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第一章 友だちになろう
8 魔術師は愛好家
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家に帰ろうと麓に下りた俺たちは騎士団に取り囲まれた。いままで静かだった火山が突然、不穏に爆発し煙を上げ始めたかと思うと、巨大な赤龍が火口から飛び立ったのだ。目撃した人々は驚愕し、数人の駐留していた騎士はすぐに王都に連絡した。王都から取り急ぎ先遣隊として、魔術師の転移魔術で20~30人の者が到着していた。そこに、聖剣を背負った俺とアスラが、のこのこと下山してきたという訳だ。
先遣隊であり小隊とはいえ、この人数を転移させてこれるなんてやはり只者ではないな、と黒い外套を着た魔術師を見て思う。子供だろう背丈は俺たちとほぼ変わりはない。
騎士団に囲まれた俺は説明する。俺達は見習い冒険者であり、火口に生息する希少な火吹蛇を狩りに来たら龍が飛び立ったのを目撃し、落ちていた聖剣を拾ったということにする。聖剣は取り上げられ、俺たちは王都に連行されることとなった。
「お前は何だ? その膨大な魔力は?」
転移陣に乗せられようとしていた時、魔術師がアスラに目をつけ詰問する。
アスラは、目を眇め何も答えない。
「どうかしましたか?」
この先遣隊の責任者だろう騎士が、魔術師に丁重に問いかける。
「この者を拘束しろ。この者は異常だ!」
まずい、まさかアスラの魔力量まで把握できるとは思わなかった! どう動くべきか思い悩んでいると、騎士が近付いてくる。ここは一旦逃げるかとアスラの手を掴もうとすると、アスラの目が禍々しく紅く光った。
『何も問題はない。お前たちは俺には興味がない。そうだろう?』
「はい。御心のままに」
そう言うと、騎士たちは何事もなかったかのように、アスラから離れ転移の準備に戻った。魔術師は驚き、俺も驚いた。アスラがここまで強い魔力を持ち、使うことまで出来るなんて想定外だった。今の俺とアスラで命をかけて戦えば、どちらが勝つのだろう……。魔術師は慌てて、魔法を繰り出そうとする動きをとる。俺は、素早く動き彼の耳元である事を囁いた。
「なっ!? 何故、それを!?」
魔術師は、驚愕し、暫く葛藤しているようだったが、最終的に騎士に転移の準備を続けるよう指示を出した。
その後すぐに王都に転移してから、俺たちは騎士団の所有の館の一つに軟禁され数日が経った。恐らく、聖剣が本物か調べているのだろう。
だが、毎朝目が覚めると、聖剣が隣に横たわっている。俺は溜め息をつき、引き攣った顔の見張りの騎士に聖剣を差し出すことから、朝が始まる。そんなこともあり、聖剣を調べるのが難航しているのだろう。
ここ、大国グランメディアの王都アネシスは間違いなくこの世界の中心である。魔法を駆使する多くの魔術師を有し、圧倒的な武力と広大で肥沃な国土を持ち周辺国を従えていた。過去でも、最後まで魔と戦い続けていたのはこの国だった。
軟禁といっても、部屋はアスラと一緒であるし、風呂も手洗いもついており牢屋とは程遠かった。とはいえ、何日も閉じ込められると何もすることはなく暇である。俺は、腹筋をしながら申し訳なく思いアスラに謝った。
「ごめんな。変な事に巻き込んじゃって。こんなところに閉じ込められて暇だろ?」
アスラは椅子に腰掛け瞼を閉じていたが、見開くと不思議そうに俺を見た。
「お前からだけは煩わしい声が聞こえないと言っただろう。お前の音を聞いているのはとても心地よい」
あぁ……へー……みたいな事を返しながら、俺は何だか心がむずがゆい、何とも言えない気持ちになった。
その夜、寝台で眠っていると顔にぺたりと鳥の形をした紙細工が貼り付いた。ようやく来たか、と俺は横目で隣の寝台のアスラが眠っている事を確認し、そっと起き上がる。軽くアスラの方に眠りの魔法をかける。良い夢をみられるようにお香みたいなものだから……と心の中で言い訳をしながら一抹の後ろめたさを覚える。
紙細工が俺を先導し、パタパタと小さな羽を羽ばたかせて飛んでいく。俺は後を付いていくと、部屋の鍵は開いており、見張りはどうやら魔法で眠っている。そのまま館を出ると、ぼんやりとした薄明りの場所に突如変わり、結界が張られた空間に隔絶されたのだと分かった。黒い外套を着た魔術師が現れる。
「何故お前は知っている?」
「グラン=アートルム」
俺は呼びかける。驚きに頭が揺れ、黒い外套の頭と首を覆っていた頭巾が落ち、白銀の髪と瞳の少年が現れた。月の光を集めてつくったかのような色彩をしている。グラン=アートルム。歴代の魔術師の中でも最高の魔力量を持ち、貴族でありながら一切の義務を免除され、魔術師の塔の長となった男。過去の俺の旅の仲間であった魔術師である。
