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2:二人旅
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結論から言えば、今ここには俺が気になるようなものは何もなかった。
おおよそ見た目通りの冒険者たち、職員たち、素材たち。 ベリーと訓練して、刹那的な時間で情報を読み取るため魔力を放出したわけだが、誰も気付いた気配はない。
総合受付が二ヶ所、受発注受付が三ヶ所、職員の出入り用と思わしき通路を挟んで、素材買取受付が一ヶ所。基本が職員用なのだろうが、通路入ってすぐにトイレが三部屋。反対に二階へ上がる階段があって、上がると奥から職員の更衣室(男、女)、掃除用具の収納室(小)、休憩室(小)、給湯室(小)、食堂(中)、トイレ三部屋、手前に防音(小効果)された部屋が四つある。これは恐らくちょっとした交渉をするための部屋なのだろう。
三階は手前から防音(大効果)された中サイズの部屋が、道を挟んで左右に二つとトイレ二つ、秘書の控え室(小)、最奥にギルドマスターの執務室(中)があるらしい。
今現在二階より上には用はないし関わることもないだろう。
総合受付側と、素材買取受付側にも出入り口がある。ギルド的には俺たちが来た西口門側が正面玄関と言うところだろうか。外から見て立派な造りの建物は、やはり中から見てもしっかりとしていて広い。
今は密度のせいか狭く感じるが。
ベリーを見上げると、頷いて総合受付へと歩を進める。
それぞれ二人ずつくらい並んでいるが、今の時間だと受発注受付と素材買取受付の方が列が長いようだ。
受発注受付は女の職員だけが座って対応していたが、素材と総合の方では男の職員も対応しているらしい。
「どうも。冒険者登録したいんですけど、今からでも出来ますか」
「はい、こんばんは。冒険者のご登録でございますね。ギルドでの冒険者登録に関しましては営業時間内、いつでも対応させていただいておりますのでご安心下さい。本日のご登録はお一人様でよろしいでしょうか? お二人様ご登録されますか?」
「二人ともでお願いします」
言いながらベリーが仮証を出すと、受付の男は心得たように頷いて確認致しますと仮証を受け取った。
「ご兄弟様でございますね。お兄様と、弟様それぞれご登録とのことでございますので、こちらの用紙の、この太枠内の記載をお願いできますでしょうか。代筆も承っておりますので必要であればお申し付け下さい」
仮証は用紙との確認もあるのでカウンターテーブルにあるトレイに置かれ、脇に寄せられる。代わりに二人分の登録用紙が並べて置かれた。
そう言えばベリーに文字を教えてないな。知っているとは思うが。
ペンに手を伸ばそうとしたベリーを見上げ、簡潔に。
「俺が書く」
「ふふっ……いいよ」
ベリーが思わずといった体で笑いながら俺を抱え、カウンターに上体を乗せてくれる。表面上はにこやかな職員がペンを差し出してくれたので、それを受け取って書く。
まずはベリー。事前に話してある通りの流れで記載していく。
名前をヴェリ、歳は屋敷で見せていたより下げて24、体術と鞭術・風属性魔法が得意、薬草採取も得意。
俺の名前はルシィに変え、歳は9つ、短剣術・水属性魔法が得意、薬草採取も得意。
年齢はもう少しサバを読んだ数字にして登録にするつもりだったが、ベリーが念話で邪魔してきたので大人しく書いておいた。それでも半年くらい先の話だが。
ベリーが16くらいまで見掛けを落とせばバランスも良いだろうに、それじゃあ二人揃って餌食になるじゃないかと意味のわからないことを言って聞かないので、こんなに歳が開いた兄弟設定になっている。
おおよそ見た目通りの冒険者たち、職員たち、素材たち。 ベリーと訓練して、刹那的な時間で情報を読み取るため魔力を放出したわけだが、誰も気付いた気配はない。
総合受付が二ヶ所、受発注受付が三ヶ所、職員の出入り用と思わしき通路を挟んで、素材買取受付が一ヶ所。基本が職員用なのだろうが、通路入ってすぐにトイレが三部屋。反対に二階へ上がる階段があって、上がると奥から職員の更衣室(男、女)、掃除用具の収納室(小)、休憩室(小)、給湯室(小)、食堂(中)、トイレ三部屋、手前に防音(小効果)された部屋が四つある。これは恐らくちょっとした交渉をするための部屋なのだろう。
三階は手前から防音(大効果)された中サイズの部屋が、道を挟んで左右に二つとトイレ二つ、秘書の控え室(小)、最奥にギルドマスターの執務室(中)があるらしい。
今現在二階より上には用はないし関わることもないだろう。
総合受付側と、素材買取受付側にも出入り口がある。ギルド的には俺たちが来た西口門側が正面玄関と言うところだろうか。外から見て立派な造りの建物は、やはり中から見てもしっかりとしていて広い。
今は密度のせいか狭く感じるが。
ベリーを見上げると、頷いて総合受付へと歩を進める。
それぞれ二人ずつくらい並んでいるが、今の時間だと受発注受付と素材買取受付の方が列が長いようだ。
受発注受付は女の職員だけが座って対応していたが、素材と総合の方では男の職員も対応しているらしい。
「どうも。冒険者登録したいんですけど、今からでも出来ますか」
「はい、こんばんは。冒険者のご登録でございますね。ギルドでの冒険者登録に関しましては営業時間内、いつでも対応させていただいておりますのでご安心下さい。本日のご登録はお一人様でよろしいでしょうか? お二人様ご登録されますか?」
「二人ともでお願いします」
言いながらベリーが仮証を出すと、受付の男は心得たように頷いて確認致しますと仮証を受け取った。
「ご兄弟様でございますね。お兄様と、弟様それぞれご登録とのことでございますので、こちらの用紙の、この太枠内の記載をお願いできますでしょうか。代筆も承っておりますので必要であればお申し付け下さい」
仮証は用紙との確認もあるのでカウンターテーブルにあるトレイに置かれ、脇に寄せられる。代わりに二人分の登録用紙が並べて置かれた。
そう言えばベリーに文字を教えてないな。知っているとは思うが。
ペンに手を伸ばそうとしたベリーを見上げ、簡潔に。
「俺が書く」
「ふふっ……いいよ」
ベリーが思わずといった体で笑いながら俺を抱え、カウンターに上体を乗せてくれる。表面上はにこやかな職員がペンを差し出してくれたので、それを受け取って書く。
まずはベリー。事前に話してある通りの流れで記載していく。
名前をヴェリ、歳は屋敷で見せていたより下げて24、体術と鞭術・風属性魔法が得意、薬草採取も得意。
俺の名前はルシィに変え、歳は9つ、短剣術・水属性魔法が得意、薬草採取も得意。
年齢はもう少しサバを読んだ数字にして登録にするつもりだったが、ベリーが念話で邪魔してきたので大人しく書いておいた。それでも半年くらい先の話だが。
ベリーが16くらいまで見掛けを落とせばバランスも良いだろうに、それじゃあ二人揃って餌食になるじゃないかと意味のわからないことを言って聞かないので、こんなに歳が開いた兄弟設定になっている。
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