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偶然の再会
しおりを挟むいや、今までもその性格の良さからそれなりにモテていたのだが、地味だったその外見が洗練されてしまったことで雰囲気イケメンとなり。しかも、本人が唯一のウィークポイントを克服したことで自信モリモリになってしまったため、ココに最強のモテ男が誕生したのである!
「…へ?合コンに行ったの?香奈ちゃんという彼女がいるのに、なんで?」
「なんか先輩に誘われて断れなかったんだって」
愛子ちゃんと冬物バーゲンに参戦し、戦利品を見せ合おうと小洒落たカフェでミルクティーなんぞ飲んでいた。話の流れで大介さんとの近況について問われたので、ありのまま正直に答えたところ『信じられない』という顔をされてしまった。
どうやらココは嘘を吐くべきだったらしい。
「百歩譲って先輩の頼みで仕方なく合コンに行ったとしよう。でも、それを彼女に報告するのは如何なものかと思うのよ」
「あら、でも私は別に気にしてないし」
「気にしろっつうの。もっと荒ぶるのよ香奈ッ」
「でも、行くなとは言えないもの。ねえ、それよりこの紅茶、とってもいい匂い」
てな感じの呑気な言動が、愛子様の逆鱗に触れてしまったようだ。
「紅茶の話なんかどうでもイイわよッ。アンタ、恋愛経験が少ないからってバカにされてるのよ?!普通の男はね、合コンに行くとか本命の彼女には報告しない!!もし私がそんなこと友樹に言われたら、鼻の穴に指突っ込んでそのまま投げ飛ばすわッ」
「う…、愛子ちゃん怖い…」
それから延々と説教され、ヘトヘトになった頃にようやく解放。フラフラと1人で地下鉄へ向かって歩いていたところ、そこに見覚えの有る姿
──すなわち内藤さんが立っていたのである。
…………
「でッこの前内藤さんに教えて貰ったホルモン店に行ったらなんとあの親父さんがギックリ腰になったとかで臨時休業していたんですよッ!でももう口の中がホルモンの味になってたから仕方なくすぐ傍に有った焼き肉店に入るしかなくてでもやっぱり量販店ならではのチープな味というか深みが無くてなんだか不完全燃焼です」
ゼエゼエ。
「そういえばお金持ちと評判の友人から結婚式の招待状が届いたんですけど凄いんです何か家紋チックな模様が浮き彫りになっててハイソな香りが漂うというか紙質も手漉き和紙チックな上品さでッ」
ハアハア
「あのッこの前内藤さんの会社の前を通ったんですよ先輩の手伝いでたまたま社用車に乗っ…」
さすがにこの辺りで内藤さんからストップが。
「息継ぎしなよ」
「うあっ?」
「俺、逃げないから、もっとゆっくり喋りな」
「あ、はい。でも、時間が勿体無いからッ」
偶然とは言え、既に彼氏のいる身で。しかもその彼氏が嫌っている相手となれば、軽い挨拶程度で終わりにしなければいけないのに。生き別れた母と再会したようなテンションで私は内藤さんの腕にしがみつき、離れようとしなかった。
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