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伝えたい
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「最近いいですね。全体的にほんわかして色使いも温かいです。読んでいて元気が出ます」
生意気な年下担当がオレに敬語を使い始めた。
他の作家への応対を見ていると、この担当は自分が認めた相手にだけ敬語を使っているようだった。
オレに対する態度が変わった事から認められたのだとしたら嬉しいが、ちょっと複雑でもあった。
それでも褒められると素直に嬉しい。
彼にもこの嬉しい気持ちを伝えたい。
彼の事を思い浮かべ、知らず頬が緩む。
「何かいい事でもあったんですか?梶本先生ご自身も明るくなったようにお見受けします」
にこにこと笑顔でそんな事を言う担当横山。
以前のあの苦虫を噛み潰したような顔とは大違いだ。
「――尚がうまくやったのかな」
ぼそっと聞こえたひっかかる台詞。
「尚?」
うまくやった、とは何か。
「あ、いえ、何でもないです。じゃあ、先生、次回作も期待してますっ。私はこれで…!」
慌てて逃げるように去って行く横山。
さっきまでの嬉しい気持ちは消え、胸の中に得体の知れない嫌な感じがもやもやと渦巻いている。
「―――尚?」
もう一度その名前を口の中で呟いてみた。
生意気な年下担当がオレに敬語を使い始めた。
他の作家への応対を見ていると、この担当は自分が認めた相手にだけ敬語を使っているようだった。
オレに対する態度が変わった事から認められたのだとしたら嬉しいが、ちょっと複雑でもあった。
それでも褒められると素直に嬉しい。
彼にもこの嬉しい気持ちを伝えたい。
彼の事を思い浮かべ、知らず頬が緩む。
「何かいい事でもあったんですか?梶本先生ご自身も明るくなったようにお見受けします」
にこにこと笑顔でそんな事を言う担当横山。
以前のあの苦虫を噛み潰したような顔とは大違いだ。
「――尚がうまくやったのかな」
ぼそっと聞こえたひっかかる台詞。
「尚?」
うまくやった、とは何か。
「あ、いえ、何でもないです。じゃあ、先生、次回作も期待してますっ。私はこれで…!」
慌てて逃げるように去って行く横山。
さっきまでの嬉しい気持ちは消え、胸の中に得体の知れない嫌な感じがもやもやと渦巻いている。
「―――尚?」
もう一度その名前を口の中で呟いてみた。
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