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「おねー様!見て下さい!」
そう言って真新しい学園の制服を身に着けて私に近寄って来たのは、妹であるミリネール。
その顔には満面の笑みを浮かべており、ミリーが学園生活をとても楽しみにしているのが伺える。
「よく似合っているよ、ミリー。」
「ふふっ、お姉様にそう言っていただけるだけでとても幸せです!」
「そうか。ただ、あまりはしゃぎすぎては駄目だよ。」
「はーい!」
明日からミリーも私の通う国立薔薇園学園に入学する。
通称薔薇学は、ほとんどの生徒が高い身分の者達が通う学園で、私たちフォルベス家もその中の1つだ。
だから、ミリーにも令嬢としての礼節をしっかりやってもらいたいのだが、それは難しい問題で。
家の中ならまだしも、外でも走って大きな声で私の名を呼ぶ。
そして、飛びつくように抱きしめてくるのだ。
そうする度に「ミリー、はしゃぎすぎては駄目だよ。」と注意しているのに直る気配が無い。
全く困った妹だ。
「お姉様、またそうやって呆れられた様なお顔をするのです?」
「すまない。ミリーが元気過ぎるのも困りものだなと思っただけだよ。」
「もう、何ですかそれ~!……これでも直そうと頑張ってるんですよ!ただ、お姉様を見ると衝動が抑えられないというか、その、」
「そうか。それじゃ私以外の人にやる心配はしなくてもいいか。」
「む。信じてない顔してます~。」
「ははっ。信じてるさ。」
もう~。とまだ不満そうにしている妹を背に私は自室へ戻るのであった。
***
私のお姉様は美しい。
断言出来る。
スラリとした体躯、長い紺青色の髪。
さらに、お胸が大きい。
男らしい口調だけど、中身はとても乙女で純情で…
正義感溢れる自慢のお姉様。
明日からは、そんなお姉様と一緒に学園に通うことがてきる。
そう考えるだけで舞い上がってしまって、ついつい制服を着て、丁度廊下にいらっしゃったお姉様に感想を求めに来てしまった。
「似合っているよ。」
その言葉を聞いた瞬間、あぁお姉様に褒めてもらえた!
と心が勝手に喜びに震える。
その後、言葉を何回か交わしてお姉様は自室に戻って行かれた。
後ろ姿も美しい!
そんな事を考えていると後ろから声をかけられた。
「ミリネールお嬢様。お支度の準備を開始致しますので、お部屋までどうぞお戻りくださいませ。」
「分かったわ、マナ。」
「ところでお嬢様。」
「なーに?」
「本当に決行なさるのですか?」
「当たり前よ!お姉様をお守りするためだもの!」
「畏まりました。」
そう、お姉様に寄り付く虫けらは私が退治しないとね。
***
「マリー、学園は寮生活の方を選んだようだが大丈夫か?」
翌朝、移動の馬車の中でもう一度確認する。
「えぇ大丈夫です!私もお姉様と同じがいいんです!」
「そうか、あまり無理はするなよ。途中で家から通うことにする事も出来るんだからな。」
「心配しすぎですよ、お姉様。」
そういって微笑むマリーの顔を見て、迷いは無いんだなと安心する。
マリーには、この学園生活を十分に楽しんでほしいからな。
そうこうしているうちに、学園に着いたようだ。
「アゼルティお嬢様、ミリネールお嬢様学園に到着致しました。」
「ここまでご苦労だった。」
「ありがとう、シーター。」
「勿体なきお言葉。……お荷物の方は、我々従者が責任もってお部屋までお運びいたします。」
「「ありがとう。」」
「それでは、行ってらっしゃいませ。」
「あぁ、行ってくる。」
「はい、行ってきます!」
その言葉を最後に私とミリーは、学園の門をくぐった。
そう言って真新しい学園の制服を身に着けて私に近寄って来たのは、妹であるミリネール。
その顔には満面の笑みを浮かべており、ミリーが学園生活をとても楽しみにしているのが伺える。
「よく似合っているよ、ミリー。」
「ふふっ、お姉様にそう言っていただけるだけでとても幸せです!」
「そうか。ただ、あまりはしゃぎすぎては駄目だよ。」
「はーい!」
明日からミリーも私の通う国立薔薇園学園に入学する。
通称薔薇学は、ほとんどの生徒が高い身分の者達が通う学園で、私たちフォルベス家もその中の1つだ。
だから、ミリーにも令嬢としての礼節をしっかりやってもらいたいのだが、それは難しい問題で。
家の中ならまだしも、外でも走って大きな声で私の名を呼ぶ。
そして、飛びつくように抱きしめてくるのだ。
そうする度に「ミリー、はしゃぎすぎては駄目だよ。」と注意しているのに直る気配が無い。
全く困った妹だ。
「お姉様、またそうやって呆れられた様なお顔をするのです?」
「すまない。ミリーが元気過ぎるのも困りものだなと思っただけだよ。」
「もう、何ですかそれ~!……これでも直そうと頑張ってるんですよ!ただ、お姉様を見ると衝動が抑えられないというか、その、」
「そうか。それじゃ私以外の人にやる心配はしなくてもいいか。」
「む。信じてない顔してます~。」
「ははっ。信じてるさ。」
もう~。とまだ不満そうにしている妹を背に私は自室へ戻るのであった。
***
私のお姉様は美しい。
断言出来る。
スラリとした体躯、長い紺青色の髪。
さらに、お胸が大きい。
男らしい口調だけど、中身はとても乙女で純情で…
正義感溢れる自慢のお姉様。
明日からは、そんなお姉様と一緒に学園に通うことがてきる。
そう考えるだけで舞い上がってしまって、ついつい制服を着て、丁度廊下にいらっしゃったお姉様に感想を求めに来てしまった。
「似合っているよ。」
その言葉を聞いた瞬間、あぁお姉様に褒めてもらえた!
と心が勝手に喜びに震える。
その後、言葉を何回か交わしてお姉様は自室に戻って行かれた。
後ろ姿も美しい!
そんな事を考えていると後ろから声をかけられた。
「ミリネールお嬢様。お支度の準備を開始致しますので、お部屋までどうぞお戻りくださいませ。」
「分かったわ、マナ。」
「ところでお嬢様。」
「なーに?」
「本当に決行なさるのですか?」
「当たり前よ!お姉様をお守りするためだもの!」
「畏まりました。」
そう、お姉様に寄り付く虫けらは私が退治しないとね。
***
「マリー、学園は寮生活の方を選んだようだが大丈夫か?」
翌朝、移動の馬車の中でもう一度確認する。
「えぇ大丈夫です!私もお姉様と同じがいいんです!」
「そうか、あまり無理はするなよ。途中で家から通うことにする事も出来るんだからな。」
「心配しすぎですよ、お姉様。」
そういって微笑むマリーの顔を見て、迷いは無いんだなと安心する。
マリーには、この学園生活を十分に楽しんでほしいからな。
そうこうしているうちに、学園に着いたようだ。
「アゼルティお嬢様、ミリネールお嬢様学園に到着致しました。」
「ここまでご苦労だった。」
「ありがとう、シーター。」
「勿体なきお言葉。……お荷物の方は、我々従者が責任もってお部屋までお運びいたします。」
「「ありがとう。」」
「それでは、行ってらっしゃいませ。」
「あぁ、行ってくる。」
「はい、行ってきます!」
その言葉を最後に私とミリーは、学園の門をくぐった。
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