転生先は水神様の眷属様!?

お花見茶

文字の大きさ
16 / 21
···❆冒険者編❆···

冒険者登録

しおりを挟む
 朝食を頼んだ私達は、今日のこの後の予定の話になった。

「この後は冒険者ギルドに言って冒険者登録をするぞ」
「冒険者!?」

 思わずセルの方に身を乗り出す。ハッとして体をもとに戻し、そっと周りを見る。幸い、ここが個室のようになっていることもあってか誰も気づいてなかった。ほっと胸をなでおろし、セルに向き直る。

「コホンッ……それで、冒険者になるって本当なの?」
「あ、ああ。1番金が稼ぎやすいからな」

 憧れの冒険者……もし異世界に行ったら絶対になってみたかったんだよね。どんなところなんだろう?

「ギルドは冒険者ギルド、商業ギルド、狩人ギルド、職人ギルドなどがある。俺たちが登録するのは、さっきも言ったが冒険者ギルドだ。冒険者は、ギルドに貼ってある依頼書を選び、依頼をやる。依頼と言っても、魔物と戦うことはもちろん、薬草を採取したり、お店の手伝いをしたりと様々だ。冒険者カードを持っていると、街に入るときに金を払わずに済む。手っ取り早く金を稼ぐには冒険者になるのが一番だ」

    そうなんだ。

「おまち、朝食セットの〈卵〉とヘルシー朝食セットだよ」

 話しているうちにご飯が運ばれてきた。

「それじゃあ、今日の予定はそれでいいな?」
「うん、はやくご飯食べて行こ」


°·✽·°·✽·°·✽·°·✽·°·✽·°


 朝食を食べ終わった私達は、食堂を出て冒険者ギルドへと向かった。ずっと膝の上に紫たちがいたから、食べ終わってもしばらくの間立ち上がれなかったけど……。それはセルも同じのようだ。

「結構人いるね……」
「この時間は朝市をやっているからな」

 中央広場に出て、シア通りへと入る。シア通りにはギルドや店が立ち並んでいる。シア通りをしばらく進むと、1つの大きな建物が見えた。木造の5階建ての建物で、剣と馬が描かれた看板がつけられていた。

「ここが冒険者ギルドだ」
「ここが……」

 セルは碧を抱いてツカツカと普通に歩いていく。

 よし!!

 私はぐっと気合いを入れ、セルの後をついていった。

 中に入ると好機の目が一気に向けられた。一瞬驚いて足が止まりそうになったが、急いでセルのもとへと行く。

 中は奥に受付があって、その横には依頼の依頼書と思われるものが貼られた掲示板があった。ちょうど、入り口の真正面にあたるところだ。入って右側には酒場があって、たくさんあるイスと机にはお酒を飲んでいる人がいた。

「冒険者ギルド·クラソフィア支部ヘようこそ。ご依頼ですか?」
「冒険者登録を頼みたい」

 受付嬢さん少し驚いたようだけど、すぐに微笑んだ。うーむ、さすがプロ。このくらいのことでは動じない。

「かしこまりました。後ろの方も、ということでよろしいでしょうか?」
「あ、はい」
「少々お待ちください」

 受付嬢さんは奥へと下がり、カウンターに2枚の書類を置いた。

「こちらにお名前と種族、得意な武器やスキルを書いてください。お名前は偽名でも構いません。武器とスキルは、別に書かなくても構いませんが、書いてくださると助かります。魔法が得意な場合は、武器のところにどの魔法が得意か書いてください」


----------

氏名∶ヤヨイ
種族∶人族
武器∶刀
スキル∶料理、家事

----------


 これでいいかな。魔法も使えるけど、武器としては刀が一番だし。書き終わった私はセルの紙を覗き込む。


----------

氏名∶セルン
種族∶龍人
武器∶剣
スキル∶隠密

----------


 まあ、こんなものだよね。書けるものは限られてるし。武器は一番使うものってことかな。セルは武器も魔法も何でもできるし。スキルは……うん、適当に書いたな、これ。

「ヤヨイ様とセルン様、ですね?では、登録いたしますね」

 受付嬢さんが横にあった水晶に紙を向けると、紙が水晶へと吸い込まれていった。1枚全てを飲み込むと、そこからカードが出てきた。もう1枚も同じように吸い込まれてカードが出てきた。

「こちらがヤヨイ様の、こちらがセルン様の冒険者カードとなります。それでは、カードに血を垂らしてください」

 渡された針で人差し指を刺して、血を垂らす。すると、カードがボゥ…と光って血がカードに吸い込まれていった。

「これで登録完了となります。冒険者のことについては説明したほうがいいでしょうか?」
「頼む」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

異世界転生してしまった。どうせ死ぬのに。

あんど もあ
ファンタジー
好きな人と結婚して初めてのクリスマスに事故で亡くなった私。異世界に転生したけど、どうせ死ぬなら幸せになんてなりたくない。そう思って生きてきたのだけど……。

せっかく傾国級の美人に生まれたのですから、ホントにやらなきゃ損ですよ?

志波 連
恋愛
病弱な父親とまだ学生の弟を抱えた没落寸前のオースティン伯爵家令嬢であるルシアに縁談が来た。相手は学生時代、一方的に憧れていた上級生であるエルランド伯爵家の嫡男ルイス。 父の看病と伯爵家業務で忙しく、結婚は諦めていたルシアだったが、結婚すれば多額の資金援助を受けられるという条件に、嫁ぐ決意を固める。 多忙を理由に顔合わせにも婚約式にも出てこないルイス。不信感を抱くが、弟のためには絶対に援助が必要だと考えるルシアは、黙って全てを受け入れた。 オースティン伯爵の健康状態を考慮して半年後に結婚式をあげることになり、ルイスが住んでいるエルランド伯爵家のタウンハウスに同居するためにやってきたルシア。 それでも帰ってこない夫に泣くことも怒ることも縋ることもせず、非道な夫を庇い続けるルシアの姿に深く同情した使用人たちは遂に立ち上がる。 この作品は小説家になろう及びpixivでも掲載しています ホットランキング1位!ありがとうございます!皆様のおかげです!感謝します!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

処理中です...