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Episode11 野良猫みたいな恋
野良猫みたいな恋②
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大抵の人は、恋人の過去が気になると思う。
例えば、元カノや元カレの人数とか、経験人数とか……。
ぶっちゃけ、そんな過去を今更気にしたって仕方ないと思う。だって過去は変えられないし、今、その人に愛されているのは自分なのだから。
そんなのわかってる、わかってるけど……めちゃくちゃ気になる。
成宮先生は(多分)真面目な人だから、彼の過去の悪い噂とかは聞いたことがない。
彼くらいモテる人なら、付き合いたいと思ってる人や、体の関係を持ちたい人なんて腐る程いるだろう。だから成宮先生さえその気になれば、そんな相手はすぐに見つかるはすだ。
だからこそ、俺は気になって仕方がない。
初めて成宮先生と結ばれたとき、男とするのなんて勿論初めてだったけど、あれよあれよという間に俺の体は彼を受け入れてしまった。
洋服を脱がされてキスをして、二人がイクまで、実にスムーズに事は進んでいった。「滞りなく」というのはきっとこういうことを言うのだろう。その時に、
「ああ、この人は慣れてるんだな……」
って頭の片隅で思った。
きっと、今まで何人もの男を抱いてきたんだろうな……って。
そんなのは面白くなんかない。面白くないに決まっているけど、「うるさい」って思われるのが怖くて、今まで何も聞けずにいた。
「葵、好きだ」
俺を熱っぽい瞳で見つめる成宮先生を、俺は信じることしかできない。
俺の経験人数なんて、片手で十分足りてしまう。
「どうか成宮先生の経験人数が、軍艦に乗っている、いくらの数ですみますように……」
そう祈ることしかできない。
「とびっこの軍艦だったらどうしよう……」
俺は頭を抱えてその場に蹲った。
◇◆◇◆
そんな中、その人は突然現れた。
「なに、この人……めちゃくちゃかっこいい……」
その人を見た瞬間、俺は言葉を失った。
瞳はパッチリしていて、綺麗な二重がその顔を涼やかに見せる。真っ白な雪のように綺麗な肌をしているのに、いやに色気のある唇は紅をさしたように赤い。
真っ黒の髪がサラサラと顔にかかり、その人の艶っぽさを更に引き立てていた。
「男の人だよね……」
俺は失礼とは思いながらも、その人の股間に思わず視線を移してしまった。
普段は男臭い小児科の医局に、ほんのり高級なお香の香りが漂った気がする。
「橘夏月です。よろしくお願いします」
ニッコリ微笑めば、何かの光線が発射されたかのように眩しくて思わず目を覆いたくなる。
橘と名乗った人物は先程まで可愛らしく見えていたのに、今は芸能人のようにかっこよく見えた。
とにかく、イケメンなのだ。
「橘先生は成宮先生と同期で、つい最近までお父様が経営されている病院で働かれていたんだ。しかし、我が小児科病棟が危機的な医師不足との噂を聞きつけて、応援に来てくださったんだよ」
小山小児科部長が嬉しそうに満面の笑みを浮かべている。
「彼は小児科における心臓外科のスペシャリストだ。せっかくの機会だから、色々なことを学んで欲しい」
そう言いながら、医局の中にいる医師をグルッと見渡す。
俺は、そんなにも素晴らしい医師と一緒に働けることに感動していたから気づかなかった。
隣にいた成宮先生が、橘先生を見て眉を顰めていたことを。
あの時、そんな成宮先生に気が付いていたら、少しだけ未来が変わったかもしれない。
例えば、元カノや元カレの人数とか、経験人数とか……。
ぶっちゃけ、そんな過去を今更気にしたって仕方ないと思う。だって過去は変えられないし、今、その人に愛されているのは自分なのだから。
そんなのわかってる、わかってるけど……めちゃくちゃ気になる。
成宮先生は(多分)真面目な人だから、彼の過去の悪い噂とかは聞いたことがない。
彼くらいモテる人なら、付き合いたいと思ってる人や、体の関係を持ちたい人なんて腐る程いるだろう。だから成宮先生さえその気になれば、そんな相手はすぐに見つかるはすだ。
だからこそ、俺は気になって仕方がない。
初めて成宮先生と結ばれたとき、男とするのなんて勿論初めてだったけど、あれよあれよという間に俺の体は彼を受け入れてしまった。
洋服を脱がされてキスをして、二人がイクまで、実にスムーズに事は進んでいった。「滞りなく」というのはきっとこういうことを言うのだろう。その時に、
「ああ、この人は慣れてるんだな……」
って頭の片隅で思った。
きっと、今まで何人もの男を抱いてきたんだろうな……って。
そんなのは面白くなんかない。面白くないに決まっているけど、「うるさい」って思われるのが怖くて、今まで何も聞けずにいた。
「葵、好きだ」
俺を熱っぽい瞳で見つめる成宮先生を、俺は信じることしかできない。
俺の経験人数なんて、片手で十分足りてしまう。
「どうか成宮先生の経験人数が、軍艦に乗っている、いくらの数ですみますように……」
そう祈ることしかできない。
「とびっこの軍艦だったらどうしよう……」
俺は頭を抱えてその場に蹲った。
◇◆◇◆
そんな中、その人は突然現れた。
「なに、この人……めちゃくちゃかっこいい……」
その人を見た瞬間、俺は言葉を失った。
瞳はパッチリしていて、綺麗な二重がその顔を涼やかに見せる。真っ白な雪のように綺麗な肌をしているのに、いやに色気のある唇は紅をさしたように赤い。
真っ黒の髪がサラサラと顔にかかり、その人の艶っぽさを更に引き立てていた。
「男の人だよね……」
俺は失礼とは思いながらも、その人の股間に思わず視線を移してしまった。
普段は男臭い小児科の医局に、ほんのり高級なお香の香りが漂った気がする。
「橘夏月です。よろしくお願いします」
ニッコリ微笑めば、何かの光線が発射されたかのように眩しくて思わず目を覆いたくなる。
橘と名乗った人物は先程まで可愛らしく見えていたのに、今は芸能人のようにかっこよく見えた。
とにかく、イケメンなのだ。
「橘先生は成宮先生と同期で、つい最近までお父様が経営されている病院で働かれていたんだ。しかし、我が小児科病棟が危機的な医師不足との噂を聞きつけて、応援に来てくださったんだよ」
小山小児科部長が嬉しそうに満面の笑みを浮かべている。
「彼は小児科における心臓外科のスペシャリストだ。せっかくの機会だから、色々なことを学んで欲しい」
そう言いながら、医局の中にいる医師をグルッと見渡す。
俺は、そんなにも素晴らしい医師と一緒に働けることに感動していたから気づかなかった。
隣にいた成宮先生が、橘先生を見て眉を顰めていたことを。
あの時、そんな成宮先生に気が付いていたら、少しだけ未来が変わったかもしれない。
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