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117話

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すると冒険者証を見て納得した表情になり、通行料を払ってくれた。
(よかった。お金払わずにすんで……..ん?)
何か視線を感じ振り返ると門の上に弓を構えた人が居た。その瞬間、矢が飛んできた。
それを察知したフェルが僕の目の前に飛び出して盾になる。
そのまま矢が刺さるがすぐに治っていく。
(ありがとう。でも……これは一体..?)
と考えていると他の人達が騒ぎ始めた。リリスが
「ユウ君、これって多分だけど..暗殺者じゃないのかな?」
と聞いてくる。
「え!?」
(そんなバカな……)
「とりあえず街に入ってギルドに行きましょう」
と言いながら皆を連れて入る。
---ギルドの中は冒険者でごった返していた。
そんな中リリスさんが受付のお姉さんを見つけると事情を話すと裏口の方に通してくれた。そして2階の部屋へと案内される。中には3人の男性が待っていた。
(あれ?どこかであったような?)
と思うが記憶に無かったので気のせいだと思い気にしない事にする。
部屋に入るとお姉さんが座って話し掛けてくる。リリスが説明すると依頼主が話し始める。
依頼内容は盗賊退治の依頼らしく、ここ最近、頻繁に出るため被害が多くなってきているそうだ。報酬も高額のため引き受けることにする。そして明日の昼過ぎに集合という事になった。ちなみに今回は護衛の冒険者も数人来るようだ。そして最後にリーダーの人に挨拶をされたが顔を見るとやっぱり見たことがある気がする。しかし、どこで会ったか思い出せなかった。
そして夜になると酒場が賑わっている。アベルが
「おい、飲まないか?」
と誘ってきたので一緒に飲むことになった。そこでお互い自己紹介をしあう。どうやら彼も同じタイミングで依頼を受けたらしい。しかも偶然同じ場所に行くことになるとわかり驚いた。それから暫くすると、酔い潰れた人達がそこかしこに転がり始めるのを横目にして、そろそろ帰ろうと腰を上げると、急に声をかけられた。
「ちょっと待ちな、坊主。」
と厳つい男が言う。
(あれ…….このパターン前もあった様な……)
と嫌な予感をしながらも、声の方へ振り向くと、そこには予想通りの人物がいた。
「あんたがギルマスの言っていた優斗だな。」
「……はい。そうですけど……」
……
……
「おら!気持ちいいか?坊主」
「いやぁ!」
床に身体をおつし付けられ他の男に腕を床に押し付けられ
男の男根を尻に入れられている。
「やめ……ああああっ!!」
抵抗するも、男の力には勝てず、なすがままにされていた。男は
「ほぉ、良い声で鳴くじゃないか。そんなに良いのか?この淫乱なケツ穴がよ!」
と言いながら激しく動かしていく。
「あぐぅ!ちが……いぃ!いあぁっ!あぁあああ!あー!あ!あ!……イ……イッくううう!!!」
ビクンッ!ドピュ!ビュルルル!
「またイキやがったぜコイツ!本当にド変態だな」
「あ……ぁ……」
(もう許して……)
「まだまだこれからだろうが!オラァ!」
「あひぃ!も……もう無理れふ!ゆるじでぇえ!」
「うるせぇ!黙ってヤられてりゃ良いんだよ!おらっ!」
「ひぎぃいいい!」
「次は俺の番だな」
「じゃあ俺にも使わせてくれよ」
「あぁ……うっ……もう……だめ」
と次の男に代わると同時に、僕の中に別の男の物が入ってくる。
「さっき出したばかりだからまだ元気だぜ」
「俺のは大きいから覚悟しろよ」
「やめて……あ……ああ……壊れちゃ……ああぁああぁあ!!!」
-------翌朝。
(……夢か)
と思い起き上がる。
「おはようございます。ユウト様」
「……おはようございます」
といつものように起こされる。
(今日から依頼が始まるんだ。気を引き締めないと)
と意気込みながら着替えて下に降りる。
朝食を食べ終わると、リリスに今日の事を聞いてみる。
「そうですね。今日は特に用事もありませんので家でゆっくり過ごす予定です」
と言うのを聞き、僕たちもそうしようと提案するが、
「いえ、ダメですよ。ちゃんと勉強しないと、いつまで経っても成長しませんよ。それに昨日約束しましたよね?」
と言われ、反論出来ずにいると
「それとも……私とは遊べないんですか?」
と涙目になりながら見つめてくるのを見て、
(そんな悲しそうな顔しないでくれ……わかったよ……やればいいんでしょ。やるからそんな顔しないで)
と思うと、
「よし、それじゃあ、始めようか」
と言ってきたので了承した。
(はぁ……疲れたな……でもこれでようやく解放してくれる)
と思ったが
「さ、お昼ご飯にしましょう」
と言われた。どうやら終わりではないらしい。
(結局、夕方まで続いた……ははは……ま、楽しかったけどさ)
---そして翌日。集合時間になると他のパーティーと共に出発した。
そして森の中を進んでいると前方の茂みが揺れた。
そこから人影が現れるとこちらに向けて剣を振り下ろしてきた。
咄嵯に反応したフェルが盾になる。しかし傷を負いながら
「グルゥアアア!!!」
と叫ぶ。
(何が起きた!?敵か!?)
