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ありがちなラノベの元主人公ですが、1つ上の現実でのタイミングが悪かったんで「ざまあ」出来ませんでした
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ドゴォっ‼
僕の体は、今のパーティーのリーダーに蹴飛ばされると同時に、宙に浮いた。
スローモーションで、酒場の外までフッ飛ぶ。
「前々から、使えない人だと思ってたら、そう言う事だったのねッ‼」
「何かおかしいと思ってたら、騙してたとはね」
「有名パーティーの元メンバーって、無能だから追放されただけでしょッ‼」
「貴方みたいなクズは追放よ」
有名パーティーを追放されて、女の子だけのパーティーに拾われ、一見すると役に立たなそうなスキルを巧く使って無双してた筈なのに……一仕事終えて町に戻ると、酒場で昔の仲間に出喰わした。
そして、過去をバラされて、散々、いじられた挙句……あれ? 何か、色々とおかしい……。
今の仲間に「有名パーティーの元メンバー」だって事を言ってなかった筈だ。
でも……今の仲間は……前から、その事を知っていたような口振り。
昔の仲間は、僕を追放してから巧くいってなかった筈なのに……何故か羽振りが良かった。
気付いた時には地面に倒れ伏した僕を近くに居た子供が見ている……。
いや……正確には……見下している。
見下しつつ、見下している。
その顔には……駄目な大人に向ける嘲笑……。
「この餓鬼がぁぁぁぁッ‼ 見世物じゃね~ぞぉ~ッ‼」
「ぐえっ?」
俺を嘲笑ってたクソ餓鬼を、たまたま近くに落ちてた手頃な石を拾い一撃で撲殺葬。
ざまあみろ……。
そうだ、この小説のジャンルは「ざまあ」モノ……って、こんな陰惨で鬼畜で読者がドン引きするような「悪としての格好良さ」すら無いヤバいクスリをキめたチンピラのトチ狂った八つ当たりみてえな「ざまあ」が有ってたまるかよッ‼
おいっ? 俺、こんなキャラだったっけ?
あれ? 何で、いつの間にか一人称が変ってる?
それに、町中の道路に、子供1人撲殺するのに手頃な大きさの石が落ちてるなんて御都合主義にも……。
うわあああ……人通りの多い町中で子供を殺した以上、当然の如く……官憲が来やがった……。
だが、腐っても俺はそこそこ以上の冒険者だ。
官憲どもを、あっという間にブチのめし……ん?
斬ッ‼
クソ官憲どもに止めを刺そうとした俺は、その瞬間、何者かの攻撃を受け……。
う……うそ……。
俺を追放しやがった昔のパーティーのリーダーが、気障ったらしい仕草で剣に付いた血を拭き取り、刃を鞘に納め……。
う……うそ……だ……。
俺が薄れゆく意識の底で最後に見たのは……俺を追放しやがったあのクソ野郎を囲んで、きゃ~きゃ~騒いでいる今の仲間達だった……。
何か変だと思ったら、作者が、どんどん、この小説を書き換え続けていやがった。
主人公は……俺ではなく、俺を追放しやがった、あの野郎に変っていた。
俺は、追放されて当然の無能な人間のクズにされていた。
新しいパーティーでは、無能なクセに男だというだけでいばりちらしてたセクハラ男と云う事になり……。
「おい、神様、何の真似だ? どうなってる?」
「ごめん……現実世界での追放モノのトレンドが変るかも知れないんで……」
「ど……どう云う事だよ?」
「某SNSの運営で技術者が大量解雇されたんだけど……この小説を読んでる層が、解雇された技術者に同情してなくてさ……。どっちかと云うと、解雇した経営者を絶賛してたんだ」
「そ……そんな……馬鹿な……」
