幼馴染と9日戦争

ぷるぷる

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第参章

DAY9 -最初で最後の- 突入編 両銃を携えた赤髪

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ジリリリリリリリリ!!!

午前6時30分。
軽快に時計は鳴り響いた。
すぐさま止めたルークは朝の空気を胸いっぱいに吸い込み、真紅の目を開いた。

いよいよだ。

そう思い、心臓を高鳴らせた。

思いの外、ぐっすりと眠れた。
2人のおかげだな。

「おっはよーーー!!!!ラジオ体操の時間だよーーー!!」

木製のドアをぶち破る勢いでシャルルが突っ込んできた。

「あら?」

シャルルはルークの顔を覗き込みながらニヤニヤしていた。
頬の毛はふよふよと踊っているようだった。

「思ったより良い顔してるね。うん!良い男になったよ!」

「ありがと!」

ルークとシャルルは笑い合った。

「よーし、他の2人も起こしてくるから下降りて待ってて!」

言い終わるより早くシャルルは部屋を出て行った。
次の部屋にも同様に突撃しにいったのだろう。
伸びをして部屋を去ろうとした時、ジャックの部屋からシャルルの悲鳴が聞こえた。
きっとジャックが悪戯を仕掛けたのだろう。
朝から騒がしぐ盛り上がっていたが、部屋を出ようとした瞬間もう戻って来れなくなるような一抹の不安を覚えた。
ルークは振り返りたくなったが、同時にそれをしてはいけない気がしたため、グッと堪えて一歩踏み出した。

下へ降りるとユウナの姿が見えた。
シャルルに起こされるのは嫌だったらしく先に逃げてきたらしい。
ジャックはシャルルを頭に乗せて、ついでに頭をかじられながら、階段を降りてきた。
シャルルの徹底指導によるラジオ体操を踊り切ったあと朝ごはんにした。
今日は和洋全てが揃ったバイキング形式だった。
おばさんの計らいなのだろう。
死地へと向かう戦士への弔いのように感じられたが、同時におばさんのできる最大限のサポートなのだと思うと嬉しかった。

それぞれおもいおもいにご飯を食べて、コーヒーを飲み終えると皆の視線がぶつかった。

「よし!そろそろ出発するわ!」

ジャックとユウナはコーヒーカップをカタカタ揺らしながら戻した。
手の震えを抑えられていなかった。
ルークはそんな2人を見ていると意外と落ち着いた。
スズカは緊張しているユウナたちを見てクスッと笑うと指をパチンと鳴らした。
すると床の底が抜け、全員落っこちていった。
以前似たような事があったが、こうも突然だとやはり驚いた。
子供達はまたしてもうまく着地ができずお尻から着地してしまった。

「なになに急に!!」

スズカ達大人は悠々と着地しており悪戯っぽく笑っていた。

「どう?手の震え止まったでしょ?」

「あ。」

ジャックとユウナは2人して自分の手を見つめた。
心臓はバクバクと音を立てていたが、手はいつもの様子を取り戻していた。

「私からのサプライズ。貴重なフォニムを使ったんだから感謝してよね。」

「…なんか素直に喜べない。。」

お尻についた土を払いながら立ち上がると、辺りを見回した。

「…ここって。学院近くの…。」

「ええ。ここからは様子を見ながら接近するわ。先行するのはルークとシャルル。今後の動きと状況の伝達はセマティックスキャンを通して行う。フォニムの節約もしたいから2人が出て少し経ってからユウナにお願いするわ。」

ルークは自分の体を下から順に胸まで手で叩きながら気合を入れた。

「よし!行こうシャルル!」

「まーてまてまて。最後に円陣を組むのが掃除屋スイーパー流だよ。」

シャルルは低い位置から背伸びをして拳を出した。
皆もシャルルに合わせるためしゃがみ込み、拳を突き合わせた。

「よーし。シャルル一団!気合入れて突撃するぞー!!」

おー!と皆で声を上げて鼓舞し合った。
皆と目が合うように微笑みながらグータッチを行い、それぞれ一言ずつ言葉を交わした。
一通り終えると、シャルルがそれじゃ!と言い残し、学院に向けて走り始めた。
ルークも皆に見送られ、シャルルの後を追った。
胸を高鳴らせながら、大地を力強く蹴り出したのだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「見えてきたね。ルドルフ学院だよ。」

今まで幾度と無く見たルドルフ学院ではあったが、初見に近い感覚を覚えた。学院は青い半球体に囲まれており、それがルドルフによる封印術であると一目で理解した。球体の周りには100名近くの人間が囲んでおり、封印術を破壊するものたちと警護するものに別れている様子だった。

「この先はすぐにバレる位置になる。敵が感づく前に場を荒らせば混乱状態は受け合いだよ。準備はいい?」

「おーけーシャルル。いつでも行けるよ。」

「そうでなくっちゃ。じゃあ1、2の…」

その瞬間、シャルルとルークは上空からの大きな影に包まれた。

「わーお。でっかいワイバーンだねえ。。」

「めっちゃ読まれてるじゃん。。」

ワイバーンは急転直下し、侵入者を撃退にかかった。

「いくよ!」

「おう!!」

二人は身体強化魔法を掛け、爆速で学院に接近した。
戦闘経験が豊富なシャルルが先導し、ルークはその後ろを追う。シャルルは不規則な動きで敵を躱して場を乱しつつ、手の届かない範囲には六属性魔法によって攻撃を行った。一方ルークは遠距離攻撃ができないため、シャルルについていくことが精一杯な状況だった。

このままじゃなんの役にも立てない。何か…

(そんなことないよん♪私の右から接近してくるやつを頼んだ!)

突然、頭に響くその声に驚きを隠せなかったが、シャルルの右側から小型のワイバーンが二頭低空飛行で迫っていた。ルークは怯むことなく高速でその二頭の腹部を切り裂いた。

(よーし!次はジグザグに移動しつつ学院の右方向に回り込むよ!)

(もしかしてこれがセマティックスキャン?!)

(あったりまえじゃん♪シンクロしてる気分はどう?)

(いい感じ。なんでもできそうな気分だよ!)

二人は次の動きを感覚的に共有しながら進むことで見事なまでにシンクロし、敵の中にはその姿に見入ってしまうものまで存在した。

(この調子だと呆気なく封印は解けそうだねえ。スズカさんの杞憂だったかな?)

作戦の最初は、敵戦力の伝達および余裕があれば撹乱と掃討を行い、封印を解く準備を整える事だった。

(それならそれで別に嬉しいことよ。けど、気をつけて。変わったフォニムがその先にいるわ。このままいくと正面衝突する。)

スズカからの通信もあり、戦況を細かく理解しながら二人は撹乱を行っていた。そしてスズカの警告通り、遠くの正面に明らかに雰囲気の違う敵がいた。その者は赤髪の女性で煙草を吹かしながら仁王立ちしていた。

「やーっときたか。今まで待ったってのに鬼弾が相手じゃないとはね。」

一際大きな煙を吐き、その者は両腰に携えた銃を取り出す。

(気をつけて。かなりやばい。本気で相手にするのはまずいよ!)

(おっけ。フォルテをかけるよ。)

ルークはフォルテを発動し、シャルルは先制攻撃として氷柱つらら状の氷塊を打ち込もうとした。しかしその氷塊は生成した時点で赤髪の女に撃ち抜かれた。

「私はアリー。冥土の土産に名前だけでも覚えてイキな。」

(逃げて!!)

向けられた銃口からはレーザのような白色の光が飛んできた。ルークとシャルルは間一髪で躱したが体制が整っていない。

「グッバイ。」

アリーは狙いを定め引き金を引いた。しかしその瞬間、地面が大きく揺らぎ、狙いとは大きく外れた場所にレーザは照射された。
そのままシャルルは地属性の魔法を連発するも、アリーは軽やかにバク転しながら躱し、その間に3発レーザを放った。内2発は躱し1発はルークのフォルテで弾き返した。

「Hoo!クールな奴がいるねえ。」

「うちの小僧に惚れてる場合じゃないよ?」

シャルルは強烈な雷撃をアリーの上から叩き込んだ。アリーも膨大なフォニムが頭上に集まるのを感じ取り、瞬時に両銃を上空に向けて撃ち放った。目の眩む白色光が戦場を包みこむ。ルークはその中心に突撃し、フォルテを纏わせた剣閃をアリーに向けて振るった。しかしその刃もアリーには届かず、またしても両銃から放たれるレーザに阻まれた。アリーはレーザの勢いを利用し、そのままバク宙しながら距離を取った。

「いいねえ!!こういうのを待ってたよ!」

(完全な戦闘狂だね。後々を考えると潰しときたいけど、ここで消耗するわけにもいかない。撒くよ。)

シャルルは即座に地属性魔法を用い、アリーの四方八方に鋭利な形で隆起させた。その高さは背丈の三倍をゆうに超えており、アリーは身構えつつ、歯で噛んでいる煙草から煙を上げている。

(ルークは右!私は左から行く!)

二手に分かれ、アリーと隆起した大地を囲むように移動した。アリーは二人が動き出した瞬間、シャルルの作った山を打ち抜きつつ、二人を狙撃しにかかった。しかしシャルルは即座に次の山を休みなく作っていき、いつしかアリーの姿は見えないほどになった。

(かかったね。このまま逃げるよ!)

二人は全力で学院の裏側へと駆け出した。ルークは一度後ろを見て、まだアリーが山々から抜け出せてないことを確認した。撒ける。そう二人が思った瞬間だった。突如セマティックスキャンによってスズカの声が頭に反響した。

(二人とも左右に逃げて!!!!)

