Neo Tokyo Site04:カメラを止めるな! −Side by Side−

蓮實長治

文字の大きさ
25 / 93
第二章:IN THE HERO

高木 瀾(らん) (6)

しおりを挟む
 両方の「自警団」の者達が次々と試合場に乱入し、呪文を唱え始めた。
 しかし……私には魔法的・霊的なモノは……気配ぐらいは感じられるが見えないので、何が起きてるか判らない。
「あの……変なモノが……」
 撮影スタッフの1人が手を上げる。
「何?」
「勝手に試合の様子を撮影して、ネットで生配信してるヤツが……」
「今、そんな事言ってる場合じゃ……」
「それが……その……」
 私は、そのスタッフの席まで行くと……。
「これ……合成ですか?」
「いや……判んない……」
 何者かがネットで生中継している動画には……目の前の広場の様子が映されていた。……私には見えない「式姫」と「護法童子」らしい「何か」と……その暴走を止めようとして放たれているらしい「霊力」「気」と思われるモノも含めて……。
「カメラの有る場所は判ります?」
「多分……あの辺り……」
 そのスタッフは客席の一点を指差す。
 だが……私は、ある事に気付いた。
「何ですか、この変な光……?」
 映像の中に、時折、「式姫」や「護法童子」とは関係ないらしい妙な「光」が映る。
 どうやら、その「光」の発生源は……試合場とカメラの間。
「わかんない……。レンズフレアともハレーションとも違う……」
「あと……この光の光源……どこですか?」
「えっ?」
「だって……『式姫』だが『護法童子』だからしいモノは……この光の光源の手前に居るように見えるんですけど……それ以外の、例えば選手なんかは、この光の向こう側に居るように見えるんですが……」
「あっ……確かに」
 それに……。
「久留間さん……ちょっと、これ見てもらっていいですか?」
「な……何?」
「この映像……何か……素人っぽく思えるんですか……何故、素人っぽく見えるかは……巧く説明出来なくて……」
「ちょっと待って……」
 久留間さんは、映像を眺めながら、しばらく考え……。
「無い……ほとんど無い……」
「無いって、何がですか?」
「カメラワークだよ」
「えっ?」
「カメラの向きは多少は変る事が有るけど……カメラそのものは……多分、位置が固定されてる」
「じゃあデカいカメラとか?」
「いや……多分だけど……映り方からして小型カメラの望遠モード。携帯電話ブンコPhoneのカメラだとしてもおかしくない」
「なら……客席ですか?」
「違う……撮影場所は……結構高い……あ……っ」
 謎は、次の瞬間、簡単に解けた。
 画面に映ったのは……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

アガルタ・クライシス ―接点―

来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。 九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。 同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。 不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。 古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

偽夫婦お家騒動始末記

紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】 故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。 紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。 隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。 江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。 そして、拾った陰間、紫音の正体は。 活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

織田信長 -尾州払暁-

藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。 守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。 織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。 そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。 毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。 スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。 (2022.04.04) ※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。 ※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。

処理中です...