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第5章 花粉の時期
49話 花畑に急げ…!
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* * * * *
「フレーシアが戦っていますね……!!」
現在、アリアはローズマリーと共に、城の地下を抜けてフレーシアが管理する花畑へと向かって移動をしていた。
すでに地下は抜けており、地上に出て、花壇にたどり着くまでの直前にある階段へと差し掛かっているところである。
そんな二人の上空では、真っ白い胞子が空を埋め尽くしていて、敵を胞子爆破していた。多数の敵との戦闘において、胞子を飛ばし、爆破できるフレーシアは最強なのであった。
「フレーシアさんが前線に出たということは、どうなるのでしょう……。私たちも前線に行くのですか?」
「いいえ、予定通りフレーシアの花畑に行きます。あそこは安全ですし、フレーシアの花畑には虫除けの粉がこれでもかというほどに撒かれていますので、アリアさんはそこで他の子達と避難をお願いします。この国に住まう幼な子たちがすでに集まっていると思いますので」
「了解しました!」
ローズマリーの後ろを走りながら、アリアは目まぐるしく変わる状況の中で返事をした。
(すごい……!)
アリアにとって、こういうことは初めての事態だ。
冒険者ギルドのギルド長の孫であり、姉はギルドで働いていて、自分は特に何かをしたいことがあるわけでもなく、たまにおじいちゃんや姉の仕事を手伝ったりしたことはあった。けれど、魔物が闊歩する街の外に出る機会は多くなかったし、戦闘に身を置くこともなかった。
だから、戦場となっているこの国の現在の中で、戦力になれないアリアはせめて迷惑をかけないようにしようと、指示をよく聞いていた。
「……ッ、敵が来ます……!」
「!?」
背後。右斜め上の上空から、トンボのような魔物の襲来。
それにいち早く動いたのはローズマリー。アリアの肩を抱くと、腰に指していたロングソードを抜き、すれ違いざまに一閃。敵は真っ二つになり、桃色の炎に包まれて、消し炭になり消滅していた。
「アリアさん、ご無事ですか?」
「は、はい……。ローズマリーお姉様」
アリアはこくこくと頷いた。
ローズマリーはこの国の中でも、三本の指に入る戦闘力の持ち主である。
胞子のフレーシア。土と花のシトリア。そして、斬撃のローズマリー。
それがこの国を守護する、三人の花騎士《フラワーナイト》。
そして花の国において、当たり前のように斬撃に炎を乗せて、害虫を処理する少女、それはローズマリーである。
一部のこの国の少女たちは、そんなローズマリーのことを「お姉さま」と呼んでいる。
アリアはその理由が分かった気がした。
「では花畑までもう少しです。頑張りましょう」
その後、ローズマリーに先導されて、アリアは花畑へと辿り着いた。
そこには、幼い少女たちがいて、緊急時には戦闘能力に乏しい子供たちはここに避難することになっているのだ。
「ローズマリー隊長。一部、戦力が不足している場所があります」
「分かりました。では、私が向かいます。あなたは、代わりにここの守護を」
「はい……!」
ローズマリーは他の者と代わり、防御が崩れないように現場へと向かった。
残されたアリアは自分にできることをすることにして、不安がる子供達は元気付けたり、話しかけたりすることにした。
「みんな、大丈夫だよ。きっと大丈夫」
「「「りょうかいしました。アリアどの……!」」」
「……みんな、とっても、落ち着いてるね!?」
思ったよりも、落ち着いていた子供たち。
だけど、みんなは心強かった。
もちろん、ローズマリーたちが戦っていることもあるが、この国には草取りの少年プランもいるし、アリアだっているのだ。
「わたし、アリアお姉ちゃんのこと知ってるよ? プラン様をずっと励ましてたんだよね?」
「プラン様のお嫁さんって聞いたことがあるの!」
「わ、私がプランくんのお嫁さん……」
「「「うん!!!」」」
屈託のない笑みを浮かべる子供達。
まだ年端もゆかぬ少女たちだ。
アリアは意外だった。自分は、地味だ。
