Neo Tokyo Site04:カメラを止めるな! −Side by Side−

蓮實長治

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第三章:This Is Not a Film

関口 陽(ひなた) (10)

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「そうだな……」
 ランは対象ターゲットが頭に被っている機器を取り外しながら、何かを考えてるようだった。
「ここに居る限り、僻みっぽい阿呆どもに狙われるんなら、ウチに来るか?」
「へっ?」
「ここの『自警団』辞めて、ウチのチームに入るか? 丁度、久留米チームには『魔法使い』系が少ないんでな」
「んな、簡単に……」
「待てよ……。他の組織からの足抜けを手伝う事業を始めるのも悪くないかも知れないな」
「おいおい、そんな……えっと、まさか、お前、そのとしで『本土』の『正義の味方』中では大物なの?」
「そんな訳、有るか。私が二〇はたち以上に見えるか? このとしで大物なら、私は幼稚園か小学生の頃から『正義の味方』をやってたとでも言うのか?」
「じゃあ、そんなアイデアが有っても……」
「いや、ウチは面白いアイデアを出せば、出した奴が新人だろうと採用される」
「どう云う組織だ?」
「組織であって組織じゃない」
「へっ?」
「私達は自分達の『組織』を『組織』とは呼ばない。どうしても、『組織』に相当する呼称を使う必要が有る場合は『ネットワーク』って言い方をする。そう表現するしか無いモノだからだ」
 だが、その時、ランの手が止まった。
「嘘だろ……」
「何が有った?」
「今回の騷ぎの元凶は……Q大の学者らしいって事は言ったよな……」
「ああ……」
「だが、研究費は大学から出たモノじゃない。確実に大学の倫理委員会からNGが出る。下手したら、やろうとした事がバレただけで懲戒処分だ」
「どう云う……おい……これ……まさか……?」
 ターゲットの顔は……男性だが、二十代~四十代のどれにも思えるような顔。
 やや、痩せ気味。髪は短め……少し前までスキンヘッドだったのかも知れない。
 顔の感じからは……異様なまでに「どんな性格で、これまで、どんな人生を辿ってきたか?」が推測出来ない。
 対象ターゲットの肌には、見える範囲内で「防御魔法」らしき呪紋が描かれていた。
 特徴は、それ位だ。
 町中で見掛けたら……肌の呪紋が無かったとしても、特徴が無さ過ぎて逆に違和感を覚えるような……そんな顔だった。
 ただし、額にだけ、呪紋では無い刻印が入っていた。
 数字とアルファベットの羅列。
 まるで、大量生産品の製造番号のような……。
「先月末の事件で見ただろ……これ……。こいつは『従民Subject』……『正統日本政府』が作った脳改造人間だ……」
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