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24 回想が終わって
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わたしの長い回想はここまで。
寒空の下、処刑台に固定されて見世物のような状態のわたしは現実に引き戻される。
転生して以来の出来事を追体験するように思い出していた。
体感的にはかなり長い時間に思えたが、周りの状況はなにも変わっていない。おそらく数秒しか経っていないのだろう。これが走馬灯というやつなのか。
地下牢に長い期間閉じ込められ、わたしの身体はさらに衰弱。
フリッツの生死も不明。地下牢から出されたあとは、すぐにこの処刑場まで連れてこられたので城の者たちもどうなったのか分からない。
気にしたところで、もうわたしには何もできない。
あとは斬首台の刃が落ちてくるのを待つのみ。
見物席の国王陛下の右手が上がろうとしている。
エアハルト様は顔をそむけたままだ。逆にマルティナは身を乗り出してわたしの最期をじっくり見ようとしている。
処刑人の殺気がザワザワと伝わってくる。
もう終わりだ。わたしは静かに目を閉じた。
最後に見えていたのはつらそうな顔のエアハルト様だったけど、考えていたのはフリッツのことだった。
あの状況だと生存は絶望的だろう。アイツだけは助けてやりたかった。
命をかけてわたしの身代わりになったのに。
あそこでわたしが死ぬべきだったんだ。そうすればフリッツだけは生き延びていたかもしれない。
後悔だけが残ってしまった。
この世界ならうまくやっていけると思っていたのに。
やっぱりどうあがいても、ストーリーの大きな流れを変えることは出来なかった。
もう見えてはいないが、処刑人が断頭台のロープを断ち切ろうと斧を振りかぶっているところだろう。
武芸に秀でていたことで、見えてなくても周りの殺気やある程度の動きなら感じることができる。
こんな特技、今となってはなんの役にも立たないけど。
「………………」
いつまで経っても断頭台の刃は落ちてこない。
処刑人も斧を振り上げたまま、固まっているようだ。
なにが起きているのか。周りからもざわめきが聞こえてきた。
どうやら国王陛下の元になにか報せが届いたらしい。
この処刑を中断させるほどの報せなのか。
わたしは目を見開いて見物席のほうを確認する。
陛下は複数の文官となにかいくつもの文書を見ながら話し合っている。
エアハルト様も呼ばれ、その話し合いの輪に加わった。
よほどのことが起きたのだろうか。国王陛下もエアハルト様もかなり驚いたような顔をしている。
マルティナは顔面蒼白で、こちらを指さしてなにか叫んでいる。
ざわつきが大きくなった。
わたしが歩いてきた方向から誰かが向かってくるようだった。
わたしの首は固定されていて後ろは見えない。
だが足音で人数くらいは分かる。
歩いているのはひとり。そして馬が一頭。
馬に乗らず、わざわざ曳いてきたのか?
いや、そんなことはどうでもいい。
この人物が来たことで、この処刑が中断されているといった事実が重要なんだ。
その人物は処刑台を回り込んで、わたしに見えるところまで移動してきた。
「おま……は……」
まともに声が出ないが、驚いた。
馬を曳いているのは顔に傷のある男。
ヴォルフスブルク公の密使だ。わたしとフリッツとで待ち伏せして戦った、あの──。
「遅くなった。証拠を集めるのに時間がかかったからな」
わたしを見下ろしながら傷の男は言った。
意味が分からない。そして曳いている馬の上には拘束され、頭から麻袋を被らされている人物。
傷の男は鞭でビッ、とその人物の麻袋を剥ぎ取った。
露わになった馬上の男の顔に、再びわたしは驚く。
ヴォルフスブルク公だ。しかも顔は暴行されたような痕があり、腫れ上がっている。
ヴォルフスブルク公は眩しそうにしながら、傷の男へ悪態をつき出した。
「貴様っ……わたしにこんな辱めをっ! 恩知らずもいいところだっ! 今まで散々面倒を見てやったというのに! この下衆がっ」
「下衆はどっちだ。利用されているフリして内情を探っていたのも気付かないとはな。悪党としても二流だな、お前は」
涼しい顔でそう言い返す傷の男。
ヴォルフスブルク公は痛々しい顔をさらに真っ赤にしながら裏切り者、犬め、と叫んでいる。
わたしにはまだ何が起きているのか分からない。
見物席から半狂乱になったマルティナが処刑人に大声で命じた。
「なにをしているの! 早く処刑執行しなさいっ、このグズっ!」
その声にビクッと反応した処刑人が動いた。
まずい、せっかく中断していたのに。こんなわけがわからない状況で首を刎ねられるのか。
「ウガァッ!」
だが地面に落ちたのは斧を握りしめた処刑人の腕だった。
傷の男は剣を収めながらシッ、シッ、と手で追い払う仕草を見せる。
「いらん真似をするな。次に動いたら今度は首が落ちるぞ」
そしていつの間にか奪った鍵でわたしの首と手の枷を外した。
「なん……で、……が」
「無理をして声を出すな。いいか、お前の処刑は無い。罪状もすべて白紙だ。陛下に渡した文書にすべて証拠が載っている。このヴォルフスブルク公の悪事がな」
指を差されたヴォルフスブルク公は馬上で揺れながら唾を飛ばす。
「ぐ、ぐうっ! なんなんだ、お前は⁉ アンスバッハの手の者だったのか⁉ 長年わたしの元で裏の仕事をしてきたお前が!」
傷の男はそれには答えない。
あとの判断は任せるとばかりに見物席のほうを見上げた。
国王陛下は憔悴した様子で首を振り、椅子に座った。
その代わりにエアハルト様が声高に文書の内容を公表した。
「これは今までのヴォルフスブルク公によるロストックへの内通やザールラントへの謀略がこと細かに記されている文書である! その証拠であるヴォルフスブルク公自身が書いた密書もすべて揃っている!」
周囲からどよめきが起き、一斉にヴォルフスブルク公への非難や罵声が飛んだ。
さっきまでわたしが散々浴びせられていたように。
「ロストックへの侵攻の指示。それに対する対価のやり取り。イルゼ孃への襲撃、自身の娘マルティナを王太子妃にするための裏工作、収賄。ザールラント特使襲撃の関与。わたしの名を使った偽書の作成。戦においては援軍や物資の要請のもみ消し。敵軍への情報漏洩、デッサウ砦への手引き。敵将バルトルトとの密約。王命の偽書を作成し、撤退をさせた。イルゼ孃を反逆者とするための裏工作、収賄……まだまだあるぞ。よくもまあ、ここまで」
公表しながらエアハルト様は怒りに震えているようだった。
戦で起きた数々の不審な出来事はヴォルフスブルク公がからんでいた。
そしてわたしが反逆者として処刑されることも。
それにわたしが婚約破棄された原因や、婚約破棄後にパーティーに呼ばれた件まで。
すべて自らの権勢欲のためだった。
その邪魔になるような存在は、死のうがどうなろうが知ったことではないという考え。
改めて怒りが湧いてきたが、馬上のヴォルフスブルク公はすでに諦めた様子でがっくりうなだれている。
わたしが手を下さずとも、この男には十分な罰が与えられるだろう。エアハルト様や国王陛下にも真実を分かってもらえたようだし。
「わ、わたしは何も知らなかったんです! すべてお父様に従っていただけで! 陛下や殿下に逆らうなんてつもりは全くありませんっ!」
見物席からのマルティナの声。
エアハルト様の足にすがりつきながら涙を流している。
エアハルト様はそれを見て同情したのだろうか。
ひざまずいて同じ目線になる。ああ、騙されないで。
今までもそうやってたくさんの人間を手玉に取ってきたのだろう。
エアハルト様はマルティナの肩に手を置き、その目を見据えながら言った。
「娘であるキミが何も知らないわけがないだろう。イルゼ嬢を排除しようと、あれこれ吹き込んでいたのはキミ自身ではないか。そして先程は勝手に処刑を命じた」
「そ、それは……!」
マルティナの目が泳ぐ。やはり嘘泣きだったようだ。
「ヴォルフスブルク公。そして陰謀に関わった幾人もの臣下。そしてキミもだ。ザールラントの法に照らし、厳正に処罰する。正式に決定するまでは牢に入ってもらおう」
「そ、そんな! わたしは王太子妃なのに! 牢だなんて、そんなのイヤ!」
なおもすがりつこうとするマルティナは兵士が引き剥がし、連れて行った。
泣きじゃくるマルティナ。今度は嘘泣きではない。