俺は、久しぶりに見た彼の姿に、子供の姿ではあったが面影は十分あり、涙が出そうになったのを堪えた。
「何故!?なぜ、ぴーちゃんの事を知っているんだ!?」
……そして、魔の生物の熱狂的な愛好家でもある。魔の生物といっても魔界の生物ではなく、魔界と俺達の住む世界の狭間の生き物と呼ばれていた。飼育が禁止されているのは、危険な生物も多いためである。
旅の仲間として、最初に候補に挙がったのはグランであったが、最終的に仲間になったのは一番最後だった。後にグラン曰く、人間と会話することが嫌すぎて持てる権力の全てを使い辞退し続けていたようだ。だが、ぴーちゃんと名付けた魔生物を秘密裏に飼育しており、ある問題事が起きたことから俺たち勇者一行の手を借りてしまい、仲間にならざるを得なくなったのだった。先日、囁いた言葉は、「俺ならぴーちゃんを助けられる」だった。
「今、飼っているぴーちゃんが次第に巨大化しつつあり、困ってるんだろう?」
「うぅ……」
「俺なら、何が原因か分かるし、解決もできる」
「代わりに要求したいことがあるのだろう?」
「三つある。一つ、俺たちが王都の学園に入ることを手伝ってくれ。二つ、アスラの力に目をつむってくれ。三つ目はぴーちゃんの問題が解決したら、ぴーちゃんは狭間に帰すこと」
「うぅ……」
俺は知っている。間違いなく、三つ目の条件で悩んでいることを……。ぴーちゃんとグランが名付けた魔鳥は発情期になると、どんどん身体が大きくなる。雌が現れなければ最終的に小山ほどにもなるのだ。過去、困り果てたグランが俺達に助けを求め、王子の権力で王家の所有も含めて手当たり次第に書籍や文献を探した結果、生態について書かれた記述が見つかった。
それから、狭間に向かい雌の魔鳥を捕まえた。白くつぶらな瞳でふわふわと綿菓子のように可愛い小鳥で、俺達はこれが大きくなっているのかと、少し楽しみにしながら向かったのだ。ぴーちゃんの元に……。
「分かった。君の言うことを聞こう。その代わりぴーちゃんには、傷一つ付けないこと、それから僕が魔の生物を飼育していた事は黙っていてくれ」
俺達は、目を見交わし、固く握手をした。これで、心強い協力者ができた。とりあえず、大きくなった原因について説明し共にこのまま狭間に向かうことにする。
「どこに行くんだ?」
その時、俺たちに向かって掛けられた声があった。思わず警戒態勢をとる。
突然、そこに現れたのはアスラだった。世界一の魔術師であるグランの結界に何の違和感も感じさせずに入ってきたのだ。俺達は戦慄した。それに、アスラは普段の無表情ではなく、若干微笑みを浮かべているような、一見して機嫌が良さそうにも見える。だが、感じ取れる魔力の圧は半端なく、グランはがくがくと震え、俺もぞっとするものを一瞬覚えた。
先遣隊であり小隊とはいえ、この人数を転移させてこれるなんてやはり只者ではないな、と黒い外套を着た魔術師を見て思う。子供だろう背丈は俺たちとほぼ変わりはない。
騎士団に囲まれた俺は説明する。俺達は見習い冒険者であり、火口に生息する希少な火吹蛇を狩りに来たら龍が飛び立ったのを目撃し、落ちていた聖剣を拾ったということにする。聖剣は取り上げられ、俺たちは王都に連行されることとなった。
「お前は何だ? その膨大な魔力は?」
転移陣に乗せられようとしていた時、魔術師がアスラに目をつけ詰問する。
アスラは、目を眇め何も答えない。
「どうかしましたか?」
この先遣隊の責任者だろう騎士が、魔術師に丁重に問いかける。
「この者を拘束しろ。この者は異常だ!」
まずい、まさかアスラの魔力量まで把握できるとは思わなかった! どう動くべきか思い悩んでいると、騎士が近付いてくる。ここは一旦逃げるかとアスラの手を掴もうとすると、アスラの目が禍々しく紅く光った。
『何も問題はない。お前たちは俺には興味がない。そうだろう?』
「はい。御心のままに」
そう言うと、騎士たちは何事もなかったかのように、アスラから離れ転移の準備に戻った。魔術師は驚き、俺も驚いた。アスラがここまで強い魔力を持ち、使うことまで出来るなんて想定外だった。今の俺とアスラで命をかけて戦えば、どちらが勝つのだろう……。魔術師は慌てて、魔法を繰り出そうとする動きをとる。俺は、素早く動き彼の耳元である事を囁いた。
「なっ!? 何故、それを!?」
魔術師は、驚愕し、暫く葛藤しているようだったが、最終的に騎士に転移の準備を続けるよう指示を出した。
その後すぐに王都に転移してから、俺たちは騎士団の所有の館の一つに軟禁され数日が経った。恐らく、聖剣が本物か調べているのだろう。
だが、毎朝目が覚めると、聖剣が隣に横たわっている。俺は溜め息をつき、引き攣った顔の見張りの騎士に聖剣を差し出すことから、朝が始まる。そんなこともあり、聖剣を調べるのが難航しているのだろう。
