80 / 83
第八章:Reborn
Nexus & Nemesis (1)
しおりを挟む
「い……いや……無理‼ 無理‼ 無理‼ 絶対に無理‼」
アカリちゃんが……そう叫んだ。
「私にも無理だ」
「正義の味方」がそう言った。
「ああ……それが……こいつの数少ない欠点だ」
続いて強化装甲服を着た「魔法使い」。
「い……いや……ちょっと待って……あんた達みたいに凄い人の方が役に立つし……それに……あたしは……あんた達みたいな勇気なんて……」
「私は……勇気と云う感情を感じた事が無い」
「え……?」
「私は……どうやら……勇気と対になる感情を欠いて生まれてしまったらしい。だから……勇気とも無縁だ」
「な……何を言ってんの?」
「私は……生まれてから一度も……何かを恐いと思った事が無い。だから……何かに恐怖を感じる人の心を理解出来ない。後になって理性で考えれば……判らない事もないが……その場での、とっさの判断は無理だ」
淡々とした……静かな口調。
「たしかに……私は……ネット上で……あのダサい渾名を付けられ……『生ける伝説』扱いされてるらしい。その理由は簡単だ。他の『正義の味方』『御当地ヒーロー』に比べて、体格も経験も劣り……『魔法使い』でも『超能力者』でも無く……何の異能力も持たない私が、他の『正義の味方』『御当地ヒーロー』並の活躍が出来るのは……私にとって、俗に言う『死中に活を拾う』が……生まれ付き……さも当り前のように可能だったからだ」
ま……待って……それ……。
そうだ……。
それで……あたしが……この「正義の味方」の「中の人」だと思ってる人が……やってきた事全てが説明が付く。
「私は……戦士には成れるが……誰かを救う者には成れない人間だ。だから……探し続けていた。私が成れない……誰かを救う者に成れる人間を……」
その「正義の味方」は……頭を下げる。
「たのむ……試すだけは……試してみてくれ……」
「わかった……。やれるだけ……やってみる」
あたしは……そう言った。
「い……いや……でも……」
「アカリちゃん」
「何?」
「アカリちゃんの『使い魔』を全部出して、逃げ遅れた人や怪我人が居ないかを探して」
「で……でも……まだ、一度に一六体全部は使い込なせてないから……」
「凛ちゃんに大体の場所を教えてあげて。凛ちゃんの能力で、怪我人なんかが居る場所を特定する」
「わかった」
「わかった」
「えっと……精神操作系で……人を落ち着かせるタイプのヤツを使える人は……?」
「あたし」
弥生ちゃんが手を上げた。
「じゃあ、もし、逃げてる人達が混乱し出したら……弥生ちゃんの『魔法』を、あたしが増幅して落ち着かせる」
「うん」
「ねえ……貴方達……『魔法』だけじゃなくて、格闘技もやってんだよね?」
あたしは……スペクトラム・スカーレットの方を向く。
「あ……は……はい」
「じゃあ、怪我人を応急手当とか出来る?」
「い……一応……えっと……」
「あたし達で何とかなるか……お医者さんとかに任せた方がいいかの区別ぐらいは出来ます」
スペクトラム・ペンタグラムの「緑」がそう答える。
「よし、じゃあ、みんな……手分けして……」
「そうか……間に合ったか……念の為、確認するが、テストは、どこまで終ってる?」
横で「正義の味方」が……誰かと無線通話をしていた。
「ウチの医療チームが、あるモノを持って来た。よければ使ってくれ」
アカリちゃんが……そう叫んだ。
「私にも無理だ」
「正義の味方」がそう言った。
「ああ……それが……こいつの数少ない欠点だ」
続いて強化装甲服を着た「魔法使い」。
「い……いや……ちょっと待って……あんた達みたいに凄い人の方が役に立つし……それに……あたしは……あんた達みたいな勇気なんて……」
「私は……勇気と云う感情を感じた事が無い」
「え……?」
「私は……どうやら……勇気と対になる感情を欠いて生まれてしまったらしい。だから……勇気とも無縁だ」
「な……何を言ってんの?」
「私は……生まれてから一度も……何かを恐いと思った事が無い。だから……何かに恐怖を感じる人の心を理解出来ない。後になって理性で考えれば……判らない事もないが……その場での、とっさの判断は無理だ」
淡々とした……静かな口調。
「たしかに……私は……ネット上で……あのダサい渾名を付けられ……『生ける伝説』扱いされてるらしい。その理由は簡単だ。他の『正義の味方』『御当地ヒーロー』に比べて、体格も経験も劣り……『魔法使い』でも『超能力者』でも無く……何の異能力も持たない私が、他の『正義の味方』『御当地ヒーロー』並の活躍が出来るのは……私にとって、俗に言う『死中に活を拾う』が……生まれ付き……さも当り前のように可能だったからだ」
ま……待って……それ……。
そうだ……。
それで……あたしが……この「正義の味方」の「中の人」だと思ってる人が……やってきた事全てが説明が付く。
「私は……戦士には成れるが……誰かを救う者には成れない人間だ。だから……探し続けていた。私が成れない……誰かを救う者に成れる人間を……」
その「正義の味方」は……頭を下げる。
「たのむ……試すだけは……試してみてくれ……」
「わかった……。やれるだけ……やってみる」
あたしは……そう言った。
「い……いや……でも……」
「アカリちゃん」
「何?」
「アカリちゃんの『使い魔』を全部出して、逃げ遅れた人や怪我人が居ないかを探して」
「で……でも……まだ、一度に一六体全部は使い込なせてないから……」
「凛ちゃんに大体の場所を教えてあげて。凛ちゃんの能力で、怪我人なんかが居る場所を特定する」
「わかった」
「わかった」
「えっと……精神操作系で……人を落ち着かせるタイプのヤツを使える人は……?」
「あたし」
弥生ちゃんが手を上げた。
「じゃあ、もし、逃げてる人達が混乱し出したら……弥生ちゃんの『魔法』を、あたしが増幅して落ち着かせる」
「うん」
「ねえ……貴方達……『魔法』だけじゃなくて、格闘技もやってんだよね?」
あたしは……スペクトラム・スカーレットの方を向く。
「あ……は……はい」
「じゃあ、怪我人を応急手当とか出来る?」
「い……一応……えっと……」
「あたし達で何とかなるか……お医者さんとかに任せた方がいいかの区別ぐらいは出来ます」
スペクトラム・ペンタグラムの「緑」がそう答える。
「よし、じゃあ、みんな……手分けして……」
「そうか……間に合ったか……念の為、確認するが、テストは、どこまで終ってる?」
横で「正義の味方」が……誰かと無線通話をしていた。
「ウチの医療チームが、あるモノを持って来た。よければ使ってくれ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる