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突然死
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「ヴァスターソースが三種類に、ケチャップです」
ガラス容器に入れられた濃い茶色のソースと赤いケチャップが机に並べられる。
「ヴァスターソースって三種類もあったんだね?」
セガン陛下の疑問に答える。
「ええ、ヴァスターソースの定義として、野菜、果物、塩、砂糖に様々な香辛料を各商会秘伝の配合で混ぜ合わせ、一年間熟成させたものを指すのですが、実際のところはソースを作るだけなら一日で出来るんです」
「そうなのかい?」
「はい。では何が違うのか。と言われれば、粘度や風味、まろやかさですね。熟成させる程水分が抜けていくので、一日ソースと一年ソースでは、その粘度は違ってきます。それに素材が全体に馴染むのにも時間が掛かるので、これによって風味やまろやかさも変わってきますね」
これに鷹揚に頷くセガン陛下と学長。が、ここで疑問も生まれる。
「では何故、二つではなく、三つここにあるんだい?」
首を傾げるセガン陛下。
「ここにあるのは、一日ソースと一年ソース、それに三年ソースです」
「……三年。それはかなり違ってきそうだな」
学長も味に興味があるようだ。
「まあ、試してみて下さい」
俺は小皿を幾つか取り出すと、そこに一日ソース、一年ソース、三年ソースにケチャップをスプーンで盛ると、瓶入りの乾燥野菜スティックを取り出す。
「本当にフェイルーラの空間魔法陣には何でも入っているな」
何故かジュウベエ君が呆れ声だ。棒ラスクよりもソースに馴染み易くて良いと思うんだけど?
俺が首を傾げている間に、セガン陛下に学長、それにインシグニア嬢が手を伸ばしてきてソースの味見を始めていた。悪いがギガントシブリングス家の皆様には今回はご遠慮願おう。
「あ、本当に一日ソースはさらさらだね。それに野菜や果物の甘さよりも香辛料の辛さが際立っていて、普段のソースよりも辛い印象かな」
「そうですね。一年ソースはいつもの味って感じがして、ああ、これこれ、これこそヴァスターソースって感があります」
「三年ソースは、一年ソースよりも更にどろっとしているな。水分がかなり抜けていて濃厚でまろやか、全ての素材が完全に混じって、風味が良く、味はこの中では一番甘いな。馴染んで香辛料が主張しなくなったからか?」
セガン陛下、インシグニア嬢、学長と、それぞれあーだこーだと意見を交わして食している。
「父上は料理によって使い分けていますね。一日ソースは万能香辛料的な使い方、三年ソースはそれだけでコクが出ますから、味のメインに据える感じです」
説明すれば納得して深く頷く三人。
「こっちのケチャップ? は甘いな。前に食べた時は酸っぱさが先立って、ここまで甘くはなかった記憶がある」
ジュウベエ君はケチャップの甘さを不思議がっていた。
「母上が甘党だから、父上の傘下の商会で作っているケチャップは甘口だね」
「成程? それが味の違いか」
「う~ん、作り方自体は他の商会とそれ程違いはないんだけど、素材の違いもあるね。ヴァストドラゴン領では幾つかの種類のトマトを作っているんだけど、その中で一番甘い、母上の大好きなトマトを使って作られたケチャップだから、その甘さは砂糖ではなく、トマトの甘さだね」
「トマトがこんなに甘くなるのかい?」
これに驚いたのはセガン陛下だった。
「ああ、生産量的に、領外に出す程作っていない、村や町の中だけで消費される作物が結構あるんですよ。このケチャップに使われているトマトもその部類です。母上が周遊旅団として各地を回っていなかったら、父上もその存在に気付いていなかったと思います」
「そんなものがあるんだねえ」
「王都や王領、他領へ出荷される野菜や果物は、基本的に統一規格のものですから。話を通せば、変わり種の食材も陛下の食卓に上ると思いますよ」
これを聞いて腕組みするセガン陛下。これは本格的に父上のところに話が行くかも知れないなあ。
「甘いのも悪くないが、私は辛いものの方が好きだな。そう言う意味では、一日ソースの方が好みだ。他に辛いソースはないのか?」
