78 / 90
東の神殿
しおりを挟む
やっと、俺たちは東の神殿に到着した……もう……アリナは到着してるんだろうか……
「ヒュレル! どうしてあなたがここに……」
馬車から降りてきて、そう声をかけてきたのはアリナだった……
「アリナ!」
俺は走っていき、アリナに抱きついた……ちょっとそれを恥ずかしいと思ったのか、アリナはすぐに俺を体から離して、話しかけてくる。
「家にいるんじゃなかったの? どうしてこんな場所に来てるのよ」
「ちょっとその話をすると長くなるけど……」
「わかったわ、中で聞きましょう……」
さすがは六英雄、東の神殿に入るとすぐに大神官が迎えに飛んできた。
「アリナ様! これはようこそ東の神殿に」
「大神官、申し訳ないけど、ちょっと話をできる部屋をお借りしていい」
「はい、すぐに用意します」
豪華な部屋が用意され、そこで俺とアリナ、それと大柄な男……こいつ誰だ……それとエルが同席した。
「おい、どうしてお前がここにいるんだ」
大柄な男がエルにそう話しかけた……どうやら二人は知り合いのようだ。
「だって……ゼロス様に会いたかったんだもの……」
「ふんっ……まあいいけどな」
「それでヒュレル……どうしてここに来たか話してくれる」
「それが……」
俺はジアーノンさんが家に来て、北の神殿での出来事は罠だと聞いたこと、それで心配になって追いかけてきたこと、ルーリエのこと以外の話をした。
「なんですって……ジアーノンが、敵に六英雄がいるって言ったの?」
「そうだよ、なんでも六英雄のゼロスってのが怪しいって言ってた」
「…………バカ! ゼロスはこの男よ! それにゼロスはそんことする人じゃない!」
「そ……そんなに怒らないでも……」
「ご……ごめんなさい……だってとんでもないこと言うから……ゼロス、どう思う……」
「そうだな……六英雄の中に敵がいるってのはそんなに間違ってないかもな……」
「どうして?」
「北の神殿、東の神殿……あれだけのことをできる奴が、六英雄以外にどれだけいると思う?」
「確かにそうね……」
とにかく、情報は伝えられた……俺の目的は達成されたけど……アリナはこれから東の神殿で忙しいそうで、まだまだ帰れないそうだ。
そこで俺もここに残ると言った……
「ダメに決まってるでしょ、ここはもしかしたら戦場になるかもしれないのよ」
「だからこそ俺は残りたいんだ……もう家でアリナの心配だけをしてるのは嫌なんだよ」
「ヒュレル……」
俺とアリナは見つめ会い……俺は彼女にキスをしようとした……
「ダメ……こんなとこで……」
「あっ……そうだね……」
とにかく東の神殿に残ることはできたが、なぜか宿泊はアリナと別の部屋にされた……理由はよくわからないけど、アリナの話では部外者の宿泊場所と、アリナのような関係者の宿泊場所は違うからだと言っていた。
「ヒュレル! どうしてあなたがここに……」
馬車から降りてきて、そう声をかけてきたのはアリナだった……
「アリナ!」
俺は走っていき、アリナに抱きついた……ちょっとそれを恥ずかしいと思ったのか、アリナはすぐに俺を体から離して、話しかけてくる。
「家にいるんじゃなかったの? どうしてこんな場所に来てるのよ」
「ちょっとその話をすると長くなるけど……」
「わかったわ、中で聞きましょう……」
さすがは六英雄、東の神殿に入るとすぐに大神官が迎えに飛んできた。
「アリナ様! これはようこそ東の神殿に」
「大神官、申し訳ないけど、ちょっと話をできる部屋をお借りしていい」
「はい、すぐに用意します」
豪華な部屋が用意され、そこで俺とアリナ、それと大柄な男……こいつ誰だ……それとエルが同席した。
「おい、どうしてお前がここにいるんだ」
大柄な男がエルにそう話しかけた……どうやら二人は知り合いのようだ。
「だって……ゼロス様に会いたかったんだもの……」
「ふんっ……まあいいけどな」
「それでヒュレル……どうしてここに来たか話してくれる」
「それが……」
俺はジアーノンさんが家に来て、北の神殿での出来事は罠だと聞いたこと、それで心配になって追いかけてきたこと、ルーリエのこと以外の話をした。
「なんですって……ジアーノンが、敵に六英雄がいるって言ったの?」
「そうだよ、なんでも六英雄のゼロスってのが怪しいって言ってた」
「…………バカ! ゼロスはこの男よ! それにゼロスはそんことする人じゃない!」
「そ……そんなに怒らないでも……」
「ご……ごめんなさい……だってとんでもないこと言うから……ゼロス、どう思う……」
「そうだな……六英雄の中に敵がいるってのはそんなに間違ってないかもな……」
「どうして?」
「北の神殿、東の神殿……あれだけのことをできる奴が、六英雄以外にどれだけいると思う?」
「確かにそうね……」
とにかく、情報は伝えられた……俺の目的は達成されたけど……アリナはこれから東の神殿で忙しいそうで、まだまだ帰れないそうだ。
そこで俺もここに残ると言った……
「ダメに決まってるでしょ、ここはもしかしたら戦場になるかもしれないのよ」
「だからこそ俺は残りたいんだ……もう家でアリナの心配だけをしてるのは嫌なんだよ」
「ヒュレル……」
俺とアリナは見つめ会い……俺は彼女にキスをしようとした……
「ダメ……こんなとこで……」
「あっ……そうだね……」
とにかく東の神殿に残ることはできたが、なぜか宿泊はアリナと別の部屋にされた……理由はよくわからないけど、アリナの話では部外者の宿泊場所と、アリナのような関係者の宿泊場所は違うからだと言っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる