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第三章 糞蠅/Breathless
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「古川さ~ん、居らっしゃいますか~? NNR警備保障の者です~」
「あのなぁ、家の灯りが点いてんだぞ、居るに決ってんだろ」
「でも、電話に出なくて……」
「携帯電話をどっかに落としたんだろ」
「いえ、携帯電話と固定のIP電話のどっちにも……」
3分経った……返事が無い。
5分待っても……反応が無い。
待てない。
俺は玄関のドアノブに手をかけ……。
「ちょ……ちょっと……」
「鍵かかってないぞ」
そして、玄関を開けると……ドアの裏側には……。
「な……なんだ、こりゃ?」
「あの……そこの監視カメラに……これのコスプレをした奴が玄関から入ってく映像が映ってたんです」
玄関のドアの裏には……スプレーか何かで、デカデカと赤い色で、こう書かれていた。
「悪党誅戮の為、クリムゾン・サンシャイン参上」
その時……遠くから……聞き覚えの有る音がした……。
あ……あれは……俺の携帯電話の……着信音。
「あ……あの……緒方さんの携帯電話にかけてみたんですけど……」
「な……なんか……嫌な予感しか……」
「久留米第3本部、場合によっては、応援要請をするかも知れないので、準備、お願いします。可能なら、警察への連絡の準備も……。はい、映像送ります」
警備会社の2人も慌て出した。
ともかく、俺は……音のする方向へ……どこだ……あと……何だ、この臭いは……そして……。
俺は、自分の携帯電話の着信音を辿り……着いたのは……居間。
「だ……大丈夫ですか……」
「は~い、どっきりカメラで~す」
「あ……あの……何言ってんですか? 大丈夫ですか?……えっと……」
「こんなの……どっきりに決ってるだろ。古川のおっちゃん、いい齢なのに、いたずら系の動画配信でもやってるようだな」
「どこがですかっ⁉」
「いや、良く出来たメイクだな……。最近は、その手の特殊メイクやる人達って、素人の動画配信にも協力してくれんの? ウチでも雇おうか?」
「あ……あの……認めましょうよ、現実ですよ、現実」
「いい齢して、家族まで巻き込んで、何やってんの、古川さん?」
「だから、どう見ても……」
「あ……もしかして、俺がさっき、ちょっとキれちゃったから怒ってんの? ああ、ごめん、ごめん。謝るから許して」
「だから、死んでんですよ、死んでんです」
「でも、流石に……切り裂かれた腹から出たクソの臭いまで再現すんのはやり過ぎだと思うよ、うん。動画配信だと臭いまでは……」
「だから、どう見ても、ここ殺人現場……」
「山下……」
「何ですか?」
「……取り乱し過ぎ……」
「あ……あの……」
俺の携帯電話は……古川のおっちゃんの横一文字に切り裂かれたように特殊メイクされた喉の中で着信音を鳴らしていた。
おっちゃんのカミさんは、頭に深々と出刃包丁が突き刺さり……おっちゃんの息子夫婦は夫婦仲良く床に正座して手に何重にも巻いたガムテープで止められた包丁で切腹。
孫達は……流石にここは手を抜いてるみたいだな……。特に傷は無く……死んだフリ。
しかし、良く出来た特殊メイクだ。
「あのなぁ、家の灯りが点いてんだぞ、居るに決ってんだろ」
「でも、電話に出なくて……」
「携帯電話をどっかに落としたんだろ」
「いえ、携帯電話と固定のIP電話のどっちにも……」
3分経った……返事が無い。
5分待っても……反応が無い。
待てない。
俺は玄関のドアノブに手をかけ……。
「ちょ……ちょっと……」
「鍵かかってないぞ」
そして、玄関を開けると……ドアの裏側には……。
「な……なんだ、こりゃ?」
「あの……そこの監視カメラに……これのコスプレをした奴が玄関から入ってく映像が映ってたんです」
玄関のドアの裏には……スプレーか何かで、デカデカと赤い色で、こう書かれていた。
「悪党誅戮の為、クリムゾン・サンシャイン参上」
その時……遠くから……聞き覚えの有る音がした……。
あ……あれは……俺の携帯電話の……着信音。
「あ……あの……緒方さんの携帯電話にかけてみたんですけど……」
「な……なんか……嫌な予感しか……」
「久留米第3本部、場合によっては、応援要請をするかも知れないので、準備、お願いします。可能なら、警察への連絡の準備も……。はい、映像送ります」
警備会社の2人も慌て出した。
ともかく、俺は……音のする方向へ……どこだ……あと……何だ、この臭いは……そして……。
俺は、自分の携帯電話の着信音を辿り……着いたのは……居間。
「だ……大丈夫ですか……」
「は~い、どっきりカメラで~す」
「あ……あの……何言ってんですか? 大丈夫ですか?……えっと……」
「こんなの……どっきりに決ってるだろ。古川のおっちゃん、いい齢なのに、いたずら系の動画配信でもやってるようだな」
「どこがですかっ⁉」
「いや、良く出来たメイクだな……。最近は、その手の特殊メイクやる人達って、素人の動画配信にも協力してくれんの? ウチでも雇おうか?」
「あ……あの……認めましょうよ、現実ですよ、現実」
「いい齢して、家族まで巻き込んで、何やってんの、古川さん?」
「だから、どう見ても……」
「あ……もしかして、俺がさっき、ちょっとキれちゃったから怒ってんの? ああ、ごめん、ごめん。謝るから許して」
「だから、死んでんですよ、死んでんです」
「でも、流石に……切り裂かれた腹から出たクソの臭いまで再現すんのはやり過ぎだと思うよ、うん。動画配信だと臭いまでは……」
「だから、どう見ても、ここ殺人現場……」
「山下……」
「何ですか?」
「……取り乱し過ぎ……」
「あ……あの……」
俺の携帯電話は……古川のおっちゃんの横一文字に切り裂かれたように特殊メイクされた喉の中で着信音を鳴らしていた。
おっちゃんのカミさんは、頭に深々と出刃包丁が突き刺さり……おっちゃんの息子夫婦は夫婦仲良く床に正座して手に何重にも巻いたガムテープで止められた包丁で切腹。
孫達は……流石にここは手を抜いてるみたいだな……。特に傷は無く……死んだフリ。
しかし、良く出来た特殊メイクだ。
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