のほほん素材日和 ~草原と森のんびり生活~

みなと劉

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第二章 ポポとのほほん旅立ち

第28話: 一緒に寝て欲しい

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 夜が更け、宿屋の食堂での賑やかさも静まってきた頃、フィオとイマーシュはそれぞれの部屋へ戻った。ポポはすでにフィオの肩の上で小さく丸まり、静かな寝息を立てている。

 「明日はどうしようかなぁ。」フィオは独り言を呟きながら、自分のベッドに腰掛けた。目を閉じて深呼吸をすると、柔らかな布団の香りと、窓から入る冷たい夜風が心地よかった。

 だが、しばらくしてフィオは妙な寂しさを感じ始めた。夜の静寂が深まるにつれて、普段は気にしないような心細さが心を支配していく。

 「……イマーシュのところ、行っちゃおうかな。」

 そう呟いた次の瞬間、フィオは立ち上がり、ポポをそっと枕に乗せて部屋を出た。廊下を抜け、隣の部屋の扉の前で小さくノックをする。

 「……誰だ?」扉越しに聞こえる低い声。

 「フィオだよ!ちょっと、お願いがあるの。」

 イマーシュが扉を開けると、そこには困ったような笑顔を浮かべたフィオが立っていた。「どうした?もう寝る時間だぞ。」

 「うん、そうなんだけど……その、一緒に寝てほしいんだ。」

 突然の言葉にイマーシュは一瞬固まった。「……は?」

 「だって、なんか寂しいんだもん。一人で寝るの、ちょっと怖くなっちゃって。」フィオは恥ずかしそうに目をそらしながら呟いた。

 イマーシュは額に手を当て、深いため息をつく。「ダメだ。俺は男だぞ。そういうのは良くない。」

 「でも、イマーシュは私の仲間でしょ?変なことしないのは分かってるし……お願い!」フィオは必死に頼み込む。

 「……フィオ、お前なぁ。」イマーシュは困惑した顔で視線を泳がせた。しかし、その瞳に宿るフィオの真剣な思いを無視することができなかった。「はぁ……わかった。でも、一つだけ条件がある。」

 「やった!ありがとう!」フィオはぱっと明るい笑顔を見せる。

 「条件ってのは、俺が別のベッドで寝ることだ。一緒のベッドは絶対にダメだぞ。」

 「うんうん、それで全然いいよ!」フィオは嬉しそうに部屋へと入った。

 イマーシュは仕方なく自分の寝床を壁際に移し、距離を取るようにして横になった。「まったく……どうしてこんな状況になるんだか。」

 「安心感だよ。イマーシュがそばにいてくれると、なんだかホッとするんだ。」フィオは布団に潜り込みながら、柔らかな声で答えた。

 部屋の灯りを消すと、静寂が戻ってきた。イマーシュは背を向けたまま、そっと呟く。「……困ったやつだ。」

 フィオは小さく笑い、「おやすみ、イマーシュ。」と囁いた。

 「……おやすみ。」イマーシュも静かに答えた。その言葉にどこか暖かさが滲んでいた。

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