聖女と作る眷属のハーレム 〜人知れず村の生活を豊かにしていた少年は、いずれ全ての聖女たちから溺愛されることになるそうです〜

カミキリ虫

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第1章

41話 ペットだ〜〜!

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「それじゃあご主人様、お母様。今日は、この前見せてなかった私の力を見せるわね」

「よ、待ってました!」

 今日の俺たちは、朝から街の外へとやってきていた。
 朝日が差し込んでいる草原の中、張り切った顔を見せるコーネリスの言葉にテトラが合いの手を入れる。

 コーネリスが出てきてくれてから、すでに数日が経っている。
 この数日でコーネリスも色々と慣れてきたようで、今ではずっと明るい表情を見せてくれている。

「ええ。だって私はもう、身も心もご主人様に捧げたんだもの。ねっ、ごしゅじんさま」

「ああ……! コーネリスちゃんずるい!」

「…………」

 俺の首の後ろに両手を回したコーネリスが、胸をくっつけるように抱きしめてくる。
 そのまま俺の頬にキスをすると、テトラも反応しこっちにきて……。

「じゃあ、私も~」

「こ、こら……、だめだって」

「「えへへっ、ご主人様、大好き」」

 同時に俺の頬にキスをして、頬ずりをする二人。

 ……二人がこうなったのは、この前の夜のことがあるからでもあると思う。

 腕輪を通じてしまう俺の気持ちをどうにかするために、色々行った夜。
 あの夜以来……俺たちの距離が近くなっていた。

「あっ、でもテオ、浮気はだめだよ? 眷属はノーカウントだからいいけど、アイリスさんとかとキスしたら私も許さないんだからね……?」

「し、しないよ……」

 ……また疑われている……。
 テトラが俺の唇に指を当てて、じとっとした目で言ってくる。

「アイリスさんって誰……?」

「テオの本命。年上の美人のお姉さん」

「! ご主人様……! やるわね……!!」

「もうっ、テオったら、年上好きなんだからっ」

 妙に嬉しそうなコーネリスと、頬を膨らませながらもなぜかモジモジとしているテトラ。

「…………」

 俺は抱きしめながらそうしている二人の頭を、ガシガシと強めに撫でた。

「「あっ、それすき……っ」」

 二人の目がトロンとなる。

 なんにしても、今日はそんなコーネリスが自分にできることを披露してくれるとのことだった。

「ええ。ご主人様と腕輪を交換したことで、色々私の中で解放されたの。だからそれを見てほしいの」

 そう言って、コーネリスは早速見せてくれるようで、俺たちから少し離れると、手のひらに魔力を集わせる。

「まずおさらいだけど、私が得意なのは火と雷の魔法よ」

 右手には、真っ赤に燃える灼熱の火を。左手には、バチバチと弾ける黄色い雷を。

「正確に言うと、これは雷じゃなくて魔力の乱れが表れて弾けているだけなの。こっちはご主人様の影響を受けていると思うわ」

「確かに俺の魔力も弾けるもんな……」

 俺は魔法を使い慣れていないから、どうしても無理矢理魔力を練り上げることしかできない。
 精度とかも全然ダメで、威力で誤魔化しているだけだ。
 それにこの前、コーネリスが俺たちの元から飛んで逃げた時、オークを倒していると赤黒い魔力へと変化していた。

 一定の魔力を超えると、あの色になってしまうみたいだった。
 そして赤黒い魔力を使うと、どうしても体に掛かる負担は大きくなってしまうから、そういうところは気をつけないといけない。

 一番いいのは魔力に使いなれることで、今はそれを心がけている。

 たとえば、

「……業火雷撃(フレイムスパーク)……」

 バチバチバチバチ……ッ!

「「あの時の赤黒い魔力だ……!」」

 俺の全身を、微かな赤黒い魔力が迸った。

 これぐらいなら、体に掛かる負担も少ないし、魔力を体に纒わらせたまま魔石で作った魔法の剣で戦えるはずだ。

「もし、ご主人様の魔力が少なくなったら、私の魔力も遠慮なく使っていいからね。眷属の腕輪で繋がっているから、ご主人様は私の魔力も使うことができるし、腕輪で繋がった時からそもそもの魔力の量は私の魔力の分だけ増えていると思うの!」

「うん。その時はお願いするよ」

「はい、ご主人様」

 嬉しそうに顔を綻ばせてくれるコーネリス。

「ふふっ。なんかこういうのいいね」

 テトラも嬉しそうに顔を綻ばせていた。

「あと、私はスキルも使うことができるの」

「「スキル……?」」

「ええ、眷属にもそれぞれスキルがあるの。私のスキルは『転移』。つまりワープできるの。やってみるわね」


 シュンーー。


「って、いう感じでね」

「「……すごい!」」

 一瞬だった。
 コーネリスの姿が消えたと思ったら、別の角度の所に転移していた。

「このワープは自分の魔力が届く範囲までなら簡単にできるの。そして他にも、腕輪をはめてくれている限り、ご主人様を対象にワープの力を使えて、たとえ私が遠くに離れていたとしても、私の元にご主人様をワープさせることができるのよ。こっちは距離は無制限だと思うわ」

「それはいいな……」

「ふふっ。ありがとっ」

 照れくさそうに、髪の先をいじり始めるコーネリス。

 移動の辛さは身にしみて体験しているから、そのスキルの凄さはすぐに分かった。
 村から町にくるまでは大変だったもんな。でもコーネリスがいれば、そういうのは全部問題がなくなる。

「コーネリスちゃん、他には他には!?」

「他にはそうね……、もう一個できることはあるけど……これは別にやって見せるほどでもないかも……」

「ええ~、気になるな~。見せてほしいな~」

 ぐいっと身を寄せたテトラが、コーネリスに期待の眼差しを向ける。

「う……っ」

 迷うコーネリス。それを見せるかどうか葛藤しているようだった。

 でも、テトラのあの顔で見られたら、さすがに体から力が抜けたらしい。
 コーネリスは苦笑いをしながら、恥ずかしそうに髪の毛をいじり始めた。

「……わ、分かりました。でも絶対、絶対、ぜったい笑わないでね……」

「うんっ」

 最後にもう一度、「本当に笑わないでね」と念を押すように言うと、コーネリスはフワッとその体を赤い光に包んで……、


『これが私のもう一つの状態よ……。私は、小さくて、赤い、動物の姿になれるの……』


「きゃ~~~! 可愛いい~~~~! ペットだ~~~~!」

 そこにいたのは、小さくて赤い毛皮の手のひらサイズの生き物だった。
 それを見たテトラは大喜びをしながら、小さくなったコーネリスを抱っこするのだった。
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