アビリティ

miru koro

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最悪のクリスマス

第一話 クリスマスの朝

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 ブーン、ブーン、、 スマホの目覚ましの音で目を覚ました。部屋の中は薄暗い。このままぼーっとしてると二度寝をしてしまいそうだ。それはダメだ。今日は学校の終業式だから。窓のカーテンを開けた。眩しい光が射し込む。満天の青空が広がっている。スマホを手に取り時間を確認する。あることに気付く。そういえば12月25日の今日はクリスマスか。うん、まぁそうと言っても僕はいわゆるクリスマスパーティなるものには誘われたりはしていないし誕生日が12月中にあるから1セットにされてしまってプレゼントは貰えない。正直これといって特別な日ではない。一昔前までは父が生きてた頃は家族でパーティをやったりもしたのだけれど死んでからは母が忙しくなりする暇もなくなってしまった。だからいつもと変わらない1日を過ごす。つまらない1日。何も変化がない。聖なる夜になるのだから何かしら起きてくれたらいいのに。そう思いながら結局ぼーっとしていると下の階から
「ほらなぎさ!朝ごはん食べなさーい」と声が聞こえた。毎日このくらいの時間になるとかかるアナウンス。体はまだ少し重い。おぼつかない足をゆっくりと動かして歩く。朝食だ。
 下に降りると机の上ににいくつか皿がラップしてあった。下の階のリビングの窓のカーテンも開いていて明るい。皿の中にはスクランブルエッグと野菜、パンが入っててさらに一枚の紙切れが置いてあった。そこには母からのメッセージがかかれていた。いつも何かと気にかけてくれるのか、今日も学校頑張ってっとか今日寒いからコート着ていってね!とか書かれてあるのだが今日はそのいつものメッセージとは違った。
「今夜早めに帰られそうだから一緒にご飯食べようね。」
約10年ぶりのクリスマスパーティーだぁ!っと喜ぶわけもなく。母と食事を一緒に取るなんて久しぶりだなと僕は思い黙々とご飯を食べ進めた。
「ぱっぽ、ぱっぽ」
時計の中の鳩が7時の合図を出した。後30分で家を出なくては。
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