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73話

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「わかってる!」
俺たちは成都へ到着すると城門で見張りをしている兵に止められた。
「止まれ!何者だ!」
「俺は呂布、劉備玄徳殿に会いに来た!」
「呂布だと?貴様のような者がなぜここにいる!」
「劉備殿に呼ばれてきた!」
「嘘をつくな!帰れ!」
「本当だ!信じてくれ!」
「……わかった。ついてこい」
兵は俺たちを城内へ案内してくれた。
「ありがとう」
「ふん、気をつけろよ」
俺は兵に礼を言うと玉座の間へと向かった。
「呂布将軍がお見えになりました」
兵が扉を開けるとそこには関羽、張飛、趙雲、諸葛亮、黄忠、魏延が座っていた。
「呂布将軍、お久しぶりです」
劉備殿が挨拶をしてくる。
「おひさしぶりです。ところで何故私を呼んだんですか?」
「実はですね、曹操軍が徐州に攻め入ってきました」
「なんと!それは大変ですな」
「ええ、そこでですが、曹操軍を打ち滅ぼすために力をお貸しください」
「わかりました。微力ながら協力させていただきます」
「感謝します」
こうして俺たちは曹操軍との戦が始まった。
「全軍進めー!!」
俺は自ら軍を率いて曹操軍のところまで突っ込んでいった。
「敵襲!敵襲!!総員戦闘態勢に入れ!」
「呂布だ!呂布が来たぞ!」
曹操軍は慌ただしくなり始めた。
「行くぜ!野郎ども!突撃だぁぁぁぁぁ!!!」
俺の掛け声と共に蜀漢の将たちは雄叫びをあげ敵軍に向かっていく。
「さあ、俺たちも行こうか」
「ああ、そうだな」
俺たちも戦いに加わった。
「お前たち大丈夫か!?」
「ああ、俺らは平気だ!だが、呂布将軍は?」
「俺も大丈夫だ。それより目の前の敵に集中だ」
「おう!任せろ!」
俺達は目の前の敵をどんどん倒していく。
「はぁはぁはぁ、くそったれがぁ」
「奉先、無理するな」
「うるさい、俺はまだまだやれる」
「奉先、下がっていろ」
「嫌だ、俺はまだやれる」
「奉先、言うことを聞け!」
「奉先さん、ここは我々に任せてください」
「呂布将軍は休んでいてくれ」
「みんな……すまない」
俺はその場に座り込んだ。
「奉先、少し休むといい」
「ああ、そうするよ」
俺はその場で休憩した。
「くそっ、まだやれるのに」
俺は悔しくて涙が出そうになった。
「奉先、落ち着け」
「ああ、わかっているよ」
「……奉先、お前は頑張っているよ」
「……うん、ありがとな」
俺は夏侯惇に慰められた。
「奉先!俺らも頑張るからお前は後ろで見ていてくれ!」
「……わかったよ」
そして俺たちは戦場に戻っていった。
しばらくすると劉備殿から伝令が届いた。
「呂布将軍、曹操を追い詰めることに成功いたしました。至急、劉備殿の元へ来てくだされ」
「了解いたしました。これより劉備殿の元へ向かいます」
「頼みましたぞ」
そして俺たちは劉備殿の元へ駆けつけた。
「呂布将軍!よく来てくれた」
「いえ、それよりも戦況を聞かせていただけませんか?」
「ああ、わかった。現在、我が方の軍勢が優勢で、もうすぐ曹操を討ち取れそうだ」
「そうですか、では私たちはどうすれば?」
「呂布将軍の手を煩わせることはありません。ここで待っていてください」
「はい、わかりました」
俺は待機していると劉備殿が戻ってきた。
「呂布将軍、曹操を討ち取ることに成功しました。これで戦は終わりです」
「はい、わかりました」
「それでは、城へ戻りましょう」
「はい」
そして俺たちは成都へと戻った。
「劉備殿、本当にありがとうございました」
「いいんですよ。これも私の使命です」
「はい、ありがとうございます」
「それで報酬なのですが……」
「はい、わかっております。私が差し上げられるものならなんでも」
「では……あなたに差し上げます」
「へ?」
「私はあなたのことが好きなのです。どうか私の妻になってください」
「へ?え?ええぇぇぇ!?」
「ダメでしょうか?やはり私など……」
「そんなことないですよ!私なんかで良ければ喜んで」
「ありがとう、これからよろしくお願いしますね」
「こちらこそ!」
こうして劉備殿と結婚した。
結婚式が終わると俺たちは祝宴を開いた。
「皆のもの今日はよく集まってくれた。劉備殿との結婚を祝して乾杯!」
「「「「「かんぱーーーーーーい!!」」」」
」」」
こうして宴会が始まった。
「さあ、飲んでください」
「ありがとうございます」
俺は酒を勧められるがあまり飲めなかった。
「呂布将軍はあまりお飲みにならないんですか?」
「はい、あまり強くないので」
「そうなのですね。では、お酌させてもらいます」
「あ、ありがとうございます」
俺は劉備殿に酒を注いでもらった。
「奉先、お幸せにな」
「ああ、ありがとう」
「お兄ちゃん、お婿さんできて良かったわね」
「ああ、ありがとう(子供は俺が産むんだなこの流れ)」
「奉先、おめでとう」
「おめでとぉ~」
「お、おう、ありがとな」
俺は関羽に祝福された。
「奉先さん、おめでとう」
「お、おう、ありがとな」
それからもいろんな人から祝いの言葉をかけられた。
「ふぅ~疲れたな」
「そうだな」
「関羽もそう思うだろ?」
「ああ、確かにそうだな」
「だよなぁ」
俺は酔いを醒まそうと外に出て涼んでいた。
「ふう、気持ちいなぁ~」
するとそこに誰かが来た。
「呂布将軍ではありませんか」
「ん?ああ、孔明殿じゃないですか」
そこには諸葛亮がいた。
「呂布将軍、結婚なされたそうで」
「はい、劉備殿と結婚しました」
え?という顔をする孔明殿。
「あれ?言ってませんでしたっけ?」
「聞いていないです」
「ああ、そうだったのか。それは失礼しました。実は劉備殿から求婚されて結婚したのです」
「そ、そうだったのですか」
「はい」
「では、失礼……」
手を捕まれキスされる。
「ちょ、ちょっと何するんですか!」
「フッフッフ、これは私への当て付けですか?」
「ち、違いますよ!」
「では、なんですか?」
「そ、その……好きです」
「本当ですか?」
「はい」
「ですが!」
「分かってます……。」
「わかってるのなら良いです」
俺達はしばらく沈黙したままだった。
「では、私はそろそろ戻ります」
「はい、分かりました」
彼が去ると俺は口許に指を添えさらにゆるゆるとその場にしゃがみ顔が真っ赤になる
「好き……だな」
俺は呟いた。
翌朝、起きると劉備玄徳が俺と一緒に寝ていて吃驚したが
「(あ、俺この人と結婚したんだった)」
と思い出し納得した。
「劉備殿、起きてください」
「う、うん。おはようございます」
「劉備殿、よく眠れましたか?」
「はい、とても心地よい眠りでした」
「それはよかった」
「ところで、私たち夫婦になったんですよね?」
「はい、俺たちは昨日から夫婦ですねこれからよろしくお願いいたしますね」
「奉先……」
抱きしめられた。それはそれは温かみを感じる抱きしめだった。
「劉備殿、朝ごはんを食べに行きましょうか」
「そうですね。行きましょうか」
そして俺たちは朝食に向かった。
「呂布将軍、劉備殿、お待ちしておりました」
「曹操殿、おはようございます」
「曹操殿、お久しぶりです」
「劉備殿、お元気そうで何よりです」
「曹操殿、おかげさまで元気です」
「そうですか、それは良かったです」
「曹操殿、ありがとうございました」
「いえいえ、こちらこそ感謝していますよ」
「曹操殿、ありがとうございました」
「いえいえ、こちらこそ」
俺と曹操殿は握手を交わした。
「曹操殿、また会いに来てもいいですか?」
「もちろんです。いつでも来てください」
「ありがとうございます」
「では、私たちはこれで」
「はい、気をつけて帰られてください」
「ありがとうございました」
こうして俺と劉備殿は成都へ帰った。
その夜
「……あ!……玄徳」
「気持ちいいですか?奉先?」
玄徳が俺のまんこに指を入れて解す。
