64 / 132
第2章
62話 聖女ソフィアの依頼
しおりを挟む
***************************
鳥の咆哮が響いている。
そんな森の中で、四人の少女たちが声の主と向かい合っていた。
「あの咆哮には気をつけて! まともに受けると、動けなくなるわ!」
「「「うん!」」」
エルフの少女たちだった。
それもただのエルフではない。Sランク冒険者『幻影の妖精姫』の少女たちだ。
史上最速で、Sランク冒険者にまで上り詰めた彼女たち。
その一つ上のランク、SSランクまで到達するのも時間の問題だと言われている。
装備も上等なものを身につけている。
エルフは身軽な格好を好むので、主にアクセサリーが多い。
尖った耳にあるのは、宝石が埋め込まれたイヤリング。
武器は伝説の神木、ユグドラシルを削り出して作ったものだ。
そんな彼女たちは、聖女ソフィアの依頼を受けて、シムルグの討伐にやってきていた。
場所は、街の西側にある森。
街道も離れていない距離にある。
そのため、商人などの行き来の際に、シムルグの被害が出始めている。
だから、討伐しないといけないのだ。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
「「「「……ッ」」」」
耳栓をしていても、なおも防げないシムルグの咆哮。
全長は20メートルほどだろうか。
本来は黄金色の体が、所々黒く染め上げられている。
羽ばたき、飛翔したその魔物は、四人を見下ろすように翼を羽ばたかせた。
相手に引く様子はない。
彼女たちは武器を構えて、戦闘に入る。
「自然に生まれし魔力よ、渦巻きて、この力となりて。『リザライト・アルス』」
リーダーの少女が唱えると、仲間たちに強化魔法がかかる。
それを確認すると、剣士の少女が一気に地を蹴った。彼女の名前はイデア。
ユグドラシルを材料にして作られた、彼女の剣から放たれる斬撃に斬れないものはない。
何よりここは森で、彼女たちはエルフ。
森での戦闘なら、慣れたもので、木から木に飛び移り、縦横無尽に攻撃できる。
「私たちも、援護するよ!」
「うん!」
ローブを着た二人の少女が、彼女に続き、地を蹴った。
リーダーの少女はそれを確認しつつ、イデアに強化魔法をかけ続ける。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
ズシャ……! と音がした。
直後、片翼が地面に落ちていた。
目にも止まらない速さで、イデアの剣がシムルグの翼を切り落としたのだ。
「「ストロノーム・スノウヘル」」
シムルグが痛みに苦しんでいる隙に、仲間のエルフの魔法が襲いかかる。
それは吹雪だった。
傷口を凍らせ、そこから体内を凍らせ、やがては心臓まで凍らせる絶対零度の魔法。それが二人分。
Sランク冒険者が相手にする魔物ともなれば、一瞬でケリがつく。
どちらかが死ぬか。それは、異次元の戦いだった。
「……落ちた。イデア、同時に行くわよ」
「……ええ」
リーダーの少女とイデアが武器を構え、追撃する。
目標は、片翼をもがれ、凍らされたシムルグ。
地に落ち、体が砕かれたそのシムルグはすでに叫び声を上げることができない。
そこに二人の追撃が降りかかる。
心臓を貫き、頭部を潰した。
「「……やった!?」」
そう聞いたのは、凍らせた二人で、
「ええ、これで恐らくーー、ッ!?」
……その時だった。
砕かれた氷の破片が、一人でに弾けた。
爆発が巻き起こった。
「「「「ぐ……!」」」」
四人は、一斉に後ろに飛んだ。
爆発でできた砂塵の中から現れたのは、倒したはずのシムルグだった。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
「……再生系の相手ね」
切り裂くような咆哮の中、イデアが耳を押さえながら、敵の特性に眉を顰める。
あらかじめ予想はしていたことだった。だけど、予想以上に厳しい戦いになるのだと、彼女たちは瞬時に悟った。
そしてーー
* * * * *
「全然、敵の勢いが衰えないッ」
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
リーダーの少女が、敵の心臓から剣を引きながら、乱れた息でそう溢した。
戦闘を初めて、すでにしばらくが経っている。
実力的には、こちらが上だ。
しかし、何度翼を切り落とし、心臓を貫いてもすぐに元に戻ってしまうのだ。
普段は強化魔法や、周りの警戒などをしているリーダーの彼女も前に出て、イデアと二人掛かりで剣で切り裂いているのだが、終わる気配がなかった。
木を足場にして、弾丸のように敵を狙うイデア。
地面から足元を重点的に攻撃しているリーダーの少女。
彼女の金色の髪がなびく。イデアの緑がかった髪も、止まることなく揺れている。
残り二人は、最上級魔法を連発しているため、すでに魔力も三分の一を切っている。
このままでは……厳しい。
……と、四人は察し始めていた。
この中で一番戦闘能力の高いイデアですら、悟った。
敵の再生を突破できない。何か弱点があるかもしれない。
しかし、気を抜けば、敵は咆哮をあげることになる。威嚇するようなその咆哮に当てられてしまえば、こちらは怯んで動けなくなる。
この四人で倒せないのなら、恐らく街にいる冒険者では倒せないだろう。
そして、すでに敵と相対していることで、逃げることすらできない。
追ってくるはずだ。
そうなれば、街に被害が出て、壊滅してしまうはずだ。
「……ぐっ。聖女ソフィア様が直々に依頼を出したワケはこれだったのね……」
どのみち、遅かれ早かれ、シムルグは街を襲っていたことだろう。
しかし……敵の突破口が見えない。そのことに、四人は焦り始めていた。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
「「「「う……ッ!」」」」
その中で響いたのはシムルグの咆哮。
今までで、一番威力のあるそれに当てられた四人は、耳を押さえて怯んでしまう。
ぶちッ……と、鼓膜が破れた音がした。
耳のいいエルフにとって、この音は苦しかった。
「こ、このままじゃ、勝てない……」
リーダーの少女がそう言い、地面にしゃがんで動けなくなっている仲間を見た。
イデアは、それでも剣を握ろうとする。
逃がそう……。
せめてこの三人だけでも……。
……すると、その時だった。
「「発射ぁ!」」
「「「「……っ!!」」」」
ボン……ッ! ボン……ッ! ズボオオオオオンン……ッッッ!
「「「「!?」」」」
何かの衝撃音。そして爆発音。
直後、吹き飛ばされるシムルグの体。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
すぐに復活するシムルグなのだが、その時には、再び爆音がして、すぐに爆発に巻き込まれている。
そして、
「二人は彼女たちを」
「「「「あ……っ!」」」」
立ち込める土煙の中から出てきたのは、二人の小柄な女の子だった。
黄色の髪と、青色の髪の二人が、それぞれ四人を二人ずつ両肩に担いで、この場から避難する。
そして背負われている四人が最後に見たのは、土煙の中に見えるもう一つの人影……、
バチィと音がした。
少し遅れて、バチバチバチィ……ッッッ、という音がした。
それを肌で感じた瞬間、プツンと何かが切れた音がして、次に感じたのは轟音だった。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
翡翠色の弾ける魔力に貫かれて、悲鳴をあげるシムルグ。
そこで、気を張り詰めていた彼女たちの意識も、プツンと切れた。
……何が起こったのかは分からない。
だけど、自分たちが助かったのだということは、なんとなく分かった。
鳥の咆哮が響いている。
そんな森の中で、四人の少女たちが声の主と向かい合っていた。
「あの咆哮には気をつけて! まともに受けると、動けなくなるわ!」
「「「うん!」」」
エルフの少女たちだった。
それもただのエルフではない。Sランク冒険者『幻影の妖精姫』の少女たちだ。
史上最速で、Sランク冒険者にまで上り詰めた彼女たち。
その一つ上のランク、SSランクまで到達するのも時間の問題だと言われている。
装備も上等なものを身につけている。
エルフは身軽な格好を好むので、主にアクセサリーが多い。
