「正義の暴走」とは無縁なヒーロー!! その名は2代目クリムゾン・サンシャイン!!

蓮實長治

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第二章:邪悪之曙光/Dawn of Injustice

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 全ては順調な筈だった。
 しかし……「正義の味方」を名乗るテロリストどもも……俺達への包囲網を狭めているらしかった。
 マンションの下に停車しているパトカー……それも、その包囲網の1つだ。
 少し前に行方不明になった副市長の古賀の娘……あのメスガキを誘拐したのは「正義の味方」とは敵対していた真のヒーロー「クリムゾン・サンシャイン」のコスプレをした男らしかった。
 つまり、「
 そして、俺が今居るこの部屋の真下に住んでいる一家が、何者かに全員撲殺葬される事件まで起きた。
 犯行現場であるここの真下の部屋の壁には、白いスプレーで「正義の味方参上」と書かれていたらしい。
 明らかに「正義の味方」どもが「正義の暴走」をしでかして、罪もない一般市民を……い……いや、待て、あいつら「正義の味方」の手先だったような気が……う……うん? どっちだったっけ?
 ともかく、「正義の味方」が下の部屋の一家を皆殺しにしたのは明らかだ。
 ……なのに……。
 警察は古賀のメスガキの誘拐犯を「独立系『御当地ヒーロー』であるクリムゾン・サンシャインの狂信的ファン」と見做しているらしい。
 そして、下の階の一家を皆殺しにした犯人も……。
『一家4人惨殺事件の壁の落書きですが、警察は犯人が「御当地ヒーロー」「正義の味方」に怨みを抱いている人物である可能性が高いとして、その線から操作を行なっている模様です。では、プロファイリングが専門のQ大講師の久保遥さんとつなっています。久保先生、この事件をどう見られていますか?』
 TV画面に映っているネット配信の地域ニュースは……まるで見当違いの推理を述べていた。
『いえ……状況からして、犯人は……手際が非常に悪く……ええ、陰惨で残虐な事件とする意見がネットでは多いですが……一見、残虐に見えるのは、単に犯人の手際が悪かったせいである可能性が高いと思います。はい、死ぬまで何度もバットで殴り付けたのも、単に一撃で殺せなかっただけだと思われます』
『つまり、犯人の動機は怨恨でしょうか?』
『ええ、この手の犯罪には慣れていないようで……犯人は他者を傷付ける事への忌避感が薄いようですが、あまり犯罪の経験は無く、その……知能に関しては……』
『あ、ウチはネットメディアなので、放送コードは気にならさずに、ぶっちゃけた話で結構です、はい』
『ええ、犯人は……残虐な性格であると同時に……早い話が……えっと予定時間内にも収まって一般の方にも判り易い言い方をすれば……阿呆で軽率で考え無しに行動するタイプである確率が高いと思われます。ええ、あの壁の落書きも、犯人が浅薄な考えを即実行するタイプだからでしょう』
「うがああああッ‼」
 俺は思わず、TVに蹴りを入れ……あ……しまった、新しいのを注文しないと……。
 しかし、何だ、あの女ッ‼
 お……お……お……俺が……この俺が……次期久留米市長のこの俺が阿呆だとッ⁉
 だだだだだだ誰誰誰誰だああああッ‼ 女なんて感情的で理性も合理性もないヒトモドキどもが大学の教員になれるような狂った世の中にしやがったクソどもははははは……。
 あああああ、ああ、そうだ。「正義の味方」どものせいだああああッ‼
 奴らの「正義の暴走」のせいで、世の中は、どんどん悪くなっていくうううううッ‼
 こここここ……殺す殺す殺す殺す殺す……すすすすす。
 まずは……俺を馬鹿にしやがった、あの女に制裁を加えてやるううううッ‼
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