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本編
55.密談
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宰相様に姫抱っこされたまま連れていかれたのは、王宮内にある客室フロア。
しかも最終目的地はその中でも外国からの貴賓客が滞在する時にも使われるVIPルームだった。
ターコイズブルーに凝った金色の模様が描かれた壁紙。ネイビーのカーペット。キングサイズのベッドは天蓋つきで淡いブルーのシフォンのような布で覆われており、ベッドに使われている寝具は深海を思わせるような濃いブルーだ。
青って確か鎮静効果がある色なんだっけ?
部屋全体が落ち着く色合いの筈なのに全然落ち着けないのは、一緒にいる相手がこの人だからなのか。はたまた別の理由か。
宰相様の表情はさっきとは打って変わって険しいものになっており、さっき見せた表情は幻だったんじゃないかと思えてしまう。……いつもどおりに戻っただけともいうけどさ。
「まさかこの私が間男のような真似をする日がこようとは」
明らかに不服そうな口調とは裏腹に、丁寧な仕草でベッドルームにあるキングサイズのベッドへと下ろしてくれた宰相様は、酷く疲れた様子で自身も俺が横たわるベッドの端に腰かけた。
諸々忙しい最中なのに仕事増やしてゴメン。
でも、俺が頼んだの宰相様じゃねぇし。
とは思ったもののそんな事を言おうものならこっちに何かが飛び火してくることは目に見えているので、腹の中だけに留めて黙っておくことにした。
さて、こんな場所に連れ込んで一体何を企んでいらっしゃることやら。
一応身構えてはみるものの、情けないことに魔力不足による弊害で色々と鈍くなっている状態では、この宰相様相手に下手に言質をとられないようにするだけで精一杯かもしれない。
「そんなに警戒しないでいただけますか。少しお聞きしたいことがあっただけなので」
そういえばたっぷり話を聞くとか言ってたっけ。
あれ、てっきり山ほど文句を言われたりってことだと思ってたけど、この宰相様の様子を見る限りどうもそういう方向ではなさそうだ。
でも正直言って今の状態じゃ俺、その話を聞いてる間に寝ちゃいそうなんだけど……。
今の俺はなんの心配もなくこの素晴らしいベッドを堪能していいのならすぐに意識を手放せる自信がある。
安静にしていたほうが魔力の自然回復が早まるから、身体がひたすら睡眠を求めてるんだよな。
「……手短にお願いします。見てのとおり俺今限界なんで」
「辛そうですね。セドリック様は魔力の譲渡をしてはくださらなかったんですか?」
「色々あってそこまでに至らなかったんですよ」
「もしかして秘めた想いを告げられでもしましたか?」
何があったのかあっさり言い当てられ、俺はどう返事をしていいものかちょっと迷った。
告白されたことは確かだが、記憶操作の魔法が成功していたらそもそもの想い自体が無かったことになってる筈なので下手なことを言わないほうがいい。
すると宰相様は俺の沈黙をどう捉えたのか。
「コウキさんは普段合理的な考えをするくせに、案外情に厚いところがありますからね。自分に真摯に想いを寄せているとわかった相手を素知らぬ顔で利用することは出来なかった、といったところでしょうか」
訳知り顔でそう言い出した。
ほとんど当たっているものの、指摘されると面白くない。
俺は宰相様の言葉に反応することすら面倒になり、静かにため息を吐いて目を閉じた。
俺限界だって言ったし、寝落ちしたってことにしちゃおうかな……。
ところが。
宰相様は俺のそんな行動を許してくれる筈もなく、ベッドが揺れたと思ったら、不意に唇を塞がれた。
顎を掴まれ半強制的に口を開けさせられ、遠慮なく滑り込んできた舌によって俺の舌が捕らえられる。
口腔内をまさぐられ、クチュリという音が室内に響き渡り、唾液と共に魔力が流れ込んできたと思ったら、強制的に魔力の補給をされてしまった。
「寝てもらっては困ります」
仕方なしに目を開けると、苛立たし気な榛色の瞳が至近距離で俺を見据えていた。
俺らって一応ベッドでキスして見つめ合ってるっていう状態だよな?
