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87話

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『本当じゃよ。お主が異世界に召喚される際にワシの力を授けようと思ってのう、じゃがこの力は強大すぎるのじゃ、じゃから封印させてもらっていたのじゃ。じゃがそれが解かれたみたいじゃの?』
俺は咄嵯に自分のステータスを確認した。
ーーー
『ステラ・グランフォード(17歳)
Lv.124
職業:勇者、英雄、剣聖、賢者、格闘家
体力:505万6000
魔力:15億3000
攻撃力:253万2000
防御力:224万9000
物理耐性:197万1000
魔法抵抗力:239万7000
素早さ:266万4000 スキル 〈言語理解〉 〈属性魔法適職〉 全属性使用可能 状態異常無効 超再生 身体能力強化LV.MAX 気配感知LV.8 身体硬化LV.7 威圧LV.4 自動HP回復 無詠唱 剣術LV.EX 刀術LV.MAX 二刀流剣技LV.3 拳闘術LV.2 縮地法LV.3 剛腕砲LV.6 爆炎弾LV.4 獄炎柱LV.4 風迅槍LV.4 水刃LV.4 大地槌LV.4 氷壁陣LV.4 石礫嵐LV.7 闇影斬LV.4 雷鳴LV.7 光矢LV.6 流星群LV.5 暗黒波動撃LV.5 時空操作LV.3 蘇生LV.1 テレポート 透明化 千里眼 経験値増加 隠蔽 経験値上昇 即死攻撃 透過天使召喚 堕天 魔王軍支配 絶対鑑定 アイテムボックス 無限収納袋 瞬間記憶 神速飛行 重力無視 転移 契約 加護 女神の祝福LV.100』
「はは……レベル……124……嘘だろ……」
信じられない……この強さは一体……。それに俺に何の目的で……
「なぁ、なんで俺はお前の力が使えるんだ?教えてくれ、俺はお前に何をしたらいい」
すると目の前の男は少し微笑んで言った。
『君はこれから魔王を倒す旅に出てもらう。その時に力を使ってもらう予定だ。ちなみに君の武器は刀だ。それともう一つ……君は僕の力を全て受け継いでいる、それはつまりこの世界で僕に次ぐ最強ということだ。だから自信を持って戦ってくれ。あとは君がやりたいようにやるといい。だけどこれだけは忘れないでくれ……絶対に死なないこと、約束だよ』
「ああ、わかってる。お前との修行の成果、見せてやるよ」
『その意気込みだよ。じゃあ早速行ってらっしゃい』
そして意識を失った。
「う……うん……」
目を開けるとそこは森のど真ん中だった。
俺は周りを見渡した。近くには村らしきものが見える。
(とりあえずあそこで情報を……ん?)
その時突然頭痛に襲われた。
(くそ……なんだこれ……)
あまりの激しい痛みに耐えきれず膝をつく。そして頭の中に映像が流れ込んできた。これは……俺の記憶か? そこには今より若い姿の父さんと母さんの姿があった。
そして場面が変わった、次は小さい頃の優斗だ。
その隣にいるのはあの時の……
そこで目が覚めた。
(今のは……?あれ?そういえばなんか変な夢を見たような……まあいいか、それよりも……)
俺は自分の手に握られている刀に目を向けた。そして確信した。
「こいつは……本物だ」
この感触、重み、匂い全てが懐かしかった。そして自然と涙が溢れてきた。
それから俺は近くにあった川へ行き顔を洗った。
そういえば……ステータス確認してなかった。
(ステータス)
ーーー
『神崎零(16歳)
Lv1
職業:剣士、侍、魔導師、忍者、冒険者、テイマー、勇者、英雄、拳王、賢者、聖者、格闘家、錬金術士、商人、盗賊、鍛冶職人、料理人、大魔術師、聖騎士、聖女、死神、剣聖、覇王様(候補)
体力:10億6000万6000
魔力:500万8000万5000
攻撃力:600億7000万6000
防御力:500億6000万6000
物理耐性:300億7000万6000
魔法抵抗力:800億6000万6000
素早さ:900億7000万6000
スキル 〈属性魔法適職〉
全属性使用可能
状態異常無効 超再生 身体能力強化LV.EX 気配感知LV.EX 全能力限界突破
超魔力回復 状態異常付与 自動MP回復
無詠唱 剣技LV.EX 刀技LV.EX 2丁拳銃LV.MAX 狙撃LV.MAX 爆炎弾LV.MAX 氷河弾LV.MAX 雷電弾LV.MAX 竜巻弾LV.MAX 光弾LV.MAX 灼熱弾LV.MAX 大地槌LV.MAX 重力無視LV.MAX 蘇生LV.1 テレポート 透明化 千里眼 経験値増加 隠蔽 経験値上昇 即死攻撃 透過天使召喚 魔王軍支配 絶対鑑定 アイテムボックス 無限収納袋 錬金LV.EX 調合LV.EX 調理LV.EX 全言語理解 神眼 経験値100倍 瞬間移動LV.EX 契約LV.EX 神速飛行LV.MAX』
「レベル1で体力10億ってなに!?」
しかもまだ上がってやがる……。
それにこのチートみたいなスキル……
一体誰が……何のために?
でもなんで俺がこんなに……。
そうだ!あいつに会えば分かるかも……
その時またも頭に激痛が走った。
「ぐっ……今度は何なんだよ……」
俺の脳内に流れ込んできたものは、俺が知らないはずの情報だった。
俺が産まれてから今までのこと、そしてこれからの未来についてだった。
俺はその光景を見て思った。これが運命なら俺は抗わず受け入れよう。と。
(この先何があるかわからないけど、俺は前を向いて進むだけだ)
そして俺は立ち上がった。
(よし、とりあえず行くか。まずはここから一番近い町へ)
こうして俺は新たな旅へと一歩踏み出した。
俺は現在森を抜け次の村を目指していた。
「それに優斗に会えそうな予感もある」あの男……リリアはこう言っていた。
(この世界は僕の創造物であり実験場でもある。そしてここはその始まりの場所)
(つまりは……俺の始まりの場所に優斗がいるということか?)
そんなことを考えていると、いつの間にか森を抜けていた。
(もう村まですぐだ。今日は宿に泊まって明日行こう)
俺は村に入り、そのまま宿へと向かった。
「すみません、一部屋空いてますか?」
「はいよ、ちょうど一人用だけどあるよ」
「じゃあそこに泊まりたいんですけど、あと風呂付きでお願いします」
「分かった、それじゃここに名前と年齢、それとギルドカードを出しな」
「分かりました」
俺は言われるがままに手続きをした。
「あんたこの国の人間じゃないのかい?ここの国に来る奴は珍しいねぇ」
「ああ、旅をしててたまたま通りかかったんだ」
「なに?この国に来たのは観光のためだと?……ふ、ふざけるなぁ!!」
急に怒声を上げたので少し驚いてしまった。
「ど、どうしたのですか?」
「いや……すまない。ちょっと思い出してしまってね……」
「なにかあったのか?」
すると彼女は下を向き悲しげな表情になったあと顔を上げ、静かに話し始めた。
それは昔に起きた戦争の話だった。
~約200年前~
私は当時16歳の少女だった。そして私には夢があった。
それは自分の店を出すこと。
昔から料理が好きで小さい頃から親の手伝いをよくしていたのだ。そしていつか自分でお店を出してみたいという願望が生まれたのである。
それから3年後、ついにその夢は叶った。
しかしそこで問題が起きた。私の店の向かいにある飲食店とトラブルが起きてしまったのである。そのせいで売り上げが落ち、借金を抱えることになってしまった。さらに悪いことは続くもので私が住んでいる村の人達から嫌がらせを受けるようになり精神的にも追い詰められていった。
そしてついには両親が病に倒れてしまい寝たきりになってしまった。そして遂に両親は帰らぬ人となってしまった。
(このままだと私たち一家は完全に詰んでしまう……どうにかしないと……そうだ!!あれを使えば……)
そして私は禁断の力を使った……悪魔との契約を……
~現代・回想終了~ そして彼女が言った。
「だからお前のような子供がこの村に近寄るんじゃない!!!!」
そういうことだったのか……。それでさっきあんな反応をしていたわけだ。
「なに言ってるんだ?俺は神からこの世界を救うように仰せつかっている存在だ。各地を旅して問題を解決し最終的に魔王を倒せとな」
「そうだったんですか!?それはすみませんでした」
そう言いながら頭を深々と下げた。
(なにこれかわいい)
「頭を上げて下さい、別にあなたが悪いわけではないのですから」
「ありがとうございます」
そうしてなんとか誤解を解くことに成功したのであった。
「そうだ!よかったらうちの店でご飯食べていってください」
「え?いいんですか?お金があまり無いのでとても助かります」
「はい、もちろんです。では行きましょう!」
そうして彼女の経営する『リラックスカフェ』へと向かうことになった。中に入ると、そこには沢山の客がいた。
「いらっしゃいま……なんだお前か」
店員さんが俺を見るなり冷たくあしらう。
(ん?知り合いなのか?)
「なんだよ、せっかく飯奢ってやるっていうのにつれない態度とりやがって」
「うるさい、余計なお世話だ。それより後ろの子達は連れか?」
「ああ、俺の旅仲間だよ」
「そうか、なら好きな席に座ってくれ」
「ああ」
俺達が案内された場所は窓側の一番奥のテーブル席だった。そして俺は一番最初に気になっていたことを質問することにした。
「なあ、二人はどうやって知り合ったんだ?」
「そ、そんなこと聞いてくるとは意外だな。まあいいか。あいつはこの店のオーナー兼店長だ。名前はアネッサだ」
「ちなみに歳は18だぞ」
俺は驚いた顔をしてしまったのだろう。それに気づいた彼女はこう続けた。
「そんなに驚かなくても大丈夫ですよ。この世界じゃ10歳で成人なのでもう働いてる子なんて珍しくありません」
「それにこの村は冒険者が多く集まっている村としても有名だ。その為依頼も多い」
確かにそうだな。ここならレベル上げが出来そうだ。
「そうなんですか、ところで俺はまだ名前も名乗ってなかったのでここで自己紹介しますね。俺の名前は零と言います。年齢は17歳です。これからよろしくお願いします」
そして次はアリスが話始めた。
「私はアリシャよ。年齢は16歳で職業は魔法使いよ。よろしくね。それと敬語じゃなくて良いわよ」
次にレイラが口を開いた。
「私はレイラです。年は14で戦士です。これから一緒に頑張りましょう」
こうして全員の紹介が終わったところで早速食事を取ることにした。
「なにを食べたいですか?オススメはありますけど」
「じゃあその料理を頼む」
「はい、わかりました」
しばらくすると注文した料理が運ばれてきた。見た目はとても美味しそうである。
俺達はそれを食すとすぐに評価した。
「うっ……うまぁー!!」
「これは本当においしいわね」
「こんなに美味しいもの初めて食べたよ」
その料理は素材の味を活かした素晴らしいものだった。
「だろ?この店のメニューの中で人気No.1なんだぜ」
自慢げに話す彼女。だがそれは当たり前のことだと思う。なぜならとても美味しかったから。
~1時間後~
そして俺達は再び外に出た。
「いや~まさかここまで美味いとは思わなかったな。おかげで満足できたしまた来ようと思う」
すると突然、空に大きな火柱が上がった。
「な、何が起こったんだ!?」
俺は咄嵯に反応したのだった。そしてそれを見た瞬間、頭に激しい痛みが生じた。まるで忘れていたことを思い出したかの様に……
次回:謎の声 お楽しみに!
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