と考えるがそれよりもまずは皆の安全確保が先決だと考え行動に出る。
「大丈夫ですか!?」
と聞きながら、リリスの傍によるとリリスが答えた。
「私は無事ですが……アベルが……彼は……もう……」
と絶望的な表情をしながら話すリリスを尻目に僕は魔法を発動する。
(『光属性付与』発動!!)
「聖なる癒しの輝きを纏いし神の御業よ今ここに顕現し彼の者に救いを《リザレクション》」
アベルに掛ける。
すると身体全体が光に包まれていき徐々に傷が治っていく。
「これは……回復魔法なのか!?しかもこの力は聖女の……お前まさか……女神様の加護を受けているのか……?だがなぜ……いや……今はそんなことより礼を言うぞ優斗!」
と聞いてくるアベルに答える。
「いや……それは……」
どう説明しようか悩んでいると
「女神様」
ティグリスがいう。
「だから!ティグリスー、女神様では無いって何回も」
「女神優斗ちゃん」
「アベルまで!」
と嘆いていると
「何を言ってるんです?あなたは女神でしょう?それも全能の女神の……そして私はあなたの眷属なのですからね。」
と胸を張って言っている。すると後ろから声が掛かる。
「あらあら~みんなでお話ししているのね。どうしたの~」
「お母さん!えっと……」
と口籠っていると、アネッサさんとカレン、そして他の仲間達が合流してきた。
それからアネッサさんの先導のもと森の奥へ進む。暫く進むと大きな洞窟が見えてくる。入り口は人が3人は入れる位の大きさがあり、奥の方には光が差し込んでいる。そこを抜けると、そこには街が広がっていた。どうやらここが目的の盗賊団のアジトらしい。
「へぇ……こんなところがあったのか……ここは確か山だったはずなんだがな。」
とアベルが感心しながら呟くと隣にいたリリスが
「おそらくですがあの魔道具を使ったんじゃ無いでしょうか?」
と言うと全員が一斉に指を指している方を向く。そこには一台の馬車が置かれていた。
「なあ、あれに乗って行くんだよな」
と聞くと全員首を縦に振ったので乗り込む。
---しばらく進むと目的地に到着した。目の前には壁に囲まれており、その門の前で止められる。
門番らしき人物が近づいてきて身分証を出すように言ってきたので冒険者カードを提示する。すると
「失礼しました。では中に入る許可を与えますのでお通り下さい」
と言ってくれたので、中へ入る事が出来た。中に入ると、そこには街の活気ある光景が見えた。行き交う人々は皆幸せそうな顔をしており、治安の良さを感じさせる街並みだ。そんな中歩いていると一人の男から声を掛けられる。
「そろそろ日も暮れてきたことだ。ここで飯でも食って行かないか?」
とアベルが提案してきたので
「そうだな。せっかくだしそうするか」
と賛同した。
---店に入り食事を摂り終えると、明日の事について話をしていた。
「さて、これからの方針について話し合いたいんだが良いか?」
とアベルが言い出したので、それに全員が賛成する。それを見て話を続ける。
「まずは情報収集からだ。この街にある図書館に行ってみようと思うんだ。」
と言うと、ティグリス以外から異論の声が上がる。それを聞いてアベルは言う。「確かに情報は多い方が良いかもしれないが、それはもう少し様子を見てからにしたい。それに俺たちが知っている情報が本当に正しいのか確かめるために、この街の人達に話を聞いた方がいいんじゃないかと思っている。」
するとアベルの意見に納得したらしく全員が同意してくれたので、明日の朝一番で図書館に行くことになった。
---翌日。宿を出ると、そのまま図書館へ向かうことにした。
(さすがにこの人数だと目立つかな……とりあえず変装してみるか……)
と念じ、『変化』と唱える。
(よし、これで良いだろう)
「皆さん、僕の服装が少し変わっていますけど気にしないでください」
と言うとティグリスが「大丈夫よ~」と言いながら頬擦りしてくるのを引き剥がしながら
「はぁ……じゃあ気を取り直していきましょう」と言って歩き出す。
それから歩いて行くと、目的地の建物が見てくることが出来た。
---中に入ってみると、中には大勢の人で賑わっていた。受付に並んでいる列に並ぶ。そして暫く待っていると自分たちの順番が来たので、本を読みに来たことを伝えると
「分かりました。では利用料はお一人様500Gとなります」
と言われ料金を支払う。それから皆で手分けをして探し始めた。僕は『魔物大全集・植物編』を探した。
(えーっと……あった!これで調べれば分かるはず)
と期待を胸に早速読み始める。するとすぐに目的の情報が見つかった。
「……ふむふむ。なっ!……嘘……これが……そんな」
と驚きながらも最後まで目を通す。するとティグリスが僕の元へ来た。
「女神様」
「違うって言ってるでしょう!?僕は優斗です!」
と否定すると
「冗談ですよ。女神優斗ちゃん」
とニヤッとした表情で言うと
「だから!やめてくださいよ!」
と反論すると
「すみません。ところで何か見つかったのですか?」
と聞かれたので、自分が見つけた情報を教えると
「そうですか……わかりました。私達はこちらを調べている間に終わらせておきますので」
と言って他の人の手伝いに行った。
「もう!まったく……えっと……この花の特徴は……」
と読み上げようとした瞬間に誰かに抱きつかれる。すると頭の中に言葉が流れ込んできた。
「うへへ~女神様~」
どうやらリリスらしい。しかし今はやるべきことがあるので無視しているとリリスは更に強く抱きしめてきたので仕方なく離す。するとティグリスがやってきた。
「女神様。この子達お願いできますか?」
「はい、わかりました。」
と言い、子供たちの相手をすることにした。
子供達と遊んでいるとカレンが話しかけて来たのでどうしたの?と聞くと
「あのね、お姉さんと一緒に絵本を読んでほしいの」
と言われたので承諾すると、一緒に部屋を出た。すると、リリスがカレンに向かって舌打ちしていた。それからカレンが借りてきた本を2人で読む事になったのだが、何故かカレンが腕を組んできた。そして本を読むのを再開する。暫くすると、今度はティグリスがやって来た。
「ちょっと手伝ってくれませんか?」
とカレンの方を見つめていた。どうやらカレンを連れて行くのはダメなようだ。なのでティグリスについていく。着いた場所は図書室の隅っこだった。
「それで何を手伝うんですか?」
「実はこの本の内容が分からないので読んで貰えないかと思いまして」
「な……なるほど……そういうことでしたら協力します」
「ありがとうございます。では私はあちらの方をやるのでよろしく頼みますね」
と言うと別の場所で作業をしだした。
(えぇーまじかいな……これ全部やんの……?)
と思っていながらも、ティグリスに言われた通り、一冊一冊内容を確認していく作業を始めた。
---全ての確認が終わると、ティグリスの所へ行く。すると、既に作業は終わっておりティグリスはカレンと話し込んでいた。すると
「お疲れさま。では次に行きましょうか」
と言うとそのまま図書館を出て行った。
その後全員と別れて宿に戻り、今日一日の事を皆に伝える。
---「……と、まあこんな感じで終わりました」
と言うとアネッサが
「そうなのねぇ~、みんな凄いわぁ~」と褒めると
「はい、お母さんの言う通りですね。皆んなよく頑張りました」
と僕も便乗しておいた。
するとティグリスが僕の膝の上で
「女神様のご褒美は?」と甘えた声を出すと、それにアベルが反応した。
「そうだな。俺からも礼を言うよ。お前たちがいなかったらここまで早く終わらなかっただろうからな。それに俺たちだけでは見つけられなかったかもしれない」
「いえ、僕は何もやってないですから。頑張ったのはティグリス達が殆どです」
と言うとアベルは
「それでもだ。本当に助かったよ」
と言うと続けてアベルが
「さて、これからの事なんだが明日この街を発とうと思うんだがどうかな?」
「ええ、アベルが言うなら構わないわ」
「うん。わかった!」
とアベルの提案にリリスとミーアが賛同した。
---
翌日。街を出る前にもう一度図書館に行くと、アベルが受付で何か話していた。すると話がまとまったのか戻ってきたので聞いてみると、
「いや、この国の王都までの地図とこの国の歴史についての書物が欲しいと頼んでいて、今さっき受け取ろう思ったんだけど……なんか司書の人が、少し困った顔をしながら『その二つはかなり古い物でして、どちらも紛失しており現在この国には無くなっているのですよ』と言われてな……」と苦笑いしながら教えてくれた。それを聞いた僕はすぐに念じる。
(……お願いだから、出て来てくれ!)
「……あった!」と呟くと急いで受付に向かう。そして受付嬢が驚いた顔をする中、受付まで行くと
「これを買いたいのですが?」
と言うと
「え?こっこれは、かなり貴重なもので、そう簡単に買えるようなものではないですが、よろしいのですか?」
「ええ、構いません」とだけ伝えると
「そっ……そうですか……わかりました。金貨30枚になりますが大丈夫ですか?」
と言われたので、とりあえず財布の中からありったけのお金を出して渡しておくと、慌てている受付嬢に少し待っていて下さいと言われ奥へと行ってしまった。それから暫く待っていると戻って来た受付嬢の手には二つの箱があった。そして「こちらが歴史書となります。そしてこちらは古ぼけた本です」と差し出されたので両方を受け取ると、「確かにお支払い致しました」と言われたので、すぐにその場を離れた。そして馬車に乗り込むとその2つをアイテムボックスに入れる。
「これで準備は整ったかな?」
「ええ、じゃあ出発するとしましょう」
とアベルが御者台に乗って馬を走らせる。
---こうして僕らはようやく新たなる地へと向かうのであった。
------
「えっと……ここはどこ?」
と目の前に広がる光景に戸惑いながら尋ねるとアベルが「恐らくだが……森の中だと思うぞ」と答えてきた。
それから周りを見渡すと、ティグリス以外の人達は困惑していた。
「おい!一体どうなってんだよ!?なんで森の中で寝転んでんだっての……」
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