学長は辛党だったらしい。逆にインシグニア嬢は甘党なのだろう。これを聞いて渋い顔になりながら、ケチャップで乾燥野菜スティックを食べている。やはり食いしん坊だ。
「……ありますね。特別なのが。父上の傘下ではなく、私の傘下の商会の商品ですが」
「へえ、あそこって、そんなニッチな商品も……、いや、あそこはそう言うニッチな需要に応える商会か」
セガン陛下が自己完結している。インシグニア嬢もこれに頷いていた。
「そのソースは今あるのかい?」
学長的には、領主貴族の子が商会を持っている事に驚きなどないらしく、ソース自体の方に興味があるようだ。
「ええ。私も好きなソースですから。…………でも、本当に激辛ですよ?」
「そんなにか?」
「私以外は大体悶絶します」
「……逆に君は何で悶絶しないんだ?」
「辛味は味覚ではなく痛覚ですから、私は痛覚には耐性があるので」
これにジュウベエ君とインシグニア嬢が「ああ」と納得する。まあ、一気にほぼ全ての魔力を使えば、気絶する程の激痛を伴う事は誰でも知っている周知の事実だ。そう思いながら、俺はグローブから学長お望みのソースを取り出した。
「……サドンデスソース。凄い名前だな」
学長が片眉を上げる。
「一口分を口に入れただけで死ぬのか?」
ジュウベエ君が興味混じりに尋ねてきた。
「一口どころか、一舐めで悶絶ものだよ」
これにはインシグニア嬢もげんなりしている。
「それって需要なくないか?」
胡乱な目になるジュウベエ君。
「これが意外なところから需要があるんだよ」
「まあ、まずは一口頂こう」
学長は食す気満々みたいだ。俺は小皿にサドンデスソースを出しながら、
「本当に辛いですから、付けるのは「チョン」くらいにして下さいね?」
と学長に念を押したのだが、学長は普通にベチャッと乾燥野菜スティックにサドンデスソースを付けて、それを口に入れてしまった。
「ふんぐぅっ!?」
その辛さに、目を見開いて顔を真っ赤にする学長だったが、学長としての矜持がそうさせたのか、机に両手を置いて、その辛さに踏ん張って耐える学長。いや、ソースって、そんな、耐えるようなものじゃないですから。
「……な、なかなか、刺激的な、味だね」
おお、耐え切った。
「ありがとうございます。フルーツビネガーに塩、そこに研究で普通の唐辛子の十倍まで辛くした唐辛子を、これでもかと詰め込んで熟成させたソースなので」
「十倍……」
辛さ十倍に慄くインシグニア嬢。
「いや、それ絶対フェイルーラ以外に需要ないだろ?」
ジュウベエ君が更に胡乱な目になる。
「あるよ」
と言いつつジュウベエ君から目を逸らす。
「本当か?」
追及してくるジュウベエ君に説明するのも憚れるが、ジュウベエ君はちゃんと説明しないと変な方向に考えが向かうので、ここで説明しないといけない。はあ。俺は両手で顔面を覆うと、
「あるんだよ、農家から。除虫剤として」
自分の耳まで真っ赤になっているのが分かる。
「ぶうあっはっ! う、うははははははははは!! うひ! うひひひひひひひひ! うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! じょ、じょ、除虫剤! あ、あはは! むむむむ虫も逃げ出す辛さかよ! うひひひひゃひゃひゃ!!」
「そこまで笑う事ないだろ!」
「いや、だって、それお前、実質除虫剤食っているって事じゃねえか!」
「俺以外にも極少数だけど愛好家がいるんだよ! ただ、除虫剤としての需要の方が多いだけで!」
「うひひひひひひひひひひひ!!」
滅茶苦茶腹立つ笑い方するな。
「フェイルーラ様、ドンマイです」
インシグニア嬢、フォローになっていないです。
「農作物に影響はないのかい?」
セガン陛下の懸念点はそこらしい。
「……二十倍に希釈して使用しますので」
「ぶふおっ! 二十倍に希釈!! あ、あははははははははははは!! ひぃー、ひっひっひっひっひっ!! やべえ、俺様の人生で一番笑ったかも知れん! お笑い草どころか、お笑い山だ、こりゃ!」
人間って、ここまで笑えるものなんだな。ギガントシブリングス家の嘲笑が、今なら至極軽く可愛いものだったと思える。
そんな中でも、学長は淡々とサドンデスソースをチョンチョン付けながら、乾燥野菜スティックを食べていた。
「気に入りました?」
「そうだな。定期購入しよう」
「ありがとうございます」
学長のこの言葉で、さしものジュウベエ君も手を口に当てて笑いを堪えるも、その隙間から笑いが漏れ出続けていたのだった。
ガラス容器に入れられた濃い茶色のソースと赤いケチャップが机に並べられる。
「ヴァスターソースって三種類もあったんだね?」
セガン陛下の疑問に答える。
「ええ、ヴァスターソースの定義として、野菜、果物、塩、砂糖に様々な香辛料を各商会秘伝の配合で混ぜ合わせ、一年間熟成させたものを指すのですが、実際のところはソースを作るだけなら一日で出来るんです」
「そうなのかい?」
「はい。では何が違うのか。と言われれば、粘度や風味、まろやかさですね。熟成させる程水分が抜けていくので、一日ソースと一年ソースでは、その粘度は違ってきます。それに素材が全体に馴染むのにも時間が掛かるので、これによって風味やまろやかさも変わってきますね」
これに鷹揚に頷くセガン陛下と学長。が、ここで疑問も生まれる。
「では何故、二つではなく、三つここにあるんだい?」
首を傾げるセガン陛下。
「ここにあるのは、一日ソースと一年ソース、それに三年ソースです」
「……三年。それはかなり違ってきそうだな」
学長も味に興味があるようだ。
「まあ、試してみて下さい」
俺は小皿を幾つか取り出すと、そこに一日ソース、一年ソース、三年ソースにケチャップをスプーンで盛ると、瓶入りの乾燥野菜スティックを取り出す。
「本当にフェイルーラの空間魔法陣には何でも入っているな」
何故かジュウベエ君が呆れ声だ。棒ラスクよりもソースに馴染み易くて良いと思うんだけど?
俺が首を傾げている間に、セガン陛下に学長、それにインシグニア嬢が手を伸ばしてきてソースの味見を始めていた。悪いがギガントシブリングス家の皆様には今回はご遠慮願おう。
「あ、本当に一日ソースはさらさらだね。それに野菜や果物の甘さよりも香辛料の辛さが際立っていて、普段のソースよりも辛い印象かな」
「そうですね。一年ソースはいつもの味って感じがして、ああ、これこれ、これこそヴァスターソースって感があります」
「三年ソースは、一年ソースよりも更にどろっとしているな。水分がかなり抜けていて濃厚でまろやか、全ての素材が完全に混じって、風味が良く、味はこの中では一番甘いな。馴染んで香辛料が主張しなくなったからか?」
セガン陛下、インシグニア嬢、学長と、それぞれあーだこーだと意見を交わして食している。
「父上は料理によって使い分けていますね。一日ソースは万能香辛料的な使い方、三年ソースはそれだけでコクが出ますから、味のメインに据える感じです」
説明すれば納得して深く頷く三人。
「こっちのケチャップ? は甘いな。前に食べた時は酸っぱさが先立って、ここまで甘くはなかった記憶がある」
ジュウベエ君はケチャップの甘さを不思議がっていた。
「母上が甘党だから、父上の傘下の商会で作っているケチャップは甘口だね」
「成程? それが味の違いか」
「う~ん、作り方自体は他の商会とそれ程違いはないんだけど、素材の違いもあるね。ヴァストドラゴン領では幾つかの種類のトマトを作っているんだけど、その中で一番甘い、母上の大好きなトマトを使って作られたケチャップだから、その甘さは砂糖ではなく、トマトの甘さだね」
「トマトがこんなに甘くなるのかい?」
これに驚いたのはセガン陛下だった。
「ああ、生産量的に、領外に出す程作っていない、村や町の中だけで消費される作物が結構あるんですよ。このケチャップに使われているトマトもその部類です。母上が周遊旅団として各地を回っていなかったら、父上もその存在に気付いていなかったと思います」
「そんなものがあるんだねえ」
「王都や王領、他領へ出荷される野菜や果物は、基本的に統一規格のものですから。話を通せば、変わり種の食材も陛下の食卓に上ると思いますよ」
これを聞いて腕組みするセガン陛下。これは本格的に父上のところに話が行くかも知れないなあ。
「甘いのも悪くないが、私は辛いものの方が好きだな。そう言う意味では、一日ソースの方が好みだ。他に辛いソースはないのか?」
学長は辛党だったらしい。逆にインシグニア嬢は甘党なのだろう。これを聞いて渋い顔になりながら、ケチャップで乾燥野菜スティックを食べている。やはり食いしん坊だ。
「……ありますね。特別なのが。父上の傘下ではなく、私の傘下の商会の商品ですが」
「へえ、あそこって、そんなニッチな商品も……、いや、あそこはそう言うニッチな需要に応える商会か」
セガン陛下が自己完結している。インシグニア嬢もこれに頷いていた。
「そのソースは今あるのかい?」
学長的には、領主貴族の子が商会を持っている事に驚きなどないらしく、ソース自体の方に興味があるようだ。
「ええ。私も好きなソースですから。…………でも、本当に激辛ですよ?」
「そんなにか?」
「私以外は大体悶絶します」
「……逆に君は何で悶絶しないんだ?」
「辛味は味覚ではなく痛覚ですから、私は痛覚には耐性があるので」
これにジュウベエ君とインシグニア嬢が「ああ」と納得する。まあ、一気にほぼ全ての魔力を使えば、気絶する程の激痛を伴う事は誰でも知っている周知の事実だ。そう思いながら、俺はグローブから学長お望みのソースを取り出した。
「……サドンデスソース。凄い名前だな」
学長が片眉を上げる。
「一口分を口に入れただけで死ぬのか?」
ジュウベエ君が興味混じりに尋ねてきた。
「一口どころか、一舐めで悶絶ものだよ」
これにはインシグニア嬢もげんなりしている。
「それって需要なくないか?」
胡乱な目になるジュウベエ君。
「これが意外なところから需要があるんだよ」
「まあ、まずは一口頂こう」
学長は食す気満々みたいだ。俺は小皿にサドンデスソースを出しながら、
「本当に辛いですから、付けるのは「チョン」くらいにして下さいね?」
と学長に念を押したのだが、学長は普通にベチャッと乾燥野菜スティックにサドンデスソースを付けて、それを口に入れてしまった。
「ふんぐぅっ!?」
その辛さに、目を見開いて顔を真っ赤にする学長だったが、学長としての矜持がそうさせたのか、机に両手を置いて、その辛さに踏ん張って耐える学長。いや、ソースって、そんな、耐えるようなものじゃないですから。
「……な、なかなか、刺激的な、味だね」
おお、耐え切った。
「ありがとうございます。フルーツビネガーに塩、そこに研究で普通の唐辛子の十倍まで辛くした唐辛子を、これでもかと詰め込んで熟成させたソースなので」
「十倍……」
辛さ十倍に慄くインシグニア嬢。
「いや、それ絶対フェイルーラ以外に需要ないだろ?」
ジュウベエ君が更に胡乱な目になる。
「あるよ」
と言いつつジュウベエ君から目を逸らす。
「本当か?」
追及してくるジュウベエ君に説明するのも憚れるが、ジュウベエ君はちゃんと説明しないと変な方向に考えが向かうので、ここで説明しないといけない。はあ。俺は両手で顔面を覆うと、
「あるんだよ、農家から。除虫剤として」
自分の耳まで真っ赤になっているのが分かる。
「ぶうあっはっ! う、うははははははははは!! うひ! うひひひひひひひひ! うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! じょ、じょ、除虫剤! あ、あはは! むむむむ虫も逃げ出す辛さかよ! うひひひひゃひゃひゃ!!」
「そこまで笑う事ないだろ!」
「いや、だって、それお前、実質除虫剤食っているって事じゃねえか!」
「俺以外にも極少数だけど愛好家がいるんだよ! ただ、除虫剤としての需要の方が多いだけで!」
「うひひひひひひひひひひひ!!」
滅茶苦茶腹立つ笑い方するな。
「フェイルーラ様、ドンマイです」
インシグニア嬢、フォローになっていないです。
「農作物に影響はないのかい?」
セガン陛下の懸念点はそこらしい。
「……二十倍に希釈して使用しますので」
「ぶふおっ! 二十倍に希釈!! あ、あははははははははははは!! ひぃー、ひっひっひっひっひっ!! やべえ、俺様の人生で一番笑ったかも知れん! お笑い草どころか、お笑い山だ、こりゃ!」
人間って、ここまで笑えるものなんだな。ギガントシブリングス家の嘲笑が、今なら至極軽く可愛いものだったと思える。
そんな中でも、学長は淡々とサドンデスソースをチョンチョン付けながら、乾燥野菜スティックを食べていた。
「気に入りました?」
「そうだな。定期購入しよう」
「ありがとうございます」
学長のこの言葉で、さしものジュウベエ君も手を口に当てて笑いを堪えるも、その隙間から笑いが漏れ出続けていたのだった。
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