尖った耳にあるのは、宝石が埋め込まれたイヤリング。
武器は伝説の神木、ユグドラシルを削り出して作ったものだ。
そんな彼女たちは、聖女ソフィアの依頼を受けて、シムルグの討伐にやってきていた。
場所は、街の西側にある森。
街道も離れていない距離にある。
そのため、商人などの行き来の際に、シムルグの被害が出始めている。
だから、討伐しないといけないのだ。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
「「「「……ッ」」」」
耳栓をしていても、なおも防げないシムルグの咆哮。
全長は20メートルほどだろうか。
本来は黄金色の体が、所々黒く染め上げられている。
羽ばたき、飛翔したその魔物は、四人を見下ろすように翼を羽ばたかせた。
相手に引く様子はない。
彼女たちは武器を構えて、戦闘に入る。
「自然に生まれし魔力よ、渦巻きて、この力となりて。『リザライト・アルス』」
リーダーの少女が唱えると、仲間たちに強化魔法がかかる。
それを確認すると、剣士の少女が一気に地を蹴った。彼女の名前はイデア。
ユグドラシルを材料にして作られた、彼女の剣から放たれる斬撃に斬れないものはない。
何よりここは森で、彼女たちはエルフ。
森での戦闘なら、慣れたもので、木から木に飛び移り、縦横無尽に攻撃できる。
「私たちも、援護するよ!」
「うん!」
ローブを着た二人の少女が、彼女に続き、地を蹴った。
リーダーの少女はそれを確認しつつ、イデアに強化魔法をかけ続ける。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
ズシャ……! と音がした。
直後、片翼が地面に落ちていた。
目にも止まらない速さで、イデアの剣がシムルグの翼を切り落としたのだ。
「「ストロノーム・スノウヘル」」
シムルグが痛みに苦しんでいる隙に、仲間のエルフの魔法が襲いかかる。
それは吹雪だった。
傷口を凍らせ、そこから体内を凍らせ、やがては心臓まで凍らせる絶対零度の魔法。それが二人分。
Sランク冒険者が相手にする魔物ともなれば、一瞬でケリがつく。
どちらかが死ぬか。それは、異次元の戦いだった。
「……落ちた。イデア、同時に行くわよ」
「……ええ」
リーダーの少女とイデアが武器を構え、追撃する。
目標は、片翼をもがれ、凍らされたシムルグ。
地に落ち、体が砕かれたそのシムルグはすでに叫び声を上げることができない。
そこに二人の追撃が降りかかる。
心臓を貫き、頭部を潰した。
「「……やった!?」」
そう聞いたのは、凍らせた二人で、
「ええ、これで恐らくーー、ッ!?」
……その時だった。
砕かれた氷の破片が、一人でに弾けた。
爆発が巻き起こった。
「「「「ぐ……!」」」」
四人は、一斉に後ろに飛んだ。
爆発でできた砂塵の中から現れたのは、倒したはずのシムルグだった。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
「……再生系の相手ね」
切り裂くような咆哮の中、イデアが耳を押さえながら、敵の特性に眉を顰める。
あらかじめ予想はしていたことだった。だけど、予想以上に厳しい戦いになるのだと、彼女たちは瞬時に悟った。
そしてーー
* * * * *
「全然、敵の勢いが衰えないッ」
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
リーダーの少女が、敵の心臓から剣を引きながら、乱れた息でそう溢した。
戦闘を初めて、すでにしばらくが経っている。
実力的には、こちらが上だ。
しかし、何度翼を切り落とし、心臓を貫いてもすぐに元に戻ってしまうのだ。
普段は強化魔法や、周りの警戒などをしているリーダーの彼女も前に出て、イデアと二人掛かりで剣で切り裂いているのだが、終わる気配がなかった。
木を足場にして、弾丸のように敵を狙うイデア。
地面から足元を重点的に攻撃しているリーダーの少女。
彼女の金色の髪がなびく。イデアの緑がかった髪も、止まることなく揺れている。
残り二人は、最上級魔法を連発しているため、すでに魔力も三分の一を切っている。
このままでは……厳しい。
……と、四人は察し始めていた。
この中で一番戦闘能力の高いイデアですら、悟った。
敵の再生を突破できない。何か弱点があるかもしれない。
しかし、気を抜けば、敵は咆哮をあげることになる。威嚇するようなその咆哮に当てられてしまえば、こちらは怯んで動けなくなる。
この四人で倒せないのなら、恐らく街にいる冒険者では倒せないだろう。
そして、すでに敵と相対していることで、逃げることすらできない。
追ってくるはずだ。
そうなれば、街に被害が出て、壊滅してしまうはずだ。
「……ぐっ。聖女ソフィア様が直々に依頼を出したワケはこれだったのね……」
どのみち、遅かれ早かれ、シムルグは街を襲っていたことだろう。
しかし……敵の突破口が見えない。そのことに、四人は焦り始めていた。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
「「「「う……ッ!」」」」
その中で響いたのはシムルグの咆哮。
今までで、一番威力のあるそれに当てられた四人は、耳を押さえて怯んでしまう。
ぶちッ……と、鼓膜が破れた音がした。
耳のいいエルフにとって、この音は苦しかった。
「こ、このままじゃ、勝てない……」
リーダーの少女がそう言い、地面にしゃがんで動けなくなっている仲間を見た。
イデアは、それでも剣を握ろうとする。
逃がそう……。
せめてこの三人だけでも……。
……すると、その時だった。
「「発射ぁ!」」
「「「「……っ!!」」」」
ボン……ッ! ボン……ッ! ズボオオオオオンン……ッッッ!
「「「「!?」」」」
何かの衝撃音。そして爆発音。
直後、吹き飛ばされるシムルグの体。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
すぐに復活するシムルグなのだが、その時には、再び爆音がして、すぐに爆発に巻き込まれている。
そして、
「二人は彼女たちを」
「「「「あ……っ!」」」」
立ち込める土煙の中から出てきたのは、二人の小柄な女の子だった。
黄色の髪と、青色の髪の二人が、それぞれ四人を二人ずつ両肩に担いで、この場から避難する。
そして背負われている四人が最後に見たのは、土煙の中に見えるもう一つの人影……、
バチィと音がした。
少し遅れて、バチバチバチィ……ッッッ、という音がした。
それを肌で感じた瞬間、プツンと何かが切れた音がして、次に感じたのは轟音だった。
『キイイイイィィィィィィィィイイイイイイイイイ……ッッ!!!』
翡翠色の弾ける魔力に貫かれて、悲鳴をあげるシムルグ。
そこで、気を張り詰めていた彼女たちの意識も、プツンと切れた。
……何が起こったのかは分からない。
だけど、自分たちが助かったのだということは、なんとなく分かった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~
名無し
ファンタジー
主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
追放された最強ヒーラーは、美少女令嬢たちとハーレム生活を送る ~公爵令嬢も義妹も幼馴染も俺のことを大好きらしいので一緒の風呂に入ります~
軽井広@北欧美少女 書籍化!
ファンタジー
白魔道師のクリスは、宮廷魔導師団の副団長として、王国の戦争での勝利に貢献してきた。だが、国王の非道な行いに批判的なクリスは、反逆の疑いをかけられ宮廷を追放されてしまう。
そんなクリスに与えられた国からの新たな命令は、逃亡した美少女公爵令嬢を捕らえ、処刑することだった。彼女は敵国との内通を疑われ、王太子との婚約を破棄されていた。だが、無実を訴える公爵令嬢のことを信じ、彼女を助けることに決めるクリス。
クリスは国のためではなく、自分のため、そして自分を頼る少女のために、自らの力を使うことにした。やがて、同じような境遇の少女たちを助け、クリスは彼女たちと暮らすことになる。
一方、クリスのいなくなった王国軍は、隣国との戦争に負けはじめた……。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる