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暴露
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ヒデとミツにFrozengunを50丁渡した後カズマはスイートウォーター城のコンピュータールームに案内された。
IDにはカズマの名前が使われていないのでカズマは少しホッとした。
もし自分の名前がIDだったならばその説明をするのがとてもややこしくなる。
余計な時間をとられたくない。そんな焦りを感じていた。
コンピュータールームにはミツが付き添ってくれた。
施設の案内というよりは過度の情報収集をさせないための監視が目的のようだった。
コンピュータールームに入るとカズマはアレクの情報を探した。
Jシェルターのコンピューターではアレクの情報はほとんどなかった。
Dシェルターは一度Aシェルターと会談を行っている。
画像や映像があれば欲しかった。
『あった・・・』
数年前の新聞の記事が残っていた。
記事の内容は首脳会談について。
アレクは終始兜をかぶって顔をみせてはいない。
『動きが見たいな・・・』
カズマがアレクの動画を検索するとニュース番組だろうか?
アレクとヒデが歩いている姿の映像がヒットした。
カズマはただ歩いているだけのアレクの映像を何度も巻き戻して見た。
『敵地だってのに余裕だな・・・』
この当時BシェルターとDシェルターは戦闘状態だったが、アレクは単身で和平交渉に乗り出してきた。
Dシェルターには衝撃的な出来事だった為、歴史の教科書に載るほどだった。
アレクがDシェルターに入国したら暗殺するかどうか論議されていたが、ヒデは汚点を残す事を嫌い、堂々と和平交渉に臨んだ。
たった一人でスイートウオーター城に来たアレクに対し、護衛をつける事でヒデは敬意を表していた。
兜をかぶっているので表情は見えないが、アレクは落ち着いている。
逆にヒデや護衛達の方が緊張しているようだった。
カズマ:「ミツさん。この映像のデータをいただきたいんですがよろしいでしょうか?」
ミツは少し考えてからメモリースティックをとりだした。
ミツ:「こちらの使い方はご存じですか?」
カズマ:「はい大丈夫です。」
ミツ:「ならばこの映像のデータをコピーしてこの中に保存しておきます。サンライト城のコンピューターにも差し込み口がありますか?」
カズマ:「はい、お願いします。」
ミツはスティックをUSBポートに差し込み、ファイルをコピーして保存した。
カズマ:「ありがとうございます。貴重な情報ですから大切に扱います。」
カズマはスティックを受け取り、コンピュータールームを後にしようとした。
ミツ:「カズマさん、ちょっと待ってください!」
立ち去ろうとするカズマをミツが呼び止める。
カズマ:「なんでしょうか?ミツさん。」
ミツ:「あの・・・大変申し上げにくいのですが・・・」
『やはり情報持ち出しはマズかったか・・・』
カズマはミツの言葉を警戒した。
ミツ:「明日の朝にはサンライト城に戻るとのことですが、もうニ、三日ここに滞在してもらえないでしょうか?」
カズマ:「理由をお聞かせいただけますか?」
ミツ:「お忙しいとは思いますが、一般兵へのFrozengunの訓練をカズマさんにお願いしたいのです。」
カズマ:「私が訓練を?」
ミツ:「はい、先ほどの講義を一般兵にもご教授願いたいのです。」
面倒くさいな・・・カズマがそう思った時ミツが言った。
ミツ:「なぜ自分達でやらんのか?という顔ですね。」