傍から見れば立派に恋人同士の睦み合い。
さっきのセドリックと同じような状況のはずなのにこちらは甘さなど微塵もない。
「フッ……」
「何が可笑しいのですか?」
「いや。なんとなく?」
もう男とセックスする必要性が無くなったのに一日に何度も男とベッドでキスしてるっていう状況と、俺に対するスタンスが全くブレない宰相様に、俺はなんだか可笑しくなってしまい、つい笑いが溢れてしまった。
「多少は回復されたのなら本題に入ってもよろしいでしょうか」
「それってさっきの茶番に関係ある話ってことですか?」
「わかっていらっしゃるのなら話が早い。腹芸には多少自信があったのですが、さすがに偽りの愛を売るプロだったあなたには通用しませんでしたね」
褒めてんのか嫌味を言われてんのか微妙なラインだが、これは多分後者だな。
それはわかっても茶番の意味までは察することが出来なかった俺は、わかった風な顔をして俺に覆い被さったままの宰相様の顔を見上げた。
「あなたは運命というものをどう思われますか?」
運命、ね……。
それってシチュエーションによっては物凄いドラマチックな言葉だし、不遇な境遇に陥った時もその言葉を当てはめることによってある程度気持ちに折り合いをつけることが出来る場合があるってのもわかってるけど、神様の作為によってこの世界の勇者にさせられた俺としては、運命というのは『押し付けられた厄介な役割』を肯定する為の便利な言葉だとしか思えない。
そもそも俺は運命なんてもんを信じちゃいないし。
「宰相様は信じてるんですか?運命ってやつを」
馬鹿にしたつもりはないが、俺と同様そんなものを信じていなそうな宰相様がそんな話をしてきたってことは、そういうのに絡んだ話ってことだろう。
「信じているというよりは、信じざるを得ない状況になっていることを認めたといったところでしょうか。出来ることならそんなものに引き摺られたくはないのですがね……」
一体誰のどういう行動を見てそう思ったんだか……。
「回りくどい言い回しは時間の無駄でしかないでしょう? ここでの話はあくまでもベッドでのリップサービスってことでお互い腹割って話しません?」
俺の提案に宰相様は少しだけ逡巡するような素振りを見せると。
「そうですね。ベッドの中では多少口が軽くなる傾向にあるらしいですから、こればかりは仕方がないですね。所詮は寝物語ですし」
暗にここだけの話だということを仄めかしながら、もう一度俺に深く口付けた。
確かにベッドの中だったら密談にはうってつけかもしれない。
ただ話をするだけよりは魔力の譲渡をしながらのほうが無駄がないからありがたいけど。……後が怖いなぁ。
とは思いつつも貰えるモンは貰っとこうと俺もちゃっかり舌を絡めて積極的に唇を合わせていく。
やっぱり宰相様とのキスはスゲーな。あっという間に身体のダルさが無くなった。
「単刀直入に言います。セドリック様にはもう近付かないでいただけますか?」
もちろん既にそういうつもりで行動していた俺に否やはない。
でもあっさり了承すると怪しまれるので、返事は一応理由を聞いてからにしよう。
「何故、とお聞きしても?」
「……セドリック様にはミューア侯爵家のクラウディア様という国が定めた正式な婚約者がおられます。本来なら結婚式は来年の予定だったのですが、王はセドリック様に北の砦への遠征をお命じになった際、万が一に備えて遠征前にクラウディア様と婚姻関係を持たれるよう示唆されました」
そういえばセドリックはアシュリーの妹と婚約してるんだっけ。
死の危険が伴う任務だからせめてセドリックの血を引く子供だけでも残しておきたいってことなんだろうけど。
でもさ、国王様にはもう五人も王子がいるんだから王家の血筋が途絶える心配をする必要はないよな?
なんか引っかかる。
先代の王の子供は現国王様とセドリックの二人だけ。
セドリックは臣下に下っているが、国王様には五人の子供がいて既に第一王子が立太子している。
一見安泰に見えるんだけど。
でもアイザックからの情報によると、其々に後ろ楯となる有力貴族がついており、既に水面下で次代の王位争いが繰り広げられているのではないかという話だった。
俺はそれを聞いた時、ただでさえ女性が生まれにくくなって人口が減少してる現状で更に魔物が強くなり魔王まで復活しようとしてる今、そんな事してる場合じゃないだろうに、自分の事しか考えない人間っていうのはホント空気読まないよな、としか思わなかったし、実際王太子殿下と接してみてこの国大丈夫かな、って思わなくもなかったけど……。
──もしかして。
宰相様が云わんとしていることに気付き、俺は正直反応に困った。
しかも最終目的地はその中でも外国からの貴賓客が滞在する時にも使われるVIPルームだった。
ターコイズブルーに凝った金色の模様が描かれた壁紙。ネイビーのカーペット。キングサイズのベッドは天蓋つきで淡いブルーのシフォンのような布で覆われており、ベッドに使われている寝具は深海を思わせるような濃いブルーだ。
青って確か鎮静効果がある色なんだっけ?
部屋全体が落ち着く色合いの筈なのに全然落ち着けないのは、一緒にいる相手がこの人だからなのか。はたまた別の理由か。
宰相様の表情はさっきとは打って変わって険しいものになっており、さっき見せた表情は幻だったんじゃないかと思えてしまう。……いつもどおりに戻っただけともいうけどさ。
「まさかこの私が間男のような真似をする日がこようとは」
明らかに不服そうな口調とは裏腹に、丁寧な仕草でベッドルームにあるキングサイズのベッドへと下ろしてくれた宰相様は、酷く疲れた様子で自身も俺が横たわるベッドの端に腰かけた。
諸々忙しい最中なのに仕事増やしてゴメン。
でも、俺が頼んだの宰相様じゃねぇし。
とは思ったもののそんな事を言おうものならこっちに何かが飛び火してくることは目に見えているので、腹の中だけに留めて黙っておくことにした。
さて、こんな場所に連れ込んで一体何を企んでいらっしゃることやら。
一応身構えてはみるものの、情けないことに魔力不足による弊害で色々と鈍くなっている状態では、この宰相様相手に下手に言質をとられないようにするだけで精一杯かもしれない。
「そんなに警戒しないでいただけますか。少しお聞きしたいことがあっただけなので」
そういえばたっぷり話を聞くとか言ってたっけ。
あれ、てっきり山ほど文句を言われたりってことだと思ってたけど、この宰相様の様子を見る限りどうもそういう方向ではなさそうだ。
でも正直言って今の状態じゃ俺、その話を聞いてる間に寝ちゃいそうなんだけど……。
今の俺はなんの心配もなくこの素晴らしいベッドを堪能していいのならすぐに意識を手放せる自信がある。
安静にしていたほうが魔力の自然回復が早まるから、身体がひたすら睡眠を求めてるんだよな。
「……手短にお願いします。見てのとおり俺今限界なんで」
「辛そうですね。セドリック様は魔力の譲渡をしてはくださらなかったんですか?」
「色々あってそこまでに至らなかったんですよ」
「もしかして秘めた想いを告げられでもしましたか?」
何があったのかあっさり言い当てられ、俺はどう返事をしていいものかちょっと迷った。
告白されたことは確かだが、記憶操作の魔法が成功していたらそもそもの想い自体が無かったことになってる筈なので下手なことを言わないほうがいい。
すると宰相様は俺の沈黙をどう捉えたのか。
「コウキさんは普段合理的な考えをするくせに、案外情に厚いところがありますからね。自分に真摯に想いを寄せているとわかった相手を素知らぬ顔で利用することは出来なかった、といったところでしょうか」
訳知り顔でそう言い出した。
ほとんど当たっているものの、指摘されると面白くない。
俺は宰相様の言葉に反応することすら面倒になり、静かにため息を吐いて目を閉じた。
俺限界だって言ったし、寝落ちしたってことにしちゃおうかな……。
ところが。
宰相様は俺のそんな行動を許してくれる筈もなく、ベッドが揺れたと思ったら、不意に唇を塞がれた。
顎を掴まれ半強制的に口を開けさせられ、遠慮なく滑り込んできた舌によって俺の舌が捕らえられる。
口腔内をまさぐられ、クチュリという音が室内に響き渡り、唾液と共に魔力が流れ込んできたと思ったら、強制的に魔力の補給をされてしまった。
「寝てもらっては困ります」
仕方なしに目を開けると、苛立たし気な榛色の瞳が至近距離で俺を見据えていた。
俺らって一応ベッドでキスして見つめ合ってるっていう状態だよな?
