騎士と王子達は少女を溺愛する

閖播野

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1章

シャロイと図書

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あの後、晴れていたのに急にポツリと雨が降ってきたためルゼに抱きかかえられながら帰ってきた。

大降りじゃなかったのが幸いで、あまり濡れることがなかった。私が走ってたらずぶ濡れでもないけど濡れてると思う。買ってもらった黒猫は濡れないように私とルゼの間に入れてたおかげで雨にあたらずにすんだ。

「おかえり~リーリア」

どこからか出てきたのか、ひょいっと私を持ち上げて高い高いをするようにした


「うっ」

可愛くきゃあ、なんて言ってられない。いきなりやられたらきゃあなんて出ないだろう…

「ユリス!リーリアを離しなよ」


「別にいいでしょ。ね?リーリア」

「え、あの…」

いい加減降ろして欲しい…この状態で言い合いを始められたら困る

「困ってるから離して」

ニコニコとシャロイもどきの笑顔が現れた。ワンコなルゼはどこ行ったの…

「いーやーだ」


ユリスはユリスで駄々っ子かよ…

「……何してるんですか。帰ってきたなら報告ぐらいあるでしょう。全く…」


天のお助け…!ぐらいの丁度いいのか分からないけどいいタイミングでシャロイが現れてくれた


「シスリーリアも困ってるでしょう?」

シャロイはそう言うとユリスから私を引き剥がし?受け取り?抱き上げた。シャロイに抱き上げられるなんて思わなかった…

「えっ…えっ?」

「ルゼとユリスは馬小屋の掃除お願いしますね?出入口で言い合いもどきをしていたバツです。終わったらフェルに報告してください。フェルには伝えときます」


ルゼとユリスに掃除をするようにと命じたシャロイは私を抱えたまま歩き始めた



「あ、あの…」


「なんですか?もう少しで着くので待ってて下さい」


もう少しってどこに連れていく気だろうか。こっちの方は来たことがないから分からない。昨日の今日だしね。1つのドアの前にたつとその中へ入っていく


「…本…」

「ええ。図書館程ではないですがたくさんの本が集められてます。ここには僕以外あまり立ち寄らないのでここしました。」

ここに来てから珍しいものとか色々見てたけど、図書館と言ってもいいほどたくさんの本が並べられていた。広いし。図書館程でもないって言ってたけど、ここの図書館はどれほどの大きささのだろう…ここより大きいのは分かる。今度誰かに連れてってもらえばいいかな


「これから、ここで暮らすのは暇でしょうから。1人はなるべく付けるようにしますけど、仕事もありますからね。図書ここが暇つぶしになればと思いまして」

「ありがとうございます…シャロイさん」

これから私が暇をしないように案内してくれたシャロイにお礼を言う。シャロイはちょっと驚いたような顔をしたが、表情を戻し「どういたしまして」と笑顔を添えてくれた

黒い何かが見える笑顔もかっこいいんだけど…こっちの笑顔のシャロイもかっこいいと思う


「あ、あの、迷惑じゃなかったら、ここの文字とか教えて貰ってもいいですか?」


ここに来てからは言葉は喋れるものの、文字は全く分からない。これから必要になるだろうし


「ええ。いいですよ。私が仕事ない時だけになってしまいますが…それでもいいですか?」


「はい!」


教えてくれればいつだっていい。短い時間でも。


「これからやりましょうか。今日はもう仕事も終わってるので」


とシャロイが提案してくれた為お願いし、紙とペンを用意してもらった。ここの文字は自分が知ってる文字より複雑で覚えるのがたいへんそうだった。


知ってる食べ物の名前もこっちでは違う。トマトはピーリンだったり。ピーマンみたいだよね…ちなみにピーマンはリスマと言うらしい


丁寧にわかりやすく教えてくれたおかげか、とりあえずは文字が書けるようになった。野菜のさとかはまだまだだけど。

文字以外にも教えて貰った。ギルが教えてくれた以外にも、人につく精霊がいるとか何とか…よく覚えてないけど。ちょっと眠くなってしまったから。


「今日はここまでにしましょうか。明日は昼食前の1時間でいいですか?」


「…うん…」

目を擦りながら頷く。敬語じゃなかった気がするけど眠くて考えられなかった


「…可愛いですね。…部屋にいきますよ」

シャロイにまた抱きかかえられながら自分へと用意された部屋に運ばれた。途中、可愛いとかなんとか聞こえたけど、眠くてあまりハッキリ覚えていない


「また、夕食には呼びますのでそれまで寝てて大丈夫ですよ」


サラッと頭を撫でシャロイは部屋から出ていった。


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