カズマ:「まあ・・・そうなってしまいますね。」
カズマが正直に言うとミツは自嘲気味に笑いながら話し始めた。
ミツ:ツ:「我々が一般兵に教えるのとあなたが教えるのではレベルが違います。」
カズマ:「そうですか?今日教えた事をそのまま一般兵に伝えるだけです。誰が教えても同じだと思いますが?」
ミツ:「そんな事はありません。あなたは伝説の勇者様ですから。」
『コイツ・・・なんでわかった?』
カズマの目が鋭くなる。
ミツは微笑みながら続ける。
ミツ:「サンライト城の『予言の書』は我が国でも伝えられております。その中でも勇者様の出現に関しては我々にとっても希望の光なのです。ヒデ国王も多分あなたの事をお気づきですよ。」
カズマは観念したように頭をかいた。
カズマ:「そうか・・・バレバレってわけね。あー恥ずかし。」
ミツ:「我が民にもあなたのお言葉をいただきたいのです。お願いします!」
ミツが頭を深々と下げてカズマにお願いをする。
カズマは芝居をやめて普段通りの口調に戻る。
カズマ:「残念だが時間がねぇ・・・俺は今日にもここを飛び立って帰りたいくらいなんだ。わかってくれ。」
ミツ:「今日これから勇者様のお言葉をいただければ明日の朝にお引き取りいただいても結構です。」
カズマ:「ダメだ。俺が勇者だってことはあんたらだけの胸にしまっておいてくれ。俺が勇者だって情報を敵に与えるのは極力避けたい。」
ミツ:「我々は信用できませんか?絶対にこの事は誰にも漏らしません。」
カズマ:「違う。絶対情報を漏らさないとしても、外部の敵はこちらの様子をじっくりと見てる。雰囲気だけで察するのさ。だから頼む。俺の事は放っておいてこのまま明日の朝に出て行かせてくれ。」
ミツ:「サンライト城の雰囲気が変わった事は我が民も気づいています。勇者様到来を皆感じ始めています。」
カズマ:「ほら、アンタらも雰囲気だけで察しただろ?それと同じ事をここでもされたくないんだよ。そうなっちまったら危険なんだよ!」
カズマはイライラして声が大きくなった。
ミツがさすがにしょげているのでかわいそうになった。
カズマ:「気持ちはわかる。だが今は勘弁してくれ。必ずまたここに来て皆に宣言するから。俺が世界を救うと。」
その言葉を聞くとミツは目を輝かせた。
ミツ:「ありがとうございます!それで十分です!」
カズマ:「じゃあこれでこの話はおしまいだ。部屋に案内してくれ。」
ミツ:「はい、部屋はこちらです。」
ミツはカズマの一言で元気になった。
そのテンションは誰が見ても異常でカズマは自分の失敗に気付いた。
『ダメだコイツ・・・』
このミツの様子はスイートウォーター城の住人に知れ渡り、勇者訪問の噂が流れた。
IDにはカズマの名前が使われていないのでカズマは少しホッとした。
もし自分の名前がIDだったならばその説明をするのがとてもややこしくなる。
余計な時間をとられたくない。そんな焦りを感じていた。
コンピュータールームにはミツが付き添ってくれた。
施設の案内というよりは過度の情報収集をさせないための監視が目的のようだった。
コンピュータールームに入るとカズマはアレクの情報を探した。
Jシェルターのコンピューターではアレクの情報はほとんどなかった。
Dシェルターは一度Aシェルターと会談を行っている。
画像や映像があれば欲しかった。
『あった・・・』
数年前の新聞の記事が残っていた。
記事の内容は首脳会談について。
アレクは終始兜をかぶって顔をみせてはいない。
『動きが見たいな・・・』
カズマがアレクの動画を検索するとニュース番組だろうか?
アレクとヒデが歩いている姿の映像がヒットした。
カズマはただ歩いているだけのアレクの映像を何度も巻き戻して見た。
『敵地だってのに余裕だな・・・』
この当時BシェルターとDシェルターは戦闘状態だったが、アレクは単身で和平交渉に乗り出してきた。
Dシェルターには衝撃的な出来事だった為、歴史の教科書に載るほどだった。
アレクがDシェルターに入国したら暗殺するかどうか論議されていたが、ヒデは汚点を残す事を嫌い、堂々と和平交渉に臨んだ。
たった一人でスイートウオーター城に来たアレクに対し、護衛をつける事でヒデは敬意を表していた。
兜をかぶっているので表情は見えないが、アレクは落ち着いている。
逆にヒデや護衛達の方が緊張しているようだった。
カズマ:「ミツさん。この映像のデータをいただきたいんですがよろしいでしょうか?」
ミツは少し考えてからメモリースティックをとりだした。
ミツ:「こちらの使い方はご存じですか?」
カズマ:「はい大丈夫です。」
ミツ:「ならばこの映像のデータをコピーしてこの中に保存しておきます。サンライト城のコンピューターにも差し込み口がありますか?」
カズマ:「はい、お願いします。」
ミツはスティックをUSBポートに差し込み、ファイルをコピーして保存した。
カズマ:「ありがとうございます。貴重な情報ですから大切に扱います。」
カズマはスティックを受け取り、コンピュータールームを後にしようとした。
ミツ:「カズマさん、ちょっと待ってください!」
立ち去ろうとするカズマをミツが呼び止める。
カズマ:「なんでしょうか?ミツさん。」
ミツ:「あの・・・大変申し上げにくいのですが・・・」
『やはり情報持ち出しはマズかったか・・・』
カズマはミツの言葉を警戒した。
ミツ:「明日の朝にはサンライト城に戻るとのことですが、もうニ、三日ここに滞在してもらえないでしょうか?」
カズマ:「理由をお聞かせいただけますか?」
ミツ:「お忙しいとは思いますが、一般兵へのFrozengunの訓練をカズマさんにお願いしたいのです。」
カズマ:「私が訓練を?」
ミツ:「はい、先ほどの講義を一般兵にもご教授願いたいのです。」
面倒くさいな・・・カズマがそう思った時ミツが言った。
ミツ:「なぜ自分達でやらんのか?という顔ですね。」
カズマ:「まあ・・・そうなってしまいますね。」
カズマが正直に言うとミツは自嘲気味に笑いながら話し始めた。
ミツ:ツ:「我々が一般兵に教えるのとあなたが教えるのではレベルが違います。」
カズマ:「そうですか?今日教えた事をそのまま一般兵に伝えるだけです。誰が教えても同じだと思いますが?」
ミツ:「そんな事はありません。あなたは伝説の勇者様ですから。」
『コイツ・・・なんでわかった?』
カズマの目が鋭くなる。
ミツは微笑みながら続ける。
ミツ:「サンライト城の『予言の書』は我が国でも伝えられております。その中でも勇者様の出現に関しては我々にとっても希望の光なのです。ヒデ国王も多分あなたの事をお気づきですよ。」
カズマは観念したように頭をかいた。
カズマ:「そうか・・・バレバレってわけね。あー恥ずかし。」
ミツ:「我が民にもあなたのお言葉をいただきたいのです。お願いします!」
ミツが頭を深々と下げてカズマにお願いをする。
カズマは芝居をやめて普段通りの口調に戻る。
カズマ:「残念だが時間がねぇ・・・俺は今日にもここを飛び立って帰りたいくらいなんだ。わかってくれ。」
ミツ:「今日これから勇者様のお言葉をいただければ明日の朝にお引き取りいただいても結構です。」
カズマ:「ダメだ。俺が勇者だってことはあんたらだけの胸にしまっておいてくれ。俺が勇者だって情報を敵に与えるのは極力避けたい。」
ミツ:「我々は信用できませんか?絶対にこの事は誰にも漏らしません。」
カズマ:「違う。絶対情報を漏らさないとしても、外部の敵はこちらの様子をじっくりと見てる。雰囲気だけで察するのさ。だから頼む。俺の事は放っておいてこのまま明日の朝に出て行かせてくれ。」
ミツ:「サンライト城の雰囲気が変わった事は我が民も気づいています。勇者様到来を皆感じ始めています。」
カズマ:「ほら、アンタらも雰囲気だけで察しただろ?それと同じ事をここでもされたくないんだよ。そうなっちまったら危険なんだよ!」
カズマはイライラして声が大きくなった。
ミツがさすがにしょげているのでかわいそうになった。
カズマ:「気持ちはわかる。だが今は勘弁してくれ。必ずまたここに来て皆に宣言するから。俺が世界を救うと。」
その言葉を聞くとミツは目を輝かせた。
ミツ:「ありがとうございます!それで十分です!」
カズマ:「じゃあこれでこの話はおしまいだ。部屋に案内してくれ。」
ミツ:「はい、部屋はこちらです。」
ミツはカズマの一言で元気になった。
そのテンションは誰が見ても異常でカズマは自分の失敗に気付いた。
『ダメだコイツ・・・』
このミツの様子はスイートウォーター城の住人に知れ渡り、勇者訪問の噂が流れた。
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