傍から見れば立派に恋人同士の睦み合い。
さっきのセドリックと同じような状況のはずなのにこちらは甘さなど微塵もない。
「フッ……」
「何が可笑しいのですか?」
「いや。なんとなく?」
もう男とセックスする必要性が無くなったのに一日に何度も男とベッドでキスしてるっていう状況と、俺に対するスタンスが全くブレない宰相様に、俺はなんだか可笑しくなってしまい、つい笑いが溢れてしまった。
「多少は回復されたのなら本題に入ってもよろしいでしょうか」
「それってさっきの茶番に関係ある話ってことですか?」
「わかっていらっしゃるのなら話が早い。腹芸には多少自信があったのですが、さすがに偽りの愛を売るプロだったあなたには通用しませんでしたね」
褒めてんのか嫌味を言われてんのか微妙なラインだが、これは多分後者だな。
それはわかっても茶番の意味までは察することが出来なかった俺は、わかった風な顔をして俺に覆い被さったままの宰相様の顔を見上げた。
「あなたは運命というものをどう思われますか?」
運命、ね……。
それってシチュエーションによっては物凄いドラマチックな言葉だし、不遇な境遇に陥った時もその言葉を当てはめることによってある程度気持ちに折り合いをつけることが出来る場合があるってのもわかってるけど、神様の作為によってこの世界の勇者にさせられた俺としては、運命というのは『押し付けられた厄介な役割』を肯定する為の便利な言葉だとしか思えない。
そもそも俺は運命なんてもんを信じちゃいないし。
「宰相様は信じてるんですか?運命ってやつを」
馬鹿にしたつもりはないが、俺と同様そんなものを信じていなそうな宰相様がそんな話をしてきたってことは、そういうのに絡んだ話ってことだろう。
「信じているというよりは、信じざるを得ない状況になっていることを認めたといったところでしょうか。出来ることならそんなものに引き摺られたくはないのですがね……」
一体誰のどういう行動を見てそう思ったんだか……。
「回りくどい言い回しは時間の無駄でしかないでしょう? ここでの話はあくまでもベッドでのリップサービスってことでお互い腹割って話しません?」
俺の提案に宰相様は少しだけ逡巡するような素振りを見せると。
「そうですね。ベッドの中では多少口が軽くなる傾向にあるらしいですから、こればかりは仕方がないですね。所詮は寝物語ですし」
暗にここだけの話だということを仄めかしながら、もう一度俺に深く口付けた。
確かにベッドの中だったら密談にはうってつけかもしれない。
ただ話をするだけよりは魔力の譲渡をしながらのほうが無駄がないからありがたいけど。……後が怖いなぁ。
とは思いつつも貰えるモンは貰っとこうと俺もちゃっかり舌を絡めて積極的に唇を合わせていく。
やっぱり宰相様とのキスはスゲーな。あっという間に身体のダルさが無くなった。
「単刀直入に言います。セドリック様にはもう近付かないでいただけますか?」
もちろん既にそういうつもりで行動していた俺に否やはない。
でもあっさり了承すると怪しまれるので、返事は一応理由を聞いてからにしよう。
「何故、とお聞きしても?」
「……セドリック様にはミューア侯爵家のクラウディア様という国が定めた正式な婚約者がおられます。本来なら結婚式は来年の予定だったのですが、王はセドリック様に北の砦への遠征をお命じになった際、万が一に備えて遠征前にクラウディア様と婚姻関係を持たれるよう示唆されました」
そういえばセドリックはアシュリーの妹と婚約してるんだっけ。
死の危険が伴う任務だからせめてセドリックの血を引く子供だけでも残しておきたいってことなんだろうけど。
でもさ、国王様にはもう五人も王子がいるんだから王家の血筋が途絶える心配をする必要はないよな?
なんか引っかかる。
先代の王の子供は現国王様とセドリックの二人だけ。
セドリックは臣下に下っているが、国王様には五人の子供がいて既に第一王子が立太子している。
一見安泰に見えるんだけど。
でもアイザックからの情報によると、其々に後ろ楯となる有力貴族がついており、既に水面下で次代の王位争いが繰り広げられているのではないかという話だった。
俺はそれを聞いた時、ただでさえ女性が生まれにくくなって人口が減少してる現状で更に魔物が強くなり魔王まで復活しようとしてる今、そんな事してる場合じゃないだろうに、自分の事しか考えない人間っていうのはホント空気読まないよな、としか思わなかったし、実際王太子殿下と接してみてこの国大丈夫かな、って思わなくもなかったけど……。
──もしかして。
宰相様が云わんとしていることに気付き、俺は正直反応に困った。
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