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~ファンタジー異世界旅館探訪~
【第2章】第63話「ルーシェと魔獣の――」
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ノーチェの突然の『忠誠の儀』に唖然としていた一同も幾分落ち着いてきた頃、リリーがポツリと呟いた。
「その、コゥライソンって言う地名?は聞いた事がない……。皆は?」
隠されし守護者の面々は顔を見合わせたが、その表情から答えは既に出ているようだった。
「中部、中央連邦の地名ではないと思う。この辺じゃない事は確かだ」
「南部の地名でもありませんね。そもそも別の大陸ですし。それにユーキさんは南部の方ではないでしょう?」
「帝国や……北部でもない。西部はここからは遠すぎる――」
リリーは後ろを振り返ると、タイエンは首を横に振る事でそれに答えていた。
彼女は少し考え、残った可能性を口にした。
「ノーヴラ・ユゥキは東部出身?」
「ああ、言われてみれば、確かに東部人の特徴まんまだな」
「えーーと……」
優希は思わず、首を傾げて聞き返しそうになったが、既の所で留まる事が出来た。
マティアス達は、アルヴァーと親しいようだが、異世界人だとカミングアウトするのは、アルヴァーと相談した方が良いと考え視線で会話する。
ルーシェの魔法が効果を発揮している間は、内緒話が出来ないため、相談も出来なかった。
視線を受けて、アルヴァーはまじまじと優希を見つめて何やら思考を巡らせていたが、急に納得気な表情になると、優希に代わって説明を始めた。
「ああ、優希は確かに東部人だが、色々込み入った話になる、今は詮索しないで貰えると助かる。後、コウライソンは地名ではない。猫妖精の命名規則だと、自分の所属する組織も名前に含む。ノーチェと同じくピアンタも今は、カタルティロイ・ピアンタとなっている筈だ」
「コウライソンというのは、えーと、商店が集まった所というか、商店街みたいな場所の事です。(正確には別の名前ですけど……)」
アルヴァーと違い、優希のたどたどしい説明でも聞き覚えのない名称のためか、すんなりと受け入れられたようだ。
「コーライソンは商業区なのか。じゃあ、東部出身だと、イリヒロセは家名って事になる……んだったか?」
「ええ、優希が名前になります」
自信なさげにマティアスが確認した所をみるに、東部人は珍しい存在らしい。
「……帝国の王族に嫁いだ東部人もいる」
「聞いた事あるな。確か旧王国の王族の一員だったよな?」
興味深い話だったので、アルヴァーに視線を送ると東部の情報を補足してくれた。
「その東部人は、ミラーレ公ゆかりの人物だった筈だ。最もこの大陸の遥か遠方にあるとされる東部と王国の王家との繋がりなど不明な点も多い……一般的にはだが」
何やら含みのあるアルヴァーの言葉に、全員が思案気な表情になり、意見を言い合っていたが、不意に全員の声が遠くなった。と同時に周囲の音がやけにハッキリと聞こえてきた。
感覚的には、イヤホンを外した時に近く、皆の声は聞こえなくなったが、代わりに滝の音がやけにハッキリと聞こえている。
ルーシェが慌てて声を上げたが、先程と違い全くと言っていいほど声が届かない事に気付き、立ち上がると限界まで声を張り上げた。
「皆さん、魔法の効果が切れました! ……先生、掛け直しましょうか?」
「いや! 今後の事も考えると魔力は温存して置いた方が良いだろう。それに、予定より時間を取られた。ジャウードの後始末もあるし、そろそろ移動したいが、隠されし守護者、そちらも問題ないな?」
「ああ! 分かった!」
マティアスは何やら不満気な表情だったが、メンバーに手で合図を送ると素早く準備を整えた。
今まではあまり意識していなかったが、腰に剣を帯びレザーアーマーを纏う姿は、如何にも西洋風ファンタジーキャラそのもので、優希はまるでゲームの中から抜け出たような存在から目が離せなくなった。
『うーん、マティアスさんの容姿だと洋ゲーより国産って感じかな? 持っている剣も装備に比べて豪華だし。なら必殺技的なものがあると、よりそれっぽいかも?』
優希の視線に気付いたマティアスが、若干、頬を紅潮させて何やら呟いたが、誰にも聞こえなかった。が、リリーは口の僅かな動きから意味を読み取ったらしく、口元をニヤリとさせていた。
優希が、キャラメイク視点で見ていたなどとは露程も思っていない二人の思惑とは別に、全員の準備が整うのを待ってリーダーとしてマティアスが指揮を執った。
「密集隊形で行く。俺とリリーが先頭に立つから、お客さんはルーシェと一緒に纏まって付いて来てくれ。あまり離れ過ぎるなよ。タイエンは殿を頼む!」
全員が頷くとマティアスは軽く手を上げると、進行方向を示した。
「まずは川に沈めたマディムの回収。次にジャウードの回収――は改めて現物を確認してからだな。その後は、ミラーレに帰還する。出発!」
川沿いに移動すると、滝の音も遠くなり普通に会話出来るようになった。
ルーシェ以外の隠されし守護者のメンバーは、ある程度の距離を開けて警戒しているため、優希は声を潜めて改めてアルヴァーに東部に付いての説明を求めた。
「我々は便宜上、中央大陸を中心として、大きく四つの地方に分けている。中央連邦が丁度、大陸中央の国家群で、ここミラーレの地は中央連邦南東端で帝国との国境に位置している」
「じゃあ、大陸の北側は寒冷地になっていて、タイエンさんは、そこの出身?」
「――確かに大陸の三分の一は寒冷地帯になっているが、彼の出身地だと考えた根拠が知りたい」
少し驚いた様子ながら興味深げにアルヴァーが尋ねた。
優希は、リリーが北部と言ったとき、タイエンに視線で確認を取った事。この森に足を踏み入れてからの気候は広瀬村と殆ど同じだった事を考えると、大柄で肌が白いタイエンは、ベルクマンやグロージャーの法則が適用されるなら、寒い地域出身で、北部は寒冷地帯になっているのではないかと語った。
「……ふむ。興味深い法則だ。おそらく、こちらでも応用出来るだろう。一度、そちらの生物学の資料を閲覧したいものだな」
「ユーキさんは、とても博識なんですね。……ひょっとして中央院に在籍しているんですか? 先生ともお知り合いのようですし」
声は抑えていたつもりだったが、近くにいたルーシェには聞かれていたらしい。興味津々といった感じで会話に加わってきた。
「あ、あー! そういえば、さっき、南部は別の大陸だと言ってましたが、ルシエンさんは、そちらの出身なんですか?」
ルーシェの肌は褐色で、他の面々とは人種的な違いが見て取れる。別の大陸出身でもおかしくないだろうと、咄嗟に口にしていた。
「え? ええ、はい。確かに南方大陸出身ですけど……」
優希は半ば強引に南方大陸の事を色々と質問した。始めこそ疑問符を浮かべたルーシェだったが、故郷の事を聞かれるのは嬉しかったのか、気が付くと随分と話が弾んでいた。
それで、誤魔化せると優希は思っていたが、アルヴァーが「優希の出自に関しては後程――」とルーシェに囁いた事で、全く誤魔化し切れていなかったと、少し落ち込むのだった。
その後、何事もなく最初の目的地に到着した。
優希が、川に沈めたマディムという魔獣の引き上げを見学していると、マティアスが近づいて来た。
「――二人が楽しそうで何よりだ」
「すいません。煩かったですよね? 何時、魔獣が襲ってくるかも知れないのに……緊張感が足りませんでした」
危機的状況を乗り越えたとはいえ、この森を抜けるまでは油断出来ない。
そう考え、多少、憮然とした表情で睨んでいたマティアスだったが、思いの外、しおらしい反応を優希が見せた事で、逆に困惑してしまっていた。
「あ、いや、君や先生の実力は知ってるが、森を抜けるまでは安心出来ないからな。おしゃべりは帰ってからゆっくりやってくれ」
マティアスは、それだけ言うと魔獣を一括りに纏めて肩に担ぐと再び先頭に立った。
今度は無言で歩を進めると、周囲に僅かに漂う血の匂いを全員が感じ始めた。
やがて、優希が屠った首無し魔獣の亡骸が見えると、流れた血の匂いに獣臭が混じり、先程、食べた昼食を一瞬だけ戻しそうになって、優希は慌てて唾を飲み込んだ。
そんな臭気が漂う中でも、他の面々は慣れたものなのか、魔獣ジャウードの周りを囲み大きさを測ったり、切り落とされた頭を回収したりと輸送の算段を立てていた。
「これなら、何とか一人でも運べそうだな。タイエン頼む」
タイエンは無言で頷くと、手際よくジャウードの長い両足を縛り両肩で担ぐと力強く立ち上がった。
優希やノーチェが、その様子に感動している横で、魔獣の首の切り口に布を巻き付け紐できつく縛っていたルーシェが、そのまま生首を抱えるように立ち上がった。
「頭は私が運びますね」
その様子を視界の端に捉えていた優希は、思わずギョッとして二度見したが、ルーシェはそれに気づいた様子もなく、ニッコリと微笑んだ。
「その、コゥライソンって言う地名?は聞いた事がない……。皆は?」
隠されし守護者の面々は顔を見合わせたが、その表情から答えは既に出ているようだった。
「中部、中央連邦の地名ではないと思う。この辺じゃない事は確かだ」
「南部の地名でもありませんね。そもそも別の大陸ですし。それにユーキさんは南部の方ではないでしょう?」
「帝国や……北部でもない。西部はここからは遠すぎる――」
リリーは後ろを振り返ると、タイエンは首を横に振る事でそれに答えていた。
彼女は少し考え、残った可能性を口にした。
「ノーヴラ・ユゥキは東部出身?」
「ああ、言われてみれば、確かに東部人の特徴まんまだな」
「えーーと……」
優希は思わず、首を傾げて聞き返しそうになったが、既の所で留まる事が出来た。
マティアス達は、アルヴァーと親しいようだが、異世界人だとカミングアウトするのは、アルヴァーと相談した方が良いと考え視線で会話する。
ルーシェの魔法が効果を発揮している間は、内緒話が出来ないため、相談も出来なかった。
視線を受けて、アルヴァーはまじまじと優希を見つめて何やら思考を巡らせていたが、急に納得気な表情になると、優希に代わって説明を始めた。
「ああ、優希は確かに東部人だが、色々込み入った話になる、今は詮索しないで貰えると助かる。後、コウライソンは地名ではない。猫妖精の命名規則だと、自分の所属する組織も名前に含む。ノーチェと同じくピアンタも今は、カタルティロイ・ピアンタとなっている筈だ」
「コウライソンというのは、えーと、商店が集まった所というか、商店街みたいな場所の事です。(正確には別の名前ですけど……)」
アルヴァーと違い、優希のたどたどしい説明でも聞き覚えのない名称のためか、すんなりと受け入れられたようだ。
「コーライソンは商業区なのか。じゃあ、東部出身だと、イリヒロセは家名って事になる……んだったか?」
「ええ、優希が名前になります」
自信なさげにマティアスが確認した所をみるに、東部人は珍しい存在らしい。
「……帝国の王族に嫁いだ東部人もいる」
「聞いた事あるな。確か旧王国の王族の一員だったよな?」
興味深い話だったので、アルヴァーに視線を送ると東部の情報を補足してくれた。
「その東部人は、ミラーレ公ゆかりの人物だった筈だ。最もこの大陸の遥か遠方にあるとされる東部と王国の王家との繋がりなど不明な点も多い……一般的にはだが」
何やら含みのあるアルヴァーの言葉に、全員が思案気な表情になり、意見を言い合っていたが、不意に全員の声が遠くなった。と同時に周囲の音がやけにハッキリと聞こえてきた。
感覚的には、イヤホンを外した時に近く、皆の声は聞こえなくなったが、代わりに滝の音がやけにハッキリと聞こえている。
ルーシェが慌てて声を上げたが、先程と違い全くと言っていいほど声が届かない事に気付き、立ち上がると限界まで声を張り上げた。
「皆さん、魔法の効果が切れました! ……先生、掛け直しましょうか?」
「いや! 今後の事も考えると魔力は温存して置いた方が良いだろう。それに、予定より時間を取られた。ジャウードの後始末もあるし、そろそろ移動したいが、隠されし守護者、そちらも問題ないな?」
「ああ! 分かった!」
マティアスは何やら不満気な表情だったが、メンバーに手で合図を送ると素早く準備を整えた。
今まではあまり意識していなかったが、腰に剣を帯びレザーアーマーを纏う姿は、如何にも西洋風ファンタジーキャラそのもので、優希はまるでゲームの中から抜け出たような存在から目が離せなくなった。
『うーん、マティアスさんの容姿だと洋ゲーより国産って感じかな? 持っている剣も装備に比べて豪華だし。なら必殺技的なものがあると、よりそれっぽいかも?』
優希の視線に気付いたマティアスが、若干、頬を紅潮させて何やら呟いたが、誰にも聞こえなかった。が、リリーは口の僅かな動きから意味を読み取ったらしく、口元をニヤリとさせていた。
優希が、キャラメイク視点で見ていたなどとは露程も思っていない二人の思惑とは別に、全員の準備が整うのを待ってリーダーとしてマティアスが指揮を執った。
「密集隊形で行く。俺とリリーが先頭に立つから、お客さんはルーシェと一緒に纏まって付いて来てくれ。あまり離れ過ぎるなよ。タイエンは殿を頼む!」
全員が頷くとマティアスは軽く手を上げると、進行方向を示した。
