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126話
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苦し紛れで、真一に振った。
「ちょ!なんで俺なんだよ!普通は女の子を振るべきだろ!?ってかなんで知ってるんだ!?」
そんな事を言っている間に、優斗は外に出て走り去った。
(あー!しまった!逃げてしまった!)
そして、しばらく走っていると路地裏についた。そして、壁に寄りかかり
「ハァ……ハァ……なんだったんだろう……」
呟き、空を見る。
「おーい!優斗!!」
(兄さん)
真一が追いつく
壁に手をつくと
耳許で
「このままお前抱いてもいい?」
(へ?……何を……ひゃ)
「ふぁ……ぁん……」
優斗の声に興奮した真一はさらに続けて言う。
「優斗可愛いな」
そして真一は手を離す。
耳許で
「宿に帰ったらもっとしてやるよ……だから宿に戻ろう」
「う、……うん」
優斗の顔が赤くなっているのを真一は見て微笑む。
そして優斗の手を掴み宿屋に向かった。その光景を物陰から見ていた人物が一人。
それは、女冒険者のミーシャであった。そして思う。
「やっぱり、ユウト可愛い」
そう言い残し立ち去る。
その後姿を見た真一は嫉妬する。
「優斗のやつ……あんな顔しやがって」
優斗はというと ベッドの上で考えていた。
(あ……そうだ。今のうちに、スキルを確認しとかなくちゃ)
ステータスオープンと唱える。そして自分の能力を確認した。
『【名前】
優斗・武井【年齢】
19歳 【性別】
男 【種族】
人族 【状態】
正常 【職業】
なし 【称号】
ゴブリンキラー 神眼を持つ者
(なんか色々増えてるな)
(レベルも10に上がってる)
(でも、特に変わってないような気が……)
すると頭の中にメッセージが流れる。
「新しい能力を取得しました」と。
(え?何これ?どういう事?)
とりあえず説明を読む事にした。
《取得可能なスキル一覧》
○身体強化(小)→自身の筋力を上げる事ができる ○鑑定 →対象の状態を知ることができる。ただし相手の許可がいる。
○気配察知→半径1キロ以内の生物の存在を感じ取れる。
〈new〉心を読み取る→他人の感情などを理解する事ができるようになる。相手の許可があれば会話も可能。
○念話←テレパシー的なもの(相手に直接話しかけることができる)』
(なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!!!)
絶叫しているその時 真一の足音が聞こえた。
優斗は焦る
(まずい!?兄さんのことだから、ノックもせずに入ってくるかも!?)
優斗は急いで、ベッドに戻る
ガチャという音で兄さんが部屋に入る。
(やっぱな)
僕のところまで来ると
僕に覆い被さる。
(!!?)
「ちょ……兄さ……んぐぅ……んちゅ……ぷぁ」
優斗が何か言おうとしたが、すぐに口を塞がれてしまう。
舌を絡ませるキスをしながら、服を脱がしていく。
(まずい!このままだと本当に……)
そう思いながらも、されるがままになっている優斗。
(でも、これはこれで……悪くない)
優斗は抵抗をやめた。
優斗の服を全て脱がすと、真一は優斗の露わになった乳首を舐めたりころごしたり少し噛む。
「あん……あっ……ああん……」
(兄さんがこんなにテクニシャンだなんて……知らなかったよ……僕)
真一は自分のものを優斗に近づける
(ああ!ついに……挿れるんだね……僕の中に……いいよ……兄さ……ん)
「んんぅ!?……ひ……あ!……あぅ」
(……あれ?なんでまだ僕に入ってないの?)
真一が優斗のものを見ると 完全に元気を失っていた。
(う……なんだこの気持悪さは……俺にはそんな趣味はないぞ……だが、優斗を喜ばせてやりたいしな……仕方ない)
優斗の頭を撫でながら、口を開く。
「優斗……俺のと合わせるぞ」
(俺のと……合わ……せる……んんっ!)
真一のものが優斗のそれと合わさった。
「んんっ!」
真一が動くと、2つのものは重なり擦れ合う。
真一のものは優斗のものとは比較にならないほど大きくなっている。
(おお……これが……兄さんのもの……凄い……)
2人はお互いのモノを合わせながら腰を動かしていた。
「お兄ちゃん……んく!……僕の……お尻に……いれてぇ」
優斗は、四つん這いになって尻を高く上げている。
その姿を見た真一は、唾を飲み込み優斗のアナルに自らの肉棒を押し込む。
「んぎぃ……!あ!あ!あ!んあ!痛!あ!気持ち……い!んぁ……!あ!あ!あ!イク!イッ!あ!イックゥー」
その言葉を聞き真一はさらに動きが激しくなる。
パンッ!パン!バシッ!ビシィィ!! 肌と肉がぶつかる激しい音が部屋に響き渡る。
「あ!あ!あーーーーーー」
優斗が絶頂を迎えると、真一も同時に果てた。
優斗は、仰向けになり呼吸を整えようとするが、真一はまだ止まらない。
(お……おかしいな……いつもなら、もう終わっちゃうはずなのに……なんで……んぁ)
そして、また絶頂を迎える。
そして、さらに3回絶頂を迎えたところで真一はようやく止まる。
優斗は疲れ切って動けなくなっていた。
「ふー……満足したぁ」
それを聞いた優斗は驚く。
(え……?まさかこれで終わりなのか?僕は全然物足りないんだけど)
真一はその事に気づく。
「おいおい、何物足りなさそうな顔してんだよ?」
(バレたか……でも、仕方ないじゃん……)
優斗は正直に答える
「ううん。……お兄ちゃん……キスだけして」
優斗は上目遣いで言う。
すると、真一の心臓が跳ね上がる。
(こいつ可愛い過ぎだろ……反則だぜ)
優斗は目を閉じ、唇を突き出す。
「しょうがないな」
真一が優斗に顔を近づけると優斗から舌を出す。そして二人は激しく舌を絡め合った。
(兄さんとのキス好きかも……)
翌朝
起きて着替えて
食堂へ向かおうとすると 真一に腕を掴まれる。
「どこにいくつもりだよ」
「いや、ちょっと朝食を食べに」
「じゃあ、ついでに買い物行こうぜ」
宿屋を出て、武器屋に向かう。
そこで短剣と防具を買うことにした。
優斗は短剣を選び、真一は片手用長剣を選ぶ。
その後雑貨店でポーションを5個買った。
1つ300ゴールドと割高だった為優斗は嫌な顔をしたが真一が奢ってくれた。
外に出て門に向かっていると 前から女冒険者のミーシャが歩いてきた。
彼女は、真一の顔を見ると嬉しそうに声をかける。
「久しぶりじゃないか」
それに対して真一も挨拶をする。
「どうも、こんにちは」
優斗は何が何だかわからず、戸惑っている。
そんな優斗を見て、真一は紹介を始める。
「こいつは優斗。俺の嫁です」
(は?……兄さん何言ってんの?)
そんなことを言われてもミーシャは特に気にした様子はなく普通に話し始める。
「よろしくね。私は、この辺で活動している冒険者なんだ。ちなみに職業は盗賊。ユウト君はレベルいくつになったのかな?」
優斗は自分のステータスを開示する。
『【名前】
優斗・武井【年齢】
19歳 【性別】
男 【種族】
人族 【状態】
正常 【職業】
なし 【称号】
ゴブリンキラー 神眼を持つ者
(あ、昨日鑑定してたからそのままなんだ)
「僕、今日初めてレベル上がったんですよ」
「本当かい!?おめでとう!」
(ああ、この人はいい人だな)
「あ、あの!今度一緒にダンジョンに行きませんか!?色々教えてほしいんです」
「ああ、構わないよ」
(やったー!これで一人前の冒険者に一歩近づける)
ミーシャの胸をチラ見していると 真一は優斗の尻を掴む。
(!?)
優斗が振り返って睨むと真一は言う。
「お前が俺のもんだってこと忘れんじゃねぇぞ……」
(ひぇ……)
優斗が震えながら真一の後ろに隠れていると
後ろの方で見ていた他の男たちが真一を馬鹿にする。
「あれが、この辺りで有名な女殺しの真一君じゃないですか?噂通りのゲス野郎ですね」
優斗はそんな言葉を聞いてムッとした。
(誰だあいつら……)
しかし、ミーシャが口を開く。
「まぁ、あんたらは所詮二流止まりだろうけどな。私なんてAランクの一流だから。」
(すげぇ……カッコイイー)
優斗は、ミーシャに尊敬の念を抱く。
すると、突然男が襲いかかってきた。
(え?)
と思った次の瞬間には、男は地面に転がっていた。
「弱い奴程よく吠える。三流の言い訳はそれで十分さ」
それを聞いていた周りの人たちは驚いていた。
「嘘だろ……あの男が瞬殺だと?」
優斗は、呆然としながら呟く
「すごい……」
(強い……これが、一流冒険者なのか……)
真一たちは宿屋に戻ってきていた。
「あー疲れたぁー」
真一はベッドに横になると、すぐに眠ってしまった。
(寝るのはっや!)
真一は1時間ほどで起きると、昼食を食べに行った。
優斗は、部屋の中で魔法の練習をしている。
魔力が切れると、MP回復用の薬を飲み 再び魔法の練習をする。
その繰り返しを30分ほど続けていた頃 部屋の扉が開く音が聞こえた。
(あ、兄さんが帰ってきたのか……ん?)
足音が近づいてくる。
誰かが自分の目の前に立つと、影が落ちる。
「……お帰り」
優斗は上を見上げる。
そこには、ミーシャの姿があった。
優斗は慌てて立ち上がり頭を下げる。
「ど、どうも、初めまして。兄の嫁の優斗といいます」
優斗は頭をかきながら続ける。
「兄がいつも迷惑かけてると思うんで、すみません。あと、何か困った事とかあったら言ってください。力になりますから」
「え?兄で……嫁??」
「兄の嫁であり、実の弟なんです僕」
「へ、へえ……そうだったんだ……」
(なるほど……道理で仲が良いわけだ)
すると、真一が現れる。
「何してるんだよ?」
「あ、いや別に何もしてないよ。兄さんこそ何してるの?」
「飯食いに行ってきた」
「え?まだ昼だよ」
「腹減ったから食ってきた」
「ふぅ~ん」
「おい、何だよ?」
「何でも無いよ」
「それより、そろそろ行こうぜ」
真一と優斗は宿を出て門へ向かう。
(何だか楽しそうだね……)
真一と優斗は馬車に乗りダンジョンに向かうと、早速入り口を潜った。
2人は地下3階を歩いていると、スライムが現れた。
真一が斬りかかると、あっさりと真っ二つになった。
(うわ!凄い切れ味だな!これ、俺でも使えるかな?)
「あの!この剣、僕にも使えないですかね」
「ああ、いいぞ貸してやるよ」
真一は、優斗の腰から剣を抜き取ると、優斗に手渡す。
優斗はそれを手に取り、真一の動きを思い出し真似をする。
(こうか?)
真一がしていたように振ると、真一よりも遥かに速い速度で振り抜くことが出来た。
(おお!こんなに早く振れるようになるなんて)
その後も何度か魔物を倒すが どれも真一よりは遅かった。
(なんか物足りない……もっと強くならないと)
そして、ついにゴブリンに遭遇した。
(これが僕の初めての戦いになるのかな?)
ゴブリンが飛びかかって来た。
(よし!)
優斗が短剣を振り下ろす。
ザクッ!!
(やった……一撃で倒したぞ)
しかし、真一はそんな優斗の頭を叩いた。
「アホかお前!」
(痛てー!)
「なんで、わざわざ自分から死にに行くような戦い方してるんだよ?」
「ごめん……」
「良いか?ゴブリンみたいなザコを相手にする時はとにかく先手必勝だ。相手が出てくる前に倒せ」
(なるほど!そういうことか)
その後しばらく歩くが、ゴブリンしか出てこなかった為 ゴブリンを倒し続けながら進んで行く。
そして遂にゴブリンキングと出会った。
ゴブリンは身長140cmほどの人間のような姿をしているのだが、肌の色は緑で目は血走っている。武器などは一切持っておらず素手で攻撃してくるようだ。
(あれなら僕でも倒せるかも)
真一はその光景を見て驚く。
「おい!何してるんだよ!危ねぇぞ!」
優斗はゆっくりと歩いて行き、ゴブリンに近づく。
(こいつは、俺が倒す……俺が……)
すると、優斗の存在に気付いたのか、こちらに向かって走ってくる。優斗が拳を突き出すと、見事に顔面を捉え吹き飛ばす。
(意外と柔らかい……次は首を切ってみるか)
今度は首を狙って切りつけると、一瞬で切断した。
「あれ!?簡単すぎる……」
(俺、強くなってるかも?)
それから何度も同じことを繰り返しているうちに いつの間にか、地下10階のボス部屋の前に立っていた。
中に入ると、そこにはゴブリンジェネラルがいた。
他の個体と比べて体格が良く 装備しているものは全て金属製の鎧を装備している。
優斗は剣を構えながら、ステータスを鑑定すると、
名前:
性別:男
種族:
職業:将軍
称号:
スキル:
レベル5 HP2000/2000 MP500/500
(強いな……どうしよう……兄さんに手伝ってもらおうかな……いや、だめだ!)
優斗は1人で戦う覚悟を決める。
しかし、その時、背後から声をかけられた。
「おーい!大丈夫かい?」
「ミーシャさん?」
(どうしてここに……?)
すると、ゴブリンジェネラルが叫ぶ
「ギェエーー!!」
真一と優斗が振り返ると、そこには2人の姿が見えた。
「優斗君?何やってるんだい?こんな所で」
「ちょ!なんで俺なんだよ!普通は女の子を振るべきだろ!?ってかなんで知ってるんだ!?」
そんな事を言っている間に、優斗は外に出て走り去った。
(あー!しまった!逃げてしまった!)
そして、しばらく走っていると路地裏についた。そして、壁に寄りかかり
「ハァ……ハァ……なんだったんだろう……」
呟き、空を見る。
「おーい!優斗!!」
(兄さん)
真一が追いつく
壁に手をつくと
耳許で
「このままお前抱いてもいい?」
(へ?……何を……ひゃ)
「ふぁ……ぁん……」
優斗の声に興奮した真一はさらに続けて言う。
「優斗可愛いな」
そして真一は手を離す。
耳許で
「宿に帰ったらもっとしてやるよ……だから宿に戻ろう」
「う、……うん」
優斗の顔が赤くなっているのを真一は見て微笑む。
そして優斗の手を掴み宿屋に向かった。その光景を物陰から見ていた人物が一人。
それは、女冒険者のミーシャであった。そして思う。
「やっぱり、ユウト可愛い」
そう言い残し立ち去る。
その後姿を見た真一は嫉妬する。
「優斗のやつ……あんな顔しやがって」
優斗はというと ベッドの上で考えていた。
(あ……そうだ。今のうちに、スキルを確認しとかなくちゃ)
ステータスオープンと唱える。そして自分の能力を確認した。
『【名前】
優斗・武井【年齢】
19歳 【性別】
男 【種族】
人族 【状態】
正常 【職業】
なし 【称号】
ゴブリンキラー 神眼を持つ者
(なんか色々増えてるな)
(レベルも10に上がってる)
(でも、特に変わってないような気が……)
すると頭の中にメッセージが流れる。
「新しい能力を取得しました」と。
(え?何これ?どういう事?)
とりあえず説明を読む事にした。
《取得可能なスキル一覧》
○身体強化(小)→自身の筋力を上げる事ができる ○鑑定 →対象の状態を知ることができる。ただし相手の許可がいる。
○気配察知→半径1キロ以内の生物の存在を感じ取れる。
〈new〉心を読み取る→他人の感情などを理解する事ができるようになる。相手の許可があれば会話も可能。
○念話←テレパシー的なもの(相手に直接話しかけることができる)』
(なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!!!)
絶叫しているその時 真一の足音が聞こえた。
優斗は焦る
(まずい!?兄さんのことだから、ノックもせずに入ってくるかも!?)
優斗は急いで、ベッドに戻る
ガチャという音で兄さんが部屋に入る。
(やっぱな)
僕のところまで来ると
僕に覆い被さる。
(!!?)
「ちょ……兄さ……んぐぅ……んちゅ……ぷぁ」
優斗が何か言おうとしたが、すぐに口を塞がれてしまう。
舌を絡ませるキスをしながら、服を脱がしていく。
(まずい!このままだと本当に……)
そう思いながらも、されるがままになっている優斗。
(でも、これはこれで……悪くない)
優斗は抵抗をやめた。
優斗の服を全て脱がすと、真一は優斗の露わになった乳首を舐めたりころごしたり少し噛む。
「あん……あっ……ああん……」
(兄さんがこんなにテクニシャンだなんて……知らなかったよ……僕)
真一は自分のものを優斗に近づける
(ああ!ついに……挿れるんだね……僕の中に……いいよ……兄さ……ん)
「んんぅ!?……ひ……あ!……あぅ」
(……あれ?なんでまだ僕に入ってないの?)
真一が優斗のものを見ると 完全に元気を失っていた。
(う……なんだこの気持悪さは……俺にはそんな趣味はないぞ……だが、優斗を喜ばせてやりたいしな……仕方ない)
優斗の頭を撫でながら、口を開く。
「優斗……俺のと合わせるぞ」
(俺のと……合わ……せる……んんっ!)
真一のものが優斗のそれと合わさった。
「んんっ!」
真一が動くと、2つのものは重なり擦れ合う。
真一のものは優斗のものとは比較にならないほど大きくなっている。
(おお……これが……兄さんのもの……凄い……)
2人はお互いのモノを合わせながら腰を動かしていた。
「お兄ちゃん……んく!……僕の……お尻に……いれてぇ」
優斗は、四つん這いになって尻を高く上げている。
その姿を見た真一は、唾を飲み込み優斗のアナルに自らの肉棒を押し込む。
「んぎぃ……!あ!あ!あ!んあ!痛!あ!気持ち……い!んぁ……!あ!あ!あ!イク!イッ!あ!イックゥー」
その言葉を聞き真一はさらに動きが激しくなる。
パンッ!パン!バシッ!ビシィィ!! 肌と肉がぶつかる激しい音が部屋に響き渡る。
「あ!あ!あーーーーーー」
優斗が絶頂を迎えると、真一も同時に果てた。
優斗は、仰向けになり呼吸を整えようとするが、真一はまだ止まらない。
(お……おかしいな……いつもなら、もう終わっちゃうはずなのに……なんで……んぁ)
そして、また絶頂を迎える。
そして、さらに3回絶頂を迎えたところで真一はようやく止まる。
優斗は疲れ切って動けなくなっていた。
「ふー……満足したぁ」
それを聞いた優斗は驚く。
(え……?まさかこれで終わりなのか?僕は全然物足りないんだけど)
真一はその事に気づく。
「おいおい、何物足りなさそうな顔してんだよ?」
(バレたか……でも、仕方ないじゃん……)
優斗は正直に答える
「ううん。……お兄ちゃん……キスだけして」
優斗は上目遣いで言う。
すると、真一の心臓が跳ね上がる。
(こいつ可愛い過ぎだろ……反則だぜ)
優斗は目を閉じ、唇を突き出す。
「しょうがないな」
真一が優斗に顔を近づけると優斗から舌を出す。そして二人は激しく舌を絡め合った。
(兄さんとのキス好きかも……)
翌朝
起きて着替えて
食堂へ向かおうとすると 真一に腕を掴まれる。
「どこにいくつもりだよ」
「いや、ちょっと朝食を食べに」
「じゃあ、ついでに買い物行こうぜ」
宿屋を出て、武器屋に向かう。
そこで短剣と防具を買うことにした。
優斗は短剣を選び、真一は片手用長剣を選ぶ。
その後雑貨店でポーションを5個買った。
1つ300ゴールドと割高だった為優斗は嫌な顔をしたが真一が奢ってくれた。
外に出て門に向かっていると 前から女冒険者のミーシャが歩いてきた。
彼女は、真一の顔を見ると嬉しそうに声をかける。
「久しぶりじゃないか」
それに対して真一も挨拶をする。
「どうも、こんにちは」
優斗は何が何だかわからず、戸惑っている。
そんな優斗を見て、真一は紹介を始める。
「こいつは優斗。俺の嫁です」
(は?……兄さん何言ってんの?)
そんなことを言われてもミーシャは特に気にした様子はなく普通に話し始める。
「よろしくね。私は、この辺で活動している冒険者なんだ。ちなみに職業は盗賊。ユウト君はレベルいくつになったのかな?」
優斗は自分のステータスを開示する。
『【名前】
優斗・武井【年齢】
19歳 【性別】
男 【種族】
人族 【状態】
正常 【職業】
なし 【称号】
ゴブリンキラー 神眼を持つ者
(あ、昨日鑑定してたからそのままなんだ)
「僕、今日初めてレベル上がったんですよ」
「本当かい!?おめでとう!」
(ああ、この人はいい人だな)
「あ、あの!今度一緒にダンジョンに行きませんか!?色々教えてほしいんです」
「ああ、構わないよ」
(やったー!これで一人前の冒険者に一歩近づける)
ミーシャの胸をチラ見していると 真一は優斗の尻を掴む。
(!?)
優斗が振り返って睨むと真一は言う。
「お前が俺のもんだってこと忘れんじゃねぇぞ……」
(ひぇ……)
優斗が震えながら真一の後ろに隠れていると
後ろの方で見ていた他の男たちが真一を馬鹿にする。
「あれが、この辺りで有名な女殺しの真一君じゃないですか?噂通りのゲス野郎ですね」
優斗はそんな言葉を聞いてムッとした。
(誰だあいつら……)
しかし、ミーシャが口を開く。
「まぁ、あんたらは所詮二流止まりだろうけどな。私なんてAランクの一流だから。」
(すげぇ……カッコイイー)
優斗は、ミーシャに尊敬の念を抱く。
すると、突然男が襲いかかってきた。
(え?)
と思った次の瞬間には、男は地面に転がっていた。
「弱い奴程よく吠える。三流の言い訳はそれで十分さ」
それを聞いていた周りの人たちは驚いていた。
「嘘だろ……あの男が瞬殺だと?」
優斗は、呆然としながら呟く
「すごい……」
(強い……これが、一流冒険者なのか……)
真一たちは宿屋に戻ってきていた。
「あー疲れたぁー」
真一はベッドに横になると、すぐに眠ってしまった。
(寝るのはっや!)
真一は1時間ほどで起きると、昼食を食べに行った。
優斗は、部屋の中で魔法の練習をしている。
魔力が切れると、MP回復用の薬を飲み 再び魔法の練習をする。
その繰り返しを30分ほど続けていた頃 部屋の扉が開く音が聞こえた。
(あ、兄さんが帰ってきたのか……ん?)
足音が近づいてくる。
誰かが自分の目の前に立つと、影が落ちる。
「……お帰り」
優斗は上を見上げる。
そこには、ミーシャの姿があった。
優斗は慌てて立ち上がり頭を下げる。
「ど、どうも、初めまして。兄の嫁の優斗といいます」
優斗は頭をかきながら続ける。
「兄がいつも迷惑かけてると思うんで、すみません。あと、何か困った事とかあったら言ってください。力になりますから」
「え?兄で……嫁??」
「兄の嫁であり、実の弟なんです僕」
「へ、へえ……そうだったんだ……」
(なるほど……道理で仲が良いわけだ)
すると、真一が現れる。
「何してるんだよ?」
「あ、いや別に何もしてないよ。兄さんこそ何してるの?」
「飯食いに行ってきた」
「え?まだ昼だよ」
「腹減ったから食ってきた」
「ふぅ~ん」
「おい、何だよ?」
「何でも無いよ」
「それより、そろそろ行こうぜ」
真一と優斗は宿を出て門へ向かう。
(何だか楽しそうだね……)
真一と優斗は馬車に乗りダンジョンに向かうと、早速入り口を潜った。
2人は地下3階を歩いていると、スライムが現れた。
真一が斬りかかると、あっさりと真っ二つになった。
(うわ!凄い切れ味だな!これ、俺でも使えるかな?)
「あの!この剣、僕にも使えないですかね」
「ああ、いいぞ貸してやるよ」
真一は、優斗の腰から剣を抜き取ると、優斗に手渡す。
優斗はそれを手に取り、真一の動きを思い出し真似をする。
(こうか?)
真一がしていたように振ると、真一よりも遥かに速い速度で振り抜くことが出来た。
(おお!こんなに早く振れるようになるなんて)
その後も何度か魔物を倒すが どれも真一よりは遅かった。
(なんか物足りない……もっと強くならないと)
そして、ついにゴブリンに遭遇した。
(これが僕の初めての戦いになるのかな?)
ゴブリンが飛びかかって来た。
(よし!)
優斗が短剣を振り下ろす。
ザクッ!!
(やった……一撃で倒したぞ)
しかし、真一はそんな優斗の頭を叩いた。
「アホかお前!」
(痛てー!)
「なんで、わざわざ自分から死にに行くような戦い方してるんだよ?」
「ごめん……」
「良いか?ゴブリンみたいなザコを相手にする時はとにかく先手必勝だ。相手が出てくる前に倒せ」
(なるほど!そういうことか)
その後しばらく歩くが、ゴブリンしか出てこなかった為 ゴブリンを倒し続けながら進んで行く。
そして遂にゴブリンキングと出会った。
ゴブリンは身長140cmほどの人間のような姿をしているのだが、肌の色は緑で目は血走っている。武器などは一切持っておらず素手で攻撃してくるようだ。
(あれなら僕でも倒せるかも)
真一はその光景を見て驚く。
「おい!何してるんだよ!危ねぇぞ!」
優斗はゆっくりと歩いて行き、ゴブリンに近づく。
(こいつは、俺が倒す……俺が……)
すると、優斗の存在に気付いたのか、こちらに向かって走ってくる。優斗が拳を突き出すと、見事に顔面を捉え吹き飛ばす。
(意外と柔らかい……次は首を切ってみるか)
今度は首を狙って切りつけると、一瞬で切断した。
「あれ!?簡単すぎる……」
(俺、強くなってるかも?)
それから何度も同じことを繰り返しているうちに いつの間にか、地下10階のボス部屋の前に立っていた。
中に入ると、そこにはゴブリンジェネラルがいた。
他の個体と比べて体格が良く 装備しているものは全て金属製の鎧を装備している。
優斗は剣を構えながら、ステータスを鑑定すると、
名前:
性別:男
種族:
職業:将軍
称号:
スキル:
レベル5 HP2000/2000 MP500/500
(強いな……どうしよう……兄さんに手伝ってもらおうかな……いや、だめだ!)
優斗は1人で戦う覚悟を決める。
しかし、その時、背後から声をかけられた。
「おーい!大丈夫かい?」
「ミーシャさん?」
(どうしてここに……?)
すると、ゴブリンジェネラルが叫ぶ
「ギェエーー!!」
真一と優斗が振り返ると、そこには2人の姿が見えた。
「優斗君?何やってるんだい?こんな所で」
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ありがとうございます💞
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