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44話:出会って3年
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「今日は配信ないから何しようかな~…小説読もうかな~…」
今僕は放課後で下校しているところだ。
今日は体育祭の練習も夜の配信もないから自由なんだよね。
小説もいいけど久しぶりに漫画でも読もうかな。
買ってあるけど読んでなかったのがあるし…
いや…推しのVtuberの配信が今日あったんだ…!
なら配信を…
…と考えていたら前に地面に這いつくばって何かを探している人が居た。
何か落とし物でもしたのかな…
僕と同じ高校の制服着てるけど誰だろう…声かけた方がいいよねこれ。
「あの…何か落としたんですか…??」
「あ~…鍵落としちゃって…ってるい先輩じゃないですか…!!」
「ん…?あっ、胡桃ちゃん」
落とし物を探していたのは後輩の胡桃ちゃんだった。
胡桃ちゃんは確か一人暮らししてるって言ってたから鍵を落としちゃったなら家に帰れないだろうし僕も探すのを手伝った方がいいよね。
「鍵を落としたなら僕も手伝うよ。どこら辺で落としたのか分かるの?」
「ありがとうございまするい先輩… 鍵は学校を出た時にはあったんですよ…たけどさっき確認したら無くなってて。通学路のどこかにあるってことくらいしか分からないんですよね…」
「そうなんだ…」
ここから学校までって10分くらいの距離だから結構範囲が広いな…まぁでも見つけないと困るだろうしまずは探そう…!!
「じゃあ…胡桃ちゃんはここを続けて探しといて。僕は校門の方から探してくるから…!」
「分かりました先輩…」
校門の前に着いたのでここから鍵を早速探すことにした。
道路には流石に無いだろうから歩道を隅々見て探そう…
あっ…というか鍵の特徴聞くの忘れてた…
まぁ落ちてた鍵を写真で撮って胡桃ちゃんに送れば分かるか。
――――――――――――
「全然ない…」
もう探し始めてから数十分は経ったけど全く見つからない…
胡桃ちゃんも探してこっち側に近付いて来ているだろうからもう探す場所は少ししかない…
もう落とし物で拾って交番に届けた人も居るかもしれないしどうしよう…
「……っ!!」
今、自動販売機の下が太陽の光に反射して少し光った…!
僕は急いで自動販売機の下を除き光った物を取り出してみた…
……鍵だ…!!
まだ胡桃ちゃんのか分かった訳じゃないけど急いで連絡してみよう…!
「るい先輩…ありました…?」
連絡しようと思ったら向こうから胡桃ちゃんが来ていた。
目の端には涙が浮かんでおり心配そうな顔をしている…
鍵が見つからなかったら今日は家に帰れないだろうし不安なのだろう…
「これ…胡桃ちゃんの??」
「……っ…!!そうです…!これです!」
「よかった…」
これが胡桃ちゃんの鍵でよかったぁ…
これじゃなかったら本当に終わってたところだよ…
「本当にありがとうございます!るい先輩…!今日はもう家に帰れなかったらどうしよう…って思ってたので本当に助かりました…!」
「うん、見つかってよかったよ…あっ…渚桜中の生徒…そういえば二年前は渚桜中に通ってたんだもんなぁ」
「…そうですね…」
僕達が一緒に歩いていると渚桜中の生徒が自転車を漕いで楽しそうに話しながら僕達を通り過ぎていった…
僕達も渚桜中の生徒だったんだよね…
「私達が渚桜中で出会ってたからもう3年ですもんね…時間って経つのが速いですね…」
「うん」
そっか…胡桃ちゃんと出会ってからもう3年も経つのかぁ…
あの頃はこんなに仲良くなるとは思わなかったなぁ。
「…3年も経ったのに私は未だに…」
「…ん?」
「いえ…何でもないです!まだ決心がついてないので…では私の家はこっちなので帰ります…!」
そう言って胡桃ちゃんは一人走っていった…
え…速すぎでしょ……というか決心…??
