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裏切りの剣
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「アリナ! どうして!」
「エルレーン……あなたにはこちらに付いて欲しかった……」
私は剣でアリナの押し返すと、ラルーラの前へと移動した。ラルーラは倒れたベルドを必死で癒していた……私はそれを守るように六英雄の六人と対峙した。
「説明しなさい、アリナ!」
「いいでしょう……全てを話してあげる……エルレーン……これが何かわかる?」
そう言って見せたのは、アリナの神剣ジュランディアであった……
「あなたの神剣ジュランディアよ、それがどうしたの……」
「ふふふっ……いいエルレーン……これは神剣なんかじゃないの……本当の正体は魔王の一部……私たちは魔王の体を振り回していたのよ……」
「何を馬鹿なことを……」
「本当よ、神剣なんてものは最初からなかったのよ……」
「たとえこれが魔王の体の一部だとしたら、どうして……」
「それは魔王の為よ……これは魔王の根の部分なの、ここから栄養を吸い取って力を蓄えているのよ……」
「そんな馬鹿な話だれが信じるんですか!」
「そう……あなたならそう言うと思った……あなたは真実を知ってもそれでも聖女を守ると思ったわ……だからあなたには真実を言えなかったの……」
「王は……それを知ってるんですか……」
「もちろんよ……だって王は魔王の眷属よ……彼が全てを仕組んでるの……」
「王が魔王の眷属じゃと! それは本当か!」
そう声をあげたのはラルーラだった……
「全て事実よ……ラルーラ……あなたも騙されている一人なのよ……」
「だとして、どうしてあなたがこんなことを……」
「一度魔王の根を使った者は魔王の一部として繋がってしまう……それは剣を離しても続くのよ……よく考えて……六英雄がなぜ短命なのか……」
確かに六英雄は皆、早死にすると話に聞いたことがる……何かの偶然と思ってたけど……まさかこれが関係してるの……
「そしてそれを知った私は魔神と融合することでそれを防ごうとした……結果、それは失敗だったがな……」
ジアーノンがそう言葉を続ける……
「それが全て真実だったとして、あなたたちの目的はなんなの!」
「魔王の復活よ……私たちが魔王の根から解放されるにはそれしか方法がないの……」
「なんですって……」
「そうか……だから妾をここに誘い出したのか……」
「そう……ラルーラ……あなたの処女膜は私たちが破らせてもらう……だけど安心して……命は奪うつもりはないわ……」
「そうですかと股を開くわけにはいかぬな……妾は聖女じゃぞ」
「エルレーン……あなたはどうする……真実を知ってもまだ、聖女を守るの?」
「私はラルーラの意思に従う……彼女がそれを望まないのなら、全力であなたたちから守る!」
「やっぱりそうなるか……でも……安心して……あなたも殺すつもりはないから……あなたも私たちに必要な存在なのよ……」
「私が必要……」
「そう……なぜ、神剣は八本あるのに、六英雄なのか考えたことある?」
「それは二本は国宝として……」
「そんなのはたんなる言い訳に過ぎないわ……本当の理由は、八本の根の繋がりが、魔王復活の条件だからよ……八英雄では魔王の復活の準備ができてしまう……王は不完全な魔王の復活など望んでないのよ……」
「それじゃ……」
「そう……私たち六人と、あなた……そしてもう一人を加えて、八英雄として、魔王を復活させる……それがもう一つの目的よ……」
そのアリナの言葉にラルーラが強い言葉を放った。
「どんな理由でも妾が魔王の復活など承認せぬ!」
「そうでしょうね……やはりあなたたち二人は力尽くで従わせるしかないようね……」
「アリナ……」
アリナたちは私とラルーラを取り囲むようにゆっくり近づいてきた……ベルドは傷が深く、辛うじて立っているのがやっとの状態である……この状況で、六英雄を六人も相手にして勝てる見込みなどなかった……
「エルレーン……あなたにはこちらに付いて欲しかった……」
私は剣でアリナの押し返すと、ラルーラの前へと移動した。ラルーラは倒れたベルドを必死で癒していた……私はそれを守るように六英雄の六人と対峙した。
「説明しなさい、アリナ!」
「いいでしょう……全てを話してあげる……エルレーン……これが何かわかる?」
そう言って見せたのは、アリナの神剣ジュランディアであった……
「あなたの神剣ジュランディアよ、それがどうしたの……」
「ふふふっ……いいエルレーン……これは神剣なんかじゃないの……本当の正体は魔王の一部……私たちは魔王の体を振り回していたのよ……」
「何を馬鹿なことを……」
「本当よ、神剣なんてものは最初からなかったのよ……」
「たとえこれが魔王の体の一部だとしたら、どうして……」
「それは魔王の為よ……これは魔王の根の部分なの、ここから栄養を吸い取って力を蓄えているのよ……」
「そんな馬鹿な話だれが信じるんですか!」
「そう……あなたならそう言うと思った……あなたは真実を知ってもそれでも聖女を守ると思ったわ……だからあなたには真実を言えなかったの……」
「王は……それを知ってるんですか……」
「もちろんよ……だって王は魔王の眷属よ……彼が全てを仕組んでるの……」
「王が魔王の眷属じゃと! それは本当か!」
そう声をあげたのはラルーラだった……
「全て事実よ……ラルーラ……あなたも騙されている一人なのよ……」
「だとして、どうしてあなたがこんなことを……」
「一度魔王の根を使った者は魔王の一部として繋がってしまう……それは剣を離しても続くのよ……よく考えて……六英雄がなぜ短命なのか……」
確かに六英雄は皆、早死にすると話に聞いたことがる……何かの偶然と思ってたけど……まさかこれが関係してるの……
「そしてそれを知った私は魔神と融合することでそれを防ごうとした……結果、それは失敗だったがな……」
ジアーノンがそう言葉を続ける……
「それが全て真実だったとして、あなたたちの目的はなんなの!」
「魔王の復活よ……私たちが魔王の根から解放されるにはそれしか方法がないの……」
「なんですって……」
「そうか……だから妾をここに誘い出したのか……」
「そう……ラルーラ……あなたの処女膜は私たちが破らせてもらう……だけど安心して……命は奪うつもりはないわ……」
「そうですかと股を開くわけにはいかぬな……妾は聖女じゃぞ」
「エルレーン……あなたはどうする……真実を知ってもまだ、聖女を守るの?」
「私はラルーラの意思に従う……彼女がそれを望まないのなら、全力であなたたちから守る!」
「やっぱりそうなるか……でも……安心して……あなたも殺すつもりはないから……あなたも私たちに必要な存在なのよ……」
「私が必要……」
「そう……なぜ、神剣は八本あるのに、六英雄なのか考えたことある?」
「それは二本は国宝として……」
「そんなのはたんなる言い訳に過ぎないわ……本当の理由は、八本の根の繋がりが、魔王復活の条件だからよ……八英雄では魔王の復活の準備ができてしまう……王は不完全な魔王の復活など望んでないのよ……」
「それじゃ……」
「そう……私たち六人と、あなた……そしてもう一人を加えて、八英雄として、魔王を復活させる……それがもう一つの目的よ……」
そのアリナの言葉にラルーラが強い言葉を放った。
「どんな理由でも妾が魔王の復活など承認せぬ!」
「そうでしょうね……やはりあなたたち二人は力尽くで従わせるしかないようね……」
「アリナ……」
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