あなたのお気に召すままに

舞々

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エピローグ

エピローグ④

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「可愛い。葵、マジで可愛い」


 成宮先生が、ベッドの近くにあるチェストの引き出しからゴムを取り出す。その封を口で破る姿に、くらくらと眩暈を覚えた。
 貴方、なんでそんなに何をしても様になるんですか? 一言くらい嫌味を言い返してやりたかったけれど、いつだって俺にはそんな余裕なんてない。


 クプクプッと、熱く昂る成宮先生が体の中に入ってくるのがわかる。緩く押し寄せる快感に、思わずブルブルッと身震いをした。


「動いて。一番奥まで、来て……」
「ふっ。イメプレで興奮するなんて、葵はエロい子だなぁ。スクラブ着た俺に欲情してんの?」
「恥ずかしいこと、言わないでください」
 顔を真っ赤にしながら俯けば、クスクス笑う声がした。


「さすが、俺の恋人だ」
「お願い、激しく突いてください」
肌と肌がぶつかり合い、成宮先生に追い立てられれば快楽の奈落に突き落とされる。


「んぁ! あっあっ。そこ、そこが気持ち……あっ、あぁッ!」
「あんまり煽るな、止まらなくなる」
「あうッ、だって……ッ!」


 成宮先生の髪から汗が滴り、俺の頬にポツリと落ちた。一生懸命に自分を抱いてくれるのが伝わってきて、胸が熱くなる。


「あっ、んぁ……あ、あぁッ」


 成宮先生のスクラブに爪を立て、必死に成宮先生を受け止めた。一番自分の弱い部分を突かれ続けているうちに、体が更に痙攣し始めて頭の中が真っ白になる。全身がガタガタと震えた。


「ほら、いい子だからもう少し頑張れ」
「あ、あぁッ!」


 絶頂を迎えた瞬間一気に体中の力が抜けていきそうになったから、成宮先生に無我夢中でしがみつく。
 涙で目の前が歪んで少しずつ意識が遠退いていった。


「気持ちよくてバカになりそう」


 バクンと拍動を感じた後に、ゴム越しではあるものの成宮先生がイッたことを感じた。耳元で短い喘ぎが聞こえる。荒い獣の呼吸の音だけで、俺はもう一度軽く果てたのを感じた。


「疲れた……」 


 ベッドに両腕を投げ出して、肩で呼吸を繰り返す。そんな俺に覆い被さってきた悪魔がニヤリと笑った。


「なにバテてんだよ? このままもう一回やるぞ」
「えっ? オムライスは?」
「オムライスは、もう一回葵を食った後だな」
「そんな……俺、楽しみにしてたのに……」
「ばぁか。まだまだ、夜はこれからだろ?」


 その瞬間、全身の力が抜け切って行くのを感じた。
成宮先生は本当にズルい。凄く意地が悪いのに、本当に優しい。どうぞ、俺のことを好きにしてください。


「今晩は泣くまで抱き潰してやるよ」
「どうぞ、貴方のお気に召すままに」


 ほら、耳元でエロい事言うから、俺の心臓がまた痛い位に高鳴って、呼吸まで苦しくなってきたじゃんか。もう、本当に勘弁して欲しい……。


 でも……。
 どうぞ、貴方のお気に召すままに。


【完】  
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