結局この娘はエアハルト様と別れることや父親が罰せられることでは泣かず、自身が牢に入れられ身分を剥奪されることによって本当の涙を流したのだった。
寒空の下、処刑台に固定されて見世物のような状態のわたしは現実に引き戻される。
転生して以来の出来事を追体験するように思い出していた。
体感的にはかなり長い時間に思えたが、周りの状況はなにも変わっていない。おそらく数秒しか経っていないのだろう。これが走馬灯というやつなのか。
地下牢に長い期間閉じ込められ、わたしの身体はさらに衰弱。
フリッツの生死も不明。地下牢から出されたあとは、すぐにこの処刑場まで連れてこられたので城の者たちもどうなったのか分からない。
気にしたところで、もうわたしには何もできない。
あとは斬首台の刃が落ちてくるのを待つのみ。
見物席の国王陛下の右手が上がろうとしている。
エアハルト様は顔をそむけたままだ。逆にマルティナは身を乗り出してわたしの最期をじっくり見ようとしている。
処刑人の殺気がザワザワと伝わってくる。
もう終わりだ。わたしは静かに目を閉じた。
最後に見えていたのはつらそうな顔のエアハルト様だったけど、考えていたのはフリッツのことだった。
あの状況だと生存は絶望的だろう。アイツだけは助けてやりたかった。
命をかけてわたしの身代わりになったのに。
あそこでわたしが死ぬべきだったんだ。そうすればフリッツだけは生き延びていたかもしれない。
後悔だけが残ってしまった。
この世界ならうまくやっていけると思っていたのに。
やっぱりどうあがいても、ストーリーの大きな流れを変えることは出来なかった。
もう見えてはいないが、処刑人が断頭台のロープを断ち切ろうと斧を振りかぶっているところだろう。
武芸に秀でていたことで、見えてなくても周りの殺気やある程度の動きなら感じることができる。
こんな特技、今となってはなんの役にも立たないけど。
「………………」
いつまで経っても断頭台の刃は落ちてこない。
処刑人も斧を振り上げたまま、固まっているようだ。
なにが起きているのか。周りからもざわめきが聞こえてきた。
どうやら国王陛下の元になにか報せが届いたらしい。
この処刑を中断させるほどの報せなのか。
わたしは目を見開いて見物席のほうを確認する。
陛下は複数の文官となにかいくつもの文書を見ながら話し合っている。
エアハルト様も呼ばれ、その話し合いの輪に加わった。
よほどのことが起きたのだろうか。国王陛下もエアハルト様もかなり驚いたような顔をしている。
マルティナは顔面蒼白で、こちらを指さしてなにか叫んでいる。
ざわつきが大きくなった。
わたしが歩いてきた方向から誰かが向かってくるようだった。
わたしの首は固定されていて後ろは見えない。
だが足音で人数くらいは分かる。
歩いているのはひとり。そして馬が一頭。
馬に乗らず、わざわざ曳いてきたのか?
いや、そんなことはどうでもいい。
この人物が来たことで、この処刑が中断されているといった事実が重要なんだ。
その人物は処刑台を回り込んで、わたしに見えるところまで移動してきた。
「おま……は……」
まともに声が出ないが、驚いた。
馬を曳いているのは顔に傷のある男。
ヴォルフスブルク公の密使だ。わたしとフリッツとで待ち伏せして戦った、あの──。
「遅くなった。証拠を集めるのに時間がかかったからな」
わたしを見下ろしながら傷の男は言った。
意味が分からない。そして曳いている馬の上には拘束され、頭から麻袋を被らされている人物。
傷の男は鞭でビッ、とその人物の麻袋を剥ぎ取った。
露わになった馬上の男の顔に、再びわたしは驚く。
ヴォルフスブルク公だ。しかも顔は暴行されたような痕があり、腫れ上がっている。
ヴォルフスブルク公は眩しそうにしながら、傷の男へ悪態をつき出した。
「貴様っ……わたしにこんな辱めをっ! 恩知らずもいいところだっ! 今まで散々面倒を見てやったというのに! この下衆がっ」
「下衆はどっちだ。利用されているフリして内情を探っていたのも気付かないとはな。悪党としても二流だな、お前は」
涼しい顔でそう言い返す傷の男。
ヴォルフスブルク公は痛々しい顔をさらに真っ赤にしながら裏切り者、犬め、と叫んでいる。
わたしにはまだ何が起きているのか分からない。
見物席から半狂乱になったマルティナが処刑人に大声で命じた。
「なにをしているの! 早く処刑執行しなさいっ、このグズっ!」
その声にビクッと反応した処刑人が動いた。
まずい、せっかく中断していたのに。こんなわけがわからない状況で首を刎ねられるのか。
「ウガァッ!」
だが地面に落ちたのは斧を握りしめた処刑人の腕だった。
傷の男は剣を収めながらシッ、シッ、と手で追い払う仕草を見せる。
「いらん真似をするな。次に動いたら今度は首が落ちるぞ」
そしていつの間にか奪った鍵でわたしの首と手の枷を外した。
「なん……で、……が」
「無理をして声を出すな。いいか、お前の処刑は無い。罪状もすべて白紙だ。陛下に渡した文書にすべて証拠が載っている。このヴォルフスブルク公の悪事がな」
指を差されたヴォルフスブルク公は馬上で揺れながら唾を飛ばす。
「ぐ、ぐうっ! なんなんだ、お前は⁉ アンスバッハの手の者だったのか⁉ 長年わたしの元で裏の仕事をしてきたお前が!」
傷の男はそれには答えない。
あとの判断は任せるとばかりに見物席のほうを見上げた。
国王陛下は憔悴した様子で首を振り、椅子に座った。
その代わりにエアハルト様が声高に文書の内容を公表した。
「これは今までのヴォルフスブルク公によるロストックへの内通やザールラントへの謀略がこと細かに記されている文書である! その証拠であるヴォルフスブルク公自身が書いた密書もすべて揃っている!」
周囲からどよめきが起き、一斉にヴォルフスブルク公への非難や罵声が飛んだ。
さっきまでわたしが散々浴びせられていたように。
「ロストックへの侵攻の指示。それに対する対価のやり取り。イルゼ孃への襲撃、自身の娘マルティナを王太子妃にするための裏工作、収賄。ザールラント特使襲撃の関与。わたしの名を使った偽書の作成。戦においては援軍や物資の要請のもみ消し。敵軍への情報漏洩、デッサウ砦への手引き。敵将バルトルトとの密約。王命の偽書を作成し、撤退をさせた。イルゼ孃を反逆者とするための裏工作、収賄……まだまだあるぞ。よくもまあ、ここまで」
公表しながらエアハルト様は怒りに震えているようだった。
戦で起きた数々の不審な出来事はヴォルフスブルク公がからんでいた。
そしてわたしが反逆者として処刑されることも。
それにわたしが婚約破棄された原因や、婚約破棄後にパーティーに呼ばれた件まで。
すべて自らの権勢欲のためだった。
その邪魔になるような存在は、死のうがどうなろうが知ったことではないという考え。
改めて怒りが湧いてきたが、馬上のヴォルフスブルク公はすでに諦めた様子でがっくりうなだれている。
わたしが手を下さずとも、この男には十分な罰が与えられるだろう。エアハルト様や国王陛下にも真実を分かってもらえたようだし。
「わ、わたしは何も知らなかったんです! すべてお父様に従っていただけで! 陛下や殿下に逆らうなんてつもりは全くありませんっ!」
見物席からのマルティナの声。
エアハルト様の足にすがりつきながら涙を流している。
エアハルト様はそれを見て同情したのだろうか。
ひざまずいて同じ目線になる。ああ、騙されないで。
今までもそうやってたくさんの人間を手玉に取ってきたのだろう。
エアハルト様はマルティナの肩に手を置き、その目を見据えながら言った。
「娘であるキミが何も知らないわけがないだろう。イルゼ嬢を排除しようと、あれこれ吹き込んでいたのはキミ自身ではないか。そして先程は勝手に処刑を命じた」
「そ、それは……!」
マルティナの目が泳ぐ。やはり嘘泣きだったようだ。
「ヴォルフスブルク公。そして陰謀に関わった幾人もの臣下。そしてキミもだ。ザールラントの法に照らし、厳正に処罰する。正式に決定するまでは牢に入ってもらおう」
「そ、そんな! わたしは王太子妃なのに! 牢だなんて、そんなのイヤ!」
なおもすがりつこうとするマルティナは兵士が引き剥がし、連れて行った。
泣きじゃくるマルティナ。今度は嘘泣きではない。
結局この娘はエアハルト様と別れることや父親が罰せられることでは泣かず、自身が牢に入れられ身分を剥奪されることによって本当の涙を流したのだった。
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