ここ、大国グランメディアの王都アネシスは間違いなくこの世界の中心である。魔法を駆使する多くの魔術師を有し、圧倒的な武力と広大で肥沃な国土を持ち周辺国を従えていた。過去でも、最後まで魔と戦い続けていたのはこの国だった。
軟禁といっても、部屋はアスラと一緒であるし、風呂も手洗いもついており牢屋とは程遠かった。とはいえ、何日も閉じ込められると何もすることはなく暇である。俺は、腹筋をしながら申し訳なく思いアスラに謝った。
「ごめんな。変な事に巻き込んじゃって。こんなところに閉じ込められて暇だろ?」
アスラは椅子に腰掛け瞼を閉じていたが、見開くと不思議そうに俺を見た。
「お前からだけは煩わしい声が聞こえないと言っただろう。お前の音を聞いているのはとても心地よい」
あぁ……へー……みたいな事を返しながら、俺は何だか心がむずがゆい、何とも言えない気持ちになった。
その夜、寝台で眠っていると顔にぺたりと鳥の形をした紙細工が貼り付いた。ようやく来たか、と俺は横目で隣の寝台のアスラが眠っている事を確認し、そっと起き上がる。軽くアスラの方に眠りの魔法をかける。良い夢をみられるようにお香みたいなものだから……と心の中で言い訳をしながら一抹の後ろめたさを覚える。
紙細工が俺を先導し、パタパタと小さな羽を羽ばたかせて飛んでいく。俺は後を付いていくと、部屋の鍵は開いており、見張りはどうやら魔法で眠っている。そのまま館を出ると、ぼんやりとした薄明りの場所に突如変わり、結界が張られた空間に隔絶されたのだと分かった。黒い外套を着た魔術師が現れる。
「何故お前は知っている?」
「グラン=アートルム」
俺は呼びかける。驚きに頭が揺れ、黒い外套の頭と首を覆っていた頭巾が落ち、白銀の髪と瞳の少年が現れた。月の光を集めてつくったかのような色彩をしている。グラン=アートルム。歴代の魔術師の中でも最高の魔力量を持ち、貴族でありながら一切の義務を免除され、魔術師の塔の長となった男。過去の俺の旅の仲間であった魔術師である。
俺は、久しぶりに見た彼の姿に、子供の姿ではあったが面影は十分あり、涙が出そうになったのを堪えた。
「何故!?なぜ、ぴーちゃんの事を知っているんだ!?」
……そして、魔の生物の熱狂的な愛好家でもある。魔の生物といっても魔界の生物ではなく、魔界と俺達の住む世界の狭間の生き物と呼ばれていた。飼育が禁止されているのは、危険な生物も多いためである。
旅の仲間として、最初に候補に挙がったのはグランであったが、最終的に仲間になったのは一番最後だった。後にグラン曰く、人間と会話することが嫌すぎて持てる権力の全てを使い辞退し続けていたようだ。だが、ぴーちゃんと名付けた魔生物を秘密裏に飼育しており、ある問題事が起きたことから俺たち勇者一行の手を借りてしまい、仲間にならざるを得なくなったのだった。先日、囁いた言葉は、「俺ならぴーちゃんを助けられる」だった。
「今、飼っているぴーちゃんが次第に巨大化しつつあり、困ってるんだろう?」
「うぅ……」
「俺なら、何が原因か分かるし、解決もできる」
「代わりに要求したいことがあるのだろう?」
「三つある。一つ、俺たちが王都の学園に入ることを手伝ってくれ。二つ、アスラの力に目をつむってくれ。三つ目はぴーちゃんの問題が解決したら、ぴーちゃんは狭間に帰すこと」
「うぅ……」
俺は知っている。間違いなく、三つ目の条件で悩んでいることを……。ぴーちゃんとグランが名付けた魔鳥は発情期になると、どんどん身体が大きくなる。雌が現れなければ最終的に小山ほどにもなるのだ。過去、困り果てたグランが俺達に助けを求め、王子の権力で王家の所有も含めて手当たり次第に書籍や文献を探した結果、生態について書かれた記述が見つかった。
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俺達は、目を見交わし、固く握手をした。これで、心強い協力者ができた。とりあえず、大きくなった原因について説明し共にこのまま狭間に向かうことにする。
「どこに行くんだ?」
その時、俺たちに向かって掛けられた声があった。思わず警戒態勢をとる。
突然、そこに現れたのはアスラだった。世界一の魔術師であるグランの結界に何の違和感も感じさせずに入ってきたのだ。俺達は戦慄した。それに、アスラは普段の無表情ではなく、若干微笑みを浮かべているような、一見して機嫌が良さそうにも見える。だが、感じ取れる魔力の圧は半端なく、グランはがくがくと震え、俺もぞっとするものを一瞬覚えた。
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