33 / 69
第二章:邪悪之曙光/Dawn of Injustice
(14)
しおりを挟む
何故……こんな事になってしまったんだ?
俺達は……「関東難民」が多く住んでいる団地に……穏当な交渉に出掛けただけだった。
万が一の事を考えて、「正義の味方」どもの「正義の暴走」を止める事に賛同してくれた善良な警官の皆さんを待機させていたが……それが、何故……?
『またお前ら……ん? おい、後方支援チーム、見えてるか? いつもの連中だけど、市長の馬鹿息子だけ居ないぞ』
例によって、俺達の行動は「正義の味方」を名乗る暴徒どもに筒抜けだった。
SNSや動画サイトで散々宣伝をしたせいだ。
そこまでは順調だった。
奴らは……俺達が関東難民が多く住む団地に行って、関東難民達を迫害すると思っている。
とんだ勘違いだ。
俺達が関東難民をうっかりブチ殺しても「穏当な交渉中の刑事罰に問う程でもない事故」だが、関東難民どもが自分や仲間の身を護ろうとして俺達に石コロ1つでも投げれば極刑に処すべき犯罪だ。
これは、あまりにも明らかな事だ。大宇宙の真理だ。
だが、「正義の暴走」をしている奴らは、この単純明快な事が理解出来なくなっている。
これこそが……「正義の暴走」の恐しさだ。
今日来た「正義の味方」どもは……数が少ないな……。
強化服の「魔法使い」に獣化能力者が2人。
「古川さん、警官隊を突入させて」
『わ……わかった……』
俺は古川のおっちゃんに連絡。
俺達は県警といくつかの広域警察の幹部達の弱味を握ってる……じゃなかった警察の皆さんと理性的で合理的で現実的な大人の男同士の会話をした結果、「正義の暴走」を行なっている「正義の味方」どもは皆殺しにすべきだと云う点で同意する事が出来た。
そして、「正義の味方」を名乗るテロリストどもが治安維持の一端を担っているのは……単にここ二十数年ほどの間にズルズルと「社会の慣習」と化してしまった事に過ぎず、法的根拠は無い。
ならばやるべき事は1つだ。
「正義の暴走」を止められるのは、理性的で合理的な大人の男の現実主義だけだ。
奴らを、その場で射殺……ん?
遅い。
いつに成ったら、警察が動くんだ?
『おい、今日はやけに大人しいな。何もする気が無いのか?』
『え……えっと……その……』
俺の仲間が配信してる動画の中では……「正義の暴徒」と俺の仲間達が……妙に呑気な会話を交していた。
『何もする気が無いなら、さっさと帰れ』
『ど……どうしようか?』
『え……えっと……』
『何かを待ってるのか?』
し……しまった……。今回は警察が協力している事まで、奴らにバレていた。
「古川さん、すぐに警官隊を突入させて……すぐにっ‼」
『わ……わかった……』
し……しまった……。
警官隊への指示は……俺→古川のおっちゃん→警察幹部→現場の居る警官隊の指揮官の上司→現場に居る警官隊の指揮官、と回り道をしまくって伝わる事になる。
俺が指示を出しても、警官隊はすぐには動けない。
仕方ない。
俺は現場の近くに止めていた車を出て、走り出し……。
走る。
走る。
走る。走る。走る。走……すぐに息切れ。
こける。
あれ?
一瞬、気を失なったのか?
ああ……そう言えば、去年の健康診断で高血圧とか言われてた……。
そして……気付いた時……。
嘘だ。
悪夢だ。
冗談だろ?
何故……こんな事になってしまったんだ?
俺達は……「関東難民」が多く住んでいる団地に……穏当な交渉に出掛けただけだった。
万が一の事を考えて、「正義の味方」どもの「正義の暴走」を止める事に賛同してくれた善良な警官の皆さんを待機させていたが……それが、何故……?
『またお前ら……ん? おい、後方支援チーム、見えてるか? いつもの連中だけど、市長の馬鹿息子だけ居ないぞ』
例によって、俺達の行動は「正義の味方」を名乗る暴徒どもに筒抜けだった。
SNSや動画サイトで散々宣伝をしたせいだ。
そこまでは順調だった。
奴らは……俺達が関東難民が多く住む団地に行って、関東難民達を迫害すると思っている。
とんだ勘違いだ。
俺達が関東難民をうっかりブチ殺しても「穏当な交渉中の刑事罰に問う程でもない事故」だが、関東難民どもが自分や仲間の身を護ろうとして俺達に石コロ1つでも投げれば極刑に処すべき犯罪だ。
これは、あまりにも明らかな事だ。大宇宙の真理だ。
だが、「正義の暴走」をしている奴らは、この単純明快な事が理解出来なくなっている。
これこそが……「正義の暴走」の恐しさだ。
今日来た「正義の味方」どもは……数が少ないな……。
強化服の「魔法使い」に獣化能力者が2人。
「古川さん、警官隊を突入させて」
『わ……わかった……』
俺は古川のおっちゃんに連絡。
俺達は県警といくつかの広域警察の幹部達の弱味を握ってる……じゃなかった警察の皆さんと理性的で合理的で現実的な大人の男同士の会話をした結果、「正義の暴走」を行なっている「正義の味方」どもは皆殺しにすべきだと云う点で同意する事が出来た。
そして、「正義の味方」を名乗るテロリストどもが治安維持の一端を担っているのは……単にここ二十数年ほどの間にズルズルと「社会の慣習」と化してしまった事に過ぎず、法的根拠は無い。
ならばやるべき事は1つだ。
「正義の暴走」を止められるのは、理性的で合理的な大人の男の現実主義だけだ。
奴らを、その場で射殺……ん?
遅い。
いつに成ったら、警察が動くんだ?
『おい、今日はやけに大人しいな。何もする気が無いのか?』
『え……えっと……その……』
俺の仲間が配信してる動画の中では……「正義の暴徒」と俺の仲間達が……妙に呑気な会話を交していた。
『何もする気が無いなら、さっさと帰れ』
『ど……どうしようか?』
『え……えっと……』
『何かを待ってるのか?』
し……しまった……。今回は警察が協力している事まで、奴らにバレていた。
「古川さん、すぐに警官隊を突入させて……すぐにっ‼」
『わ……わかった……』
し……しまった……。
警官隊への指示は……俺→古川のおっちゃん→警察幹部→現場の居る警官隊の指揮官の上司→現場に居る警官隊の指揮官、と回り道をしまくって伝わる事になる。
俺が指示を出しても、警官隊はすぐには動けない。
仕方ない。
俺は現場の近くに止めていた車を出て、走り出し……。
走る。
走る。
走る。走る。走る。走……すぐに息切れ。
こける。
あれ?
一瞬、気を失なったのか?
ああ……そう言えば、去年の健康診断で高血圧とか言われてた……。
そして……気付いた時……。
嘘だ。
悪夢だ。
冗談だろ?
何故……こんな事になってしまったんだ?
0
あなたにおすすめの小説
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる