8 / 20
第一章:In My End Is My Beginning
(7)
しおりを挟む
当然ながら「使い魔」は生物に取り憑かせてない状態では目も耳も無い。「使い魔」達の感覚を「魔法使い」じゃない奴でも判る言葉で表現すると「気配」だ。
なので、生物に取り憑かせてない状態の「使い魔」が「認識している」モノから現実世界で何が起きているかを推測するには……コツが要る。
「力の量」だけは天才的なのに、一生修行しても、この「コツ」を身に付けられない同業者も居るらしい。
「力の量」だけなら、一族の歴史の中で、ここ百年で最高の天才だった俺の従兄弟は、この「コツ」を中々身に付けられず……修行中に命を落した。どうやら、本人は操っていた「死霊」が現世に居ると思ってたのに、実は冥界に居たままで……冥界の剣呑い「何か」と使っていた死霊どもが接触してしまったらしい。その従兄弟が死んだ場所は、冥界に繋る剣呑い心霊スポットと化した。
だが、俺は、「力の量」に関しては一族の歴史の中では「中の下」と「中の中」の間ぐらいだが……この「コツ」は「死霊使い」の修行を始めて、1年かそこらで身に付ける事が出来た。この「コツ」に関しては、一族の歴史の中では「上の下」ぐらいだ。
早い話が……俺は、使い魔の居場所と物理空間上の場所を対応付けるのが得意だって事だ。
「魔法使い」以外には、大した事じゃないように思えるだろうが、真っ向勝負では俺を瞬殺出来るほどの化物級の「魔法使い」でも、これが出来ない奴は結構居る。
その場所では……死体が5つに、死体になりかけてるのが1人。
4人のチンピラの命を奪いパワーアップした、俺の「使い魔」達は、あっと言う間に魑魅魍魎どもも食い尽し、操っていた術者も「呪詛返し」で死んでしまった。
正直、こいつが使っていた「魑魅魍魎」どもは……真っ向勝負すれば負けはしないが、こっちも結構なダメージを受けてただろうが……使ってる奴に経験と小ズルさが不足してたようだ。多分、同業者と戦った事が、ほとんど無かったのだろう。
「○×△……」
使い魔の死霊どもが「公安崩れ」を殺したがってるようだ。
「あのな……死んでるお前らと違って、俺には『浮世の義理』ってものが有るんだ。やるな。俺がいいと云うまで絶対にやるな」
俺は手袋をはめて、帽子を被りながら、そう言った。
「∴∵◎◇……?」
「いや、だからさ……俺も、こいつ大嫌いだけど、ここで殺す訳にはいかね~んだよ」
「こ……殺すって何だ?」
「機会が有ったら、後で話す。本当に殺す事は無いから、安心しろ」
公安崩れは地面に倒れ伏していたが……意識はまだ有るようだ。
「あたりまえ……だ……。あ……あと……そのチンピラに財布を奪われたんで……」
「ちょっと待て……何だ、この分厚いサイフは?」
「有り金全部、銀行からおろした」
潜入捜査である以上、足が付く可能性が有るクレジット・カードや電子マネーは使えないし、銀行預金は、一端、全部おろしてるが……。
「おい、この財布を、このチンピラどもに見せちまったのか……」
「あ……あ……ああ」
何か……嫌な予感がする。
「どこで、チンピラどもは、この財布を見たんだ?」
俺は死霊達に命じて、公安崩れに「恐怖」の感情を起こさせる。
「ががががが……」
「言え……」
「……ま……まさか……これは……あんたが……」
最大の恐怖……それは、自分でも、何故、恐怖しているか判らない恐怖……。そんな恐怖は、対処のやりようが無い。
「『まさか』ね。こっちも『まさか』と言いたい事が有る。おい、シャブ中野郎、こいつら覚醒剤の売人か……」
「は……は……は……はい……」
「馬鹿か……てめえは……」
「で……でも……何か……変だ……変なんだ……」
「何がだ?」
「じ……重要な情報かも知れない……」
「もったいぶってないで言え」
「覚醒剤がバカ高価いんだ……」
「へっ?」
「何故か、東京あたりよりも……覚醒剤の値段が1桁ぐらい高価いんだ」
なので、生物に取り憑かせてない状態の「使い魔」が「認識している」モノから現実世界で何が起きているかを推測するには……コツが要る。
「力の量」だけは天才的なのに、一生修行しても、この「コツ」を身に付けられない同業者も居るらしい。
「力の量」だけなら、一族の歴史の中で、ここ百年で最高の天才だった俺の従兄弟は、この「コツ」を中々身に付けられず……修行中に命を落した。どうやら、本人は操っていた「死霊」が現世に居ると思ってたのに、実は冥界に居たままで……冥界の剣呑い「何か」と使っていた死霊どもが接触してしまったらしい。その従兄弟が死んだ場所は、冥界に繋る剣呑い心霊スポットと化した。
だが、俺は、「力の量」に関しては一族の歴史の中では「中の下」と「中の中」の間ぐらいだが……この「コツ」は「死霊使い」の修行を始めて、1年かそこらで身に付ける事が出来た。この「コツ」に関しては、一族の歴史の中では「上の下」ぐらいだ。
早い話が……俺は、使い魔の居場所と物理空間上の場所を対応付けるのが得意だって事だ。
「魔法使い」以外には、大した事じゃないように思えるだろうが、真っ向勝負では俺を瞬殺出来るほどの化物級の「魔法使い」でも、これが出来ない奴は結構居る。
その場所では……死体が5つに、死体になりかけてるのが1人。
4人のチンピラの命を奪いパワーアップした、俺の「使い魔」達は、あっと言う間に魑魅魍魎どもも食い尽し、操っていた術者も「呪詛返し」で死んでしまった。
正直、こいつが使っていた「魑魅魍魎」どもは……真っ向勝負すれば負けはしないが、こっちも結構なダメージを受けてただろうが……使ってる奴に経験と小ズルさが不足してたようだ。多分、同業者と戦った事が、ほとんど無かったのだろう。
「○×△……」
使い魔の死霊どもが「公安崩れ」を殺したがってるようだ。
「あのな……死んでるお前らと違って、俺には『浮世の義理』ってものが有るんだ。やるな。俺がいいと云うまで絶対にやるな」
俺は手袋をはめて、帽子を被りながら、そう言った。
「∴∵◎◇……?」
「いや、だからさ……俺も、こいつ大嫌いだけど、ここで殺す訳にはいかね~んだよ」
「こ……殺すって何だ?」
「機会が有ったら、後で話す。本当に殺す事は無いから、安心しろ」
公安崩れは地面に倒れ伏していたが……意識はまだ有るようだ。
「あたりまえ……だ……。あ……あと……そのチンピラに財布を奪われたんで……」
「ちょっと待て……何だ、この分厚いサイフは?」
「有り金全部、銀行からおろした」
潜入捜査である以上、足が付く可能性が有るクレジット・カードや電子マネーは使えないし、銀行預金は、一端、全部おろしてるが……。
「おい、この財布を、このチンピラどもに見せちまったのか……」
「あ……あ……ああ」
何か……嫌な予感がする。
「どこで、チンピラどもは、この財布を見たんだ?」
俺は死霊達に命じて、公安崩れに「恐怖」の感情を起こさせる。
「ががががが……」
「言え……」
「……ま……まさか……これは……あんたが……」
最大の恐怖……それは、自分でも、何故、恐怖しているか判らない恐怖……。そんな恐怖は、対処のやりようが無い。
「『まさか』ね。こっちも『まさか』と言いたい事が有る。おい、シャブ中野郎、こいつら覚醒剤の売人か……」
「は……は……は……はい……」
「馬鹿か……てめえは……」
「で……でも……何か……変だ……変なんだ……」
「何がだ?」
「じ……重要な情報かも知れない……」
「もったいぶってないで言え」
「覚醒剤がバカ高価いんだ……」
「へっ?」
「何故か、東京あたりよりも……覚醒剤の値段が1桁ぐらい高価いんだ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
日露戦争の真実
蔵屋
歴史・時代
私の先祖は日露戦争の奉天の戦いで若くして戦死しました。
日本政府の定めた徴兵制で戦地に行ったのでした。
日露戦争が始まったのは明治37年(1904)2月6日でした。
帝政ロシアは清国の領土だった中国東北部を事実上占領下に置き、さらに朝鮮半島、日本海に勢力を伸ばそうとしていました。
日本はこれに対抗し開戦に至ったのです。
ほぼ同時に、日本連合艦隊はロシア軍の拠点港である旅順に向かい、ロシア軍の旅順艦隊の殲滅を目指すことになりました。
ロシア軍はヨーロッパに配備していたバルチック艦隊を日本に派遣するべく準備を開始したのです。
深い入り江に守られた旅順沿岸に設置された強力な砲台のため日本の連合艦隊は、陸軍に陸上からの旅順艦隊攻撃を要請したのでした。
この物語の始まりです。
『神知りて 人の幸せ 祈るのみ
神の伝えし 愛善の道』
この短歌は私が今年元旦に詠んだ歌である。
作家 蔵屋日唱
アガルタ・クライシス ―接点―
来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。
九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。
同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。
不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。
古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる