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下克上
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ふぅ。
決めた、これでいこう。
アマリヤは、一人戦いの準備を終え闘技場へと足を向けた。
「只今より、ミゼル・ヨデン対アマリヤ・ジルシフ・サニリーナの決闘を開始する。尚、これは下克上も含む戦いである。審判は私、コルデット・ハウスメルタが執り行う。前置きは以上。」
「始め!」
その声と共にミゼルが動き出す。
「『我が呼びかけに答えよ。古の鳥、フェニックス』!」
召喚魔法か。
しかもフェニックスときた。
流石だなと思いながら私も準備を行う。
「『名も無き水神、我を護れ。
名も無き雷神、我に纏え。
名も無き闇神、我と共に。』」
アマリヤがそう言葉にした瞬間、水の壁が展開。
アマリヤの今回の武器である槍が雷を纏う。
さらに、防御・攻撃力が上がる。
「っ流石だな、アマリヤ。」
ミゼルは表情を驚きに変えながらもフェニックスを仕掛ける。
通常であれば避けることすら出来ないそれをアマリヤの防御壁は防いだ。
そして槍を投げる。
槍は真っ直ぐミゼルへと行き、防ぐために展開された魔法を貫く。
そして、ミゼルへと刺さる____前に止まる。
首筋ギリギリの場所に槍があり、尚も魔法で追い討ちをかける準備をしているアマリヤを見て、ミゼルは一言発した。
「降参」
「勝負あり!勝者アマリヤ・ジルシフ・サニリーナ!」
会場からの歓声は無い。
皆呆然としてその結果を受け入れるために脳を動かしている。
理由は明確。
常人であれば召喚不可能なフェニックスを召喚してみせた男子生徒。
そしてそれを難なく跳ね除け、次の攻撃で相手を降参させた女子生徒。
最強最速の試合。
後にこう語り継げられる事となるミゼルとアマリヤの決闘はこうして幕を閉じた。
決めた、これでいこう。
アマリヤは、一人戦いの準備を終え闘技場へと足を向けた。
「只今より、ミゼル・ヨデン対アマリヤ・ジルシフ・サニリーナの決闘を開始する。尚、これは下克上も含む戦いである。審判は私、コルデット・ハウスメルタが執り行う。前置きは以上。」
「始め!」
その声と共にミゼルが動き出す。
「『我が呼びかけに答えよ。古の鳥、フェニックス』!」
召喚魔法か。
しかもフェニックスときた。
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さらに、防御・攻撃力が上がる。
「っ流石だな、アマリヤ。」
ミゼルは表情を驚きに変えながらもフェニックスを仕掛ける。
通常であれば避けることすら出来ないそれをアマリヤの防御壁は防いだ。
そして槍を投げる。
槍は真っ直ぐミゼルへと行き、防ぐために展開された魔法を貫く。
そして、ミゼルへと刺さる____前に止まる。
首筋ギリギリの場所に槍があり、尚も魔法で追い討ちをかける準備をしているアマリヤを見て、ミゼルは一言発した。
「降参」
「勝負あり!勝者アマリヤ・ジルシフ・サニリーナ!」
会場からの歓声は無い。
皆呆然としてその結果を受け入れるために脳を動かしている。
理由は明確。
常人であれば召喚不可能なフェニックスを召喚してみせた男子生徒。
そしてそれを難なく跳ね除け、次の攻撃で相手を降参させた女子生徒。
最強最速の試合。
後にこう語り継げられる事となるミゼルとアマリヤの決闘はこうして幕を閉じた。
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