ロキは最強に飽きている

月極典

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二十四話

王都防衛戦 ⒃チームロキ

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「それじゃ、作戦会議だ」
 ロキが真剣な顔で話始めた。

「はい、黒龍も良く聞いててね」
 黒龍が、小さく咆哮し応える。

「えーまず、ここから飛び降ります」

「はい」

「俺が真ん中の首、アイちゃんが左の首、黒龍が右の首をぶった斬ります。以上!」

「ちょっと、それだけですか!?」

「後なんかある?あ、アイちゃん、左は向かって左じゃなくて、キングがお茶碗持つ方ね、黒龍はお箸持つ方」

「まぁ……わかりました」
 黒龍も不満げに鼻息で答えた。

「タイミングが重要だけど、最後は俺が合わせるから。後、地面に自由落下で激突したら、いくら丈夫なアイちゃんでも死ぬから気をつける事」

「はいー、今私をゴリラ扱いしましたー!後でお仕置きしまーす!」

「は、早くいかないとアリが全滅しちゃうからいっくよー!」

 ロキがアイーシャの手を握って飛び降りた!
 
「ひぃぃぃー!思ったより怖い!」

「大丈夫、大丈夫!魔力込めるタイミング間違えないでね!」

 ロキはアイーシャの手を握ったまま、雨雲に突入した。
黒龍がそれに続き、手を握った二人に不満そうに咆哮した。

「黒龍、これイチャイチャじゃなくて作戦だから怒るな!吠えるとバレちゃうから!」

 あっと言う間に雨雲を通り抜ける。

 地上では、黒い絨毯と化した軍隊アリが黄金龍に集り続けている。
それを電撃属性の光線で攻撃し、身体から引き剥がそうとするが、無数のアリの大群は息つく暇を与えず次から次へと身体を登ってくる。

 黄金龍の注目は地面と自らの身体に集中している。

「よし、いい感じで意識を下に向けている」

 ロキはアイーシャの手を離した。
アイーシャは恐怖に耐えながら居合に構えながら落下する。
黒龍も真っ逆さまに黄金龍に突撃する。
ロキはトールハンマーに魔力を十分に込めながら、片手でブンブンと振り回した。

 その時である。
地上にいる愚かさを悟った黄金龍が巨大な羽をバタつかせて飛び上がろうと顔を上に向けた。
そして、上空から迫り来る三つの影をみとめた。

「嗚呼、ロキ様!今、目が合いました!バレちゃいました!」

 黄金龍は集るアリを落としながら飛び立つ。
そして迫り来る影に向かって光線を発しようとした。

 辺りはいつの間にか、雨が降り出していた。
それは徐々に勢いを強め、猛烈なスコールとなった。

 雨音が強過ぎて声は通らない。
ロキはトールハンマーを構えたまま、アイーシャと黒龍の間に入る事で攻撃続行の意思を見せた。

 黄金龍は身体半分を軍隊アリに集られながら真っ直ぐロキ達に迫り来る。
しかし、光線で攻撃して来ない。いや、このスコールで電撃属性の光線を出せない様だ。

 アイーシャは覚悟を決めて自分を奮い立たせた。
「アイーシャ!あんた、やったんなさい!」

 黄金の恐ろしい顔が甲高く咆哮しながら接近する。
横を見ると黒龍がその口を大きく開いて熱線を溜めている。豪雨ではっきりとわからなかったが、何となく目が合った気がして勇気をもらった。

「抜刀雷撃・斬」

 アイーシャは黄金龍の首を落下する勢いと魔力を込めて袈裟斬りにした!

 黒龍はアイーシャの抜刀の声に応えて首に噛みつき、その瞬間に熱線を放った!

 ロキがそれに合わせて、トールハンマーを振り下ろす!
 
「あーらよ!どっこいしょーー!!」
 
 ロキの魔力を込めたハンマーは、黄金龍の真ん中の頭を咆哮する間も与えずぐしゃりと打ち砕き、その勢いまま巨大な身体を地面に向かって打ち落とす。

 黄金龍は三つの頭を同時に落とされ、絶命しながら落ちていく。

 黒龍が力尽きて落下するアイーシャを背中で受け止め、ロキも黒龍に飛び移った。
 
「アイちゃん、大丈夫かー?」
 ロキが優しく顔を叩いた。

 地上に落ちた黄金龍の身体や頭はその傷口に軍隊アリが集り始め、骨と鱗になり始めようとしている。

「ロキ様、やったりましたね……」

「あぁ、力を合わせて倒したな。アイちゃんも黒龍も最高のタイミングだったよ」
 黒龍が咆哮して応える。

 暫くして、黄金龍が軍隊アリに食い尽くされるのを待って、ロキはアリを全て消した。

「さーて、これでやっと魔法陣閉じれるねー」
 と言った瞬間、魔法陣から巨大なゴリラが顔を出した!

「いい加減にしろ!!」
 ロキはトールハンマーでモグラ叩きの要領でゴリラの化け物の頭を打ち砕いた。
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