普通の女子高生が異世界召喚!?

やなぎ

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冒険の始まり。

やどはどこ?

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そして今は帰り道。どこに帰るのかは分からないけど……。取り敢えずハルトと別れた通りに行ってみた。
ハルトっぽい人影を見つける。
やっぱりここにいた。
「ハルトー?」
私は近づいてきょろきょろしているハルトに声をかけた。
いきなり声をかけられたせいか、ビクッと肩が震えた。そして声をかけた人が私であると分かるなり、安心したかのように肩をなでおろす。
「こんな時間まで何処ほっつき歩いてたんだ。心配しただろ!」
ちょっと怒ってる?心配する気持ちはわかるし、心配してくれてるのも嬉しいけど。あえて言わせてもらおう。
「ハルトが集合時間も場所も決めずにどっか行っちゃうせいでしょ?怒られる筋合い無くない?」
私は別にこれを言う事でハルトを責めるつもりも謝ってもらおうとも思っていない。ただなんとなく。本当になんとなく言ってみた。ってやつだ。
「まぁ確かにそうだなぁ。夕飯は食ったか?食ってるわけねぇか!金ないもんなー。」
なにこのバカにした顔と口調。なんかめちゃくちゃイラッとするんですけど?
「ハルトは?お金稼げたの?」
ため息混じりにそう返す。
「ばっちしよ!今日の夕飯分は稼げたぜ!」
妙にかっこいい笑顔でそう言う。
またもやため息ひとつ。
「宿代は?明日の朝ごはんとお昼ごはんは?」
「あ。」
あ。じゃないでしょうが!もうやだこの人!
「せ、節約すれば、明日の朝ごはん分はあるかなー。」
目がよそを向いている。
節約しても宿代はないと。
「宿はどうするの?」
「その辺の馬小屋とか?」
本当にこの人にはため息しか出ない。
「そっかハルトは馬小屋で寝るのね。私は宿探すから。取り敢えず夕飯食べにいこ?」
そう言って私は賑やかそうな通りへ歩きだした。
「ちょっと待った!」
ハルトが私の手を取り歩くのを止めた。
「どうしたの?」
お腹空いてるから早くご飯食べに行きたいのになんで引き留めるかな?
「早くご飯食べに行こ?」
小首を傾げる。
「え?お前、金あんの?」
ハルトは目を白黒させて、なんて言うか情けない顔をしていた。
「日払いのバイトをやったから、多分ハルトが持っているのと同じぐらいお金持ってると思うよ?」
「お前は俺がいない間にバイトなんかやっていたのか!?」
驚愕っていう感じの顔を向けてくる。
顔芸しててもイケメンだから逆にムカつく。
「ハルトが働いてる間暇だったから私も働いただけよ!それに私も働いた方が単純に倍のお金が稼げるし!」
働きたい妻と家にいてほしいと願う夫みたいな構図だなぁ。なんで私、こんなの(ハルト)とこんな言い合いしてるんだろう。
「しょうがないわね。ご飯割り勘でいいよ。そうすればお互い宿で寝れるでしょ?」
「いや、宿は一つの方がいい。そっちの方が安く済む。」
私の妥協案(まぁ妥協案にしては普通の対応なんだが)を右手を上げ却下するハルト。
「ハルトは結局馬小屋で寝るって事?」
節約出来るに越したことはないのだから私はそれでも構わないのだが。私に実害ないしね!
「何でそうなるんだよ!ふざけんなよ!?2人で一つの部屋で寝ればいいだけだろ!?」
「は?」
この男は何を言っているのだろうか?私を女としてみていないのだろうか?逆に下心満載なのだろうか?それともこの世界じゃ男女が一緒に寝るのって普通なの!?
ちょっと冷静になろう。ハルトが馬小屋で寝て私が宿で寝るのがコスパ的にも安心度的にも理想なんだけど……。まぁ流石に可哀想だなって思う心もあるわけで。
「わかった……。一緒の部屋でいいよ。」
結構な時間悩んで答えを出した。手を出してきそうなら殴り飛ばせばいいや。という結論。
「馬小屋生活ともおさらばだ!」
なんかめちゃくちゃ喜んでるな。宿で寝れる事が嬉しいみたいだ。……私と一緒に寝れる事などどうでも良かったみたいだ。なんか乙女として複雑な気持ちになる。いや、理不尽な感情だってことは分かってます!
「ほら!取り敢えずご飯食べに行こ!」
そんな気持ちを誤魔化すように、やや大きめな声で言った。
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