セマティックスキャンにより体ごと反応した二人は、それぞれ外側に向けて急展開をした。そして元いた場所には直径数メートルの強烈なプラズマ弾が襲い掛かっていた。

(あっぶな!!!スズカさんのおかげだね!早く逃げるよルーク!)

(お、おっけ!!)

二人は体勢を立て直し、全速力で逃げることに成功した。

「Ahhh。逃げられちったか。これからってとこだったのによお。まだまだお互い隠し持ってるだろうに。ま、楽しみはこのあとってとこか?」

(ふー。なんとか撒いたかな?)

(油断は禁物よ。だけどさっきの戦闘で、予想以上に学院周りのフォニムは荒れ始めた。怪我の功名ってとこね。そろそろ私たちも乗り込むわ!)

(てことはー、、そろそろ学院の封印を解除する段階…?)

(だね。気合いれてくよ?!)

ルークとシャルルはアリーから距離を取りつつ、引き続き撹乱を行った。残りの4人も動き始め、それぞれペアごとに別方向へと向かった。それにより三つのペアが学院を均等に取り囲みトライアングルを形成していた。

(まだ封印は解かないで。少し予定を変更して、ここからは撹乱しつつ敵の殲滅を。消耗しすぎない程度でね。アリーって子がこのまま戦争に関わるのは思わぬ事態に繋がりかねない。だから私が討つまで待って。)

スズカはアリーのところに真っ直ぐ向かっていた。ユウナは後方から援護しつつ、リュオを召喚し自分の身の回りを守らせた。

アリーはシャルルの魔法から抜け出た直後のようだった。スズカの接近に気づくと、煙草に火をつけ直し嬉しそうに笑っていた。

「嬉しいねえ。わざわざ来てくれるとは。」

「どうやら私をご所望だったみたいだからね。指名料は高くつくわよ?」

「それはそれは。さぞ素晴らしいサービスを期待してますよっと!!」

アリーは両銃を構え、スズカを迎撃した。白きレーザはスズカに向かって直進するもスズカは逃げる様子がない。アリーは違和を感じ、眉をぴくりと動かす。そして次の瞬間アリーは横っ飛びを行い、刹那のタイミングでを躱した。

「ふー。これは迂闊にぶっ放せないな。時空間魔法の使い手だってのは嘘じゃないんだね。」

先ほどのアリーの攻撃は、スズカによって時空をワープしアリーに向かって放出された。

「初見でよく避けれたわね。」

「そりゃあねえ。あなたの根深いファンだからさ。わざわざ指名させてもらってるんだからもっと楽しませておくれよ?」

「悪いけど私、延長とかはお断りしてるの。」

スズカは莫大なフォニムを瞬時に練り上げ、右手をアリーに向けて上げた。するとスズカの周りから球体の青いフォニムが幾つも現れ、それらはアリーに向かって放出された。

「くっ!こりゃあ数が多いねえ…!!」

アリーは両銃を撃ち続け、一つ一つの攻撃を相殺していった。しかしどの攻撃も1発が重く、アリーは次第に後退していた。

「伊達に鬼弾を名乗ってはないね…!!こりゃ想像以上にクールだよ!!」

「ありがとう。でももうお時間ね。」

アリーは急に耳元で言葉を囁かれた。瞬時に振り返ると、そこにはいるはずのないスズカの姿があった。スズカはアリーに向かって短剣を突きつけており、腹部は鮮血に染まっていた。

「ハハハ…。さすがだよ。一応警戒はしてたんだけどねぇ。私の想像をほんとに超えるパフォーマンスだよ。」

煙草を血で赤く染めつつもアリーは笑っていた。スズカは慎重にアリーの動きを洞察していた。

「だが…これで終わるような私じゃねえ。望み通り延長させてもらうよ?」

そういうと、アリーはその場から姿を消した。

スズカは油断など少しもしていなかった分、出し抜かれたことに驚いた。そしてもう一つ、アリーが時空間魔法も使えたことに驚愕した。即座にスズカは辺りを見渡した。意外にも赤髪はすぐに見つかったものの状況は芳しくなかった。アリーはこちらに銃を向けながら煙草を吹かしている。そしてその背後には大きな学院の姿とともにユウナが背中を向けて別の戦闘を行なっていた。

「ユウナ逃げて!!!」

ユウナは即座に振り返ったが、回避するには遅すぎた。

「開戦だああああ!!!」

リュオがアリーに向けて斬りかかるも、アリーはユウナを学院に向けて蹴り飛ばし、また姿を消した。リュオの斬撃が空を斬り大地をえぐるなか、ユウナは学院の周りに形成された青いフォニムを突破してしまった。"鍵“が封印術の領域に入ったことにより封印が解かれた。学院の止まった時がカチカチと音を立てながら再び動き出す。約9日前の戦争が再び動き始めたのだ。
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