転生したらとんでもないトコロをイケメンにされた

餅月ぺたこ

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1.カイト

第2話

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 ※


 海斗に神と呼ばれた存在は、自問自答を楽しんでいた。

「それじゃあ、私と友達になった子の、希望を叶えていこうか。名前は……」

 ――対象者、三澄海斗。

「そうそう。海斗だ。にぎやかなあの子は、私のオススメしたヒト種への転生を希望してくれたね」

 ――許容。人種から人種へ。

「人っていいよね。見ていて楽しいよ。それから……、再び同一人物になりたいんだって」

 ――制限内で許容。一度生を終えた世界以外でのみ、同一人物が可能。異なる世界線へ送ることが条件。

【エラー発生】

 ――誕生から人生を開始する場合、環境によって同一人物へ至らない可能性あり。対象者の現時点を転移の上、肉体の再利用を推奨。

「じゃあ、転移して再利用で。あと、多様な人間と会話での交流を希望だ」

 ――許容。全言語会得、必要時、音声多重化を付与。

「身長をもうプラス10センチ」

 ――許容。

【エラー発生】

 ――体格の不一致。完全な同一人物の希望を優先か、希望レベル緩和を受け入れかの選択、調整の必要あり。レベル緩和を受け入れる際、肉体の再構築が発生。転移から転生に変更が条件。

「なんだ、結局転生になったね。ふむ。伸びたらモテるって言ってたし、プラス10センチ受け入れで緩和、緩和っと。あと、いろんなものを食べられる環境希望」

 ――許容。念の為、胃袋強化と毒物分解・耐性を付与。

「知らないところへ、一人で旅をしたい」

 ――許容。未知の一人旅に最適な座標確認。

「空も飛べ、ヒーローにもなれ、魔法を使いたい」

 ――世界線の階層を更に限定で許容。

「友人よりイケメン希望」

【エラー発生】

 ――曖昧かつ抽象的であり構築困難。具体的な指示を要求。

「うーん、人間の優劣はよく分からないな……。とりあえず、もう色んな事をまとめてあの子の友人より上にしておいて」

【エラー発生】

 ――三澄海斗の限界値の制限解除を要求。

「……制限解除? 海斗の容量をオーバーしたってこと? あの子の友人、そんなすごいことになってたのか。いいよ、解除で。やっちゃおう」

 ――解除実行。

【エラー発生】

 ――体格の不一致。完全な同一人物の希望を優先か、希望レベル緩和の受け入れかの選択、調整の必要あり。

「ああ、またそこでエラーか。そもそも同一人物を希望だから、容姿はできるだけあのままで……。うーん、どれどれ……あの子の一番悪かった部分は……ああ、不摂生で内臓が危なかったね。虫歯もあるし。よし、お口と内臓は特に最高のイケメンにしてあげよう。以上だ」

 ――イケメン受諾。オールクリア。

 ――三澄海斗、転生完了。



 希望を完璧に盛り込めた充足感に、海斗の友達として満足げに微笑む。

 そして、彼の存在は静かに空に溶けると、再び無限となって、世界へ揺蕩っていった。

 久々の楽しいひとときに出会って、些細なことを見逃したまま。



 己もまた、海斗の〝友人〟であることを――。

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