1 / 1
Young@Heart
しおりを挟む
「自分についてのイメージ」は……40になっても50になっても、20か30の頃のままだ……。そんな話を聞いた事が有る。頭では60か70になってる事を判っているのに、感覚としてはよく判らないまま……ある日、町を歩いていると「40年ぐらい前の20~30代」みたいな格好をした老人がビルの窓ガラスに写っているのを見て……そして、それが自分だと気付いて愕然とする事になるのだ。
俺は……自分に、そんな日が来るのでは無いのか? と恐れ続けている。
「あとさぁ……10月からは遊ぶ金は俺の給料をアテにしないでくれる?」
「おい、家族なのに冷たくない?」
「10月から課長になるの。で、ウチの会社は管理職には残業代は出ないの。だから、今までより給料が減っちまうの」
「え~、お前みたいのなのが、その齢で課長になれるの?」
「会社の同期の中では、これでも遅い方だよ」
「そんなモノかね?」
「あと、ちゃんと例の伝染病に罹った事、理解してる?」
「何、言ってるの? マスゴミの言ってる事を鵜呑みにするんじゃね~よ。あの病気、年寄しか重症化しないんだろ」
この馬鹿は、前からこんな感じだった。しかし……こいつが情報を得てるサイトは……10年以上前から廃れ始めてる所ばかりだ。
「父さん……年寄しか重症化しないから、父さんにとっては大問題なんだよ」
「えっ?」
恐しい事に老人ボケではない。俺も俺の家族も……「自分の実年齢を理性では判っているが、感覚としては理解していない」としか思えない馬鹿な親父に悩まされ続けてきたのだ。
「父さん、今、何歳だっけ?」
「73だけど」
「年寄しか重症化しない病気に70代の老人が罹ったら、どうなると思う?」
「え~、でも、ネットだと『あの病気って、老人だけの問題だろwwww』と言ってるヤツばかりだろ。お前もマスゴミの言ってる事を鵜呑みにせずに、ネット上の情報をだな……」
俺は、ずっと「理性では自分の年齢を判っているが、感覚としては自分の実年齢を理解していないまま、老人ボケをしてる訳でも無いのに、ちぐはぐな言動をしてしまう」ような年寄になる事を恐れ続けていた。
何故ならば、この親父の子供なのだから。
俺は……自分に、そんな日が来るのでは無いのか? と恐れ続けている。
「あとさぁ……10月からは遊ぶ金は俺の給料をアテにしないでくれる?」
「おい、家族なのに冷たくない?」
「10月から課長になるの。で、ウチの会社は管理職には残業代は出ないの。だから、今までより給料が減っちまうの」
「え~、お前みたいのなのが、その齢で課長になれるの?」
「会社の同期の中では、これでも遅い方だよ」
「そんなモノかね?」
「あと、ちゃんと例の伝染病に罹った事、理解してる?」
「何、言ってるの? マスゴミの言ってる事を鵜呑みにするんじゃね~よ。あの病気、年寄しか重症化しないんだろ」
この馬鹿は、前からこんな感じだった。しかし……こいつが情報を得てるサイトは……10年以上前から廃れ始めてる所ばかりだ。
「父さん……年寄しか重症化しないから、父さんにとっては大問題なんだよ」
「えっ?」
恐しい事に老人ボケではない。俺も俺の家族も……「自分の実年齢を理性では判っているが、感覚としては理解していない」としか思えない馬鹿な親父に悩まされ続けてきたのだ。
「父さん、今、何歳だっけ?」
「73だけど」
「年寄しか重症化しない病気に70代の老人が罹ったら、どうなると思う?」
「え~、でも、ネットだと『あの病気って、老人だけの問題だろwwww』と言ってるヤツばかりだろ。お前もマスゴミの言ってる事を鵜呑みにせずに、ネット上の情報をだな……」
俺は、ずっと「理性では自分の年齢を判っているが、感覚としては自分の実年齢を理解していないまま、老人ボケをしてる訳でも無いのに、ちぐはぐな言動をしてしまう」ような年寄になる事を恐れ続けていた。
何故ならば、この親父の子供なのだから。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
〈完結〉だってあなたは彼女が好きでしょう?
ごろごろみかん。
恋愛
「だってあなたは彼女が好きでしょう?」
その言葉に、私の婚約者は頷いて答えた。
「うん。僕は彼女を愛している。もちろん、きみのことも」
悪役令嬢の涙
拓海のり
恋愛
公爵令嬢グレイスは婚約者である王太子エドマンドに卒業パーティで婚約破棄される。王子の側には、癒しの魔法を使え聖女ではないかと噂される子爵家に引き取られたメアリ―がいた。13000字の短編です。他サイトにも投稿します。
お前は要らない、ですか。そうですか、分かりました。では私は去りますね。あ、私、こう見えても人気があるので、次の相手もすぐに見つかりますよ。
四季
恋愛
お前は要らない、ですか。
そうですか、分かりました。
では私は去りますね。
【完結】真実の愛とやらに目覚めてしまった王太子のその後
綾森れん
恋愛
レオノーラ・ドゥランテ侯爵令嬢は夜会にて婚約者の王太子から、
「真実の愛に目覚めた」
と衝撃の告白をされる。
王太子の愛のお相手は男爵令嬢パミーナ。
婚約は破棄され、レオノーラは王太子の弟である公爵との婚約が決まる。
一方、今まで男爵令嬢としての教育しか受けていなかったパミーナには急遽、王妃教育がほどこされるが全く進まない。
文句ばかり言うわがままなパミーナに、王宮の人々は愛想を尽かす。
そんな中「真実の愛」で結ばれた王太子だけが愛する妃パミーナの面倒を見るが、それは不幸の始まりだった。
周囲の忠告を聞かず「真実の愛」とやらを貫いた王太子の末路とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる