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第5話 異世界ファーストコンタクトです
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それが暗闇・・・なのかどうかも、今の私にはわからなかった・・・
何も見えない、聞こえない、感じない・・・全身の感覚が遮断されたような・・・
自分の意識さえ、この暗闇に飲み込まれて消えてしまいそうだ・・・
いや、本当にに全てが消えるまでこのまま・・・ここは「そういう場」なのかも知れない。
(そっか・・・死ぬってこういうことなのか・・・)
死後の世界、天国だの地獄だのそんなものは所詮は人の作った妄想に過ぎなかったようだ。
気の遠くなる時間をこの「無」で過ごし、綺麗さっぱり何もなくなったところで生まれ変わるのか・・・それともそのまま消え去るのかはわからないが、もはや一回の死人に出来ることは何もない。
やがて真弓は、考えることをやめ・・・
(あれはなんだろう?・・・光?)
この暗闇の中で何かが・・・光っている?
やがてその光は真弓の方へと近づいてくる・・・あるいは光が大きくなっているのか・・・
遠近感も何もないこの状態では判断がつかない。
(えっ、なんで私の方に?!うわ、まぶし・・・)
先程までは闇で何も見えなかったが、今度は光で何も見えなくなる。
「光と闇が合わさり最強に見える」・・・なぜかそんな言葉を思い出す真弓であった。
(あ・・・これは・・・ひょっとして、始まったの?)
その光の中で・・・真弓は失われていた全身の感覚が徐々に戻っていくのを感じていた・・・
光は強烈で、あまりの眩しさで目を開けていられない・・・目が痛い・・・痛覚が戻った?
もう足には地面に立っているような感触があった、重力も感じる。
腕も自由に動かせるようだ・・・自分の身体を確認すべく、あちこち触れてみる・・・なんとなく違和感があった。
(?・・・サイズが・・・違う?)
見えているわけではないので何とも言えないが、腕は細くなっている。
二の腕をつかんだ親指と中指がだいぶ近い・・・
ウエスト周りなども細くなった気がする・・・特に胸のあたりは大幅減だ。
(あれ?ひょっとして私・・・)
どうやら真弓は赤ん坊として新たに生を受けるようではない。
それなりの年齢・・・十代だろうか・・・で再構成されているようだった。
そしてもう一つ、重大な事に真弓は気づいた。
(これ裸?何も着てない?・・・服、服は・・・)
そう思った瞬間、全身を生地が覆うのを感じた。
真弓が日本で着ていたのとは違う、ゆったりとした、楽な着心地の衣類だ。
全裸で放り出されずに済んだことに安堵する真弓であった。
気づくと光が収まっていた・・・頬を撫でる風が大自然の息吹を感じさせる。
真弓は、ゆっくりと目を開けた。
「ちょ・・・何?!」
それが異世界転生を果たした真弓の、記念すべき第一声であった。
(これはいったい・・・何が起こってるの?)
目を開けた真弓の視界に飛び込んできたのは森だった。
今真弓が立っている若干開けた野原の周りを、鬱蒼と生い茂る木々が囲んでいる。
森スタート・・・どの方角に何があるのかまったくわからない。
だが問題はそんな事ではなかった。
・・・目の前に人がいて、自分に平伏しているのだ。
服装からして西洋風の・・・貴族だろうか?
髪の色は白・・・元からそういう色の人なのか、老人なのか・・・平伏しているでよくわからない。
「あ、あのー・・・」
とりあえず声をかけてみることにする、まず話を聞こう。
・・・そういえば、言葉は通じるのだろうか?
「お、お目にかかれて光栄であります、異世界の英雄殿!」
「ふぇ・・・?」
ついおかしな声が出てしまった・・・英雄?
(これはアレなの?「ロリ婚」の主人公アキツグみたいに、伝説の勇者として召喚されたとかそういう・・・)
「いや、私は英雄、じゃなくて、声優、なんですけど・・・」
万が一という事もある・・・もしかしたら常人離れした戦闘力を授かっているかも知れない。
試しにその辺に生えていた木を殴ってみた・・・痛い、手が赤くなった。
「おお、異世界独自の発音ですな、すぅえいゆう・・・」
貴族風の老人・・・普通に老人だった・・・は勝手にそう解釈したらしい。
重大な新事実を発見したかのようにメモを取っている。
「や、本当に英雄なんて大それたものじゃないんですけど・・・」
「またまたご謙遜を・・・このグリュモール侯リュバール、全て見ておりましたぞ」
「えっ」
全て・・・見ていた?
(ひょっとして服が出る前の・・・全裸を、見られた?)
かぁ・・・っと顔が赤くなる。
相手がもうそういう気を起こさないような老人とはいえ、恥ずかしいものは恥ずかしい。
「この地に突如現れた光の柱・・・それが人の姿となった所を、この目ではっきりと見ましたぞ!
あなた様は間違いなく、神がこの地に遣わした英雄でありましょう」
「え・・・私の裸を見たんじゃ・・・服は?・・・」
「服?お召し物でしたら最初から着ておりましたが・・・ふむ、こちらのものと変わらない衣服ですな・・・」
どうやら服が出たあたりまでは光に包まれていたらしい。
一安心したところで、これからどうしようか考える。
(・・・うーん、この様子だと完全に勘違いしちゃってるなー・・・)
どうにも年寄りというのは思い込みが激しい。
そういえばバイトでも年寄りの客の対応で難儀した事があった、これは厄介そうだ。
自分が異世界から転生したのは間違いない、一度死んだ身体がこの地で再構成され、光の中より現れる・・・その様子はさぞ神々しく見えただろう。
このまま英雄だと思われていた方が色々とお得な気もするが・・・
・・・後で違うとバレるのは間違いない。
何か・・・良い打開策はないだろうか・・・真弓が必死に考えていた、その時。
ガサガサ・・・
森の中から現れた一匹の獣・・・狼だろうか?地球での分類だとイヌ科に違いない。
おそらく腹を空かせているのだろう・・・血走った目でこちらを見ている。
「森の獣か・・・供の者は・・・誰もついてきておらんのか・・・」
どうやらこの貴族様はたった一人でこの森の中へ入ってきたらしい。
戦える能力があるようにも見えず、すがるような目でこちらを見てきた。
(や、そんな目で見られても・・・私も戦えないんですけど・・・)
狼はこちらの様子を伺いながら徐々に近づいてくる・・・あ・・・目が合った。
真弓は恐怖で立ちすくんでしまい、一歩も動けない。
狼は身構えると、真弓めがけて一気に・・・
「きゃあああああああああ!」
森の中に、真弓の悲鳴が響き渡った・・・
何も見えない、聞こえない、感じない・・・全身の感覚が遮断されたような・・・
自分の意識さえ、この暗闇に飲み込まれて消えてしまいそうだ・・・
いや、本当にに全てが消えるまでこのまま・・・ここは「そういう場」なのかも知れない。
(そっか・・・死ぬってこういうことなのか・・・)
死後の世界、天国だの地獄だのそんなものは所詮は人の作った妄想に過ぎなかったようだ。
気の遠くなる時間をこの「無」で過ごし、綺麗さっぱり何もなくなったところで生まれ変わるのか・・・それともそのまま消え去るのかはわからないが、もはや一回の死人に出来ることは何もない。
やがて真弓は、考えることをやめ・・・
(あれはなんだろう?・・・光?)
この暗闇の中で何かが・・・光っている?
やがてその光は真弓の方へと近づいてくる・・・あるいは光が大きくなっているのか・・・
遠近感も何もないこの状態では判断がつかない。
(えっ、なんで私の方に?!うわ、まぶし・・・)
先程までは闇で何も見えなかったが、今度は光で何も見えなくなる。
「光と闇が合わさり最強に見える」・・・なぜかそんな言葉を思い出す真弓であった。
(あ・・・これは・・・ひょっとして、始まったの?)
その光の中で・・・真弓は失われていた全身の感覚が徐々に戻っていくのを感じていた・・・
光は強烈で、あまりの眩しさで目を開けていられない・・・目が痛い・・・痛覚が戻った?
もう足には地面に立っているような感触があった、重力も感じる。
腕も自由に動かせるようだ・・・自分の身体を確認すべく、あちこち触れてみる・・・なんとなく違和感があった。
(?・・・サイズが・・・違う?)
見えているわけではないので何とも言えないが、腕は細くなっている。
二の腕をつかんだ親指と中指がだいぶ近い・・・
ウエスト周りなども細くなった気がする・・・特に胸のあたりは大幅減だ。
(あれ?ひょっとして私・・・)
どうやら真弓は赤ん坊として新たに生を受けるようではない。
それなりの年齢・・・十代だろうか・・・で再構成されているようだった。
そしてもう一つ、重大な事に真弓は気づいた。
(これ裸?何も着てない?・・・服、服は・・・)
そう思った瞬間、全身を生地が覆うのを感じた。
真弓が日本で着ていたのとは違う、ゆったりとした、楽な着心地の衣類だ。
全裸で放り出されずに済んだことに安堵する真弓であった。
気づくと光が収まっていた・・・頬を撫でる風が大自然の息吹を感じさせる。
真弓は、ゆっくりと目を開けた。
「ちょ・・・何?!」
それが異世界転生を果たした真弓の、記念すべき第一声であった。
(これはいったい・・・何が起こってるの?)
目を開けた真弓の視界に飛び込んできたのは森だった。
今真弓が立っている若干開けた野原の周りを、鬱蒼と生い茂る木々が囲んでいる。
森スタート・・・どの方角に何があるのかまったくわからない。
だが問題はそんな事ではなかった。
・・・目の前に人がいて、自分に平伏しているのだ。
服装からして西洋風の・・・貴族だろうか?
髪の色は白・・・元からそういう色の人なのか、老人なのか・・・平伏しているでよくわからない。
「あ、あのー・・・」
とりあえず声をかけてみることにする、まず話を聞こう。
・・・そういえば、言葉は通じるのだろうか?
「お、お目にかかれて光栄であります、異世界の英雄殿!」
「ふぇ・・・?」
ついおかしな声が出てしまった・・・英雄?
(これはアレなの?「ロリ婚」の主人公アキツグみたいに、伝説の勇者として召喚されたとかそういう・・・)
「いや、私は英雄、じゃなくて、声優、なんですけど・・・」
万が一という事もある・・・もしかしたら常人離れした戦闘力を授かっているかも知れない。
試しにその辺に生えていた木を殴ってみた・・・痛い、手が赤くなった。
「おお、異世界独自の発音ですな、すぅえいゆう・・・」
貴族風の老人・・・普通に老人だった・・・は勝手にそう解釈したらしい。
重大な新事実を発見したかのようにメモを取っている。
「や、本当に英雄なんて大それたものじゃないんですけど・・・」
「またまたご謙遜を・・・このグリュモール侯リュバール、全て見ておりましたぞ」
「えっ」
全て・・・見ていた?
(ひょっとして服が出る前の・・・全裸を、見られた?)
かぁ・・・っと顔が赤くなる。
相手がもうそういう気を起こさないような老人とはいえ、恥ずかしいものは恥ずかしい。
「この地に突如現れた光の柱・・・それが人の姿となった所を、この目ではっきりと見ましたぞ!
あなた様は間違いなく、神がこの地に遣わした英雄でありましょう」
「え・・・私の裸を見たんじゃ・・・服は?・・・」
「服?お召し物でしたら最初から着ておりましたが・・・ふむ、こちらのものと変わらない衣服ですな・・・」
どうやら服が出たあたりまでは光に包まれていたらしい。
一安心したところで、これからどうしようか考える。
(・・・うーん、この様子だと完全に勘違いしちゃってるなー・・・)
どうにも年寄りというのは思い込みが激しい。
そういえばバイトでも年寄りの客の対応で難儀した事があった、これは厄介そうだ。
自分が異世界から転生したのは間違いない、一度死んだ身体がこの地で再構成され、光の中より現れる・・・その様子はさぞ神々しく見えただろう。
このまま英雄だと思われていた方が色々とお得な気もするが・・・
・・・後で違うとバレるのは間違いない。
何か・・・良い打開策はないだろうか・・・真弓が必死に考えていた、その時。
ガサガサ・・・
森の中から現れた一匹の獣・・・狼だろうか?地球での分類だとイヌ科に違いない。
おそらく腹を空かせているのだろう・・・血走った目でこちらを見ている。
「森の獣か・・・供の者は・・・誰もついてきておらんのか・・・」
どうやらこの貴族様はたった一人でこの森の中へ入ってきたらしい。
戦える能力があるようにも見えず、すがるような目でこちらを見てきた。
(や、そんな目で見られても・・・私も戦えないんですけど・・・)
狼はこちらの様子を伺いながら徐々に近づいてくる・・・あ・・・目が合った。
真弓は恐怖で立ちすくんでしまい、一歩も動けない。
狼は身構えると、真弓めがけて一気に・・・
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