騎士と王子達は少女を溺愛する

閖播野

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1章

自己紹介

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ルゼが言うにはなかなかフェルは笑わないらしい。そんなに笑わないのかこの人は。私の口を笑いながら拭いた人は


「…フェル。何しに来たのか思い出してください。」


また新しい男の人が現れ、フェルに声をかける


「……シャロイか」

「シャロイか…じゃありませんよ。自己紹介するんじゃなかったんですか?まだやる事も残ってるんですからしっかりしてください。ルゼも、やることは終わったんですか?」


シャロイ…と言われた人は、茶髪で少し長い髪を後ろで結んでいる。フェルは男らしいかっこよさだが、シャロイは綺麗めのかっこよさ。メガネをかけていて似合っている


「貴女も食べ方気をつけてください。いいですね?」


私にまでお小言をもらってしまった。 

「いいですね?」

「うっ…はい」

返事しなかったからか目を鋭くされてしまったため、思わず返事をしてしまった。この人は怒らせると怖い系の人だ…


「…まぁいいでしょう。フェルと私がここに来たのは自己紹介を兼ねての挨拶です。けれど挨拶に来たはずのフェルが挨拶せずにいたのでどうしたのかと思ったら…結局は私がやらなくてはいけなくなるのが、めんどくさいんですよ。」


ここに来たのは理由があったのはわかったけど、最後にめんどくさいという本音が聞こえたのは気のせいではないだろう。フェルがやらなくてはいけないであろうことをやらずに私の口を拭いていたから。


「フェルはどうせやらないでしょうから、私から自己紹介をさせて頂きます。私は騎士団副のシャロイといいます。敬語は癖なので気にしないでください。そしてこれがフェルです。ほぼ私に任せきりですがこれでも団長です。本当はこう言うこともフェルがやらなくてはいけないことなのですが、当の本人は全くこういうことをやってくれる人ではないので…とまあ、ここまでにしときましょう。次はルゼですね。」


シャロイは若干?フェルのことを悪く言ってルゼに自己紹介をふる。
話をふられたルゼはあわあわしてたけど


「あっ、は、はい!僕は自己紹介した通り、ルゼだよ。この騎士団に入ってます。」

ニッコリ笑った顔が可愛いルゼ。ルゼの笑顔は癒されるなぁ…さすがワンコ…


「じゃあ、次は俺かなぁ?俺はユリス。ユリスって呼んでねぇ~ルゼと同期」


昨日ぶりなユリスは相変わらずだったけど、ルゼと同期だということには驚いたな。見た目的にユリスの方が年上でこの、騎士団に入って長いかと想ったのに。

「リーリア、ユリスには近づかないでね?危ないから」


「危なくないって~昨日一緒にいたなかじゃん?ねー?」

ねー?と言われても困る。一緒にいたというか眠かったからだし。腕の中は安心したけど…

「なっ!無理やりなんじゃない!?」


「無理やりじゃないよ~俺の服ぎゅっと握ってたし?」


言い合いはヒートアップしていく。ぎゃいぎゃいと食堂の中で。しかも私を挟んでの言い合いだ。やめて欲しい…

「二人とも、静かにしなければ1ヶ月掃除番に回せますよ?」


カチャリと音を鳴らせるかのようにメガネを掛け直し笑顔を見せた。但し、後ろに黒い何かが見えたけど。そんな、シャロイを見たからかユリスとルゼは静かに座り直した。二人ともシャロイを怒らせたらいけないと思ったのだろう。


「最後は貴女ですね。」


そして、最後の自己紹介が私にまわってきた

「私は、シスリーリアです。ルゼが呼ぶようにリーリアでも、お好きに呼んでください…?」


自己紹介なんて久々にするからこれでいいのかと思い首を傾げる。すると頭に手が乗り撫でられる。その手の持ち主はフェルだ。私の口を少し笑いながら拭いた、めったに笑わない人

「今日から、ここに保護してやるから過ごせ。ギルって狼も時々ここに来るって言っていたからな。今日はいたみたいだが…その時は建物内にも入れればいい。最初はめんどくさかったが……」


めんどくさかったが…なんだろうか。確かに最初は私が来るのを渋っていたように感じたけど。

「フェルが頭を撫でるのは初めて見ましたね。…今のように色々やってくれれば私もありがたいですが、やってくれないのでしょうね。…」


シャロイはため息をついて、ユリスとルゼは驚いていた。やっぱり珍しいのだろう。笑ったのもめったにないのだから。


「では、リーリア。貴女は転生と聞きましたが思い出せることはありますか?」


「…ないです…。思い出そうとすると頭がズキズキ痛くて…」


ふるふると頭をふる。あの時思い出そうそして、ズキズキと頭が傷んだのを思い出した。


自然に思い出すのか、思い出さない方がいいのか…どっちが私にとって良いのかは分からない。


「そうですか。別に思い出そうとして思い出さなくて大丈夫です。転生前の記憶は私達にとっては関係ない無いものと言っては失礼ですが…悪い方の意味ではないので気にしないでください。」


たしかにこちらにいたら転生前の記憶は必要ないものかもしれない。せっかくここにいるのだから、新しい記憶を作っていくのもいいかもしれない


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