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第一章 覚醒編
47.正しい道具の使い方
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ベッドに押し倒されたレイは、覆い被さってくるカインを見上げながら、僅かに表情を曇らせた。
「本題って、なに……?」
どうせろくなことではないことはわかっていたものの、口に出さずにはいられない。
「何って、わかってるでしょ? 試してみたいって言ったのレイちゃんだよ。」
そう言ったカインの手には、いつの間にかピンクの石でできた特殊なアクセサリーが握られていた。
「ちょっと待って! それを試したいって言った訳じゃないんだけど!!」
必死に否定するレイを他所に、カインはどんどん話を進めていく。
「とりあえずおれに任せてみてよ。 絶対に気持ちよくさせる自信があるし、いきなり入れたりしないから大丈夫。それに途中でどうしても嫌だって言うなら絶対に無理矢理したりしないから。ね?」
カインはそう言うと、レイがまだ返事をしていないにも関わらず、ゆっくりと足の隙間に手を差し入れてきた。
そして軽く膝を立てさせると、すぐに性器を撫で擦りながら後孔も同時に刺激する。
「…ん…っ……」
性器と共にその下の双珠ごとやわやわと揉み込まれながら後ろの窄まりを指先で優しく撫でられたレイは、堪らず仰け反った。
「あ…っ…ん…。それ、ダメ……」
拒絶の言葉を口にしてみるものの、それは本当に嫌がっているようには聞こえないものであり、あっという間に再び快感の熾火に火が着いたレイは、更なる刺激を求めるように自然と足を開いていった。
カインはそのタイミングを見逃さず、レイの足が閉じてしまわぬよう、すかさず自分の身体をその間に入れながらレイの身体を溶かしていく。
「ほら、もうヒクヒクしてきたのがわかるでしょ?」
「……や…ぁ…」
浅ましい反応を指摘され、恥ずかしくなったレイが形ばかりの弱々しい抵抗を見せた途端。
突然性器への愛撫が止み、後ろの蕾とその周辺だけをじっくりと撫で回すだけの動きに変わった。
一番感じるはずの場所への刺激を与えてもらえなくなったレイは、思わずその不満を口にしてしまう。
「なんで……?」
「そっちをしなくても後ろの刺激だけでイケそうじゃない?そんなに好きになっちゃったの?ここ。──もしかして兄貴に指とか入れられてイッちゃったことある?」
確かにアスランに教えられてから、レイにとって後ろの刺激は、ないと物足りなく感じるくらいには気持ちいいものになりつつある。
しかし、実際のところは、そこの刺激だけで達することが出来るどころか、まだ何も入れたことなどないまっさらな状態だけに、いくらそこを刺激さええてもぼんやりとしたもどかしい状態が続くだけだ。
「……いれて…ない。まだなにも…いれたことないから、ココだけじゃ無理……。」
「へぇ。それなのにこの反応か。 じゃあどうして気持ちいいこと知ってるの? 兄貴に何してもらったか教えてよ。」
明らかに面白がっているようなカインの反応に、レイは少しだけ躊躇いながらも、アスランにされたことを正直に告げることにした。
「ゆびで…入り口を擦ったり、舐めたり…された…だけ……」
アスランにそうされた時の快感を思いだし、期待で勝手に性器が勃ちあがっていく。
カインはそんなレイの変化を見てクスリと笑った。
「それってこんな感じかな……?」
「えっ……!?」
カインはいきなりレイの腰を高く持ち上げると、仰向けの状態のまま膝が身体につくほど大きく曲げ、秘部が露になるような恥ずかしい体勢にしてしまう。
そして、戸惑うレイを見て満足そうに唇の端を上げると、いきなり後孔に舌を這わせ始めたのだ。
「ひゃ…ぁ…ん!」
一際大きな声をあげたレイに、カインは更なる愛撫を施していく。
蕾を丹念に舐めて自分の唾液でたっぷり濡らすと、今度は舌先を尖らせるようにして蕾の中に侵入させ、抜き差しを繰り返す。
「あぁ…ん…ッ!…あ…ッ…、ん…ッ……それ、だめぇ…!あぁ……!」
柔らかい舌の感触が内側にある敏感な粘膜にあたる度、あまりの気持ちよさに抑えきれない声が勝手にでてしまう。
入り口の浅い所だけを攻められているのに、まだその感触を知らないはずの奥のほうまでもが疼いてくるような気がした。
そして、舐められる度、奥の疼きはどんどん増していき、気持ちがいいのに物足りない状態が続いていく。
(もっと、強い刺激が欲しい……。)
それだけでレイの屹立は完全に勃ちあがり、先走りの滴が陰茎を伝いレイの腹部に落ちて小さな水溜まりを作る。
レイがそんな状態であるにも関わらず、肝心の性器は放っておかれたままのため、達することが出来るほどの快感には程遠い状態だ。
あまりのもどかしさに思わず腰を揺らして更なる行為を催促してみたものの、レイが求める刺激は一向に訪れず、それどころかカインは突然舌での愛撫も止めてしまった。
「あ……」
痛いほど勃ちあがった屹立と、火照って疼く後孔をあっさり放置され、レイは微かな声で不満の声を漏らす。
しかし、カインにはその小さな声がしっかり聞こえていたらしく、クスリと笑われた。
「奥、疼くんじゃない? そろそろ指とか入れてみよっか。」
カインは持ち上げていたレイの脚を解放すると、今度はその体勢をうつ伏せに変えた。
シーツに頭を付け、腰を高く上げるという格好は、レイの秘部がカインに丸見えとなってしまうため、非常に恥ずかしい。
しかし、そうとはわかっていても、快感への期待にうち震えるレイはされるがままだった。
「この格好だと、レイちゃんのイヤらしいとこがよく見えるよ。 もっと気持ちよくなるために、これでたっぷり濡らしていくからね。」
足元にいるカインに目を向けると、その手にはリディアーナからもらったローションが握られていた。
カインはその蓋を躊躇いもなく開けると、自分の手のひらへと出して人肌に温めてから、レイの蕾とその周辺を濡らしていく。
「ん…ッ…」
カインの指先が掠めていく度、レイの貪欲な蕾はヒクヒクと勝手に動きだし、その内側へ誘うようにして自然に開閉を繰り返す。
「お口が自然にパクパクしてきたから、そろそろ入れてもいいかな。」
カインは両手で肉付きの薄い双丘を左右に拡げると、じっくりとその状態を観察してからようやく後孔に指を一本侵入させていった。
「あぁ…ん…ッ」
なんの抵抗もなくスルッと入り込んできた指の感触に驚いたレイは、反射的にその指を締め付けてしまう。
「ちょっと指動かしてレイちゃんのいいとこ探してみるから、力抜いてみてくれる?」
そうは言われても、中にあるカインの指を意識してしまうせいか、どうしたら力が抜けるのかということを考えても、自分の身体の筈なのに少しも上手くコントロール出来ない。
すると。
「仕方ないなぁ……。」
カインは苦笑交じりにそう言うと、必要以上に力の入っているレイから余計な力を抜くため、直接性器に触れてきた。
「あ…っ…!」
一番敏感なところを刺激され、緊張していた蕾が一気に綻ぶと、差し込まれていた指で内部をかき回し、その感触が馴染んできたところで、抽挿を開始した。
「あ…ん…っ!あ…っ…、ん…っ…いい…っ!」
「気持ちいい? じゃあこれはどう?」
カインは性器への刺激を一旦止めると、後孔に入れていた指で内部を探るようにグルリと動かす。
そして、ある一点を刺激されたところで、レイの身体が大きく跳ねた。
「あ…ッ…!いや…ぁ……っ!そこぉ…!!」
ビリビリと電気が走るような凄まじい快感が全身を駆け抜け、自分の意識とは関係なしに一気に達してしまいそうになる。
レイは、自分の身体に何が起きているのか理解できず、戸惑いながら後ろを振り返り、まじまじとカインの顔を見つめた。
カインは戸惑うレイを見てニヤリと笑うと、内部を刺激していた動きを緩やかなものに変え、もう片方の手で性器の根元を強く握った。
「や…っ!何で……っ!?」
「ここでイカれると困るんだよね。折角解ほぐれてきたのにまたここが締まっちゃうからさ。」
イキそうなのにイケないもどかしい感覚に、レイは堪らず弱音を吐く。
「も……、イキたい……。おねがい……。」
しかし、自然と滲み出てきた涙のせいで潤んだ瞳を向けて懇願しても、カインの態度は変わらなかった。
「もっと気持ちよくイカせてあげるから、もうちょっと頑張って。」
そう言ったカインの手の中には何故かレースのリボンが握られている。
見覚えがあるそのリボンは、今日リディアーナから渡された箱に付いていたもので間違いない。
それを一体どうするつもりなのかと不思議に思っていると。
カインはレイの性器を握っていた手を離し、その替わりに根元にリボンを巻き付けると、レイが簡単に達してしまわないように少しキツめに縛ってしまったのだ。
「やだっ……!外してよ!!」
「大丈夫だから、ちょっと我慢してね。」
優しい口調で宥められても、少しも安心出来る状況ではないだけに、レイは思い通りにならないもどかしさで泣きそうになる。
しかし、内部に侵入したままになっていた指の動きを再開されると、もうそれどころではなくなってしまった。
「あ…ん…、ん…ッ…、あ…ぁッ…、は…ぁ…、んッ」
最初の時よりも格段に快感を感じられるものの、やはり達するには程遠い。
もどかしさに腰をくねらせると。
「もっと気持ち良くなりたいよね?
──じゃ、これ入れてみるよ。」
カインはわざとレイに見せつけるようにして、あらかじめ準備してあったピンクの石を手に取った。
そしてそれを自分の口許に持っていくと、まるで愛撫を施すかのように舌をイヤらしく動かしながら、たっぷりと唾液をまぶしてその球体を濡らしていく。
その様子を見ているだけでも、自然と期待が高まり、性器の先端からトロリと滴が溢れだす。
カインはレイの中に埋めていた指を引き抜くと、その孔が閉じてしまわないうちに、ひとつめのピンクの石を期待でヒクつく内部へと入れていった。
「あぁ…ッ!」
指の太さよりも大きいサイズの石がすんなりと中に納まると、カインは満足そうな笑みを見せた。
「まずは一個。 この分だと全部入れられそうだね。」
カインは残りの石にローションを丁寧にまぶすと、今度は然程間隔をあけずに次々と石を内部に埋め込んでいく。
「あぁ…、ん…っ、や…ぁ…!これ、だめ…ぇ……!!」
新たな石が入れられる事で、既に中にある石がレイの良いポイントを擦りながら奥へと移動する。
強引に引き出されるような快感に、ここが噂の前立腺であることをようやく理解したレイは、その威力の凄まじさを身を以て実感していた。
「や…あ…っ…!イク…っ…!イッちゃう…!」
すぐにでも達してしまいそうな感覚に襲われるものの、レイの性器は先ほどカインによって達することができないようにされてしまっているため、イキたいのにイケないギリギリの状態がレイを苛んでいく。
達することのできない切なさに、ついにレイの目から涙が溢れ出す。
「全部入れ終わったら気持ちよくイカせてあげるからね。
──ほら、あと三つだよ。頑張って。」
すっかり冷静さを失ったレイは、言われた意味をよく理解しないまま何度も頷いた。
「……はやく…っ」
「我慢させすぎるのも可哀想だから一気に入れちゃうね。」
絶頂を目前に焦らされ続けたレイは、恨みがましい視線をカインに向ける。
カインはそれを笑顔で受け止めると、慎重にレイの内部へ全ての石を挿れていった。
「そんなに睨まないでよ。──はい。全部入ったよ。」
全て受け入れ終わった事で、快感に翻弄されて我を忘れそうになっていたレイは、思わず安堵のため息を吐く。
納まりきってしまえば快感というよりも圧迫感のほうが断然強く、先程までレイの中で猛っていた狂おしいほどの快感は遠ざかっていた。
(あれ……? なんか入れてる最中のほうが気持ち良かった気が……)
レイが内心首を傾げていると。
「さて、準備完了。レイちゃんの初々しいキレイな蕾から銀色の鎖だけが出てるのってすっごく卑猥だね。このまましばらく眺めていたいくらいだけど、あんまり時間をかけると中が渇いちゃうから急がなきゃ。残念だけどここまでしとこうか。
──じゃ、おれに見られながら気持ちよくイってね。」
「え?」
レイの性器の根元を縛っていたリボンがカインの手で解かれ、キツく縛られていた状態から解放された。
ホッと息を吐き出したその瞬間──。
カインはレイの後孔から出ていた細い鎖の輪に指をかけると、それを一気に引き抜いた。
全ての石が凄まじい勢いで前立腺と敏感な入り口付近を刺激しながら外へと飛び出していく。
今まで感じたことのない強い刺激に、レイは頭の中が真っ白になりながら射精した。
「あぁーーーーーッッ!!」
うつ伏せの体勢のまま身体をしならせ、悲鳴に近い喘ぎ声をあげたレイは、シーツに精液を飛び散らせながら果てていく。
行き過ぎた快感のせいで、その場に崩れ落ちそうになったレイの身体を、寸でのところでカインの腕が受け止めてくれた。
「おっと、危ない。刺激が強すぎたかな? おーい。レイちゃん起きてる?」
レイの顔を覗き込みながら声をかけてきたカインに、レイはぼんやりとしながらも小さく頷く。
「どうだった?この道具は入れて楽しむっていうより引き抜いた時の感触を楽しむものらしいんだけど。」
レイはこの玩具の使用方法を聞いて驚きを露にした。
(そんな使い方するなんて……。)
性的なことに関して初心者であるレイには、あの快感は強すぎるし、強制的にイカされるような感覚が好きになれそうにない。
しかも使い終わった今もまだ身体の中に何かが入っているような感じが落ち着かない。
「……も、ムリ。……二度と使わなくていい。」
レイが率直な感想を口にすると、本心からそう思っているのが伝わったのか、カインはそれ以上何も言わなかった。
そして、レイを抱き抱えたまま応接室のほうに移動すると、労るような優しい手付きでソファーに下ろしてくれた。
「じゃあ、お風呂で軽く身体を流したら食事にしようか。さすがにお腹減ってるんじゃない?」
そんな気がしないでもないが、あんな事をした後ですぐに食事をする気にはとてもなれない。
(なんであんなことしといて平然としてられるんだろ。切り替え早すぎじゃない?)
散々レイを翻弄しておいて、もう通常モードに戻っているカインが恨めしい。
よくよく考えてみると先程の行為の最中に冷静さを失っていたのはレイばかりで、カインは終始冷静だったように思える。
なんだかんだで自分は二回イカされているが、カインはレイに奉仕するばかりで服を寛げることすらしていないのだ。
それどころか、レイの痴態を見てもカインに何の変化も見られなかったことが悔しくて堪らない。
「……ねえ、カインはこんなことして楽しかったわけ?」
「ん?楽しかったよ。何で?」
「……だって、全然反応してなかったみたいだし。」
「そんなこと気にしてくれてたんだ。意外に冷静だったんだねー。なんかショックだなぁ。」
苦笑いするカインにレイは不貞腐れたように視線を逸らせた。
「……自分だけ気持ちよくなって終わりなのなんか嫌だし。」
「ホントに気にしなくていいから。」
あっさりと言い切られ、以前アスランにも同じ事を言われた事を思い出す。
自分に魅力が足りないせいか、それとも子供扱いされているのかわからないが、レイでは相手にならないと言われているようで面白くない。
そう思った途端。
「何で?」
自然とその言葉が零れていた。
レイの追及に、カインは少し困った表情をする。
「あんまり言いたくないんだけど……」
そう前置きされた話は、レイとっては俄に信じがたいものだった。
「実はそう簡単に自分の欲望を見せないように、性欲を制御してたんだ。」
「そんなことできるの!?」
カインはレイの疑いの眼差しを気にせず、話を続ける。
「高レベルの執事は、自分の性欲を制御出来るよう訓練されてるんだ。勃起を抑えることもできるし、その逆ですぐに勃てることもできる。射精だって自分のタイミングでできるようになるんだよ。」
「ホントに!?」
そんな神業に近いことができるとは思いもよらなかったレイは思わず身を乗り出した。
レイは性欲が薄いほうだと自分では思っているが、腐女子がしゃしゃり出てきて脳内が一気に欲望全開になると、うっかり雰囲気に流されてしまいがちだ。
そうなると理性も緩くなりがちで。
下手したらイケメンなら誰でも受け入れてしまいかねない傾向になりつつある。
「いいなぁ。僕もそれ身に付けたい。」
その能力が羨ましい。
カインはそんなレイを見て、微笑ましそうな表情になる。
「ま、ほら人には向き不向きってもんがあるから。」
その言い方がレイには無理だと言われてるようで、カチンときた。
「……それって、僕が堪え性がないってバカにしてる?」
レイが軽くカインを睨み付けると。
「ま、とりあえず、レイちゃんは今のまんまでいいよ。まだ精通来たばっかでしょ。そんな玄人みたいな技覚えなくてもいいと思うってこと。」
カインが取って付けたように慰めのような言葉を言ってくれた。
今のレイにとっては、むしろそんな慰めは虚しいだけで全く心に響かない。
レイがひっそり落ち込んでいると、カインがボソリと呟いた。
「……そのほうが色々楽しいしね。」
聞き捨てならない台詞が聞こえてムッとしたものの、口で敵う相手ではないことを知っているため、レイは何も言う気になれなかった。
「そのうちちょっとずつ自分の中で加減がわかってくるようになるよ。」
追い討ちを掛けるような慰めに、密かに落ち込んでいると、カインに頭をポンポンと軽く叩かれた。
その優しい仕草に、レイはなんだかくすぐったい気持ちになってしまう。
(やばい。これがあの頭ポンポンか……。)
そう認識した途端、レイの脳内が一気に乙女モードに変わっていく。
たった今まで男の沽券に関わることで落ち込んでいたことが吹き飛んでしまうほどの衝撃だった。
よく考えてみれば自分好みのBLはなかなか進んでいないが、乙女の憧れシチュエーションは着々とこなしている気がする。
アスランのお姫様抱っこ、ジークヴァルトの顎クイに続いて、今カインの頭ポンポンまでも経験してしまった。
(後はなんだっけ?壁ドンと後ろからギュとかかな。どうせならいっそコンプリートしたいよね……。相手は誰がいいだろう?)
ウキウキしながら妄想に耽り始めたところで、それは至極あっさりと中断させられてしまった。
「とりあえず、レイちゃんお風呂行かない?」
レイはハッと我に返ると、自分の状態を思い出す。
意識した途端、少しベタついている感のある自分の秘部が急に気になってくるから不思議だ。
「……そだね。じゃ、行ってくる。」
「いってらっしゃいませ。」
レイがバスルームに足を向けるのを見たカインは、わざわざ先回りすると、バスルームの扉を開けてレイを送り出してくれたのだった。
「本題って、なに……?」
どうせろくなことではないことはわかっていたものの、口に出さずにはいられない。
「何って、わかってるでしょ? 試してみたいって言ったのレイちゃんだよ。」
そう言ったカインの手には、いつの間にかピンクの石でできた特殊なアクセサリーが握られていた。
「ちょっと待って! それを試したいって言った訳じゃないんだけど!!」
必死に否定するレイを他所に、カインはどんどん話を進めていく。
「とりあえずおれに任せてみてよ。 絶対に気持ちよくさせる自信があるし、いきなり入れたりしないから大丈夫。それに途中でどうしても嫌だって言うなら絶対に無理矢理したりしないから。ね?」
カインはそう言うと、レイがまだ返事をしていないにも関わらず、ゆっくりと足の隙間に手を差し入れてきた。
そして軽く膝を立てさせると、すぐに性器を撫で擦りながら後孔も同時に刺激する。
「…ん…っ……」
性器と共にその下の双珠ごとやわやわと揉み込まれながら後ろの窄まりを指先で優しく撫でられたレイは、堪らず仰け反った。
「あ…っ…ん…。それ、ダメ……」
拒絶の言葉を口にしてみるものの、それは本当に嫌がっているようには聞こえないものであり、あっという間に再び快感の熾火に火が着いたレイは、更なる刺激を求めるように自然と足を開いていった。
カインはそのタイミングを見逃さず、レイの足が閉じてしまわぬよう、すかさず自分の身体をその間に入れながらレイの身体を溶かしていく。
「ほら、もうヒクヒクしてきたのがわかるでしょ?」
「……や…ぁ…」
浅ましい反応を指摘され、恥ずかしくなったレイが形ばかりの弱々しい抵抗を見せた途端。
突然性器への愛撫が止み、後ろの蕾とその周辺だけをじっくりと撫で回すだけの動きに変わった。
一番感じるはずの場所への刺激を与えてもらえなくなったレイは、思わずその不満を口にしてしまう。
「なんで……?」
「そっちをしなくても後ろの刺激だけでイケそうじゃない?そんなに好きになっちゃったの?ここ。──もしかして兄貴に指とか入れられてイッちゃったことある?」
確かにアスランに教えられてから、レイにとって後ろの刺激は、ないと物足りなく感じるくらいには気持ちいいものになりつつある。
しかし、実際のところは、そこの刺激だけで達することが出来るどころか、まだ何も入れたことなどないまっさらな状態だけに、いくらそこを刺激さええてもぼんやりとしたもどかしい状態が続くだけだ。
「……いれて…ない。まだなにも…いれたことないから、ココだけじゃ無理……。」
「へぇ。それなのにこの反応か。 じゃあどうして気持ちいいこと知ってるの? 兄貴に何してもらったか教えてよ。」
明らかに面白がっているようなカインの反応に、レイは少しだけ躊躇いながらも、アスランにされたことを正直に告げることにした。
「ゆびで…入り口を擦ったり、舐めたり…された…だけ……」
アスランにそうされた時の快感を思いだし、期待で勝手に性器が勃ちあがっていく。
カインはそんなレイの変化を見てクスリと笑った。
「それってこんな感じかな……?」
「えっ……!?」
カインはいきなりレイの腰を高く持ち上げると、仰向けの状態のまま膝が身体につくほど大きく曲げ、秘部が露になるような恥ずかしい体勢にしてしまう。
そして、戸惑うレイを見て満足そうに唇の端を上げると、いきなり後孔に舌を這わせ始めたのだ。
「ひゃ…ぁ…ん!」
一際大きな声をあげたレイに、カインは更なる愛撫を施していく。
蕾を丹念に舐めて自分の唾液でたっぷり濡らすと、今度は舌先を尖らせるようにして蕾の中に侵入させ、抜き差しを繰り返す。
「あぁ…ん…ッ!…あ…ッ…、ん…ッ……それ、だめぇ…!あぁ……!」
柔らかい舌の感触が内側にある敏感な粘膜にあたる度、あまりの気持ちよさに抑えきれない声が勝手にでてしまう。
入り口の浅い所だけを攻められているのに、まだその感触を知らないはずの奥のほうまでもが疼いてくるような気がした。
そして、舐められる度、奥の疼きはどんどん増していき、気持ちがいいのに物足りない状態が続いていく。
(もっと、強い刺激が欲しい……。)
それだけでレイの屹立は完全に勃ちあがり、先走りの滴が陰茎を伝いレイの腹部に落ちて小さな水溜まりを作る。
レイがそんな状態であるにも関わらず、肝心の性器は放っておかれたままのため、達することが出来るほどの快感には程遠い状態だ。
あまりのもどかしさに思わず腰を揺らして更なる行為を催促してみたものの、レイが求める刺激は一向に訪れず、それどころかカインは突然舌での愛撫も止めてしまった。
「あ……」
痛いほど勃ちあがった屹立と、火照って疼く後孔をあっさり放置され、レイは微かな声で不満の声を漏らす。
しかし、カインにはその小さな声がしっかり聞こえていたらしく、クスリと笑われた。
「奥、疼くんじゃない? そろそろ指とか入れてみよっか。」
カインは持ち上げていたレイの脚を解放すると、今度はその体勢をうつ伏せに変えた。
シーツに頭を付け、腰を高く上げるという格好は、レイの秘部がカインに丸見えとなってしまうため、非常に恥ずかしい。
しかし、そうとはわかっていても、快感への期待にうち震えるレイはされるがままだった。
「この格好だと、レイちゃんのイヤらしいとこがよく見えるよ。 もっと気持ちよくなるために、これでたっぷり濡らしていくからね。」
足元にいるカインに目を向けると、その手にはリディアーナからもらったローションが握られていた。
カインはその蓋を躊躇いもなく開けると、自分の手のひらへと出して人肌に温めてから、レイの蕾とその周辺を濡らしていく。
「ん…ッ…」
カインの指先が掠めていく度、レイの貪欲な蕾はヒクヒクと勝手に動きだし、その内側へ誘うようにして自然に開閉を繰り返す。
「お口が自然にパクパクしてきたから、そろそろ入れてもいいかな。」
カインは両手で肉付きの薄い双丘を左右に拡げると、じっくりとその状態を観察してからようやく後孔に指を一本侵入させていった。
「あぁ…ん…ッ」
なんの抵抗もなくスルッと入り込んできた指の感触に驚いたレイは、反射的にその指を締め付けてしまう。
「ちょっと指動かしてレイちゃんのいいとこ探してみるから、力抜いてみてくれる?」
そうは言われても、中にあるカインの指を意識してしまうせいか、どうしたら力が抜けるのかということを考えても、自分の身体の筈なのに少しも上手くコントロール出来ない。
すると。
「仕方ないなぁ……。」
カインは苦笑交じりにそう言うと、必要以上に力の入っているレイから余計な力を抜くため、直接性器に触れてきた。
「あ…っ…!」
一番敏感なところを刺激され、緊張していた蕾が一気に綻ぶと、差し込まれていた指で内部をかき回し、その感触が馴染んできたところで、抽挿を開始した。
「あ…ん…っ!あ…っ…、ん…っ…いい…っ!」
「気持ちいい? じゃあこれはどう?」
カインは性器への刺激を一旦止めると、後孔に入れていた指で内部を探るようにグルリと動かす。
そして、ある一点を刺激されたところで、レイの身体が大きく跳ねた。
「あ…ッ…!いや…ぁ……っ!そこぉ…!!」
ビリビリと電気が走るような凄まじい快感が全身を駆け抜け、自分の意識とは関係なしに一気に達してしまいそうになる。
レイは、自分の身体に何が起きているのか理解できず、戸惑いながら後ろを振り返り、まじまじとカインの顔を見つめた。
カインは戸惑うレイを見てニヤリと笑うと、内部を刺激していた動きを緩やかなものに変え、もう片方の手で性器の根元を強く握った。
「や…っ!何で……っ!?」
「ここでイカれると困るんだよね。折角解ほぐれてきたのにまたここが締まっちゃうからさ。」
イキそうなのにイケないもどかしい感覚に、レイは堪らず弱音を吐く。
「も……、イキたい……。おねがい……。」
しかし、自然と滲み出てきた涙のせいで潤んだ瞳を向けて懇願しても、カインの態度は変わらなかった。
「もっと気持ちよくイカせてあげるから、もうちょっと頑張って。」
そう言ったカインの手の中には何故かレースのリボンが握られている。
見覚えがあるそのリボンは、今日リディアーナから渡された箱に付いていたもので間違いない。
それを一体どうするつもりなのかと不思議に思っていると。
カインはレイの性器を握っていた手を離し、その替わりに根元にリボンを巻き付けると、レイが簡単に達してしまわないように少しキツめに縛ってしまったのだ。
「やだっ……!外してよ!!」
「大丈夫だから、ちょっと我慢してね。」
優しい口調で宥められても、少しも安心出来る状況ではないだけに、レイは思い通りにならないもどかしさで泣きそうになる。
しかし、内部に侵入したままになっていた指の動きを再開されると、もうそれどころではなくなってしまった。
「あ…ん…、ん…ッ…、あ…ぁッ…、は…ぁ…、んッ」
最初の時よりも格段に快感を感じられるものの、やはり達するには程遠い。
もどかしさに腰をくねらせると。
「もっと気持ち良くなりたいよね?
──じゃ、これ入れてみるよ。」
カインはわざとレイに見せつけるようにして、あらかじめ準備してあったピンクの石を手に取った。
そしてそれを自分の口許に持っていくと、まるで愛撫を施すかのように舌をイヤらしく動かしながら、たっぷりと唾液をまぶしてその球体を濡らしていく。
その様子を見ているだけでも、自然と期待が高まり、性器の先端からトロリと滴が溢れだす。
カインはレイの中に埋めていた指を引き抜くと、その孔が閉じてしまわないうちに、ひとつめのピンクの石を期待でヒクつく内部へと入れていった。
「あぁ…ッ!」
指の太さよりも大きいサイズの石がすんなりと中に納まると、カインは満足そうな笑みを見せた。
「まずは一個。 この分だと全部入れられそうだね。」
カインは残りの石にローションを丁寧にまぶすと、今度は然程間隔をあけずに次々と石を内部に埋め込んでいく。
「あぁ…、ん…っ、や…ぁ…!これ、だめ…ぇ……!!」
新たな石が入れられる事で、既に中にある石がレイの良いポイントを擦りながら奥へと移動する。
強引に引き出されるような快感に、ここが噂の前立腺であることをようやく理解したレイは、その威力の凄まじさを身を以て実感していた。
「や…あ…っ…!イク…っ…!イッちゃう…!」
すぐにでも達してしまいそうな感覚に襲われるものの、レイの性器は先ほどカインによって達することができないようにされてしまっているため、イキたいのにイケないギリギリの状態がレイを苛んでいく。
達することのできない切なさに、ついにレイの目から涙が溢れ出す。
「全部入れ終わったら気持ちよくイカせてあげるからね。
──ほら、あと三つだよ。頑張って。」
すっかり冷静さを失ったレイは、言われた意味をよく理解しないまま何度も頷いた。
「……はやく…っ」
「我慢させすぎるのも可哀想だから一気に入れちゃうね。」
絶頂を目前に焦らされ続けたレイは、恨みがましい視線をカインに向ける。
カインはそれを笑顔で受け止めると、慎重にレイの内部へ全ての石を挿れていった。
「そんなに睨まないでよ。──はい。全部入ったよ。」
全て受け入れ終わった事で、快感に翻弄されて我を忘れそうになっていたレイは、思わず安堵のため息を吐く。
納まりきってしまえば快感というよりも圧迫感のほうが断然強く、先程までレイの中で猛っていた狂おしいほどの快感は遠ざかっていた。
(あれ……? なんか入れてる最中のほうが気持ち良かった気が……)
レイが内心首を傾げていると。
「さて、準備完了。レイちゃんの初々しいキレイな蕾から銀色の鎖だけが出てるのってすっごく卑猥だね。このまましばらく眺めていたいくらいだけど、あんまり時間をかけると中が渇いちゃうから急がなきゃ。残念だけどここまでしとこうか。
──じゃ、おれに見られながら気持ちよくイってね。」
「え?」
レイの性器の根元を縛っていたリボンがカインの手で解かれ、キツく縛られていた状態から解放された。
ホッと息を吐き出したその瞬間──。
カインはレイの後孔から出ていた細い鎖の輪に指をかけると、それを一気に引き抜いた。
全ての石が凄まじい勢いで前立腺と敏感な入り口付近を刺激しながら外へと飛び出していく。
今まで感じたことのない強い刺激に、レイは頭の中が真っ白になりながら射精した。
「あぁーーーーーッッ!!」
うつ伏せの体勢のまま身体をしならせ、悲鳴に近い喘ぎ声をあげたレイは、シーツに精液を飛び散らせながら果てていく。
行き過ぎた快感のせいで、その場に崩れ落ちそうになったレイの身体を、寸でのところでカインの腕が受け止めてくれた。
「おっと、危ない。刺激が強すぎたかな? おーい。レイちゃん起きてる?」
レイの顔を覗き込みながら声をかけてきたカインに、レイはぼんやりとしながらも小さく頷く。
「どうだった?この道具は入れて楽しむっていうより引き抜いた時の感触を楽しむものらしいんだけど。」
レイはこの玩具の使用方法を聞いて驚きを露にした。
(そんな使い方するなんて……。)
性的なことに関して初心者であるレイには、あの快感は強すぎるし、強制的にイカされるような感覚が好きになれそうにない。
しかも使い終わった今もまだ身体の中に何かが入っているような感じが落ち着かない。
「……も、ムリ。……二度と使わなくていい。」
レイが率直な感想を口にすると、本心からそう思っているのが伝わったのか、カインはそれ以上何も言わなかった。
そして、レイを抱き抱えたまま応接室のほうに移動すると、労るような優しい手付きでソファーに下ろしてくれた。
「じゃあ、お風呂で軽く身体を流したら食事にしようか。さすがにお腹減ってるんじゃない?」
そんな気がしないでもないが、あんな事をした後ですぐに食事をする気にはとてもなれない。
(なんであんなことしといて平然としてられるんだろ。切り替え早すぎじゃない?)
散々レイを翻弄しておいて、もう通常モードに戻っているカインが恨めしい。
よくよく考えてみると先程の行為の最中に冷静さを失っていたのはレイばかりで、カインは終始冷静だったように思える。
なんだかんだで自分は二回イカされているが、カインはレイに奉仕するばかりで服を寛げることすらしていないのだ。
それどころか、レイの痴態を見てもカインに何の変化も見られなかったことが悔しくて堪らない。
「……ねえ、カインはこんなことして楽しかったわけ?」
「ん?楽しかったよ。何で?」
「……だって、全然反応してなかったみたいだし。」
「そんなこと気にしてくれてたんだ。意外に冷静だったんだねー。なんかショックだなぁ。」
苦笑いするカインにレイは不貞腐れたように視線を逸らせた。
「……自分だけ気持ちよくなって終わりなのなんか嫌だし。」
「ホントに気にしなくていいから。」
あっさりと言い切られ、以前アスランにも同じ事を言われた事を思い出す。
自分に魅力が足りないせいか、それとも子供扱いされているのかわからないが、レイでは相手にならないと言われているようで面白くない。
そう思った途端。
「何で?」
自然とその言葉が零れていた。
レイの追及に、カインは少し困った表情をする。
「あんまり言いたくないんだけど……」
そう前置きされた話は、レイとっては俄に信じがたいものだった。
「実はそう簡単に自分の欲望を見せないように、性欲を制御してたんだ。」
「そんなことできるの!?」
カインはレイの疑いの眼差しを気にせず、話を続ける。
「高レベルの執事は、自分の性欲を制御出来るよう訓練されてるんだ。勃起を抑えることもできるし、その逆ですぐに勃てることもできる。射精だって自分のタイミングでできるようになるんだよ。」
「ホントに!?」
そんな神業に近いことができるとは思いもよらなかったレイは思わず身を乗り出した。
レイは性欲が薄いほうだと自分では思っているが、腐女子がしゃしゃり出てきて脳内が一気に欲望全開になると、うっかり雰囲気に流されてしまいがちだ。
そうなると理性も緩くなりがちで。
下手したらイケメンなら誰でも受け入れてしまいかねない傾向になりつつある。
「いいなぁ。僕もそれ身に付けたい。」
その能力が羨ましい。
カインはそんなレイを見て、微笑ましそうな表情になる。
「ま、ほら人には向き不向きってもんがあるから。」
その言い方がレイには無理だと言われてるようで、カチンときた。
「……それって、僕が堪え性がないってバカにしてる?」
レイが軽くカインを睨み付けると。
「ま、とりあえず、レイちゃんは今のまんまでいいよ。まだ精通来たばっかでしょ。そんな玄人みたいな技覚えなくてもいいと思うってこと。」
カインが取って付けたように慰めのような言葉を言ってくれた。
今のレイにとっては、むしろそんな慰めは虚しいだけで全く心に響かない。
レイがひっそり落ち込んでいると、カインがボソリと呟いた。
「……そのほうが色々楽しいしね。」
聞き捨てならない台詞が聞こえてムッとしたものの、口で敵う相手ではないことを知っているため、レイは何も言う気になれなかった。
「そのうちちょっとずつ自分の中で加減がわかってくるようになるよ。」
追い討ちを掛けるような慰めに、密かに落ち込んでいると、カインに頭をポンポンと軽く叩かれた。
その優しい仕草に、レイはなんだかくすぐったい気持ちになってしまう。
(やばい。これがあの頭ポンポンか……。)
そう認識した途端、レイの脳内が一気に乙女モードに変わっていく。
たった今まで男の沽券に関わることで落ち込んでいたことが吹き飛んでしまうほどの衝撃だった。
よく考えてみれば自分好みのBLはなかなか進んでいないが、乙女の憧れシチュエーションは着々とこなしている気がする。
アスランのお姫様抱っこ、ジークヴァルトの顎クイに続いて、今カインの頭ポンポンまでも経験してしまった。
(後はなんだっけ?壁ドンと後ろからギュとかかな。どうせならいっそコンプリートしたいよね……。相手は誰がいいだろう?)
ウキウキしながら妄想に耽り始めたところで、それは至極あっさりと中断させられてしまった。
「とりあえず、レイちゃんお風呂行かない?」
レイはハッと我に返ると、自分の状態を思い出す。
意識した途端、少しベタついている感のある自分の秘部が急に気になってくるから不思議だ。
「……そだね。じゃ、行ってくる。」
「いってらっしゃいませ。」
レイがバスルームに足を向けるのを見たカインは、わざわざ先回りすると、バスルームの扉を開けてレイを送り出してくれたのだった。
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