草取りの少年、プランみたいにこの国に貢献できているわけではないし、そもそも本来は招かれていない。プランにくっついてきたのだ。
(でも、それは確かにお嫁さんっぽい……)
嫁入りする時みたい……。
「~~~~っ」
「「「「あ~、赤くなってる~!!」」」」
子供たちは純粋である故、真実を真実のまま口にしてしまう。
でも、そんなアリアもこの国ではすでに有名であった。
この国に来る前からプランを支えていた、心優しき少女として、その話が密かに広まるとともにこの国に住まう少女たちの憧れの対象になってたのだ。
そんなアリアが、避難場所となっているここにいてくれている。
それだけで、勇気がもらえそうだ。守ってもらえそうだし、自分たちも守らなきゃと思って、お互いがお互いを守り合う。まるで植物の蔦のように、それは硬い思いやりの心であった。
「ほら、見て、アリア様、プラン様の葉っぱカッターが空を待ってるよ!」
「うん。プランくん、とってもかっこいいね……」
アリアは子供達と空を見上げた。
そこには、葉っぱカッターが咲き乱れている光景があった。
障壁が無くなったこの国の上空に近寄る魔物たちを、全て切り裂くプランの葉っぱカッターだ。
切り裂かれた魔物の体はチリも残らず、粉々になっていく。被害はいまだにゼロ。プランも前線で戦っているのだ。
「プラン様もいるし、この国はあんたいだよ!」
「ふふっ。難しい言葉知ってて偉いね」
「うん!」
と、アリアがそばにいた子供の頭を撫でた、その時だった。
「いけません……ッ」
ガキンと、弾ける音が鳴り響いた。
直後、先ほどここを離れていたローズマリーの姿があり、この花畑に近づこうとしていたカマキリの鎌を受け止めてくれていた。
その魔物は目にも止まらぬ速さで動き、虫除けの胞子の効果があまり効いてないため、この花畑に近づけるみたいだった。
何より……。
「変異種です……」
黒かった。普段は緑色の体をしているカマキリのような魔物が、黒かった。ということは、変異種だ。……いや正確にいうと、それとも個体が違う。
「進化種ですか……」
魔物は日々、進化しているのだ。
「……狙いはユグドラシルフラワーですか」
とにかく、やることは一つだけ。
倒す以外に選択肢はない。
布石はすでに売ってある。
ローズマリーは剣を一度しまうと、自らのスキルを発動した。
「秘技、ーー薔薇吹雪ーー」
「「「!」」」
刹那、ローズマリーから漏れ出た魔力が桃色の光を帯び始める。それら全て花畑を包み込み、満開の薔薇が咲き乱れた。
そして敵の足元から、棘が突き出た。綺麗な薔薇には棘がある。それは近づく者全てを排除する守りとなる。
さらにーー。
「プラン様!」
ズシャアアアアッッッッ! と、葉っぱカッターが飛んできて、薔薇の合間を塗って敵を切り裂いてくれていた。
赤と緑の嵐。竜巻が起きて、花の国に燃えるような薔薇吹雪が待っていた。それは、空に突き抜けて、上空にいた魔物たちも巻き込んで全て殲滅していた。
「アリアさん……!」
「プランくん……!」
そしてアリアのそばに、一人の少年が降り立った。
それは葉っぱカッターを纏っている、草取りの少年プランで、城の方では着々と『フラワーカノン』の発動準備が整っているのだった。
「フレーシアが戦っていますね……!!」
現在、アリアはローズマリーと共に、城の地下を抜けてフレーシアが管理する花畑へと向かって移動をしていた。
すでに地下は抜けており、地上に出て、花壇にたどり着くまでの直前にある階段へと差し掛かっているところである。
そんな二人の上空では、真っ白い胞子が空を埋め尽くしていて、敵を胞子爆破していた。多数の敵との戦闘において、胞子を飛ばし、爆破できるフレーシアは最強なのであった。
「フレーシアさんが前線に出たということは、どうなるのでしょう……。私たちも前線に行くのですか?」
「いいえ、予定通りフレーシアの花畑に行きます。あそこは安全ですし、フレーシアの花畑には虫除けの粉がこれでもかというほどに撒かれていますので、アリアさんはそこで他の子達と避難をお願いします。この国に住まう幼な子たちがすでに集まっていると思いますので」
「了解しました!」
ローズマリーの後ろを走りながら、アリアは目まぐるしく変わる状況の中で返事をした。
(すごい……!)
アリアにとって、こういうことは初めての事態だ。
冒険者ギルドのギルド長の孫であり、姉はギルドで働いていて、自分は特に何かをしたいことがあるわけでもなく、たまにおじいちゃんや姉の仕事を手伝ったりしたことはあった。けれど、魔物が闊歩する街の外に出る機会は多くなかったし、戦闘に身を置くこともなかった。
だから、戦場となっているこの国の現在の中で、戦力になれないアリアはせめて迷惑をかけないようにしようと、指示をよく聞いていた。
「……ッ、敵が来ます……!」
「!?」
背後。右斜め上の上空から、トンボのような魔物の襲来。
それにいち早く動いたのはローズマリー。アリアの肩を抱くと、腰に指していたロングソードを抜き、すれ違いざまに一閃。敵は真っ二つになり、桃色の炎に包まれて、消し炭になり消滅していた。
「アリアさん、ご無事ですか?」
「は、はい……。ローズマリーお姉様」
アリアはこくこくと頷いた。
ローズマリーはこの国の中でも、三本の指に入る戦闘力の持ち主である。
胞子のフレーシア。土と花のシトリア。そして、斬撃のローズマリー。
それがこの国を守護する、三人の花騎士《フラワーナイト》。
そして花の国において、当たり前のように斬撃に炎を乗せて、害虫を処理する少女、それはローズマリーである。
一部のこの国の少女たちは、そんなローズマリーのことを「お姉さま」と呼んでいる。
アリアはその理由が分かった気がした。
「では花畑までもう少しです。頑張りましょう」
その後、ローズマリーに先導されて、アリアは花畑へと辿り着いた。
そこには、幼い少女たちがいて、緊急時には戦闘能力に乏しい子供たちはここに避難することになっているのだ。
「ローズマリー隊長。一部、戦力が不足している場所があります」
「分かりました。では、私が向かいます。あなたは、代わりにここの守護を」
「はい……!」
ローズマリーは他の者と代わり、防御が崩れないように現場へと向かった。
残されたアリアは自分にできることをすることにして、不安がる子供達は元気付けたり、話しかけたりすることにした。
「みんな、大丈夫だよ。きっと大丈夫」
「「「りょうかいしました。アリアどの……!」」」
「……みんな、とっても、落ち着いてるね!?」
思ったよりも、落ち着いていた子供たち。
だけど、みんなは心強かった。
もちろん、ローズマリーたちが戦っていることもあるが、この国には草取りの少年プランもいるし、アリアだっているのだ。
「わたし、アリアお姉ちゃんのこと知ってるよ? プラン様をずっと励ましてたんだよね?」
「プラン様のお嫁さんって聞いたことがあるの!」
「わ、私がプランくんのお嫁さん……」
「「「うん!!!」」」
屈託のない笑みを浮かべる子供達。
まだ年端もゆかぬ少女たちだ。
アリアは意外だった。自分は、地味だ。
草取りの少年、プランみたいにこの国に貢献できているわけではないし、そもそも本来は招かれていない。プランにくっついてきたのだ。
(でも、それは確かにお嫁さんっぽい……)
嫁入りする時みたい……。
「~~~~っ」
「「「「あ~、赤くなってる~!!」」」」
子供たちは純粋である故、真実を真実のまま口にしてしまう。
でも、そんなアリアもこの国ではすでに有名であった。
この国に来る前からプランを支えていた、心優しき少女として、その話が密かに広まるとともにこの国に住まう少女たちの憧れの対象になってたのだ。
そんなアリアが、避難場所となっているここにいてくれている。
それだけで、勇気がもらえそうだ。守ってもらえそうだし、自分たちも守らなきゃと思って、お互いがお互いを守り合う。まるで植物の蔦のように、それは硬い思いやりの心であった。
「ほら、見て、アリア様、プラン様の葉っぱカッターが空を待ってるよ!」
「うん。プランくん、とってもかっこいいね……」
アリアは子供達と空を見上げた。
そこには、葉っぱカッターが咲き乱れている光景があった。
障壁が無くなったこの国の上空に近寄る魔物たちを、全て切り裂くプランの葉っぱカッターだ。
切り裂かれた魔物の体はチリも残らず、粉々になっていく。被害はいまだにゼロ。プランも前線で戦っているのだ。
「プラン様もいるし、この国はあんたいだよ!」
「ふふっ。難しい言葉知ってて偉いね」
「うん!」
と、アリアがそばにいた子供の頭を撫でた、その時だった。
「いけません……ッ」
ガキンと、弾ける音が鳴り響いた。
直後、先ほどここを離れていたローズマリーの姿があり、この花畑に近づこうとしていたカマキリの鎌を受け止めてくれていた。
その魔物は目にも止まらぬ速さで動き、虫除けの胞子の効果があまり効いてないため、この花畑に近づけるみたいだった。
何より……。
「変異種です……」
黒かった。普段は緑色の体をしているカマキリのような魔物が、黒かった。ということは、変異種だ。……いや正確にいうと、それとも個体が違う。
「進化種ですか……」
魔物は日々、進化しているのだ。
「……狙いはユグドラシルフラワーですか」
とにかく、やることは一つだけ。
倒す以外に選択肢はない。
布石はすでに売ってある。
ローズマリーは剣を一度しまうと、自らのスキルを発動した。
「秘技、ーー薔薇吹雪ーー」
「「「!」」」
刹那、ローズマリーから漏れ出た魔力が桃色の光を帯び始める。それら全て花畑を包み込み、満開の薔薇が咲き乱れた。
そして敵の足元から、棘が突き出た。綺麗な薔薇には棘がある。それは近づく者全てを排除する守りとなる。
さらにーー。
「プラン様!」
ズシャアアアアッッッッ! と、葉っぱカッターが飛んできて、薔薇の合間を塗って敵を切り裂いてくれていた。
赤と緑の嵐。竜巻が起きて、花の国に燃えるような薔薇吹雪が待っていた。それは、空に突き抜けて、上空にいた魔物たちも巻き込んで全て殲滅していた。
「アリアさん……!」
「プランくん……!」
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