「……ああ!……そこはダメぇぇぇぇぇぇ……んん!!?」
「ダメじゃないですよね?こんなにも濡らしておいて」
「ああ!ダメぇぇぇぇぇぇ」
ぷしゃと俺は潮をふく
それと軽く精子もでる
「……んん!?!?……んん!」
「可愛いですよ奉先」
「もう無理ぃぃ……」
「ダメですよ奉先、まだ終わってませんからね」
俺は何度もイカされ続けた。
「……あ、……あ?」
「イッちゃったかな?ならほら口開けて」
玄徳のちんこが俺の口許あって口に含ませてきた。
「んぐ!?んーー!」
「ああ、奉先の口の中あったかいなぁ~」
俺は必死に舐めるがあまり上手くいかない
「あ……はあ……気持ちいいですよ……ん」
口から抜くと
耳許で
「これから貴方のまんこに入れます……いいですよね?」
俺は涙目になりながらこくんと頷く。
俺のまんこは玄徳のちんこを受け入れた。
かなりふとく大きかったそれに
「ああああぁぁぁぁ!!痛いよぉぉぉ!!」
「大丈夫です。すぐに慣れますよ」
腰を振る度に痛みが走る。
「……ああう!」
涙が流れた。それでも俺は受け入れた。
「ああ、出ます!受け止めてくださいね?」
「……んんんんんんんん!!!」
「はぁ……気持ちよかったですよ?奉先」
「はぁはぁはぁはぁ」
「ふぅ……では、まだ抜きませんよ」
と言って俺をそのまま抱きしめる。
また彼のそれが大きくなり
「もう一度しましょうね」
と言う。
そしてまた俺を犯し続ける。
夜中までずっと犯し続けた。
それから数ヶ月後
「なんか吐き気する」
俺はここ、最近調子がわるく今日は特に朝から吐き気が凄かった。
医師に見せたら
「奉先殿は妊娠してますね」
玄徳との子供を妊娠していた。
「おめでとうございます。奉先様」
「ありがとな」
「それでどうなさいますか?」
「産むよ」
「かしこまりました。では出産の準備をしなくてはなりませんね」
「頼む」
「はい」
現在、5ヶ月目に突入していた
1番吐き気が多く出るらしい。毎日吐き気との戦いだった。
8ヶ月目やっと安定期に突入。
だいぶお腹も出てきたため衣服も考えて着るようにした。そんなある日の昼頃、俺が外を歩いていると
「あら、呂布将軍じゃありませんか」
「これは孔明殿、こんにちは」
「こんにちは」
「どうかしましたか?」
「いえ、あの……妊娠したんです?それもかなりお腹大きいですね」
「あー、8ヶ月目です」
「そうなのですね。おめでたいですね」
「ありがとうございます」
「では、私はこれで失礼します」
「はい、ではまた」
俺は彼と別れ部屋に戻った。
すると劉備殿が
「奉先?お腹大丈夫?そろそろ仕事休み貰う必要あるんじゃない?」
「そうですね。でももう少し頑張ります」
「無理しないでね」
「ありがとうございます」
劉備殿が俺のお腹を触りながら
「奉先は頑張ってるよ。わた、いや俺もお前を守っていくからね」
と呟いた。
この呟きを聞いて俺は顔が真っ赤になる。
「劉備殿、今なんて言いました?」
「なんでもないよ」
「そうですか」
「そうだ」
「(小声)愛してる」
「え?」
「ううん、何でもないよ」
「そうですか……」
「そうです」
お互いにふふっと笑い合い
軽くちょんっていうかんじのキスをする
そして
2ヶ月後。10ヶ月目に突入
医師からいつ産まれてもおかしくない言われた
その帰り俺は身体の異変を感じた。
「はぁ……はぁ……なんだろう……熱い……苦しい……そしてなんか痛い」
特に下腹部あたりが熱くなる。
「はぁ……はぁ……なんだこれ……んん!?」
激しい腹痛に襲われる。
俺は慌てて医師の元に向かう。
「先生!お願いします!俺を助けてください!」
「落ち着いてください。呂布将軍。何があったのですか?」
「お腹が痛くて、間隔があって」
「陣痛来たのかもしれませんね」
出産準備をし始める。
「奉先!大丈夫?!」
「はぁ……はぁ……玄徳……お腹と腰痛くて辛い」
手を握るしか出来ない劉備玄徳。
「奉先、しっかりして!」
「……んん!?!?」
破水してそのまま分娩室に入る。
「あ……あ……」
「いきんで下さい!」
「んんん!!!!」
「もうちょっとですよ!頭出てきてますから」
「んんん!!んん!」
「はい、出てきましたよ!」
「んんんんん!!!」
「元気な女の子ですよ!」
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「可愛い子だ」
俺は自分の子供を抱く。
「奉先、よく頑張ったね」
「……はぁ……はぁ……ああ」
俺は力尽きるかのように眠った。
目が覚めると病室のベッドにいた。
隣には玄徳がいた。
「玄徳……」
「奉先、おはよう」
「おはようございます」
「体調はどう?」
「まだ少し痛みますが大丈夫です」
「良かった」
「玄徳、名前考えてくれてますか?」
「ああ、考えているよ」
「教えてください」
「美花だよ」
「美花……いい名ですね」
「綺麗で美しいって意味を込めてね」
「そうだったのですね」
「奉先、これからよろしくね」
「こちらこそ」
俺と玄徳はお互いの手を取り合う。
それから15年の月日が流れ
て俺たちは35歳になっていた。
俺もすっかり大人になり、子育ても順調だった。
そしてまた俺に新たに娘が生まれた。
名前は「黄華」
「奉先に似て美人になったね」
「そうかな?俺は玄徳似だと思うけど」
「そう?」
現在黄華は8歳になった。そして今日は誕生日パーティーを開くことになった。
「母上、父上、お久しぶりです」
「おお、大きくなったな黄華」
「はい、ありがとうございます」
「お祝いに来たぞ」
「ありがとうございます。魏延殿」
そして、今日は美花の15歳の誕生日でもある。
「美花、おめでとう」
「ありがとうございます。」
「今日はお前の誕生日でもあるからな、盛大に祝おうな」
「はい」
「黄華、おめでとう」
「ありがとうございます。姉様」
「今日は沢山食べようね」
「はい」
「おめでとうございます。黄巾党が挙兵しました。」
「遂にきたか……」
「行くか?奉先?」
「ああ、行こう」
俺と劉備殿は兵を率いて出陣する。
俺達は敵の本拠地である城に攻め込む。
「ここが敵の親玉がいるところか?」
「そのようだ」
俺達が中に入ろうとした時
「待て!ここから先は通さん!」
「誰だ貴様は?」
「我は張宝四天王の一人、李粛だ!覚悟しろ!」
「奉先、ここは私が相手しよう」
「頼む」
「いくぞ!我が槍の餌食にしてやる!」
劉備殿は刀を抜き、戦闘態勢に入った。
劉備殿と李粛との戦いが始まる。
「喰らえ!」
「甘いわ!」
「くっ!」
「どうした?もう終わりか?」
「まだまだ!」
「ふん、その程度とはな」
「そんなことはない!」
「では、これで終わらそう」
「それはこっちの台詞だ!」
劉備殿が攻撃すると見せかけ、一気に距離を詰める。
「なんだと!?」
「隙あり!」
劉備殿の攻撃が決まり、勝負が決まったかに思えたが
「ぐはぁ!!」
「な、なぜだ!?」
「お前が油断している時に俺は密かに身体強化の術を使っていたのだ」
「なるほどな、ならば」
劉備殿は身体強化の術を使い、更に攻撃を繰り出す。
「さすがだな……だが無駄だ」
「どういうことだ!?」
「私はお前と同じ身体強化の術が使えるのだよ」
「そういうことか……」
「私の勝ちのようだな」
「まだ負けてはいない!」
「諦めろ!」
「まだだ!」
「さらばだ!」
「うぉー!!」
「見事だ。劉備」
俺が駆け寄る。
「奉先……」
「大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だよ。それより奉先、お前の娘は無事だよ」
「良かった」
「黄巾党の首魁は張角、張梁、そしてあの二人」
「あいつらがそうなのか……」
「私達で倒そう」
「はい」
俺達は本拠地を後にし、それぞれの家族の元に向かった。
「母上!」
「黄華、大丈夫だった?」
「はい、なんとか」
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