「正義の暴走」とは無縁なヒーロー!! その名は2代目クリムゾン・サンシャイン!!

蓮實長治

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第二章:邪悪之曙光/Dawn of Injustice

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 何故……こんな事になってしまったんだ?
 俺達は……「関東難民」が多く住んでいる団地に……穏当な交渉に出掛けただけだった。
 万が一の事を考えて、「正義の味方」どもの「正義の暴走」を止める事に賛同してくれた善良な警官の皆さんを待機させていたが……それが、何故……?
『またお前ら……ん? おい、後方支援チーム、見えてるか? いつもの連中だけど、市長の馬鹿息子だけ居ないぞ』
 例によって、俺達の行動は「正義の味方」を名乗る暴徒どもに筒抜けだった。
 SNSや動画サイトで散々宣伝をしたせいだ。
 そこまでは順調だった。
 奴らは……俺達が関東難民が多く住む団地に行って、関東難民達を迫害すると思っている。
 とんだ勘違いだ。
 俺達が関東難民をうっかりブチ殺しても「穏当な交渉中の刑事罰に問う程でもない事故」だが、関東難民どもが自分や仲間の身を護ろうとして俺達に石コロ1つでも投げれば極刑に処すべき犯罪だ。
 これは、あまりにも明らかな事だ。大宇宙の真理だ。
 だが、「正義の暴走」をしている奴らは、この単純明快な事が理解出来なくなっている。
 これこそが……「正義の暴走」の恐しさだ。
 今日来た「正義の味方」どもは……数が少ないな……。
 強化服パワードスーツの「魔法使い」に獣化能力者が2人。
「古川さん、警官隊を突入させて」
『わ……わかった……』
 俺は古川のおっちゃんに連絡。
 俺達は県警といくつかの広域警察の幹部達の弱味を握ってる……じゃなかった警察の皆さんと理性的で合理的で現実的な大人の男同士の会話をした結果、「正義の暴走」を行なっている「正義の味方」どもは皆殺しにすべきだと云う点で同意する事が出来た。
 そして、「正義の味方」を名乗るテロリストどもが治安維持の一端を担っているのは……単にここ二十数年ほどの間にズルズルと「社会の慣習」と化してしまった事に過ぎず、法的根拠は無い。
 ならばやるべき事は1つだ。
 「正義の暴走」を止められるのは、理性的で合理的な大人の男の現実主義だけだ。
 奴らを、その場で射殺……ん?
 遅い。
 いつに成ったら、警察が動くんだ?
『おい、今日はやけに大人しいな。何もする気が無いのか?』
『え……えっと……その……』
 俺の仲間が配信してる動画の中では……「正義の暴徒」と俺の仲間達が……妙に呑気な会話を交していた。
『何もする気が無いなら、さっさと帰れ』
『ど……どうしようか?』
『え……えっと……』
『何かを待ってるのか?』
 し……しまった……。今回は警察が協力している事まで、奴らにバレていた。
「古川さん、すぐに警官隊を突入させて……すぐにっ‼」
『わ……わかった……』
 し……しまった……。
 警官隊への指示は……俺→古川のおっちゃん→警察幹部→現場の居る警官隊の指揮官の上司→現場に居る警官隊の指揮官、と回り道をしまくって伝わる事になる。
 俺が指示を出しても、警官隊はすぐには動けない。
 仕方ない。
 俺は現場の近くに止めていた車を出て、走り出し……。
 走る。
 走る。
 走る。走る。走る。走……すぐに息切れ。
 こける。
 あれ?
 一瞬、気を失なったのか?
 ああ……そう言えば、去年の健康診断で高血圧とか言われてた……。
 そして……気付いた時……。
 嘘だ。
 悪夢だ。
 冗談だろ?
 何故……こんな事になってしまったんだ?
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