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第二章:Fair Game
シルバー・ローニン(2)
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その時、トラックの後部ハッチが開いた。
「えっ?」
遠隔操作式の人型ロボット……。大きさも人間とほぼ同じ。手には拳銃。
『民生用のタイプだ。パワーはそこそこだが、射撃補正なんかの戦闘用の機能は付いてない』
瀾師匠から無線で連絡。
「でも……改造とかは……」
『あれを改造するより、裏から手を回して戦闘用のヤツを買った方が安価く付く。でも油断はするな』
「了解」
そう言って、私も拳銃を取り出そうとした途端……銃声。
一瞬、冷やりとしたが……命中しては……しまった……。
そのロボットが狙ったのは、レスキュー隊の車だ。
私も、そのロボットを銃撃……だが……。
「阿呆⁉ 何やってんだ⁉」
旭の罵声。
「えっ?」
命中したのに効いていない。
「テイザーガンの方を使え」
「あ……あ……」
ロボットは再び銃撃。今度は私に向けてだ。
一瞬、頭が真っ白になる。
だが……。
旭がテイザーガンを発射。電撃と共に、ロボットは倒れる。
「あのな……。あれは痛みを感じない。急所の位置も人間と違う。動力用や制御用のケーブルは予備系統が有る。マシンガンとかを使わないと倒せないし……それに周りをよく見ろ」
「あっ……」
周囲は民家がほとんど……流れ弾の事を考えると……拳銃は使うべきでは……。
だが、続いて、トラックの運転席のドアが開き……。
「むぎゃあああああッ‼」
運転席から出て来た作業着姿の三十代ぐらいの男は、意味不明な雄叫びを上げながら……。
思わず地面に伏せる。
そのままテイザーガンを射出。効かない。
肝心のレスキュー隊の車は……強化ガラスにヒビが入り……ボディには小さい凹みが出来ているが……まだ貫通は……しまった。
タイヤのハブの部分に有るイン・ホイール・モーターに銃弾が命中していた。
「吽ッ‼」
旭は気合と共に「気弾」を放出……だが、次の瞬間、男の全身に光輝く見た事も無い文字……少なくとも文字らしき文様……が浮び上がる。
「吽ッ‼ 吽ッ‼ 吽ッ‼」
どうやら、「防御魔法」らしき、その文様は、少しづつ薄れていくが、4発目か5発目の「気弾」でも、まだ完全には消えていない。
やがて……男は、ようやく旭に気付き……嫌な笑顔だ……虚ろな目に獲物を狙う肉食獣の表情。
「我、身命を愛さず、但、無上道を惜しむ」
私は「火事場の馬鹿力」を引き出す自己暗示キーワードを唱え……。
この状態からでも、予備動作なしに一瞬で時速数十㎞まで加速する事が可能……しまった。
男が私の動きに気付く前に私は男に激突。
男の体は宙に浮き……そして……。
轟音と共に、たまたま近くに有った不幸な民家の塀は崩れ……周囲には男の血肉が撒き散らされていた。
「えっ?」
遠隔操作式の人型ロボット……。大きさも人間とほぼ同じ。手には拳銃。
『民生用のタイプだ。パワーはそこそこだが、射撃補正なんかの戦闘用の機能は付いてない』
瀾師匠から無線で連絡。
「でも……改造とかは……」
『あれを改造するより、裏から手を回して戦闘用のヤツを買った方が安価く付く。でも油断はするな』
「了解」
そう言って、私も拳銃を取り出そうとした途端……銃声。
一瞬、冷やりとしたが……命中しては……しまった……。
そのロボットが狙ったのは、レスキュー隊の車だ。
私も、そのロボットを銃撃……だが……。
「阿呆⁉ 何やってんだ⁉」
旭の罵声。
「えっ?」
命中したのに効いていない。
「テイザーガンの方を使え」
「あ……あ……」
ロボットは再び銃撃。今度は私に向けてだ。
一瞬、頭が真っ白になる。
だが……。
旭がテイザーガンを発射。電撃と共に、ロボットは倒れる。
「あのな……。あれは痛みを感じない。急所の位置も人間と違う。動力用や制御用のケーブルは予備系統が有る。マシンガンとかを使わないと倒せないし……それに周りをよく見ろ」
「あっ……」
周囲は民家がほとんど……流れ弾の事を考えると……拳銃は使うべきでは……。
だが、続いて、トラックの運転席のドアが開き……。
「むぎゃあああああッ‼」
運転席から出て来た作業着姿の三十代ぐらいの男は、意味不明な雄叫びを上げながら……。
思わず地面に伏せる。
そのままテイザーガンを射出。効かない。
肝心のレスキュー隊の車は……強化ガラスにヒビが入り……ボディには小さい凹みが出来ているが……まだ貫通は……しまった。
タイヤのハブの部分に有るイン・ホイール・モーターに銃弾が命中していた。
「吽ッ‼」
旭は気合と共に「気弾」を放出……だが、次の瞬間、男の全身に光輝く見た事も無い文字……少なくとも文字らしき文様……が浮び上がる。
「吽ッ‼ 吽ッ‼ 吽ッ‼」
どうやら、「防御魔法」らしき、その文様は、少しづつ薄れていくが、4発目か5発目の「気弾」でも、まだ完全には消えていない。
やがて……男は、ようやく旭に気付き……嫌な笑顔だ……虚ろな目に獲物を狙う肉食獣の表情。
「我、身命を愛さず、但、無上道を惜しむ」
私は「火事場の馬鹿力」を引き出す自己暗示キーワードを唱え……。
この状態からでも、予備動作なしに一瞬で時速数十㎞まで加速する事が可能……しまった。
男が私の動きに気付く前に私は男に激突。
男の体は宙に浮き……そして……。
轟音と共に、たまたま近くに有った不幸な民家の塀は崩れ……周囲には男の血肉が撒き散らされていた。
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