「まずは川に沈めたマディムの回収。次にジャウードの回収――は改めて現物を確認してからだな。その後は、ミラーレに帰還する。出発!」
川沿いに移動すると、滝の音も遠くなり普通に会話出来るようになった。
ルーシェ以外の隠されし守護者のメンバーは、ある程度の距離を開けて警戒しているため、優希は声を潜めて改めてアルヴァーに東部に付いての説明を求めた。
「我々は便宜上、中央大陸を中心として、大きく四つの地方に分けている。中央連邦が丁度、大陸中央の国家群で、ここミラーレの地は中央連邦南東端で帝国との国境に位置している」
「じゃあ、大陸の北側は寒冷地になっていて、タイエンさんは、そこの出身?」
「――確かに大陸の三分の一は寒冷地帯になっているが、彼の出身地だと考えた根拠が知りたい」
少し驚いた様子ながら興味深げにアルヴァーが尋ねた。
優希は、リリーが北部と言ったとき、タイエンに視線で確認を取った事。この森に足を踏み入れてからの気候は広瀬村と殆ど同じだった事を考えると、大柄で肌が白いタイエンは、ベルクマンやグロージャーの法則が適用されるなら、寒い地域出身で、北部は寒冷地帯になっているのではないかと語った。
「……ふむ。興味深い法則だ。おそらく、こちらでも応用出来るだろう。一度、そちらの生物学の資料を閲覧したいものだな」
「ユーキさんは、とても博識なんですね。……ひょっとして中央院に在籍しているんですか? 先生ともお知り合いのようですし」
声は抑えていたつもりだったが、近くにいたルーシェには聞かれていたらしい。興味津々といった感じで会話に加わってきた。
「あ、あー! そういえば、さっき、南部は別の大陸だと言ってましたが、ルシエンさんは、そちらの出身なんですか?」
ルーシェの肌は褐色で、他の面々とは人種的な違いが見て取れる。別の大陸出身でもおかしくないだろうと、咄嗟に口にしていた。
「え? ええ、はい。確かに南方大陸出身ですけど……」
優希は半ば強引に南方大陸の事を色々と質問した。始めこそ疑問符を浮かべたルーシェだったが、故郷の事を聞かれるのは嬉しかったのか、気が付くと随分と話が弾んでいた。
それで、誤魔化せると優希は思っていたが、アルヴァーが「優希の出自に関しては後程――」とルーシェに囁いた事で、全く誤魔化し切れていなかったと、少し落ち込むのだった。
その後、何事もなく最初の目的地に到着した。
優希が、川に沈めたマディムという魔獣の引き上げを見学していると、マティアスが近づいて来た。
「――二人が楽しそうで何よりだ」
「すいません。煩かったですよね? 何時、魔獣が襲ってくるかも知れないのに……緊張感が足りませんでした」
危機的状況を乗り越えたとはいえ、この森を抜けるまでは油断出来ない。
そう考え、多少、憮然とした表情で睨んでいたマティアスだったが、思いの外、しおらしい反応を優希が見せた事で、逆に困惑してしまっていた。
「あ、いや、君や先生の実力は知ってるが、森を抜けるまでは安心出来ないからな。おしゃべりは帰ってからゆっくりやってくれ」
マティアスは、それだけ言うと魔獣を一括りに纏めて肩に担ぐと再び先頭に立った。
今度は無言で歩を進めると、周囲に僅かに漂う血の匂いを全員が感じ始めた。
やがて、優希が屠った首無し魔獣の亡骸が見えると、流れた血の匂いに獣臭が混じり、先程、食べた昼食を一瞬だけ戻しそうになって、優希は慌てて唾を飲み込んだ。
そんな臭気が漂う中でも、他の面々は慣れたものなのか、魔獣ジャウードの周りを囲み大きさを測ったり、切り落とされた頭を回収したりと輸送の算段を立てていた。
「これなら、何とか一人でも運べそうだな。タイエン頼む」
タイエンは無言で頷くと、手際よくジャウードの長い両足を縛り両肩で担ぐと力強く立ち上がった。
優希やノーチェが、その様子に感動している横で、魔獣の首の切り口に布を巻き付け紐できつく縛っていたルーシェが、そのまま生首を抱えるように立ち上がった。
「頭は私が運びますね」
その様子を視界の端に捉えていた優希は、思わずギョッとして二度見したが、ルーシェはそれに気づいた様子もなく、ニッコリと微笑んだ。
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イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
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