エメラルドの宝石姫

夜乃桜

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プロローグ

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四種族が存在するツアイバオ大陸。
平地の北の国には、大陸一の人口力を持つ人族。山脈に隔てられた東の国には、空を自由に飛ぶ翼と硬い鱗を持つ竜人族。豊かな海に面した西の国には、海を自由に泳ぐ鰭と鰓を持つ海人族。密林に囲まれた南の国には、高い身体能力と毛皮を持つ獣人族。
その人族が住まう北の国の辺境都市には、大陸を旅していた旅芸人一座が立ち上げた、創立五十年の歴史を持つフォーチュナ劇場があった。
その劇場には、歴代宝石姫一の美姫、人族と竜人族の混血の宝石姫がいた。
貿易都市と呼ばれる辺境都市には獣人族や海人族、混血は珍しくないが、竜人族は別。
昔から南の国と西の国は北の国と交流があったが、険しい山脈に隔てられた東の国とは交流があまりなかった。空を飛ぶ竜人族でも大変な山脈を超えることは他種族でも難しい。
十五年前に三国を繋げるトンネルが開通するまで、東の国は他国とは交流をすることはない、閉鎖的な国であった。
トンネルが開通した現在、竜人族の姿を東の国以外で見かけるようになったが、やはり珍しい。
稀なる美貌と竜人族の血を引く宝石姫は、北の国で話題となった。
銀色の髪に鮮明なエメラルドの瞳。竜人族と人族の混血である美姫は首から胸元、腕から手の甲、膝から足の甲まで、髪と同じ銀色の、竜人族の象徴である鱗。
歴代宝石姫一の美姫、竜人族の鱗を持つ混血、清廉の美姫はエメラルドの宝石姫と呼ばれた。

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