「なんで、これからは、有能なパーティーのリーダーが使えないメンバーを痛快に追放する話になるんで……ああ、ご苦労様。もう、君の出番は回想シーンぐらいしか無いよ」
……ふざけんな、ボケぇっ‼
僕の体は、今のパーティーのリーダーに蹴飛ばされると同時に、宙に浮いた。
スローモーションで、酒場の外までフッ飛ぶ。
「前々から、使えない人だと思ってたら、そう言う事だったのねッ‼」
「何かおかしいと思ってたら、騙してたとはね」
「有名パーティーの元メンバーって、無能だから追放されただけでしょッ‼」
「貴方みたいなクズは追放よ」
有名パーティーを追放されて、女の子だけのパーティーに拾われ、一見すると役に立たなそうなスキルを巧く使って無双してた筈なのに……一仕事終えて町に戻ると、酒場で昔の仲間に出喰わした。
そして、過去をバラされて、散々、いじられた挙句……あれ? 何か、色々とおかしい……。
今の仲間に「有名パーティーの元メンバー」だって事を言ってなかった筈だ。
でも……今の仲間は……前から、その事を知っていたような口振り。
昔の仲間は、僕を追放してから巧くいってなかった筈なのに……何故か羽振りが良かった。
気付いた時には地面に倒れ伏した僕を近くに居た子供が見ている……。
いや……正確には……見下している。
見下しつつ、見下している。
その顔には……駄目な大人に向ける嘲笑……。
「この餓鬼がぁぁぁぁッ‼ 見世物じゃね~ぞぉ~ッ‼」
「ぐえっ?」
俺を嘲笑ってたクソ餓鬼を、たまたま近くに落ちてた手頃な石を拾い一撃で撲殺葬。
ざまあみろ……。
そうだ、この小説のジャンルは「ざまあ」モノ……って、こんな陰惨で鬼畜で読者がドン引きするような「悪としての格好良さ」すら無いヤバいクスリをキめたチンピラのトチ狂った八つ当たりみてえな「ざまあ」が有ってたまるかよッ‼
おいっ? 俺、こんなキャラだったっけ?
あれ? 何で、いつの間にか一人称が変ってる?
それに、町中の道路に、子供1人撲殺するのに手頃な大きさの石が落ちてるなんて御都合主義にも……。
うわあああ……人通りの多い町中で子供を殺した以上、当然の如く……官憲が来やがった……。
だが、腐っても俺はそこそこ以上の冒険者だ。
官憲どもを、あっという間にブチのめし……ん?
斬ッ‼
クソ官憲どもに止めを刺そうとした俺は、その瞬間、何者かの攻撃を受け……。
う……うそ……。
俺を追放しやがった昔のパーティーのリーダーが、気障ったらしい仕草で剣に付いた血を拭き取り、刃を鞘に納め……。
う……うそ……だ……。
俺が薄れゆく意識の底で最後に見たのは……俺を追放しやがったあのクソ野郎を囲んで、きゃ~きゃ~騒いでいる今の仲間達だった……。
何か変だと思ったら、作者が、どんどん、この小説を書き換え続けていやがった。
主人公は……俺ではなく、俺を追放しやがった、あの野郎に変っていた。
俺は、追放されて当然の無能な人間のクズにされていた。
新しいパーティーでは、無能なクセに男だというだけでいばりちらしてたセクハラ男と云う事になり……。
「おい、神様、何の真似だ? どうなってる?」
「ごめん……現実世界での追放モノのトレンドが変るかも知れないんで……」
「ど……どう云う事だよ?」
「某SNSの運営で技術者が大量解雇されたんだけど……この小説を読んでる層が、解雇された技術者に同情してなくてさ……。どっちかと云うと、解雇した経営者を絶賛してたんだ」
「そ……そんな……馬鹿な……」
「なんで、これからは、有能なパーティーのリーダーが使えないメンバーを痛快に追放する話になるんで……ああ、ご苦労様。もう、君の出番は回想シーンぐらいしか無いよ」
……ふざけんな、ボケぇっ‼
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