僕は頭が??のまま帰路についた…
今僕は放課後で下校しているところだ。
今日は体育祭の練習も夜の配信もないから自由なんだよね。
小説もいいけど久しぶりに漫画でも読もうかな。
買ってあるけど読んでなかったのがあるし…
いや…推しのVtuberの配信が今日あったんだ…!
なら配信を…
…と考えていたら前に地面に這いつくばって何かを探している人が居た。
何か落とし物でもしたのかな…
僕と同じ高校の制服着てるけど誰だろう…声かけた方がいいよねこれ。
「あの…何か落としたんですか…??」
「あ~…鍵落としちゃって…ってるい先輩じゃないですか…!!」
「ん…?あっ、胡桃ちゃん」
落とし物を探していたのは後輩の胡桃ちゃんだった。
胡桃ちゃんは確か一人暮らししてるって言ってたから鍵を落としちゃったなら家に帰れないだろうし僕も探すのを手伝った方がいいよね。
「鍵を落としたなら僕も手伝うよ。どこら辺で落としたのか分かるの?」
「ありがとうございまするい先輩… 鍵は学校を出た時にはあったんですよ…たけどさっき確認したら無くなってて。通学路のどこかにあるってことくらいしか分からないんですよね…」
「そうなんだ…」
ここから学校までって10分くらいの距離だから結構範囲が広いな…まぁでも見つけないと困るだろうしまずは探そう…!!
「じゃあ…胡桃ちゃんはここを続けて探しといて。僕は校門の方から探してくるから…!」
「分かりました先輩…」
校門の前に着いたのでここから鍵を早速探すことにした。
道路には流石に無いだろうから歩道を隅々見て探そう…
あっ…というか鍵の特徴聞くの忘れてた…
まぁ落ちてた鍵を写真で撮って胡桃ちゃんに送れば分かるか。
――――――――――――
「全然ない…」
もう探し始めてから数十分は経ったけど全く見つからない…
胡桃ちゃんも探してこっち側に近付いて来ているだろうからもう探す場所は少ししかない…
もう落とし物で拾って交番に届けた人も居るかもしれないしどうしよう…
「……っ!!」
今、自動販売機の下が太陽の光に反射して少し光った…!
僕は急いで自動販売機の下を除き光った物を取り出してみた…
……鍵だ…!!
まだ胡桃ちゃんのか分かった訳じゃないけど急いで連絡してみよう…!
「るい先輩…ありました…?」
連絡しようと思ったら向こうから胡桃ちゃんが来ていた。
目の端には涙が浮かんでおり心配そうな顔をしている…
鍵が見つからなかったら今日は家に帰れないだろうし不安なのだろう…
「これ…胡桃ちゃんの??」
「……っ…!!そうです…!これです!」
「よかった…」
これが胡桃ちゃんの鍵でよかったぁ…
これじゃなかったら本当に終わってたところだよ…
「本当にありがとうございます!るい先輩…!今日はもう家に帰れなかったらどうしよう…って思ってたので本当に助かりました…!」
「うん、見つかってよかったよ…あっ…渚桜中の生徒…そういえば二年前は渚桜中に通ってたんだもんなぁ」
「…そうですね…」
僕達が一緒に歩いていると渚桜中の生徒が自転車を漕いで楽しそうに話しながら僕達を通り過ぎていった…
僕達も渚桜中の生徒だったんだよね…
「私達が渚桜中で出会ってたからもう3年ですもんね…時間って経つのが速いですね…」
「うん」
そっか…胡桃ちゃんと出会ってからもう3年も経つのかぁ…
あの頃はこんなに仲良くなるとは思わなかったなぁ。
「…3年も経ったのに私は未だに…」
「…ん?」
「いえ…何でもないです!まだ決心がついてないので…では私の家はこっちなので帰ります…!」
そう言って胡桃ちゃんは一人走っていった…
え…速すぎでしょ……というか決心…??
僕は頭が??のまま帰路についた…
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