わたしはお父様の手を握り、額に押し当てた。
外ではすでに兵が整列。
あとはわたしが号令を出すだけになっていた。
馬に乗り先頭に向かうわたしに、追いすがってくるひとりの女性。
侍女のヘレナだ。手には赤いストールが握られている。
「イルゼ様、これを。北方の冬はとても冷えると聞きましたので」
ストールを受け取りながらわたしは微笑む。
「ありがとう。でも冬になる前には戻る。これは付けないかもしれないぞ」
「構いません。御守り代わりにでも持ってさえいてくれれば」
先頭では馬に乗ったフリッツが待っていた。
わたしは剣を抜き、兵達に向かって叫ぶ。
「神聖な王家と国土を脅かす北賊をこれより掃討する! 正義は我らにあり、必ず勝利を! 」
おおおお、と兵達も鬨の声をあげた。
アンスバッハ軍三千は国境へ向けて進軍を開始する。
国境付近で予定通りにルイス卿率いる正規軍七千と合流。
「兵の数も訓練も十分に間に合ったようですな」
ピンとはねたヒゲを撫でながらルイス卿が話しかけてきた。
わたしは軽く頭を下げてから答える。
「ええ、それはもちろん。このような機会は滅多にないでしょうから」
「もうじき国境を越えるが、敵が待ち伏せしている可能性は?」
「すでに斥候を出してますが近くに敵は見当たらないようです。しばらく危険はないかと」
「そうか。もしもの時はまずアンスバッハの手際を見せてもらう。この七千の兵は陛下より預かりし大事な兵なのでな。むやみに消耗するわけにはいかん」
「心得てます。先陣は我がアンスバッハ軍が務めますので」
そう言うと、ルイス卿は安心した顔を見せて後ろへ下がっていった。
「大軍を擁しながら情けない指揮官ですね。本気で戦う気があるのでしょうか」
冷ややかな目でフリッツがそれを見ていた。
わたしも苦笑する。
「大きな役目を与えられた手前、戦う気はあるさ。手柄も立てたいだろうしな。だけど経験が少ない。アンスバッハ軍が頼りなんだろう」
「イルゼ様は勝算があるのですか」
「あるさ。今まで負けたことないしな。たとえ十倍の兵力相手でもロストックごときに負けるはずはない」
「敵地です。今までは守る戦いばかりでしたが、今度は攻め込む戦です。油断なく、慎重に慎重を重ねて進軍しましょう」
まだ一度も敵に遭遇してないのにこの心配性め。
勝つとか負けるとかじゃなくて、絶対に勝つんだ。
わたしは自分の胸をドンと叩く。
「戦には勝つ。勝ってわたしの運命も変えてみせる」
「運命?」
「んん? いや、あれだ。最近いい事無かったからな。戦に勝って、運を引き寄せてみせる!」
つい口が滑ってしまった。
わたしが転生者で、ある程度この小説の内容を知ってるなんて説明できないからね。
今は小説のどのあたりなのか。
ロストックとの戦争が激化するところは一致するけど、イルゼやルイス卿が攻め込む描写なんてあったっけ?
細かい部分は変わってるけど、大きな物語の流れは修整されていくのだろうか。
とりあえずわたしはまだ反逆者ではない。この戦いで勝ちさえすれば、その可能性は限りなく小さくなると思うんだけど。
0
あなたにおすすめの小説
『婚約破棄された悪役令嬢ですが、嫁ぎ先で“連れ子三人”の母になりました ~三人の「ママ」が聞けるまで、私は絶対に逃げません~』
放浪人
恋愛
「母はいりません」と拒絶された悪役令嬢が、最強の“ママ”になるまでの物語。
「君のような可愛げのない女は、王妃にふさわしくない」
身に覚えのない罪で婚約破棄され、“悪役令嬢”の汚名を着せられたクラリス。 彼女が新たに嫁いだのは、北方の辺境を守る「氷の公爵」ことレオンハルト・フォン・グレイフだった。
冷え切った屋敷で彼女を待っていたのは、無表情な夫と、心に傷を負った三人の連れ子たち。 「僕たちに、母はいりません」 初対面で突きつけられた三つの拒絶。しかし、クラリスは諦めなかった。
「称号はいりません。私が欲しいのは――あなたたち三人の『ママ』になれる日だけです」
得意の生活魔法『灯(ともしび)』で凍えた部屋を温め、『鎮(しずめ)』の歌で夜泣きを癒やし、家政手腕で荒れた食卓を立て直す。 クラリスの献身的な愛情は、頑なだった子供たちの心を解きほぐし、やがて不器用な夫の氷の心さえも熱く溶かしていく。
これは、不遇な悪役令嬢が「最強の母」となり、家族を脅かす元婚約者や魔獣たちを華麗に撃退し、最愛の家族から「ママ」と呼ばれるその日までを綴った物語。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】
iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
悪役令嬢ですが、兄たちが過保護すぎて恋ができません
由香
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢・セレフィーナに転生した私。
破滅回避のため、目立たず静かに生きる――はずだった。
しかし現実は、三人の兄による全力溺愛&完全監視生活。
外出には護衛、交友関係は管理制、笑顔すら規制対象!?
さらに兄の親友である最強騎士・カインが護衛として加わり、
静かで誠実な優しさに、次第に心が揺れていく。
「恋をすると破滅する」
そう信じて避けてきた想いの先で待っていたのは、
断罪も修羅場もない、安心で騒がしい未来だった――。
辺境に追放されたガリガリ令嬢ですが、助けた男が第三王子だったので人生逆転しました。~実家は危機ですが、助ける義理もありません~
香木陽灯
恋愛
「そんなに気に食わないなら、お前がこの家を出ていけ!」
実の父と義妹に虐げられ、着の身着のままで辺境のボロ家に追放された伯爵令嬢カタリーナ。食べるものもなく、泥水のようなスープですすり、ガリガリに痩せ細った彼女が庭で拾ったのは、金色の瞳を持つ美しい男・ギルだった。
「……見知らぬ人間を招き入れるなんて、馬鹿なのか?」
「一人で食べるのは味気ないわ。手当てのお礼に一緒に食べてくれると嬉しいんだけど」
二人の奇妙な共同生活が始まる。ギルが獲ってくる肉を食べ、共に笑い、カタリーナは本来の瑞々しい美しさを取り戻していく。しかしカタリーナは知らなかった。彼が王位継承争いから身を隠していた最強の第三王子であることを――。
※ふんわり設定です。
※他サイトにも掲載中です。
婚約破棄された夜、最強魔導師に「番」だと告げられました
有賀冬馬
恋愛
学院の祝宴で告げられた、無慈悲な婚約破棄。
魔力が弱い私には、価値がないという現実。
泣きながら逃げた先で、私は古代の遺跡に迷い込む。
そこで目覚めた彼は、私を見て言った。
「やっと見つけた。私の番よ」
彼の前でだけ、私の魔力は輝く。
奪われた尊厳、歪められた運命。
すべてを取り戻した先にあるのは……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる