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貯古齢糖 壬琉苦

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ACT-6

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「神器のフリーパスって、ステータスプレートには記入されてないのですが、いったいどういった物なんですか?」

「使用内容の詳細は、直接記入はされていないので、こちらから説明させていただきます」


 健太郎たちは、人気のない路地に行き、女神の指示に従って行動していた。


「鈴木さん、まずはなんでもいいので、武器となる物を思い浮かべてください」

「武器?そうだな……」

「武器のイメージができましたら、空想は現実に変化する、と心の中で唱えてください」

  (俺の描いた空想は現実に変化する!)


 すると、健太郎がイメージした武器が、質量を持って現界した。


「うわぁ!?…ご主人様、これはなんと言う武器なんですか?」

「これは日本刀と呼ばれる、俺が生まれ育った場所で作られた、伝統のある武器だ」

「伝統の物だったんですか。なんだか、渋くてカッコいい武器ですね」

「ありがとう。良かったらあげるよ」

「良いのでしょうか?こんな珍しい武器を貰っても」

「良いんだよ。シエラだから貰って欲しいんだ」

「ご主人様…」


 二人がラブコメ空間を展開する中、女神ヘスティアは、一人不満そうな顔をしていた。


「お二人さん、イチャイチャするなら…」

「するなら?」

「私も混ぜて下さい!」

「あ~、なんか安心するは、このノリ…」


 何気ないギャグを楽しみ始める健太郎。


「神器の生成のやり方はわかったんですが、実戦では使えそうにないですね」

「いや、それは神器ではないよ」

「えっ?」

「神器は今から見せるよ」


 健太郎の目の前に、四角くて透明な箱が現れた。


「女神様、この箱は?」

「これはアイテムボックスといって、どんな物も入れられる、便利な倉庫だよ」

「じゃあ、さっき作らせた武器は」

「このアイテムボックスを紹介するために作らせた、ちょっとした余興みたいなものさ」

「余興に使われる俺の努力」

「そんな残念がらないで、武器を生成できたのは、鈴木さんの魔法の力であって。気づいていなかったかもしれないけど、とてもハイセンスなことをしていたんだよ」

「急なべた褒めは、逆に傷つくので、やめて下さい」


 そうは言っても、健太郎はもう一刀を作り、アイテムボックスにしまってみた。


「これは凄い!重たい刀が吸い込まれるように収まっていった」

「アイテムボックスは、重さという概念がないので、持ち運びが楽で、無限の容量を持つそうです」

「よく知っているな、シエラ」

「いえ、説明書に書いてありました」

「説明書あったのかよ…」

「まだ続きが書いてあります。えっと、アイテムボックスは、掛け声で呼び出せて、掛け声でしまえるそうですよ」

「本当に便利だな、アイテムボックス…」


 健太郎は心の底から思った。


「アイテムボックスの他にも複数の神器を出すことができるよ。例えば、神聖剣デュランダルとか」

「いかにも強そうな感じがする」

「神聖剣デュランダルの効果は、相手の魔法や技能を全て無効化し、神の眼を持ってしても捉えることができないスピードで敵を斬ることができる。あと、相手がたとえ防御したとしても、絶対破壊が発動するから、必ず相手を倒すことが出来ちゃうんだよね」

「殺意高いな、この神器」


 女神ヘスティアから、その他の神器の説明も受け、いざ戦闘になっても、困らないようになった。


「じゃあ早速ギルドに戻って、モンスター討伐の依頼を受けに行こう」

「そうですね、私もご主人様に貰った武器を試してみたいです」

「おっと、お二人さん、そのままの格好で行くつもりかい?」

「ダメでしょうか?」

「当たり前だよ!モンスターを討伐するのに、一人はスーツ姿で、もう一人は汚れた奴隷服だよ。もし、私が依頼主だったら、貴方たちのような人は嫌です」

「確かに…」

「まずは街のお風呂屋さんに行って来なさい!」


 二人は女神の正論により、街のお風呂屋さんに行くこととなった。

 場所は近く、歩いて3分程度だった。


「お金の方は、ドラプニルの指輪で、無限に生み出すことができるから、困らないけど……。でも、さすがにこれは……」

「……」


 お風呂屋に着いた二人は、驚愕の事実を知ってしまった。なんと、お風呂は混浴しかなく、二人一部屋の個室にしか設置されていなかった。


「俺は全然大丈夫だけど、シエラは恥ずかしいだろ」

「わ、私は、ご主人様とだったら、一緒に入れます!」

「マジか!?」


 女性経験が少ない健太郎は、シエラと混浴することに、とてもドキドキしていた。

 お風呂屋に入って、個室の鍵を受け取る。


  (なんで、こんなにドキドキしてるんだ…。たかが、お風呂だろ。自我を保て、俺)

「ご主人様…、湯船に浸かりました」

「あ、あぁ……、分かった」


 健太郎は、先にシエラをお風呂に入らせ、無事に湯船に浸かった後、自分が入る作戦でいた。


  (よくよく考えてみると、シエラは今の俺と同い年だったな。いや、いかん。シエラは大切な仲間だろ。人間的欲求に負けてどうする)

「ご主人様、よろしければ、お背中流します」

  (NOと言うんだ、俺) 「じゃ、じゃあ、よろしく頼む」 (俺のバカー!)


 これから先のことは、のぼせて思い出せない健太郎であった。
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